公開日:2023-11-19 更新日:2024-07-04
【マンション購入&リノベーション物件】注意点や間取り・価格付き事例
中古の分譲マンションをリノベーション前提で購入したい方が増えています。
しかし、全てのマンションがリノベーションに適しているとも限りません。
また、最近はリノベーション済み物件も市場に出回っています。
そこで、今回はリノベーション前提で分譲マンションを選ぶ際のポイントや、リノベーション済み物件の特徴を詳しく解説します。
東京・千葉・神奈川でリノベーション専門会社“SHUKEN Re”の施工事例を、間取り図・金額付きで紹介しますので、これからマイホーム計画を始める方は、ぜひ参考にしてください。
・リノベーション前提で分譲マンションを購入する際は、リノベーションに適した物件かどうかをチェックすることが重要です。
・リノベーション済みマンションを購入する際は、メリットだけではなくデメリットも知っておきましょう。
目次
■ 中古分譲マンションをリノベーションする人が増えている理由
中古の分譲マンション市場は、経済情勢によって浮き沈みがあるものの、2002年と比較すると大幅に拡大しています。
特に、首都圏における中古マンションマーケットは活発化しており、一年間に新規登録された物件数を2002年と2022年で比較すると、200%まで増えているというデータもあるほどです。
(出所:公益財団法人東日本不動産流通機構|マーケットデータ)
今後も、在宅ワークやリモートワークの定着化や、政府のストック住宅活用の動きによって、中古マンション市場は当面の間、拡大を続けることが予想されています。
ここで注目すべきなのが、売り出されている中古マンションの築年数です。
(出所:公益財団法人東日本不動産流通機構|マーケットデータ)
グラフを見ると、平均築年数が30年に迫っていることが分かりますよね。
キッチンや浴室などの設備機器の寿命は「15〜25年」、内装材の寿命に至っては「10〜20年」、比較的寿命の長い設備配管や電気配線も「20〜30年」程度で劣化してしまいます。
そのため、市場に出回る中古分譲マンションのほとんどは、何かしらのリノベーションが必要ということですので、中古分譲マンションの市場拡大に伴い、リノベーションを検討する方が増えているのです。
中古マンションは新築マンションよりも価格が安いため、物件購入時で浮いた費用をリノベーションに充てて、理想の間取りやインテリアデザインを実現したい方も増えています。
中古分譲マンションの選択肢は市場拡大とともに増えていますが、その中にはリノベーションに向いている物件とそうでない物件があります。
そのため、リノベーション前提で物件を購入したい方は、ポイントを押さえて物件を選びましょう。
■ リノベに適した分譲マンションを選ぶ際のチェックポイント
2022年の間に首都圏で売り出された中古分譲マンションは、なんと170,388件にも上ります。(参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2022年))
その中から、理想に合う立地条件・間取りの物件を見つけるだけでも大変ですが、さらにリノベーションに適した物件を選ぶのはそう簡単ではありません。
しかし、いくつかのポイントを押さえるだけで、後悔のない物件選びを実現できます。
「築年数は20年未満か以上か」
日本においては、新築マンションは誰かが購入して鍵を開けた時点から「中古マンション」となり、その資産価値は下がってしまうのが現状です。
中古マンションの築年数と平均㎡単価を見ると、築25年まで急落していることが分かります。
築0〜5年の築浅物件と、築26〜30年の物件の平均㎡単価を比べると、半額以下になる可能性もあるのです。
ただし、築40年を超えるマンションですと、修繕しなくてはいけない箇所が増え、リノベーションコストがかさむので注意してください。
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「耐震性能が十分かどうか」
築40年を超えるマンションを選ぶ際は、「耐震性能」が十分かどうか必ず確認しましょう。
耐震性能を判断するポイントは、マンションの建築時期です。
1981年6月1日に建築基準法大改正以前に建築確認を受けたマンションは「旧耐震基準建物」に該当し、改正後に建てられた「新耐震基準建物」と比べて、耐震性能は大きく劣ります。
旧耐震基準 | 中規模地震【震度5程度の地震】に対して倒壊しない程度の耐震性能を持つ(大規模地震に関する規定なし) |
新耐震基準 | 大規模地震【震度6〜7程度の地震】に対して倒壊しない程度の耐震性能を持つ |
ただし、旧耐震基準のマンションでも、既に大規模耐震改修が行われていれば、耐震性について心配する必要はありません。
そのため、古いマンションを購入する際は、今までの改修履歴について、必ず管理会社へ確認しましょう。
「断熱性能が十分かどうか」
窓や玄関ドアの断熱性が低かったり、外壁面に入れられた断熱材が十分でなかったりすると、夏の暑さや寒さが気になるだけではなく、結露が発生するリスクがあります。
そのため、内覧する際には窓周りや家具の裏などにカビや水シミがないか確認しましょう。
1992年以前に建てられた「新省エネ基準」以下のマンションですと、新築マンションよりも断熱性能は劣ります。
ただし、古いマンションでも窓や玄関ドアが断熱仕様に取り替えられている可能性もあります。
また、国土交通省の公表している「マンション標準管理規約」が改正され、今までは区分所有者の意思で取り替えができなかった窓・玄関ドアについても、断熱性向上のためのリノベーションが許可されることとなりました。(参考:国土交通省|マンション標準管理規約(単棟型)及び同コメントの改正点|P21 「窓ガラス等の改良」「22条関連」)
そのため、断熱性能に不安のあるマンションを購入する際は、断熱リノベーションの費用も予算に入れておきましょう。
断熱リノベーションは、補助金や減税制度の対象となる可能性もあります。
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「管理規約によるリノベーションの制限はないか」
マンションリノベーションの際に必ず確認しなくてはいけないのが、「管理規約」です。
住民同士のトラブルを防ぎ、マンション自体の価値を下げないために設けられており、物件によってはリノベーション工事の内容や施工条件などに関する記載があります。
〈リノベーションに関する管理規約の例〉
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「共用部の維持管理は適切に行われているか」
リノベーションによって専有部内が快適&きれいに生まれ変わっても、共用部の劣化が進んでいれば、ずっと住み続けることはできません。
また、共用部の維持管理状況は、資産価値も左右します。
そのため、今までどのような大規模修繕工事が行われてきたかも確認してください。
国土交通省の公表している「長期修繕計画作成ガイドライン」では、標準的な維持管理プランとして「12年周期」のメンテナンスを例に挙げています。(参考:国土交通省作成「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン・同コメント」)
そのため、これを元に大規模修繕工事を行なっているマンションが多いです。
ただし、近年は建築基準や施工技術の発展から、12年周期の修繕計画を15年・18年周期に変更しているマンションも少なくありません。
つまり、築30年を超えるマンションは最低でも1回、もしくは2回ほどメンテナンスを行なっているのが適切ということです。
そのため、購入前に「いつ・どのような」メンテナンス工事がされてきたかを確認することをおすすめします。
「専有部のリノベーション履歴が分かるか」
築20年を超えるマンションですと、部分的でもリノベーションをしている可能性があります。
そのため、売主に「どこをどのように」工事したか確認しましょう。
給排水管や電気配線など、見えない部分の劣化状態を推測できますし、無駄なリノベーションをせずに済むかもしれません。
直近でリノベーションしている場合は、施工保証・製品保証期間内の可能性もありますので、施工会社も聞いておくと良いでしょう。
「理想の間取りが実現できるか」「構造による間取りの制限はないか」
マンションの構造は、主に「壁式構造」と「ラーメン構造」に分けられます。
構造種別によっては、大きな間取り変更ができないため注意してください。
壁式構造 | 耐力壁、つまり“面”で耐力を確保する構造で、間仕切り壁を撤去・移動できない可能性がある |
ラーメン構造 |
垂直に建てられた柱と、柱間を水平方向に結ぶ梁を結合させて、“フレーム”で耐力を確保する構造で、間仕切り壁を撤去・移動しやすい |
また、古いマンションですと、排水管が床のコンクリート躯体下、つまり下階の天井裏に通っている物件もあり、その場合は水回りの大きな位置変更は難しいでしょう。
このように、構造条件によって、理想的な間取りを実現できないケースもありますので、事前に図面などで詳細を確認しましょう。
「電気容量は十分か」
築30年を超えるマンションですと、契約できる電気容量の上限が制限されている可能性もありますので注意してください。
せっかくリノベーションで食洗機や浴室暖房乾燥機、電気式床暖房などを導入しても、思うように使えないかもしれません。
4人家族のご家庭ですと、40〜60A程度が目安です。
オール電化を希望する方は、オール電化対応のマンションを選ぶ必要があります。
「予算以内でリノベーションできるか」
新築マンションは、物件購入資金を予算内に収めればいいですが、中古マンションをリノベーションする場合は、物件購入資金とリノベーション費用の両方を念頭に置かなくてはいけません。
不動産会社には物件購入資金の予算を伝え、リノベーション会社へはリノベーション費用の予算を伝えて計画を進めると、大幅に予算をオーバーしてしまう可能性もあるのです。
このような失敗をしたくない方におすすめなのが、物件探しからリノベーションの設計施工までトータルで相談できる会社です。
総コストを把握しやすく、理想的なプランを実現しやすい物件も提案してもらえます。
ファイナンシャルプランナーによる資金計画相談も承っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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■ “リノベーション済み”はどう?“未リノベーション”物件との違いは?
リノベーション前提で中古マンションを探していると目に止まるのが、「リノベーション済み物件」ですよね。
不動産会社などが中古マンションをリノベーションして“再販物件”として売り出しているマンションを指します。
見栄えの良い物件が多いため「買いたい」と思う方も少なくありません。
ただし、メリットだけではなくデメリットもあります。
〈リノベーション済み物件のメリット〉
〈リノベーション済み物件のデメリット〉
「購入後すぐに入居したい」「間取りやデザインにはそれほどこだわりがない」という方は、リノベーション済み物件も選択肢に入れてみましょう。
逆に、「間取りやデザインにとことんこだわりたい」「工事の仕上がりを自分の目でしっかり確認したい」という方には、リノベーションが済んでいない物件がおすすめです。
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■ 〈間取り図・価格相場が分かる〉おしゃれなマンションリノベーション事例
私たち“SHUKEN Re”では、東京・千葉・神奈川でデザイン豊富なマンションリノベーションを手がけてきた実績があります。
その中でも、イチオシの事例を紹介します。
【東京都・築22年・71㎡・1,800万円】
事例を見る:Case165「INDUSTRIAL + PLANTS」
元々賃貸マンションに暮らしていた施主様ですが、こだわりのインダストリアルデザインを実現すべく、「分譲マンション購入+リノベーション」を決断されました。
物件探しからご相談いただき、「大きな窓がある」「天井高を上げられる」「広いリビングが実現できる」などのご要望を踏まえて、リノベーションに適した中古マンションをご提案。
3LDKから、広々とした2LDK+WICの間取りに一新しました。
事例を見る:Case165「INDUSTRIAL + PLANTS」
古材フローリングや躯体あらわしの天井、無骨な中にもナチュラルな印象のある素材を選び、理想通りの住まいに仕上がりました。
ディテールにまで施主様のこだわりが詰まった、世界で一つだけのお部屋です。
【千葉県・築16年・109㎡・1,800万円】
個性の感じられない新築マンションの間取りには魅力を感じられなかった施主様が、希望通りの住まいを実現すべく、フルリノベーションを選択された事例です。
コンセプトは、「風通しのいい住まい」。
南北で空気が抜ける間取り構成にした点がポイントです。
難しかった水回りの移設も設計の工夫でクリアし、開放的なLDKに仕上がりました。
黒を基調としたクールでスタイリッシュなオープンキッチンや、高級旅館のような洗面化粧台など、奥様の理想を随所にちりばめました。
ワンちゃんのいるお宅なので、ペット用カートを置けてブラッシングするスペースとしても活用できる広々とした玄関土間もご満足いただいています。
【神奈川県・築37年・54㎡・1,200万円】
インテリアデザイナーのご主人様と家具デザイナーの奥様おふたりのこだわりが詰まった事例です。
天井を上げて開放感を高め、壁にはシンプルながらも質感が美しいペイントを採用するなど、ディテールまで工夫が盛りだくさん。
余計なデザイン要素を取り除き、シンプル & ミニマムに仕上げました。
ステンレス、ウッド素材、天然石など、素材で変化を付けたインテリアデザインが魅力です。
猫ちゃんを飼っているため、生活感が出ないだけではなく、掃除のしやすさにもこだわりました。
■ 東京・千葉・神奈川でマンション探しとリノベーションを検討中の方にはSHUKEN Reの“ワンストップリノベ”がおすすめ
“SHUKEN Re”は、東京・千葉・神奈川で、住宅や商業施設の物件探しや設計施工、アフターメンテナンス、造作家具の製作、スマートエネルギーの導入に至るまで、全てを手がける「秀建グループ」の住宅リノベーション部門です。
1998年から約20年間で8,000件超のリノベーションやリフォーム実績があるため、幅広い視点からあなたのリノベーション計画をサポートいたします。
ご自宅や中古マンションを、あなたの思い通りにリノベーションしたい方は、実績豊富な“SHUKEN Re”へご相談ください。
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スタッフ一同お待ちしております。
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■ まとめ:リノベ前提の分譲マンション選びは不動産知識・建築知識の両方が豊富な会社に
リノベーション前提で分譲マンションを購入する際は、建築的視点で物件を選ばなくてはいけません。
しかし、一般の方が全てのポイントをチェックするのは少々難しいでしょう。
そこでおすすめなのが、リノベーションのプロに物件選びをサポートしてもらえる会社です。
ただし、建築的知識だけあっても資産価値や住宅ローンに関するアドバイスはもらえません。
そのため、不動産知識とリノベーション知識の両方に長けている会社へ相談しましょう。
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