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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

Details

 

「お待ちしてました、どうぞ」とご主人に迎えられ、お邪魔したダイニング に小さな音で流れていたのは、キリンジの楽曲。 控えめな 音量とおだやかなメロディが、 N さま宅の落ち着いた空間と相まって、ゆるやかな空気感を醸し出しています。

 

目にも耳にも心地よく、なんだか別荘にお邪魔しているみたい!都市部の住宅地にいることを忘れてしまいそうです。

 

「この周りは 便利なのにすごく静かなんですよ。緑が多くて車の交通が少なくて、毎朝鳥の声が聞こえるくらい。この環境が気に入ったので、広さは犠牲にして 笑 、このマンションを購入することにしたんです」

 

 

Nさまの新居は約 55 ㎡で、リノベ後の間取りは 1LDK 。たしかにファミリー向けとしてはコンパクトかもしれません。 でもそれが気にならないほど、このロケーションに 心 惹かれたのだと か 。室内の心地よさの秘密は周囲の環境にもあったのですね。

 

建物のよさを生かしてリノベ

 

「もちろん物件を探したときは、どんなリノベができるかも重視しました」というご主人は、店舗デザインなどを手掛けるインテリアデザイナーさん。希望のプランを実現できるかどうか、建物の工法を含めてプロの目線からチェックしたそう。

 

「この物件は壁式工法で、撤去できない壁もあったんです。その条件の中で、LDKをつなげて一体感を出したい、キッチンのレイアウトを変えたいといった要望を満たすためにはどうしたらいいかを考えました」

 

 

たとえばこちらのリビングは、リノベ前は和室でした。ふすまのはまっていた左の出入り口は間口を広げられなかったため、廊下に通じていた右の出入り口の高さを上げ、リビング自体の面積も広げて、ダイニングとのつながり感を高めるようにしたのだそう。

 

壁に厚みと独特の存在感があるのは、壁式工法の物件ならでは。出入り口の周囲に枠や敷居がなく、スパッと切り落としたようなデザインなのも、壁の美しさを引き立てていますね。

 

 

床と壁の間に巾木がないのもお2人のこだわり。空間から余計な要素をできるだけ排除して、シンプルな美しさを味わうというコンセプトが表れています。

 

玄関~LDKの壁面は「カラーワークス」のペイント仕上げ。「ショールームでサンプルにいろいろな光を当ててみて、やさしく見える色味を選びました」。甘すぎず冷たすぎない、絶妙なカラーとテクスチャーです。

 

 

「天井はもともと高めの物件でしたが、さらに高く見えるように、カーテンを天井から吊りました」と奥さま。開放感を高めるためのこの工夫、ぜひ参考にしたい!

 

ダイニングテーブルとチェアは、リノベに合わせて「T&S」で新調したもの。ラウンドテーブルは直径が1.3mあり、来客時には6人くらいで囲めるそうです。ペンダントはルイス・ポールセンの名品。広い壁面に何も飾らず、姿見が1つだけというのも、インテリア上級者のセンスですよね☆

 

 

美しいキッチンで料理が楽しく♪

 

 

キッチンは壁の影響を受けずにレイアウト変更できました。クローズドの対面式を、フルフラットカウンターのアイランドタイプに。

 

一般的なキッチンは丸みのある部分が多く、それが生活感を与えてしまうこともありますが、Nさまが選んだのは「ステンレスキッチンNEW」のスクエアでシャープなデザイン。ステンレスの質感もクールで、まるで完成度の高いオブジェみたい!

 

 

行き止まりのないアイランドキッチンは2人でも動きやすく、お客さまがいらしたときにおしゃべりしながら作業できるのもメリットだとか。キッチンは奥さまのいちばんのお気に入りスペースで、「窓からの光を感じながら家事ができるのが気持ちよくて、以前より料理が楽しくなりました」。

 

このレイアウトのもう1つの魅力は、通路との関係。カウンターの手前側を通る人からはキッチンの内側が見えないため、さらに生活感を払拭できるのだそうです。「とはいえ、友達が子ども連れで遊びに来ると、キッチンの周りをぐるぐる駆け回っていますけどね(笑)」とご主人。

 

リビングの出入り口も回遊できるので、そこも子どもたちに大人気なのだとか。なんだか想像するとほのぼのしますね☆

 

 

キッチン収納は家具デザイナーの奥さまがデザイン。オーク材の木目と直線を生かしたデザインが、すっきりと端正な印象を与えます。このあとご紹介するリビングや玄関の収納も奥さまの設計。「家がコンパクトな分、収納も少な目なので、しまうものに合わせてムダなく計画しました」

 

大好きな家具に囲まれたリビング

 

お宅拝見はいよいよDKからリビングへ。そこはインテリア好きにはたまらない空間でした!

 

 

ハンス・ウェグナーのデイベッドのかたわらには、セルジュ・ムーユのフロアライト。ペンダントはイサム・ノグチ、革張りのパーソナルチェアは「Time&Style」と、どれもデザインに見とれてしまうようなインテリアばかりです。

 

 

センターテーブルも有名デザイナーのプロダクトかと思いきや、なんと奥さまの大学時代の作品でした!ベンチにガラス板を載せたものだそうですが、周囲の名作家具に引けを取らない個性的なデザインです。

 

 

デイベッドはご主人のお気に入りスペース。特にスリットを通したキッチンとのつながり感がお好きなのだそう。このちらりと覗くような奥行きのある風景、たしかに魅力的です!

 

 

リビングは猫のマエちゃんにとってもお気に入り。この日はスタッフがバタバタと作業していても怖がらず、のんびりとくつろいでいました。かわいい~♪

 

 

キッチンと同じく、リビングにもオーク材を使った造作収納が。床から上げた吊り収納にしたことで、床面が広く見え、空間にゆとりを生み出しています。

 

実は奥さまは数か月後にご出産予定で(おめでとうございます!)、リノベプラン中は家族が増えたときのことも考慮に入れていたとか。たとえばこのリビング奥のスペースは、間仕切り壁を立てれば寝室になるように準備。出入り口と照明のスイッチも分けたことで、無理なく別々の部屋として使えます。

 

シンプルで美しいスペースが点在

 

最後にご紹介するのは、エントランスと水回り。「華美ではないけれど美しい空間を」というNさまの美意識が散りばめられています。

 

 

靴箱は奥さまデザインの収納にチェンジ。ほかの造作収納と同様、ハンドルのないフラットなデザインが素材の美しさを引き立てています。土間部分が狭かったため、上がりかまちは斜めにプランしてスペースを広げました。

 

 

玄関ホールと寝室の間には、マエちゃん専用の通路を。「扉を閉めておいても自由に出入りできるので、愛用してくれています♡」

 

 

廊下の突き当りには石材を張った飾り棚が。「ここはプランナーさんに提案していただきました。季節のディスプレイを楽しめて、フォーカルポイントにもなるお気に入りのスペースです」

 

 

シンプルな中にさりげないあたたかみも感じられる洗面室。ハンドルがついたようなユニークなフォルムの鏡は「ザ・コンランショップ」で見つけたそうです。洗面ボウルは「サンワカンパニー」。L型のシェルフはDIYで取りつけました。

 

 

トイレは省スペースなタンクレスタイプを選んですっきりと。コンパクトな手洗いは「TOTOリモデル」。収納までセットになっていて機能的です。

 

素敵なお住まいをすみずみまで見せていただいて、お宅訪問は無事に終了。おいとまする前に、私たちにご依頼くださった理由を改めておうかがいしました。

 

 

「私たちが目指していたのは、長く暮らしても飽きのこない住まい。だから素材や仕上げ方、設備などに細かな要望があったのですが、ほとんどのリノベ会社はナチュラル系、モダン系といった作風が決まっていたり、ワンパッケージでいくら、というシステムが多くて…。

 

その点、SHUEKN Reさんはデザインのバリエーションが多く、細かなオーダーにも応えてくれると思えたんです。設計施工から監理まで一貫体制なのも信頼できると感じました」

 

うれしいお言葉をいただいて、スタッフ一同は感激!こんな素敵なお住まいづくりに携わることができて、リノベ会社冥利(?)に尽きるお宅訪問でした☆

 

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター後藤由里子

撮影/カメラマン清永洋