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INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

INDUSTRIAL+PLANTS

 

 

インテリアのスタイルとしてすっかり浸透した感のある「インダストリアル」。“工場”や“工業”をイメージした無骨な雰囲気が人気ですが、今回はインダストリアルスタイルのお手本のようなお宅の登場です!!

 

この日訪ねたのは、最近まで同じ会社に勤める同僚同士でもあったYさんご夫妻が、愛犬のしめじちゃんと暮らすお宅です。リノベのテーマは、もちろんインダストリアル!

 

古材の床と躯体あらわしの天井で構成された無機質な空間に、「TRUCK FURNITURE」のソファや、ビッグサイズのヴィンテージ照明がマッチしていて、なみなみならぬセンスを感じますよね。

 

 

インダストリアルな空間のアクセントになっているのが、ご主人こだわりの植物たちです。以前から興味はあったものの、世話をする時間がなさそう…と躊躇していたそうですが、「在宅勤務を機に少しずつ買い始めたら、もっと、もっと、という感じになってしまって(笑)」とご主人。

 

行きつけのお店は、お住まいから徒歩圏にある都内最大級のガーデンセンター「オザキフラワーパーク」。購入する植物の“基準”をうかがうと、「ちょっと変わっているものが好きなんですよね。個性を感じるようなものを選ぶようにしています」と教えてくれました。

 

 

練馬区にある現在のお住まいを購入する前は、埼玉県内の賃貸マンションに暮らしていたおふたり。当時から家具をオーダーするなどしてインテリアを楽しんでいたそうですが、「夫婦共通の好みのインダストリアルなインテリアを追求するには、限界を感じてしまったんです」と奥さま。

 

賃貸物件の場合は、せっかく好みの家具をそろえても、床や壁の質感がちょっと残念…ということが多々ありますよね。Yさま夫妻の場合、物件購入の段階で「インダストリアルテイストにこだわったリノベ」を想定されていたため、物件購入とリノベをワンストップで相談できる会社にコンタクトをとって、物件の内見を進めていたそうです。

 

 

「最初に相談したA社は、自社で調達しやすいものを使ったパッケージのような形のリノベ提案があり、僕らの予算でやるなら仕方ないのかなと、少しがっかりしていたんです」とご主人。

 

そんなときに、「まさにこんな感じにしたい!」という当社(howzlife)のリノベ事例の紹介記事を奥さまが見つけ、「ダメ元で」と当社にアクセスしてくださったそう。A社の話を聞いたあとだったこともあり、「素材やパーツに関して、howzlifeさんは選択肢の幅の広さを感じました」とご主人。

 

 

安心感のあったスタッフ同行の内見

 

さっそく当社の紹介物件の内見にも足を運んでいただき、2軒目に内見した現在の物件がYさま夫妻の心にヒット! 「東向きだったのですが窓が大きくて、“明るい”という第一印象が今思うと決め手になりました」と奥さま。

 

実はこちらの物件、タバコのにおいやヤニ汚れでちょっと躊躇してしまうような状態だったそうですが、ご主人いわく「同行してくれたhowzlifeのスタッフさんが、僕たちが不安に感じた部分についてその場で率直にアドバイスしてくれたので安心できました。天井高を上げることもできそうとのことで、そのひと言でリノベのイメージがぐっとわいたような気がします」

 

 

ここで、チワワのしめじちゃん(8歳)が登場! ペットと快適に暮らせるように、ソファの背面側の壁は調湿&消臭機能のあるエコカラットで仕上げました。ダークグレー×大判の長方形が大人カッコいいアクセントになっていますね♪

 

 

天井と壁については、「インダストリアルだったら躯体あらわしでしょう!」と、当初からクロスを使うことはまったく考えていなかったとか。こればかりは「開けてみないとわからない」ということで、一度スケルトン状態にして、状態のよかった天井だけあらわしにして、エコカラット面以外の壁は塗装仕上げにしました。

 

 

LDの床も、インダストリアルにこだわったおふたりらしい質感のものをチョイス。「粗っぽい感じのものを使いたいという希望を伝えたら、プランナーさんが『あまり粗すぎるとささくれが刺さってスリッパなしでは歩けないですよ』と、ちょうどいい感じのものを提案してくれたんです」とご主人。

 

「カタログの施工写真が暗く感じたので、実際の色も確認したかったんですよね」とは奥さま。「ショールームに実物を見に行って、実際に歩いてみて、これなら全然いけるやん!となって(笑)、これに決めました」

 

 

間取りについては、「家全体をひとつの部屋のようにしたい」という希望があったとか。「リビングを広くとって、それぞれの空間の区切りは最小限にしたいと思っていました」とご主人。

 

料理が好きでキッチンにこだわりたかった奥さまは、ペットの危険防止の面から、室内窓つきの壁で囲んだ独立型キッチンも考えたそうですが、「そうするとリビングが狭くなってしまうので、壁付けのオープンキッチンという現在の形に落ち着きました」

 

 

天板に古材が使われたダイニングテーブルは、賃貸マンション時代に大阪の「Baum(バウム)」でオーダーしたものだそう。新居でも引き続き使えるように、プランナーがテーブルのサイズを考慮して周辺の設計をおこないました。平日の日中は、こちらが奥さまの在宅勤務用のスペースにもなります。

 

存在感のある照明は、おふたりのお気に入りのヴィンテージショップ「シャークアタック」で。「本当はリビングに並べてつけようと4つ購入したのですが、頭がぶつかっちゃうんですよね」と奥さま。そこで2つは人に譲り、2つだけダイニングに採用することに。確かにここなら人が真下を行き来しないので、ぴったりの設置場所ですね♪

 

 

ここからはお待ちかね! 奥さまこだわりのキッチンをくわしく見せていただきましょう~。料理が好きで、スパイスからつくるカレーや、タイ料理、パンやお菓子…と、なんでもつくれてしまう奥さま。システムキッチンは「キッチンハウス」の製品を選びました。

 

 

決め手になったのは、「バリエーションが豊富で、インダストリアルな空間になじむものが選べたこと」。大きめのシンク、ガスコンロ、「BOSCH」の食洗機と、設備もこだわりのものを採用しています。

 

 

プランナーから壁面をタイルで仕上げる提案があり、ご夫妻でショールームに足を運んで深みのあるグリーンの長方形タイルを選びました。タイルの色と形も、目地を一直線に通す「芋目地」の貼り方も、「インダストリアルに合う気がして」と奥さま。

 

オープンなつくりの吊り棚やフックは、必要なものがサッと手に取れて、プロの料理人の厨房さながらの雰囲気です。棚板の奥行きを利用して、鍋やツール類を奥から手前の方向に吊るしているのもカッコいい~!

 

 

タイルの壁面の一部にステンレス素材を帯状にあしらって、マグネットが使えるようにしたのも奥さまたっての希望だったとか。使い勝手のいい場所に自由にキッチン道具を固定できて、とても重宝しているそうです。

 

 

キッチンの奥にはパントリーがあり、白い壁面の手前を右手に進むとLDに出られる、回遊式の間取りになっています。当初はパントリーの収納量を優先して、行き止まりのプランにしていたそうですが、「デザインを決定しないといけない前日くらいに、プランナーさんに『やっぱり出口が欲しいです』と無理を言って変更してもらったんです」と奥さま。

 

 

「食器棚を置くと場所をとるので」と、パントリー内には食器収納用のオープン棚を設置。扉がないので出し入れがラクだとか。下段には資源ゴミ用の大きめのゴミ箱を置くスペースも確保できました。

 

 

こちらは、LDKからつながる脱衣室です。すぐ隣のパントリーの収納量を確保するため、洗濯機の横のスペースはパントリー側に譲っていますが、手前に引き戸2枚分の収納スペースがあるので、タオルなどをたっぷりしまっておけます。

 

天井には室内干しや一時干しに使えるバーを設置。LDの窓辺にも同じバーがついていますが、「植物がじゃまになって干せないので(笑)、おもにこちらが活躍しています」

 

 

新築された奥さまの妹さんのお宅で見て印象がよかったことから、ユニットバスは「TOTO」の製品に。「ワイド浴槽」や「ほっカラリ床」が導入できただけでなく、「マグネットが使える壁」になったことがうれしかったそうで、「既製の棚などは最小限にしました」

 

 

場所は変わって、玄関を入るとこんなカッコいいシーンが目に飛び込んでくるYさま邸。正面のガラスの引き戸の奥にLDK、パントリー、脱衣室&浴室があり、こちら側にはワークスペース、寝室、WIC、トイレがある、ゆとりの感じられる間取りです。

 

ガラスの引き戸は「サンワカンパニー」の製品。右手のワークスペースや、左手の寝室の出入り口にも同じ製品を採用しました。枠材がスリムでガラス面が大きいこともあり、仕切られているようでつながっているようでもある、不思議な開放感を感じます。

 

床はモルタル仕上げ。躯体あらわしの天井やむき出しの配管とも相性ばっちりで、インダストリアルスタイルのカッコよさ満点です。

 

 

廊下の途中には、こんなスタイリッシュな洗面コーナーも! 「当初から考えていたわけではなく、プランナーさんから『ここに少しスペースができるので、洗面台にするのはどうですか?』と提案いただき、『おもしろいかも!』と採用したプランです」とご主人。

 

 

「コロナ禍でもあったので、帰宅してすぐ手を洗えるし、ゲストにも使ってもらいやすくて、オープンな洗面コーナーはすごく便利です。朝のバタバタ解消のために2ボウルにして、左は私、右は夫専用に。シャワー切替水栓はそれぞれのお気に入りの設定にしています(笑)」と奥さま。

 

植物を一時的に水に浸したり衣類のつけ置き洗いをするときにも、2ボウルの便利さを実感しているとか。愛犬のしめじちゃんは小柄なので、ここがお風呂になることもあるそうです♪

 

 

こちらはご主人のワークルームです。「コンパクトなほうが集中できそう」と、当初のプランより小さめに。その選択が功を奏して、“廊下の2ボウルの洗面台”が実現したとか。

 

デスクはダイニングテーブルと同じ「Baum」でオーダーしたもの。メタルラックは以前の住まいからのもので、組み替えて使える製品だったため、この部屋でも上手に活用することができました。

 

「家じゅうでいちばん好きな場所はリビングなんですが、ピンポイントならデスク横のカフェコーナーがかなり気に入っています(笑)」とご主人。

 

 

トイレはタンクレスにこだわり、ちょっとしたものが置ける「ダルトン」のトレイや、「シャークアタック」で見つけた船舶風の照明をプラス。上部に「サンワカンパニー」のシンプル&スリムな吊り戸棚を設置して、存在感を控えめに収納スペースを確保しています。

 

 

こちらは廊下からつながるWICの出入り口です。右手奥には奥行きのある収納棚を設けて、季節外の布団もしまえるようにしています。ちょうど窓がないスペースだったことから、ここを丸ごとWICにする案が生まれたとか。

 

スペースは左手の奥にもずっと続いていて……

 

 

奥へ進むと寝室の内部に出てきました。通り抜けができるウォークスルー型のクローゼットだったんですね!

 

各部屋にこまごまと収納を設けるより、一カ所にまとめられる収納が欲しかったという奥さま。事前に持ち物をすべてリストアップして、プランナーと一緒に内部の割り付けなどを固めていったそうです。

 

 

少しだけグリーンが入った絶妙な色合いの塗装でアクセントをつけた寝室。すぐ左手にある玄関に光が届くようにと、間仕切り壁には室内窓を設けました。

 

ベッドは「ジャーナルスタンダードファニチャー」のもので、ご主人いわく「ミリ単位のギリギリ感で配置できた(笑)」とか。

 

 

再び玄関に戻ってきました~。間仕切り壁の奥にある寝室のあたりまで土間を広げたいと考えたこともあったそうですが、「寝室はやはりこの場所に必要」と断念。それでも、帰宅したときにゆとりが感じられるように、土間部分の幅や奥行きをできるだけ広めに確保したそうです。

 

靴収納は当初からイメージしていた可動式のオープン棚に。「空間が広く見えるので、大きなアンティークミラーを置くのが夢でした」と奥さま。エスニックな雰囲気の照明もこの空間に似合っていますね。

 

 

楽しくて息抜きにもなったリノベ!

 

「リノベで大変だったことはありますか?」とうかがうと、「うーーん」と考え込んでしまったおふたり。「大変というより……面白かったです」とご主人が言えば、奥さまも「うん! おもしろかった!」とにっこり。

 

 

「僕の仕事がかなり立て込んでいた時だったので、リノベのあれこれがかえって息抜きになりました。僕らのほうから素材などを『これはどうですか?』と提案すると、プランナーさんが『あっ、いいですね!』って賛同してくれたり、『ほかにもこんなのがありますよ』って提案してくれたりして、正直、テレビの設置場所がなかなか決まらなかったことがストレスだったくらいで(笑)、とにかく楽しかったですね」

 

 

「設備や素材などを選ぶときに、インダストリアルスタイルは最新技術が使われた製品との相性がよくないと思っていたのですが、インダストリアルにマッチするデザインのものがしっかり用意されていたのが驚きでした」

 

 

新居での暮らしがスタートしておよそ1年半。「住まいを持つと、あとから『こうすればよかった』という部分が出てくるっていいますが、それがほとんどないんですよね。本当にちょうどいい感じになって、快適に暮らせているなと感じます」と奥さま。

 

奥さまこだわりのキッチンができて、もともと好きだった料理も「気合が入る」とか。ご主人は、新居で「植物との暮らし」を楽しめるようになり、「無機質な空間に、“生き物”である植物が生息している感じ」が気に入っているとか。

 

 

「好みのインテリアスタイルにとことんこだわった住まい」と、「好きなことをとことん楽しめる住まい」の両方を実現したYさま夫妻。

 

これぞリノベの理想形と言えそうです!

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター志賀朝子

撮影/カメラマン 清永洋