リノベーションの坪単価はいくら？戸建て・マンション別リフォーム費用を紹介！

 

これからお住まいのリノベーションを検討する際に、やはり気になるのがその“費用”。

 

しかし、リノベーションは建売住宅のように全く同じ間取りのモデルルームはありませんし、選ぶ材料や工事内容によって価格は大きく変動します。

 

ただし、大体の値段を知る方法がない訳ではありません。

 

参考になるのが、「坪単価」です。

 

そこで、今回はマンション・一戸建て住宅それぞれについて、工事内容別の坪単価を紹介します。

 

ぜひ、リノベーション予算を考える時の参考にしてください。

 

■ 〈一戸建て住宅〉工事内容別の坪単価

 

事例を見る：Case103「レトロ＆グリーン」

 

では、まずは一戸建て住宅の坪単価を紹介していきましょう。

 

一戸建て住宅の場合は、室内外のリノベーションがあるため、下記の４項目で解説します。

 

• ● フルリノベーション
• ● 壁紙フルリノベーション
• ● 外壁リノベーション
• ● 屋根リノベーション

 

 

フルリノベーション

 

 

選ぶ材料の仕様などによって総費用は変わりますが、国土交通省の行ったアンケートによると、一戸建て住宅のフルリノベーションにかかった費用は「500〜2,500万円」という結果が出ています。

（参考：国土交通省｜リフォームの内容と価格について）

 

一戸建てのフルリノベーションには、以下のような工事が含まれます。

 

〈既存解体工事〉

間仕切り壁含む構造躯体以外の室内の内装・設備機器などを全て撤去処分する工事（アスベスト処分費別途）

 

〈設備機器取り替え工事〉

キッチン・浴室・洗面・トイレ・給湯器などの設備機器を取り替える工事

 

〈内装工事〉

床フローリングやカーペット、畳の取り替えと天井・壁のクロス貼り替え、CF（クッションフロア）などその他床材の貼り替え

 

 

一般的に言う「フルリノベーションの坪単価」とは、あくまでも現状の位置関係で内装と設備機器を新しくする工事を指す場合がほとんどですので、間取りを変えるような場合には、都度見積もりを取らなくてはいけません。

 

 

壁紙フルリノベーション

 

 

こちらは、天井・壁全ての壁紙を貼り替えた場合の坪単価です。

 

なぜ、こんなに価格の幅が大きいかと言うと、壁（クロス）は材料によって施工手間が多く変わりますし、和紙クロスや布クロスなど、とても高価なものもあるからです。

 

また、柄の大きさによっても施工単価が変わりますので、材料を選ぶ際には注意しましょう。

 

含まれる工事は以下の通りです。

 

〈既存壁紙撤去工事〉

既存の壁紙を剥がして処分する工事

 

〈下地処理工事〉

下地にパテ処理をして平滑に仕上げる工事

 

〈壁紙貼り工事〉

壁紙に糊付けをして、天井・壁に貼る工事

 

〈取り合い部処理〉

クロスの端末などにコークボンド（水性のコーキング材）を入れて仕上げる工事

 

 

壁紙の貼り替えは比較的リーズナブルで劇的にお部屋の印象を変えられるため、「手軽なリノベーション」と言えるでしょう。

 

ただし、設備機器が古くなっている場合は、壁紙がきれいになったことでより劣化が目につくようになります。

 

また、将来的に設備機器を取り替える際に再び壁紙の補修をしなくてはいけない可能性が高いため、築年数が経っている場合には、ある程度他の工事と合わせてリノベーションすることをおすすめします。

 

〈関連コラム〉

壁紙リノベーションでお部屋は生まれ変わる｜選び方のポイントなどを解説

 

ワンストップリノベーションについて詳しくみる

 

 

外壁リノベーション

 

 

外壁は、住宅の第一印象を決める大事な要素ですし、躯体を雨から守る役割も担っています。

 

ですから、定期的にメンテナンスを行わなければいけません。

 

主な方法は、「外壁塗装（塗り替え）」と「外壁サイディングの貼り替え」です。

 

含まれる工事は以下の通りです。

 

〈仮設工事〉

足場の設置・解体や、養生シート張りなどの工事

 

〈雨樋塗装工事〉

雨樋の塗装工事（下地処理含む）

 

〈外壁塗装工事〉※

下塗り・中塗り・上塗りの３回塗り工事（塗料によって塗布回数が違う場合も）

 

〈外壁サイディング張り替え工事〉※

既存サイディングの撤去処分・新規サイディングの設置・取り合い部分の処理

 

〈取り合い部のコーキング処理〉

窓サッシや排気カバーなどの周辺へコーキングを打つ工事

 

（※は外壁仕上げによってどちらか片方のみ）

 

 

外壁塗装の場合は、15年前後のサイクルで再塗装をするのが理想ですし、サイディングは15〜30年で張り替えなくてはならず、上から一度でも塗装すれば、モルタル外壁と同様に定期的な塗り替えが必要です。

 

どちらにしても、何十年も手付かずにしてしまうと、内部にまで悪影響を及ぼしてしまうので、気をつけましょう。

 

 

屋根リノベーション

 

 

屋根リノベーションは、既存の屋根材によって適切な工法が異なります。

 

既存が日本瓦で重量が気になるようでしたら「屋根葺き替え」をしなくてはいけません。

 

また、一般的なスレート瓦が劣化して雨漏りの心配がある場合は「屋根かぶせ葺き」、見た目をきれいにしたい場合やあまり屋根材の劣化がひどくない場合は「屋根塗装」がおすすめです。

 

このように、状況に合わせて適切な工法を提案してもらいましょう。

 

含まれる工事は以下の通りです。

 

〈仮設工事〉

足場の設置・解体や、養生シート張りなどの工事

 

〈屋根塗装工事〉※

ケレン処理・下塗り〜上塗り工事

 

〈屋根かぶせ葺き工事〉※

既存屋根の上への防水紙敷き込み、新規屋根材・棟の取り付け

 

〈屋根葺き替え工事〉※

既存屋根材撤去処分、下地板の上への防水紙敷き込み、新規屋根材・棟の取り付け

 

〈取り合い部のコーキング処理〉

窓サッシや排気カバーなどの周辺へコーキングを打つ工事

 

（※は外壁仕上げによってどちらか片方のみ）

 

 

屋根は日常生活で劣化に気づきにくく、気づいた時には雨漏りをしていて手遅れというケースも少なくありません。

 

新築時から何もしていなければ、築20〜30年で屋根リノベーションを検討しましょう。

 

既に、屋根塗装をしている場合は、10年に一度程度のペースで再塗装が必要です。

 

〈関連コラム〉
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■ 〈マンション〉工事内容別の坪単価

 

事例を見る：Case142「設計のプロのお宅拝見！」

 

マンションの場合、屋外は共有部としてメンテナンスされるため、区分所有者は室内のリノベーションだけを行います。

 

また、耐震補強を個人がする必要はありません。

 

ここでは、以下の項目について解説します。

 

• ● フルスケルトンリノベーション
• ● 壁紙フルリノベーション

 

 

フルスケルトンリノベーション

 

 

マンションの場合は、間仕切り壁や床組・天井組の全てを解体しても耐震性能に影響はありません。

 

ですから一戸建て住宅の場合とは異なり、間取り変更を伴うリノベーションも坪単価で相場を知ることができます。

 

フルスケルトンリノベーションに含まれる工事は以下の通りです。

 

〈既存解体工事〉

間仕切り壁を含む室内の内装・設備機器などを全て撤去処分する工事（アスベスト処分費別途）

 

〈設備機器取り替え工事〉

キッチン・浴室・洗面・トイレ・給湯器などの設備機器を取り替える工事

 

〈内装工事〉

床フローリングやカーペット、畳の取り替えと天井・壁のクロス貼り替え、CF（クッションフロア）などその他床材の貼り替え

 

 

ただし、給排水配管の大幅な移動は水圧が低下したり排水が逆流するリスクを伴うため、できない場合も少なくありません。

 

また、遮音フローリングの使用や工事可能範囲が管理規約で定められている場合もあります。

 

必ずそれらを確認してから工事を行いましょう。

 

〈関連コラム〉

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壁紙フルリノベーション

 

 

基本的に戸建住宅の場合と単価や含まれる工事・含まれない工事の内容は変わりません。

（詳細は〈一戸建て住宅〉工事内容別の坪単価｜壁紙フルリノベーションを確認ください）

 

ただし、既存の施工方法によっては別途費用がかかる場合があります。

 

隣部屋とのコンクリート界壁に直接パテを塗ってその上から壁紙を貼っている場合、劣化が進んでいると再度壁全面にパテを重ね塗りしなくてはいけない可能性があります。

 

通常、ボードへ貼る場合は、板材の繋ぎ目だけをパテ処理すれば済むのに対して、かなり施工量が増えてしまいます。

 

ですから、界壁にクロスを貼る場合は、パテ工事が別途かかる可能性も想定しておきましょう。

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■ リノベーション費用を“坪単価”で考える時の注意点

 

事例を見る：Case65「じっくり こっくり 味わい深く」

 

ここまで、リノベーションの坪単価についてお話ししましたが、これらを参考にして予算組みをする際に気をつけなくてはいけない点があります。

 

それが、「坪単価 ＝ リノベーション費用」とは限らないという点です。

 

坪単価は、あくまでも一般的な相場であり、現場の状況やご要望によって価格は大きく変わる可能性があります。

 

費用を左右する主な要素は以下の通りです。

 

• ● 住宅密集地や繁華街で工事車両や搬入出車両が近くに停められず、人の手で道具や材料などを運ばなくてはいけない
• ● 狭小物件で十分な作業スペースが確保できず、作業効率が悪い
• ● 極端な狭小物件で施工費用が割高になる
• ● マンションでエレベーターがなく荷揚げしなくてはいけない
• ● 今までのメンテナンス状況が悪く、劣化が激しい
• ● 給排水管や電気配線が一度も更新しておらず、漏水・漏電のリスクが高い
• ● 戸建住宅で耐震性が著しく低い
• ● 断熱性が低く、結露がひどい
• ● ハイグレードな内装の仕様にしたり、多機能・高性能の設備機器にしたりする

 

このような内容に該当する場合は、リノベーション費用が坪単価から大きく外れてしまう可能性もあります。

 

坪単価はあくまでも「費用の目安」です。

 

具体的なリノベーション費用を知りたい場合は、施工会社へプランの作成を相談しましょう。

 

 

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■ まとめ：“坪単価”はあくまでも目安！費用を知りたければプランニングを依頼しましょう

 

リノベーションは二つとして同じプランは存在しません。

 

物件の広さや築年数、ご要望によってプランや費用は千差万別なのです。

 

しかし、リノベーションを検討するには大体の費用が分からないと一歩を踏み出せないでしょう。

 

そこで参考となるのが「坪単価」です。

 

しかし、坪単価はあくまでもリノベーション費用の“目安”であり、その中で収まるとは言い切れません。

 

具体的に計画を進めたい場合は、坪単価で目安を把握した上で、リノベーション会社へプランを作成してもらい、正確な費用を知りましょう。

 

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事例を見る：Case50「昭和レトロな懐かしさとお洒落感」

 

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