公開日:2026-09-20
老後のマンション暮らしの後悔を防ぐ|リノベで住みやすくする方法と物件選びのコツ

「老後のマンション暮らしは後悔する」と聞いて、購入や住み替えに一歩踏み出せずにいる方もいるのではないでしょうか。
SHUKEN Reにも、中古マンションを買ってリノベーションを考える50代・60代の方から、「終の棲家で失敗したくない」というご相談が多く寄せられます。
老後のマンションでよくある後悔には、リノベーションで対策できるものと、購入後には個人で対策しにくいものがあります。
このコラムでは、老後のマンション暮らしでよくある後悔を、リノベーションで対策できる部分と、購入する前に見極めておきたい部分に分けてお伝えします。
両面から住まいを整えれば、体力やライフスタイルが変化しても自分らしく長く暮らし続けやすくなりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
- ・老後のマンションの後悔は「リノベで対策できるもの」と「購入前に見極めておくもの」に分けて考えるのがポイントです。
- ・段差・古い設備・寒さ・身体に合わない間取りは、リノベーションで住みやすく変えられます。
- ・修繕積立金・管理・立地・共用部分のバリアフリー性に関する後悔は個人では対策しにくいため、購入前にしっかり確認することが大切です。
- ・老後を見据えたマンションリノベーションは、後悔を防ぐだけでなく、ご夫婦のセカンドライフを豊かに楽しめる家づくりにもつながります。
目次
■老後のマンション暮らしでよくある後悔

マンションのリノベーション事例を見る:Case237「Ingenuity」
老後のマンションでよくある後悔は、大きく分けてお金・体力の変化・環境の3つにかかわります。
まずは、どんな後悔の声が多いのかをジャンルごとに分けて紹介します。
お金の後悔
マンションでは、ローンを払い終えた後も管理費と修繕積立金が毎月かかり続けます。
住宅ローンを完済すれば住居費が軽くなると考えていると、想定していた以上に家計が苦しくなってしまうことがあります。
購入前に「返済額+管理費+修繕積立金」の合計で、毎月いくらかかるかを見通しておくと安心です。
また、住宅ローンは完済時の年齢に上限を設けている金融機関が多く、【フラット35】では申込時の年齢が満70歳未満、借入期間は完済時の年齢が満80歳になるまで(満80歳未満)が上限とされています。
50代・60代で借り入れる場合は返済期間が短くなり、その分だけ毎月の返済額が上がりやすい点も含めて資金計画を立てましょう。
修繕積立金は建物の老朽化とともに上がっていくことが多く、現役時代よりも収入が下がる年金生活に入ると、より負担に感じやすくなる費用です。
修繕積立金の目安や上がっていく仕組みは、購入前に確認したい部分として後の章で詳しくお伝えします。
体力の変化にともなう後悔
年齢を重ねると、若いころは気にならなかった段差や移動のしにくさがストレスにつながることがあります。
玄関や浴室の段差、古くて使いにくい水回り、冬の寒さ、広すぎたり細切れだったりする間取りなどが、後悔として挙がりやすい部分です。
エレベーターのない物件では、階段の上り下りが負担になる場合もあります。
環境・人間関係の後悔
暮らしの快適さは、立地や周りの環境にも左右されます。
駅やスーパー、病院までの距離は、車の運転をやめた後の生活に大きくかかわります。
上下左右の住戸との生活音の問題や、管理組合の担い手が足りないといった点も、住んでから気になりやすいところです。
ここまでに紹介した後悔しやすいポイントは、大きく分けて「リノベーションで対策できるもの」「購入前に見極めておく必要があるもの」の2つに分けられます。
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後悔の内容 |
リノベーションで対策できる範囲 |
購入前に見極めておく必要 |
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玄関・浴室などの段差、移動のしにくさ |
◎ 室内の段差解消・動線の見直しで対策しやすい |
△ 共用廊下やエントランスの段差は管理組合の領分 |
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古い水回り・使いにくいキッチン |
◎ 位置や高さの見直しで住みやすくできる |
△ 移動できる範囲は建物の構造しだい |
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冬の寒さ・結露 |
◯ 断熱や内窓で和らげやすい |
△ 窓サッシそのものの交換は共用部分にあたる場合が多い |
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身体に合わない間取り |
◎ 間取りの再構築で対応しやすい |
△ 動かせる範囲は構造壁・配管しだい |
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管理費・修繕積立金 |
✕ 個人では変えにくい |
◎ 積立方式・値上げの見通しを購入前に確認 |
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立地・駅距離・周辺環境 |
✕ 購入後に選び直せない |
◎ 購入前にしか選べない |
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共用部分のバリアフリー(エレベーター・共用廊下) |
✕ 個人では変えにくい |
◎ 決議が必要なため購入前に確認 |
表の右側の「購入前に見極めておく必要」がある部分でも、マンション・戸建てそれぞれで物件によって程度の差があります。
たとえばマンションで水回りをどこまで動かせるかは、直床か二重床か、パイプスペース(配管スペース)の位置によって変わる部分です。
次の章から、それぞれの対策のポイントを詳しく解説します。
■マンションリノベーションで老後の後悔を防いで快適に暮らす方法

マンションのリノベーション事例を見る:Case206「Memorable」
段差や古い設備、寒さ、収納不足など老後のマンション暮らしで起こりやすい後悔は、「専有部分(室内)のリノベーション」で改善できるものも多くあります。
「リノベーションで改善できる範囲」を知っておくと、物件選びの幅が広がりますので参考にしてください。
段差を減らし、動きやすい動線にする
マンションはワンフロアで暮らせるため、室内の段差を減らして動線を整えることで、体力が変わっても動きやすい住まいにできます。
玄関や浴室の小さな段差をなくし、毎日使う場所どうしを近づけると、家の中の移動がぐんとラクになります。
古い水回り・キッチンを使いやすくする
古くて使いにくいキッチンや水回りは、配置や通路幅、高さなどを見直すことで使いやすく変えられます。
壁に囲まれた独立型のキッチンを開いて、2人で並んで作業できる広さにするなど、今の暮らしに合わせた形にできます。
ただし、水回りをどこまで動かせるかは、直床か二重床か、パイプスペース(配管スペース)の位置によって変わる点には注意が必要です。
希望の配置ができるかどうかは、購入前に建物の構造とあわせて確認しておきましょう。
冬の寒さ・結露を和らげる
築年数の経った物件で気になりやすい冬の寒さも、断熱リフォームで和らげられます。
窓サッシそのものは共用部分にあたり、個人では交換できないことが多いのですが、室内側に内窓(インナーサッシ)を足す方法なら、断熱性を高められる場合があります。
既存のサッシの断熱性能が気になるときに向いている方法です。
また、マンションの住戸内の断熱性を高めるには、壁・天井の中や床下に断熱材を追加する方法もあります。
2人暮らしに合わせて、適度な距離感とそれぞれの居場所を作る
セカンドライフは、お子さまの独立などでご夫婦2人の暮らしに変わる時期でもあります。
家で過ごす時間が増えるからこそ、「一緒に過ごす空間」と「ひとりで静かに過ごせる空間」を分けて作っておくと、心地よい距離感を保てます。
書斎やワークスペースのように、それぞれのお気に入りの居場所を作るのもおすすめです。
同じ家の中でも気分転換ができ、在宅の仕事やこれまで忙しくてできなかった趣味の時間も、思いきり楽しみやすくなりますよ。
今のライフスタイルに合った収納にアップデートする
年齢を重ねるほど持ち物は増えやすく、片付けにくくなってしまうものです。
リノベーションを機に持ち物を見直し、整理整頓しやすい収納にアップデートすると、部屋がラクに片付くようになります。
玄関まわりの土間収納やウォークインクローゼットは、趣味の持ち物を収納するのにぴったりのスペースです。
また、収納するだけでなく、お気に入りの器や写真、趣味の道具を飾って楽しめるスペースを作るのもおすすめです。
リノベーションで自分の好きなインテリアに囲まれ、趣味や友人との時間を楽しめる住まいに整えることで、セカンドライフの質そのものを大きく高められます。
■老後を見据えた2人暮らしのマンションリノベーション実例

マンションのリノベーション事例を見る:Case202「Like a one-room」
お子さまの独立などをきっかけに、ご夫婦2人の暮らしに合わせてマンションをリノベーションして住まいを整えた事例を紹介します。
これまでの住まいで使いにくかった部分をリノベーションで解消しただけでなく、さらにセカンドライフを楽しめる工夫もプラスしていますのでぜひ参考にしてくださいね。
※以下の実例でご紹介する費用は、お引き渡し当時の価格です。同じ価格を保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。間取りや築年数、導入する設備や建築資材、施工地域などによって費用は異なります。詳細な費用につきましてはお問い合わせください。
持ち物を整えて、動きやすい住まいに|神奈川県横浜市・60代

マンションのリノベーション事例を見る:Case233「New Chapter」
より明るい住まいを求めて現在のマンションに住み替えをされた60代ご夫婦のリノベーション事例です。
Before

After

部屋どうしを引き戸でつないだ回遊できる間取りにして、家のどこにいても移動しやすいようにしました。

マンションのリノベーション事例を見る:Case233「New Chapter」
プランニングの前にプランナーが洋服やスーツケースなどの量を確認してから収納を計画したことで、持ち物がすっきりと収まる住まいを実現できたのもポイントです。

マンションのリノベーション事例を見る:Case233「New Chapter」
寝室にはウォークインクローゼットとご主人のワークスペースをつなげ、それぞれの居場所も確保しています。
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物件項目 |
内容 |
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築年数 |
17年 |
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リノベーション後の間取り |
3LDK→1LDK+WTC+SIC+書斎 |
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専有面積 |
98.5㎡ |
〈お施主さまの声〉
「印象的だったのは、プランニングに入る前にプランナーさんが洋服やスーツケースなど、何がどれだけあるのかをチェックしに来てくださったこと。丁寧にヒアリングをしていただいたおかげで、持ち物がすっきりと収納スペースに収まりました」
「広々としたキッチンは作業がしやすく、住み替えてからは夫と2人で作業することが増えました。テレビを見ながら、外の景色を眺めながら作業できるのも気に入っています」
老朽化を一新し、ゆとりある住まいに|東京都江戸川区・60代

マンションのリノベーション事例を見る:Case221「Each room」
20年ほど前にSHUKEN Reでリノベーションしたマンションで、セカンドライフを見据えて2度目のリノベーションをされた60代ご夫婦の実例です。
今回のリノベーションでは、老朽化の改善と、お子さま2人が独立した後の2人暮らしに合わせた住まいにすることを目的としました。
Before

After

お子さまの部屋と寝室は1部屋にして、ゆとりのある主寝室に変更しています。

マンションのリノベーション事例を見る:Case221「Each room」
主寝室の一角には梁を利用した造作デスクを設け、リビングとは別に本を読んだり作業したりできる居場所を作りました。

マンションのリノベーション事例を見る:Case221「Each room」
温水器を小さくして生まれたスペースで浴室を広げ、足を伸ばして湯船に浸かれるようになったのもうれしいポイントです。

マンションのリノベーション事例を見る:Case221「Each room」
そして、前回のリノベでは予算の関係でできなかったという内装の素材選びにもこだわり、お二人の好みを反映した全体的に落ち着いた色合いで統一したシックな空間に仕上げています。
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物件項目 |
内容 |
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築年数 |
42年 |
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リノベーション後の間取り |
3LDK→2LDK |
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専有面積 |
91.5㎡ |
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リノベーション費用 |
約1,400万円 ※上記は施工当時の価格です。 |
〈お施主さまの声〉
「家族が4人から2人になっても快適で、ゆとりのある暮らしができる住まいになって満足しています」
「1度目のリノベーションでは、やりたいことは色々あったんですけど予算が限られていて実現できなかったこともあって。今回は前回できなかった素材や色にこだわれたのがよかったです」
寒さを解消し、セカンドライフを楽しむ住まいに|東京都目黒区・60代

マンションのリノベーション事例を見る:Case174「Second Stage」
お子さま2人が独立し、リタイアを控えて2人暮らしを見据えたマンションリノベーションをされた60代ご夫婦の事例です。
Before

After

3LDKだった間取りを、広いLDKとコンパクトな主寝室の1LDKに変更しました。

マンションのリノベーション事例を見る:Case174「Second Stage」
壁に囲まれていて通路が狭かった独立型のキッチンはフルオープンの造作キッチンに変更し、2人で作業しても余裕のある広さになりました。

マンションのリノベーション事例を見る:Case174「Second Stage」
さらに、気になっていた寝室の床の冷たさも、断熱材やインナーサッシの追加で対策しています。
リノベーション後はご友人とお家でお酒を楽しむ機会も増え、リタイア後のセカンドライフを楽しむ拠点としてふさわしい住まいにアップデートできました。
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物件項目 |
内容 |
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築年数 |
28年 |
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リノベーション後の間取り |
3LDK→1LDK+WTC+パントリー |
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専有面積 |
83㎡ |
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リノベーション費用 |
約1,800万円 ※上記は施工当時の価格です。 |
〈お施主さまの声〉
「住み心地はとてもいいです。快適ですし、住まいがよくなってよかった~と日々感じています」
「プランナーさんがとても感じがよくて、どうしようかと迷っているときに、『私はこっちの方がカッコいいと思いますよ』とか『ちょっと金額が上がっちゃうんですけど』とか、率直に話していただけたのがとてもよかったです」
部屋数を減らして、風通しの良い大人の住まいに|千葉県千葉市美浜区・40代/50代

マンションのリノベーション事例を見る:Case127「子育て後は夫婦ふたりで」
子育てのしやすい周辺環境が気に入り、16年ほど前に新築で購入された千葉市美浜区のマンションに暮らすお施主さまのリノベーション事例です。
息子さんの大学進学を機に、ご夫婦2人で快適に暮らせる住まいへとリノベーションをされました。
Before

After

不要になった個室はLDKにとりこみ、ゆったりとくつろげる、多目的な大空間に一新しました。

マンションのリノベーション事例を見る:Case127「子育て後は夫婦ふたりで」
長年の悩みだった風通しの悪さも、仕切りの少ないオープンな間取りにすることで和らげています。

マンションのリノベーション事例を見る:Case127「子育て後は夫婦ふたりで」
在宅勤務が増えたご主人のために、LDKの一角に設けたワークスペースは、開放的でありながら集中できるお気に入りの居場所になりました。
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物件項目 |
内容 |
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築年数 |
16年 |
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リノベーション後の間取り |
4LDK→2LDK+SIC+ワークスペース |
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専有面積 |
104㎡ |
〈お施主さまの声〉
「リノベーション後の住み心地はとってもいいです。ひとつひとつの動作がスムーズにできて、心のゆとりをもちながら暮らせています」
「“食事・テレビ・仕事”と、用途に合わせてスペースを分けたことで、生活にメリハリがつけやすくなりました」
〈関連コラム〉
夫婦2人暮らしのマンションリノベーションの施工事例集|成功させるポイントや注意点も解説
リノベーションは、老後の心配ごとを減らすためだけのものではありません。
お子さまが巣立った後の住まいを、ご夫婦それぞれのライフスタイルに合わせて暮らしやすく整えられることも大きなメリットです。
SHUKEN Reでは、ご夫婦の暮らしをより豊かにするセカンドライフのためのリノベーションプランをご提案します。
住みたい物件が見つかったら、SHUKEN Reと一緒に、希望の間取りや水回りの移動が実現できる建物かどうかを購入前にチェックしませんか。
不動産と建築の両面から、住みやすくできる範囲を具体的にご提案します。
▶︎50代からの二人暮らし~セカンドライフのためのマンションリノベーション
■【最重要】老後に住むマンション選びのチェックポイント

マンションのリノベーション事例を見る:Case136「自分たち仕様=快適!!」
マンションの修繕積立金や管理状態、立地、共用部分のバリアフリー性などは、自分で変更できない部分です。
後悔しないように、物件選びの際にしっかりと見極めることが重要です。
老後のマンション暮らしで後悔しないための物件選びのポイントについてまとめます。
修繕積立金と長期修繕計画の確認
マンションは、住宅ローンを完済した後も管理費と修繕積立金がかかり続けます。
物件を購入する前に、ローンの返済額に管理費と修繕積立金を加えた毎月の住居費合計額と、管理費や修繕積立金が将来どのくらいまで上がる可能性があるかを確認しておきましょう。
修繕積立金の全国平均は1戸あたり月13,054円、管理費は月11,503円で、合わせると月24,557円ほどです。
※修繕積立金・管理費の平均は使用料・専用使用料からの充当額を除いた金額です。
さらに、長期修繕計画に対して修繕積立金が不足しているマンションは36.6%あり、うち計画額の20%を超えて不足しているマンションも11.7%ありました。
〈参考〉国土交通省ウェブサイト「令和5年度マンション総合調査(令和6年6月21日公表)」
長期修繕計画に対して修繕積立金が不足していると、値上げやまとまった一時金の徴収が必要になる場合があります。
修繕積立金の積み方には、期間を通じて一定額を積む均等積立方式と、当初を抑えて段階的に上げる段階増額積立方式があります。
段階増額積立方式は、値上げのたびに総会の決議が必要で、合意ができずに積立金が不足する事例もあるため、購入前に今後の値上げの見通しを確認しておくと安心です。
なお国土交通省は、段階増額積立方式を採用する場合、月額の初期額を均等積立方式とした場合の額(基準額)の0.6倍以上、最終額を1.1倍以内に抑えることが望ましいとしています。
この範囲を大きく超える値上げが予定されている物件は、将来の負担増が大きくなりやすいため、長期修繕計画書で確認しておきましょう。
〈参考〉国土交通省ウェブサイト「マンションの修繕積立金に関するガイドライン(令和6年6月改定)」
〈関連コラム〉
マンション修繕積立金「地獄」を避けるには?なりやすい物件の特徴と見抜き方
マンション修繕積立金は30年後いくらになる?シミュレーションと購入前の見極め方を解説
管理状態と管理組合の活動
マンションがどれだけ丁寧に保全されていくかは、管理組合の活動しだいで変わります。
築浅でも、管理組合の活動が活発でない場合は注意が必要です。
共用部分の清掃や修繕の履歴、総会の開催状況、長期修繕計画が定期的に見直されているかを、購入前に管理会社や売主を通じて確認できます。
共用部分の工事は管理組合の領分であり、区分所有の性質上、個人の判断だけでは変えられません。
だからこそ、活動が続いている建物かどうかを購入前に確認しておくことがとても重要です。
立地と共用部分のバリアフリー性
マンションが建つ立地は、購入後に変えられない部分です。
駅やスーパー、病院までの距離は、車の運転をやめた後の生活に大きくかかわります。
エレベーターの有無や、共用廊下・エントランスの段差も、共用部分にあたるため、個人の判断だけでは変えにくい部分です。
バリアフリー化には管理組合の決議が必要になるため、購入前に現地で確認しておきましょう。
〈マンション購入前チェックリスト〉
- ・修繕積立金・管理費…合計の月額、値上げの見通し、積立方式、不足の有無
- ・長期修繕計画…30年以上の計画があるか、見直しの有無、工事履歴
- ・管理組合…総会の開催、役員体制、共用部分の清掃・管理状態
- ・立地…駅・スーパー・病院までの距離、免許返納後の移動手段
- ・共用部分のバリアフリー性…エレベーターの有無、共用廊下・エントランスの段差
気になる物件の長期修繕計画書を取り寄せ、将来の積立額が妥当かを購入前にチェックしませんか。
SHUKEN Reなら、不動産と建築の両面から、建物と配管の状態まで確認したうえでご提案します。
▶︎50代からの二人暮らし~セカンドライフのための住まい探し
■老後の住まいにマンションを選ぶメリット

マンションのリノベーション事例を見る:Case202「Like a one-room」
老後の住まいにマンションを選ぶメリットを紹介します。
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・ワンフロアで暮らせる…段差が少なくバリアフリー化しやすいのでシニア世代が暮らしやすい
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・防犯面の安心…オートロックや防犯カメラ、管理人の常駐など、マンションはセキュリティ面で安心を得やすい
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・好立地の物件が多い…マンションは駅や商業施設などに近い立地の物件が多いため、マイカーがなくても暮らしやすい
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・メンテナンスの手間がない…建物全体の維持管理を管理組合と管理会社に任せられるため、屋根や外壁の手入れを自分で手配する必要がない
マンションと一戸建てのどちらにするか迷っている場合は、上記のポイントと自分の暮らしの優先順位を照らし合わせて考えてみましょう。
■老後の住まい選びに関するよくある質問

最後に、東京・千葉・神奈川エリアで約25年にわたり8,000件超のリノベーション設計・施工実績があるSHUKEN Reが、老後の住まい選びにまつわるよくある疑問にお答えします。
■まとめ
老後のマンション暮らしの後悔は、リノベーションで住みやすく変えられるものと、購入後には個人で対策しにくいものの2つに分けて考えられます。
専有部分の問題点はリノベーションで対策し、修繕積立金や管理・立地・共用部分などは購入前の物件選びの段階で見極めておくと安心です。
物件選びとリノベーションの両面でポイントを押さえれば、体力や家計の変化に対応しながら、老後も自分らしく暮らし続けやすい住まいになります。
SHUKEN Reは、中古物件探しから購入前の建物チェック、フルリノベーションまでを一貫して手がけています。
物件購入費用とリノベーション費用を合わせた資金計画から、老後の住まいづくりをサポートしますので、まずはお気軽にご相談ください。
Q 老後にマンションを購入するのはやめた方がいい?
一概にやめた方がよいとはいえません。
管理状態や立地を購入前に見極め、古い設備や今の暮らしに合わない間取りはリノベーションで住みやすくすれば、老後も快適に暮らせます。
大切なのは、購入後に個人で対策しにくい部分を購入前に確認しておくことです。
Q 築年数の古いマンションは老後に後悔しやすい?
後悔しやすいかどうかは、築年数だけで決まるものではありません。
管理状態がよく、リノベーションで住みやすくできる物件なら、築年数を重ねていても快適に暮らせます。
なお、住宅ローン控除では、登記簿上の建築日付が昭和57年(1982年)1月1日以降であれば新耐震基準に適合しているとみなされ、証明書がなくても対象になります。
それより前に建築された物件でも、耐震基準適合証明書や既存住宅売買瑕疵保険の付保証明書などで耐震性を証明できれば、対象になる場合があります。
Q すでに買ったマンションで後悔している場合は?
専有部分の動線や使い勝手の悪さなどの困りごとは、リノベーションで改善できる場合があります。
段差・古い水回り・寒さ・間取りは専有部分でも対策しやすく、管理や共用部分にかかわる部分は管理組合に相談する形になります。
まずは、リノベーションで解決できる範囲を確認してみましょう。
Q 管理費や修繕積立金の支払いが難しいと感じたら?
支払いが難しいと感じる場合は、早めに管理会社へ相談しましょう。
住み替えや資金計画の見直しといった選択肢もあります。
ひとりで抱え込まず、状況に合った方法を専門家と一緒に考えることが、暮らしを守る第一歩です。
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