公開日:2026-06-24
親のマンションを相続したらどうする?住む・売る・貸すの判断ポイントとリノベーションという選択肢

相続が発生すると、相続登記や税金の確認など、さまざまな手続きが必要になるため、「まず何をすればいいのか分からない」と戸惑う方も少なくありません。
特に、親の不動産を相続する場合は、今後の活用方法も考えなくてはいけません。
今回は、親のマンションを相続する際の手続きの流れや注意点をはじめ、「住む・売る・貸す」といった代表的な選択肢の判断ポイントを分かりやすく解説します。
8,000件超の実績があるSHUKEN Re(シュウケン・アールイー)が、親から相続したマンションを住み継ぐためのリノベーションの進め方も紹介しますので、参考にしてみてください。
- ・親からマンションを相続した場合、まずは遺言書の確認や相続人・権利関係を整理した上で、名義変更などの手続きを進める必要があります。
- ・相続したマンションは、「住む・売る・貸す」などの選択肢の中から、今の暮らしや将来のライフプランに合う活用方法を検討することが大切です。
- ・築古マンションを相続する場合でも、耐震性や管理状態によっては、リノベーションで快適かつ安全に住み継げる可能性があります。
■親のマンションを相続した場合の進め方

マンションのフルリノベーション事例を見る:Case233「New Chapter」
親のマンションを相続する場合、大きく分けて5つの確認や手続き、検討が必要になります。
まずは以下で、不動産相続の流れを順番に解説していきましょう。
「遺言書」の有無を確認
最初に、遺言書の有無を確認しましょう。
遺言書がある場合、「誰がマンションを相続するのか」が指定されているケースがあり、後に紹介する、遺産分割協議はこの遺言書の内容に沿って進められます。
なお、遺言書には以下3つの種類があり、それぞれ確認方法が異なります。
・自筆証書遺言:家庭裁判所による検認が必要(遺言内容の改ざん防止を目的に未開封での提出が不可欠)*法務局にて保管する場合は不要
・秘密証書遺言:自筆証書遺言と同様に、家庭裁判所による検認が必要(未開封での提出が条件)
・公正証書遺言:公証人が遺言書を作成、公証役場にて保管するため検認は不要
また、マンションの他にも相続財産がある場合は、債務を含めた内容を確認しておくことも大切です。
「相続人」と「相続財産」を調査
次に、法定相続人の調査とマンションを含む相続財産の権利関係を整理します。
例えば、兄弟姉妹で相続する場合は、マンションが共有名義になるため、持分割合によっては後々トラブルにつながるケースも想定されます。
そのため、親名義のマンションを相続する場合は、民法で定められている法定相続人や遺言書の内容をしっかり確認しておくことが大切です。
その際は、不動産や預貯金などの財産だけでなく、住宅ローンや借金といった債務も漏れなく把握しておきましょう。
相続人が複数いる場合の「遺産分割協議」
マンションなどの不動産は、預貯金のように分割できるものではないため、相続人全員での話し合いが欠かせません。
親から相続したマンションを共有名義のまま放置していると、将来「住む・売る・貸す」などを決める際にも相続人全員の同意が必要になります。
そのため、相続人が複数いる場合は、「誰がマンションを取得するのか(現物分割)」あるいは「売却して現金を分けるのか(換価分割)」、「取得者が他の相続人に代償金を支払うのか(代償分割)」などを決める遺産分割協議が必要です。
なお、話し合いがまとまれば、相続人全員が「遺産分割協議書」への署名と押印を済ませます。
「相続登記」と相続税の申告・納付
親のマンションを相続することが決まれば、法務局にて名義変更の手続き(相続登記)を進めます。
名義変更が行われていない場合は、将来の売却や賃貸、リフォームローンを利用する際に支障が出る可能性があります。
2024年4月1日からは相続登記が義務化され、相続や遺言によって不動産(所有権)の取得を知った日、または遺産分割が成立した日から3年以内の申請が必要です。
なお、この義務は2024年4月1日より前に発生した相続にも適用され、その場合の期限は2027年(令和9年)3月31日という点も押さえておきましょう。
また、マンションの場合は、管理費・修繕積立金の請求や緊急連絡を受け取るために、管理組合や管理会社にも届け出が必要になります。
その上で、基礎控除額を超える「相続税」が発生する場合は、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内に、管轄税務署にて申告・納付手続きを行います。
「相続後どうするか」検討する
相続関係の整理が落ち着き、親のマンションを相続することが決まったら、次はどう活用するかを検討する段階に入ります。
近年では、住宅価格の高騰や金利上昇による将来への不安から、相続後の選択肢についても慎重になりたいという方が増えています。
しかし、マンションなど不動産には、管理費や修繕積立金、固定資産税などがかかるため「とりあえず保有したまま」にするのではなく、今の暮らしや将来のライフプランに合うベストな活用方法を考えることが大切です。
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東京・千葉・神奈川エリアで約25年にわたり8,000件超のリノベーション実績があるSHUKEN Reでは、相続に関するご相談やご家族に合うマンションの活用方法をご提案しています。
■親からマンションを相続した後の3つの選択肢

2024年4月1日施行の改正不動産登記法により、相続や遺言によって不動産(所有権)の取得を知った日(または遺産分割が成立した日)から、正当な理由なく3年以内に相続登記の申請を行わない場合、10万円以下の過料対象になる点に注意が必要です。
また、相続したマンションには、相続登記により名義変更した後も、管理費や修繕積立金、固定資産税などが発生します。
そのため、今後どのように活用するのがいいか、早めに方向性を整理しておくのがおすすめです。
ここでは、親から相続したマンションの代表的な活用方法を3つご紹介します。
住む|引っ越して住み継ぐ
まず、親から相続したマンションに引っ越して、そのまま住まう方法が挙げられます。
親が暮らしていた地域に親しみがある場合や利便性がいい立地の場合、親のマンションへの住み替えを検討するのも現実的な選択肢の1つです。
また、親と同居していた相続人や一定要件を満たす相続人が取得して住み続ける場合は、「小規模宅地等の特例」により敷地権部分の評価額が最大80%減額され、相続税の負担を大幅に軽減できる可能性があります。
「小規模宅地等の特例」のご利用をお考えの際は、要件が複雑なため、早めに税理士やFPなどの専門家への相談をおすすめします。
<参考>国税庁|No.4124 相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例(小規模宅地等の特例)
さらに、今住んでいる家をどうするのか、また親のマンションで暮らす際にかかる管理費や修繕積立金、各種税金などがどれくらいになるのかを確認した上で、住み替えを判断するのが理想的です。
また、親のマンションにそのまま住むのではなく、ご家族の暮らしに合わせてリノベーションする場合は、築年数や管理状態を詳しく調査し、耐震性や断熱性などの住宅性能が十分に確保できるかどうかを見極めることが大切です。
売る|売却して現金化
親から相続したマンションに住む予定がない場合は、売却して利益を得る方法もあります。
特に、兄弟姉妹で親のマンションを相続する場合は、マンションの売却により現金化した財産を公平に分配しやすいのがメリットです。
また、マンションを所有し続けることによって発生する管理費や修繕積立金、税金がかからなくなるのもポイントです。
ただし、築古マンションの場合や立地、管理状態などの条件が悪い場合は、「売れにくい」または「思っていたより安い」可能性があるため、不動産会社に査定を依頼し、売却価格の目安を確認しておきましょう。
なお、売却の際には、譲渡所得税や仲介手数料などの費用がかかる点も念頭に置いておく必要があります。
貸す|賃貸物件として運用
親のマンションを手放したくない、または将来住む可能性がある場合は、賃貸として活用する方法もあります。
うまく運用できれば定期的に家賃収入が入る一方、空室リスクや維持管理費、修繕費などの負担が増える可能性もあるため、需要や収支バランスをふまえた慎重な判断が求められます。
なお、立地条件がいいエリアで賃貸活用をご検討の場合は、内装や設備を整えることで入居率や家賃設定の改善につながる可能性があるため、リノベーションしてから貸し出す方法もおすすめです。
相続したマンションをリノベーションして住み継ぐ場合や貸し出す場合は、物件調査から設計・施工まで一貫対応可能な「ワンストップリノベーション」がおすすめです。
1つの窓口で、効率的なプランニングと適正価格での家づくりが進められます。
また、SHUKEN Reでは「売却・買取相談」にも対応しているため、親から相続したマンションを「住み継ぐべきか」「売却する方がいいのか」といった段階からでもご相談いただけます。
ファイナンシャルプランナーによる無料相談も実施していますので、リノベーション計画はもちろん、相続後の住み替えや将来の資金計画についても、お気軽にご相談ください。
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■親のマンションを相続する際の注意ポイント

マンションのフルリノベーション事例を見る:Case223「Bird Cafe」
最後に、親からマンションを相続する際に知っておきたい費用に関する注意点や、相続自体を放棄する場合について解説します。
相続時にかかる費用について
マンションなどの不動産を相続すると、「登録免許税」や「相続税」などがかかる場合があります。
まず、相続登記の際にかかる登録免許税は、以下の計算式で求められます。
相続登記の「登録免許税」=固定資産税評価額*×0.4%
→マンションの場合は、専有部分(建物)の評価額と敷地権(土地持分)の評価額を合算した金額に0.4%を掛けて算出します。
合算評価額が3,000万円と仮定した場合、登録免許税は12万円になります。
*市区町村で定められた不動産の評価額
固定資産税評価額は、「固定資産税評価額証明書」「納税通知書」で確認することが可能です。
また、親のマンションを相続した際にかかる相続税は、相続財産の総額が「基礎控除額」を超える場合に発生する税金となります。
基礎控除額の計算方法は以下の通りです。
「基礎控除額」=3,000万円+(600万円×法定相続人の数)
→法定相続人を3人と仮定すると基礎控除額は4,800万円となります。
相続財産の総額がこれを超える場合は、「法定相続分に応ずる取得金額」の階層に応じて、10~55%の超過累進税率(取得金額が大きくなるほど税率が高くなる)が適用されます。
不動産相続の際は、これらの税金以外にも相続登記に必要な「戸籍謄本」などの取得費用や、司法書士に依頼する場合の手数料がかかります。
また、リノベーションして住み継ぐ場合や貸し出す場合は、工事費用も必要です。
なお、マンションのフルリノベーション費用は、近年のSHUKEN Reの施工事例を参考にした場合、18〜20万円/㎡が目安となります。(※施工内容や設備仕様によって異なります。)
相続放棄について
親名義のマンションは、必ずしも相続することが正解とは限りません。
老朽化が進んだマンションやローン残債が大きい場合など、将来的にも重い負担が見込まれる場合は、相続放棄も選択肢の1つとして慎重に検討した方がいいケースもあります。
特に、売却や賃貸の需要が見込みにくいエリアでは、維持管理の負担が大きくなる可能性があります。
ただし、相続放棄には「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内」に家庭裁判所へ申述するという期限があることを押さえておきましょう。(民法第915条)
判断に時間がかかる場合は、期間内に「相続の承認または放棄の期間の伸長の申立て」で熟慮期間を延長することも可能です。
また、相続放棄はマンションなどの特定の財産だけを放棄できる制度ではなく、すべての財産の相続を放棄することになるため、親が残した預貯金なども含めて、一切相続できなくなる点には注意が必要です。
<参考>裁判所|相続の放棄の申述
公共料金の名義変更を忘れずに
親のマンションに住み継ぐ場合や賃貸に出す場合は、電気・ガス・水道などの公共料金に対する「名義変更」の手続きも行いましょう。
特に、公共料金の支払いを口座引き落としにしている場合は、手続きを後回しにしたまま忘れてしまうと、未払いによりライフラインが止められてしまうことがあります。
なお、売却する場合は、引き渡し時に解約(停止)手続きが必要になります。
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■親からのマンション相続に関するQ&A

マンションのフルリノベーション事例を見る:Case211「Housekeeping」
最後に、お客様からよく寄せられる質問をQ&A形式でまとめました。
■まとめ
親のマンションを相続した場合は、とりあえず保有しておくのではなく、余計な維持管理負担を抑えるためにも、できるだけスムーズに今後の活用方法の検討を進めることが大切です。
また、築古マンションであっても、立地や管理状態によっては、リノベーションでご家族が住み継ぐのに最適な住まいや、賃貸に活用できる場合があります。
SHUKEN Reでは、中古マンションの「ワンストップリノベーション」だけでなく、「売却・買取相談」にも対応しています。
親から受け継いだマンションを「どう活用すべきか迷っている」段階から、将来的な資金計画も含めた不安や疑問についても、お気軽にお問い合わせください。
東京・千葉・神奈川エリアで約25年8,000件以上の施工実績があるSHUKEN Reでは、リノベーションに精通したスタッフによる「家計に優しい資金計画」を立てるためのFP相談にも力を入れています。
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Q 親のマンションを兄弟姉妹で相続する場合の注意点は?
親のマンションを受け継ぐ場合は、トラブルを防ぐためにも、できるだけ単独で相続するのが理想的です。
兄弟姉妹で親のマンションを相続する場合、「共有名義」で管理方法や費用負担、今後の活用方法を考える必要があります。
そのため、将来的にマンションのリノベーションや売却、賃貸を検討する際も全員の同意が必要で、意見が分かれるケースも少なくありません。
話し合いが長期化する可能性もあるため、遺産分割協議の段階で「誰が所有者になるのか」あるいは「売却して現金を分配するのか」を決めておくのがおすすめです。
Q 相続したマンションを空き家のまま放置するとどうなる?
空き家状態が長引くと、以下のようなリスクが発生しやすくなります。
親のマンションを相続した後に長く放置している場合、管理費や修繕積立金、固定資産税などの維持費がかかり続けます。
また、空室状態が続くことにより、空き巣被害や近隣トラブルなどのリスクも高まるため注意が必要です。
さらに、設備の劣化による水漏れや湿気によるカビの発生も懸念されます。
空き家のまま放置して、資産価値が低下するのを防ぐためにも、できるだけ早く適切な活用方法を検討するのがおすすめです。
Q 相続したマンションが古い場合でもリノベーションは可能?
築古マンションでも、管理状態がよくリノベーションで住宅性能の改善が見込める場合は対応可能です。
特に東京・千葉・神奈川エリアでは、築年数が古くても立地条件がいいマンションの場合は、需要が高い傾向にあります。
ただし、リノベーション計画を進める際は、新耐震基準(1981年6月1日以降に建築確認を受けた物件)であることを目安に、マンションの管理状態や修繕履歴の有無を確認しておくことが大切です。
また、希望する間取り変更や水回りの移動などが可能かどうか、施工会社やマンションの管理規約をあらかじめチェックしておきましょう。










