公開日:2026-07-12
世帯年収1,500万円のパワーカップルが選ぶ住宅ローン|家賃と購入の損得・無理のない借入額を解説

世帯年収が1,500万円あれば、1億円前後の物件も選択肢に入ってきます。
ただし、銀行が「借りられる」と判断する金額と、家計に無理なく返し続けられる金額は同じではありません。
特に子どもがいる共働き世帯では、教育費の増加や育休による収入減、金利上昇など、将来の支出や収入の変化も考えておく必要があります。
住宅ローンの組み方を誤ると、家は手に入っても日々の暮らしに余裕がなくなってしまうこともあります。
今の家賃を払い続けるべきか、それとも住宅を購入したほうがいいのかは、多くの家庭で悩むポイントです。
この記事では、世帯年収1,500万円で無理なく購入できる住宅予算の目安を解説します。
- ・世帯年収1,500万円でも、借入可能額と無理なく返せる額は異なる
- ・教育費・育休・金利上昇を考慮すると、住宅予算は8,000万円前後が目安
- ・中古マンション+リノベーションなら、同予算で立地・広さの選択肢が広がる
目次
■世帯年収1,500万円でも「借りすぎ」が起きる理由
高所得層は借入可能額が大きい分、住宅ローンの設計を誤った時の影響は小さくありません。
世帯年収が1,500万円あれば、金融機関の審査では1億円を超える住宅ローンが通ることもあります。
しかし、実際に重要なのは「借りられるかどうか」ではなく、5年後、10年後も同じように返し続けられるかどうかです。
子どもが小さいうちは余裕があっても、塾代や学費がかかる時期になると家計の負担は大きく変わります。
共働き世帯であれば、育休や働き方の変化によって収入が一時的に減ることもあります。
また昨今では、金利や物価の上昇により、購入時には余裕があったはずなのに返済が重くなってしまったという声は、少なくありません。
住宅ローンは、今の家計の状態だけではなく、将来の家計まで含めて考えることが大切です。
世帯年収1,500万円でも、教育費・育休・金利上昇など将来の変化を踏まえた資金計画が重要です。ライフプラン全体を見ながら住宅予算を考えたい方は、ファイナンシャルプランナーへのご相談をご活用ください。
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■世帯年収1,500万円の手取りと住宅ローンの目安
世帯年収1,500万円は余裕があるように感じますが、住宅の予算を考える時は額面ではなく手取りで考えることが大切です。
まず、「実際にいくら使えるのか」を手取りベースで把握しましょう。
世帯年収1,500万円の手取り額
世帯年収が同じ1,500万円でも、夫婦それぞれの年収によって手取り額は変わります。
一般的には、一人で1,500万円を稼ぐケースよりも、共働き世帯のほうが手取りが多くなる傾向があります。
収入が分散されると累進課税の影響が緩和され、世帯全体の税負担が軽くなるためです。
以下は、収入構成別の手取り額の目安です。
| 収入構成 | 額面年収 | 手取り年収(目安) | 月収換算(手取り) |
|---|---|---|---|
| 共働き(900万+600万) | 1,500万円 | 約1,119万円 | 約93万円 |
| 共働き(800万+700万) | 1,500万円 | 約1,118万円 | 約93万円 |
| 一馬力(1,500万) | 1,500万円 | 約1,023万円 | 約85万円 |
※「月収換算(手取り)」は、ボーナスを含む手取り年収を12で割った概算値です。賞与なし月の実際の入金額はこれより低くなる場合があります。
※試算条件:扶養親族なし・標準的な社会保険料率・iDeCo等の控除なし・住民税10%を前提。実際の手取り額は扶養家族の有無・各種控除・自治体によって変動します。
世帯年収1,500万円以上の世帯は全体の約4%にとどまります。
(出典)厚生労働省「2024年(令和6年)国民生活基礎調査の概況」>「2024年国民生活基礎調査」
高収入世帯に分類される年収帯ですが、子どもがいる家庭では保育料や教育費の負担も大きく、手取り月収が約93万円あっても住宅に回せる金額は家庭によって異なります。
例えば、子どもを私立中学に進学させる家庭と公立中心で考える家庭とでは、教育費だけでも大きな差が生まれるためです。
住宅ローンの予算を考える際は、平均的な目安よりも、自分たちが今後どのようなお金の使い方をしたいのかを踏まえて判断しましょう。
世帯年収1,500万円で住宅ローンはいくらまで組めるか
住宅ローンの審査では、「年収に対して年間返済額がどれくらいか」を示す「返済負担率」が基準になります。
返済負担率35〜40%が基準の金融機関では、世帯年収1,500万円だと1億円を超える借入が通るケースもあります。
ただし、この金額は「借りられる上限」であって、「返せる額」とは異なるところを理解しておきましょう。
〈関連コラム〉
【住宅ローン8000万】必要な年収目安と月々の返済シミュレーション
無理なく返せる住宅ローンの目安
以下は、借入額別・金利別の月返済額の目安です(返済期間35年・元利均等返済で試算)。
| 借入額 | 変動1.2% | 固定3.2% |
|---|---|---|
| 7,000万円 | 約20.5万円 | 約27.8万円 |
| 8,000万円 | 約23.4万円 | 約31.7万円 |
| 9,000万円 | 約26.3万円 | 約35.7万円 |
| 1億円 | 約29.2万円 | 約39.7万円 |
※変動金利の試算は35年間1.2%のまま変わらないことを前提にしています。実際の変動金利は市場金利に応じて見直されるため、金利が上昇した場合は返済額も増えます。
8,000万円を借りた場合、変動金利1.2%と固定金利3.2%では、毎月の返済額に約8.3万円の差があります。
借入額が大きくなるほど、金利が上昇した時の返済額も増えます。
変動金利には急な返済額上昇を抑える『5年ルール・125%ルール』を設ける銀行もありますが、上昇分は未払利息として元本の減りを遅らせるため、負担が消えるわけではありません。
今の返済額だけで判断せず、金利が上がった場合でも無理なく返済できるかを考えておきましょう。
■賃貸を続けるべきか、今が買い時か

家賃を払い続ける場合と住宅を購入する場合では、それぞれメリットとデメリットがあります。
どちらが向いているかは、家計の状況や将来設計によって異なります。
世帯年収1,500万円の適正家賃と「払い続けるコスト」
一般的には、手取り月収の25〜30%が家賃の適正な目安といわれています。
世帯年収1,500万円(共働き・手取り月約93万円)の場合、月23〜28万円が目安になります。
ここでは中間値として、月25万円を例に試算します。
- ・月25万円×12ヶ月×10年=3,000万円
- ・月25万円×12ヶ月×15年=4,500万円
家賃を払い続ける場合は、上記の金額が住居費の支出として続きます。
一方で、住宅を購入した場合は、ローンを返済しながら「住まいという資産」を所有することになります。
どちらが向いているかは一概にはいえませんが、住宅購入を検討する際は、今の家賃と同じくらいの負担でどのような物件が購入できるのかを確認しておくと比較しやすいです。
実際に、賃貸から購入に踏み切ったお客様の声も参考になります。
賃貸アパートでお子さまが誕生したことを機に、住み替えを決意されたTさまご夫妻(東京都板橋区・80.6㎡)もその一人です。
これまでと同じエリアで中古物件を探し、物件探しからリノベーションまでワンストップで進めることで、入居希望時期に間に合わせることができたといいます。
「賃貸住まいだったので、インテリアを楽しみたくても制限がありました。だから中古リノベーションで本当に好きな住まいを作りたかったんです」(Tさま)
賃貸と購入のメリット・デメリット
ここで、賃貸と購入の特徴を比較してみましょう。
| 賃貸 | 持ち家 | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 少ない | 大きい (諸費用込みで物件価格の6〜8%程度) |
| 流動性 | 高い(転居しやすい) | 低い (売却や賃貸に出すのに手間がかかる) |
| 資産性 | なし | あり (価値は変動する可能性あり) |
| 月々の負担 | 家賃のみ | ・返済+管理費 ・修繕積立金 ・固定資産税 |
| 金利リスク | なし | 変動金利を選択した場合、リスクあり |
| 老後のリスク | 賃貸の審査が通りにくくなる可能性 | ローン完済後は住居費が大幅に下がる |
転勤や転職の可能性がある場合は、住み替えやすい賃貸のほうが合うこともあります。
反対に、子どもの進学先や生活拠点がある程度固まっているのであれば、住宅購入を考えてみてもいい時期です。
■子育て世帯が住宅ローンで注意したいポイント

世帯年収が1,500万円あっても、子育て世帯ならではの注意点があります。
住宅ローンを検討する際は、以下の2つの点を確認しておきましょう。
①教育費が増えるタイミング
住宅ローンを返済している間に、教育費の負担が大きくなる時期を迎える家庭は少なくありません。
文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校卒業までにかかる教育費は、すべて公立の場合で約600万円、すべて私立の場合では約2,000万円です。
大学費用まで含めると、さらに多くの資金が必要になります。
(出典)文部科学省「令和5年度子供の学習費調査」(2024年12月25日公表・2025年1月16日訂正版)
「なんとかなる」と思っていても、実際に試算してみると想像以上にタイトなケースは少なくありません。
教育費が増える時期と返済期間が重なることを前提に、早めにシミュレーションしておきましょう。
②共働き収入が減った場合のリスク
世帯年収1,500万円(夫900万円+妻600万円)で、ペアローンや収入合算によって世帯収入をフルに活用して借入をした場合、どちらかの収入が下がると返済負担率は一気に上がります。
妻が育休を取得すると育児休業給付金を受け取れますが、手取りは大きく減ります。
復帰しても時短勤務に移行した場合、妻の年収が400万円程度まで下がるケースも少なくありません。
世帯収入が1,500万円から1,300万円前後に下がると、手取り月収は約93万円から約81万円前後にまで下がります。
購入した時は無理のない額を借りたつもりでも、返済負担率が想定より大きく上がってしまいます。
「今の収入なら払える」ではなく、「どちらかの収入が下がっても返済を続けられるか」という視点で借入額を決めることが必要です。
収入の変化も見込んだ資金計画から物件探し・リノベーションまで、まとめてご相談いただけます。
▶︎物件探しからリノベまで、ワンストップのご相談をご希望の方はこちら
なお、ペアローンを選ぶ場合は、団信の特性も理解しておく必要があります。
ペアローンでは夫婦それぞれが団信に加入します。
どちらかが亡くなった場合、その人のローンは団信で完済されますが、もう一方のローンは残ります。
2本のローンがなくなるわけではない点を理解しておきましょう。
こうした団信の限界をカバーする方法のひとつが、住宅金融支援機構のフラット35が提供する「デュエット」です。
夫婦2人で加入でき、どちらかが亡くなった場合にローンの残債が全額免除されます。
ただし金利が上乗せされるため、月々の返済額への影響も含めて検討することが大切です。
ペアローンのメリット・デメリットや連帯保証型との違いについては、こちらのコラムで詳しく解説しています。
〈関連コラム〉
住宅ローンの「ペアローン」メリット・デメリット|連帯保証型・連帯債務型との違いやおすすめなケースとは
■世帯年収1,500万円のパワーカップルにおすすめの住宅予算

事例を見る:Case236「Not just for me」
では、世帯年収1,500万円の共働き世帯は、どのくらいの予算を目安に考えればよいのでしょうか。
ここまでの内容を踏まえ、世帯年収1,500万円の共働き世帯にとって現実的な予算を考えてみましょう。
7,000万〜8,000万円が安全圏
変動金利1.2%・35年返済では月20.5〜23.4万円の返済になり、共働き世帯年収1,500万円の場合、額面に対する返済負担率は約16〜19%です。
額面年収に対する返済負担率の目安とされる20〜25%以内に収まるため、子どもの教育費や老後資産の準備を並行しながら返済できる価格帯です。
東京・神奈川・千葉エリアでは、この価格帯で中古マンション+リノベーションの選択肢が広がります。
新築プレミアム(新築時に販売価格へ上乗せされる販売経費・広告宣伝費相当分)を払わずに済む分、広さや立地の幅も広がります。
7,000万円台の借入額で月々の返済額をより詳しく確認したい方は、こちらのコラムも参考にしてください。
〈関連コラム〉
住宅ローン7000万円に必要な年収は?月々の返済額と無理のない資金計画
8,000万〜9,000万円は条件次第で検討できる価格帯
共働きが安定して継続できる見込みがあり、頭金をある程度用意できる場合に検討しやすい価格帯です。
7,000万〜8,000万円の安全圏と比べると余裕は小さくなるため、教育費が増える時期の家計変化は意識しておく必要があります。
変動1.2%・35年返済では月23.4〜26.3万円の返済になります。
この場合の返済負担率は約19〜21%となり、目安の範囲内に収まりますが、この教育費増による家計負担増加のピーク時を見据えた、より計画的な備えが求められます。
この価格帯においても、中古マンション+リノベーションを組み合わせることで、同じ予算の新築物件より広い物件や駅近の物件を選べます。
1億円以上を検討できる条件
1億円以上の住宅を購入する場合は、収入だけでなく資産状況も確認しておきたいところです。
例えば次のような条件が揃っている場合は、検討の余地があります。
- ・頭金を2,000万円以上用意できる
- ・片方の収入だけで月々の返済が継続できる
- ・貯蓄や金融資産に十分な余裕がある
- ・教育費の負担が比較的軽い(教育資金贈与や奨学金の活用など)
このような条件が揃っていない状態で購入すると、教育費が増える時期や収入が変化したタイミングで、住宅ローンの負担が重く感じられることもあります。
世帯年収1,500万円で無理のない住宅予算の目安
教育費・収入減リスク・老後資金といった支出を見込むと、住宅予算は8,000万円前後が無理なく返せるひとつの目安です。
9,000万円までは、共働きの継続や頭金の準備など条件が整った場合に検討できる上限と考えると整理しやすくなります。
これは「借りられる上限」ではなく、将来の支出が増えても返済を続けられる水準です。
中古マンション+リノベーションであれば、この予算帯でも東京・神奈川・千葉の都心アクセスが良いエリアを検討可能です。
■世帯年収1,500万円の住宅ローンに関するよくある質問
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世帯年収1,000万円で6,000万円の住宅ローンは現実的?無理なく返済できるシミュレーションと中古リノベ活用術
■まとめ:世帯年収1,500万円のパワーカップルが住宅ローンで後悔しないための考え方
世帯年収1,500万円は、住まい選びの選択肢が広い年収帯ですが、それは「どんな物件でも安全に買える」という意味ではありません。
銀行の審査に通ることと、長期に渡って返済を続けられることは別の話です。
教育費の増加や育休・時短勤務による収入減、金利上昇などは、共働き世帯で住宅を購入する際に考えておきたいポイントです。
住宅の予算を決める時は、借入可能額だけではなく、収入が一時的に下がった場合でも返済を続けられるかどうかを考えることが大切です。
こうした点を踏まえると、住宅の予算は8,000万円前後がひとつの目安になります。
中古マンションとリノベーションを組み合わせれば、新築よりも選べる物件の幅が広がります。
SHUKEN Reでは、物件探し・資金計画・リノベーションをワンストップでサポートしています。住宅予算の考え方から具体的な物件選びまで、まずはお気軽にご相談ください。
Q 世帯年収1,500万円のパワーカップルの手取りはいくらですか
共働き(夫900万円+妻600万円)の場合、合算の手取りは年約1,119万円・月換算で約93万円が目安です。
一馬力(1,500万円)の場合は年約1,023万円・月換算で約85万円程度になります。
収入構成によって税負担が異なるため、実際の手取りは扶養状況や控除の内容によって変わります。
Q 世帯年収1,500万円の家賃の目安はいくらですか
手取り月収の25〜30%が一般的な目安です。
共働き(手取り月約93万円)の場合、月23〜28万円が適正範囲に収まります。
ただしこの目安はあくまで賃貸を継続した場合の参考値です。
購入を検討する際は、同じ金額で購入できる物件との比較も必要です。
Q 世帯年収1,500万円で住宅ローンの上限はいくらですか
返済負担率35〜40%を基準とする金融機関では、審査上は1億円〜1億2,000万円程度まで通るケースもあります。
ただしこれはあくまで「借りられる上限」であり、返済を続けられる安全なラインとは別物です。
Q 世帯年収1,500万円で住宅ローンを無理なく返せる額はいくらですか
教育費の積立や収入減リスクを見込んだ場合、8,000万円前後が現実的な安全ラインです。
変動金利1.2%・35年返済での月返済額は約23.4万円で、額面年収に対する返済負担率は約19%です。
固定金利3.2%を選ぶ場合は月約31.7万円・返済負担率は約25.3%となり、変動金利なら安全圏の20%を下回り、固定金利でも目安である25%前後に収まります。
ただし管理費・修繕積立金(月2〜6万円目安)を加えた月々の住居費は約34〜38万円程度になるため、固定金利を選ぶ場合は頭金を厚くするなど別途の備えも検討しておくことが大切です。
Q 世帯年収1,500万円で1億円の住宅ローンは組めますか
審査上は組めるケースがあります。
ただし固定金利3.2%・35年返済の場合、月の返済額は約39.7万円です。
管理費・修繕積立金(目安:月2〜6万円)を加えると月々の住居費は約42〜46万円になり、共働き手取り月収の約45〜49%を占めます。
頭金を厚く用意できる・片方の収入だけで返済継続できる・貯蓄に十分な余裕があるなどの条件が揃わない場合は、慎重な判断が必要です。








