公開日:2025-01-26 更新日:2025-01-27
おしゃれな社員寮で人材確保?リノベーション成功事例や費用相場も紹介
福利厚生の一種である社員寮は近年数が減っていて、「入りたくない」「やめとけ」などネガティブなイメージを持つ方も少なくありません。
しかし、従業員の属性やニーズによっては、おしゃれな社員寮が人材確保につながる可能性もあります。
今回はおしゃれな社員寮のリノベーション成功事例や、人材確保につなげるポイント、費用相場などを詳しく解説します。
社員寮の整備や確保を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
・サウナやスポーツジムの併設など、おしゃれな社員寮の魅力を高めるアイデアもご紹介します。
・社員寮の専有部分のリノベーション費用相場は1㎡あたり10~20万円が目安です。
目次
■おしゃれな社員寮が人材確保につながる?
最近は、大手企業などを中心に社員寮廃止のニュースを目にすることが多いですよね。
※給与住宅の数
年 | 実数 (1000戸) |
1993 年 | 2,051 |
1998 年 | 1,729 |
2003 年 | 1,486 |
2008 年 | 1,398 |
2013 年 | 1,122 |
2018 年 | 1,100 |
2023 年 | 1,302 |
参照:令和5年住宅・土地統計調査を基に弊社作成
実際、社員寮を含む「給与住宅(会社や官公庁などが管理し、職員に対し給与の一部として居住させる住宅)」の数は年々減少しています。
しかし、2023年は前年から増加していて、社員寮の需要が増加していることが予測されます。
一昔前までは、社員寮と言えばシンプルな独身寮が主流で、家賃の負担を抑えるために暮らすイメージがありました。
しかし最近は、従業員が積極的に住みたくなるような社員寮をつくり、福利厚生や人材確保につなげている企業も増えています。
■社員寮のおしゃれなリノベーション事例
おしゃれな社員寮とはどのような物件を指すのか、実際のリノベーション事例を見ながら、デザインや間取りの工夫をチェックしてみましょう。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
こちらは築31年、46戸の社員寮を一棟まるごとリノベーションした事例です。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
エントランスは明るく開放感のあるデザインで、従来の社員寮のイメージとは異なるおしゃれな印象に。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
共用部には大きな本棚があるライブラリースペースを設置し、社員同士がコミュニケーションを取り、リラックスして過ごせるおしゃれな空間に仕上がりました。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
リモート用のブースもあり、集中できる環境でのリモートワークやWEB会議などもスムーズにこなせます。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
仕事終わりや休日に大画面で映画やライブ音源などを楽しめるシアタールームも、従業員が「ここに住みたい!」と思えるようなアイデアの1つですね。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
個室はシンプルなデザインと最低限の広さですが、共用部が充実しているので、一般的な賃貸物件よりのびのびと暮らせそうです。
おしゃれな社員寮のリノベーション事例を見る:エコーレジデンス やまびこ社員寮
シャワーブースが10台並ぶ水回りも、圧迫感がなく清潔な印象に仕上げ、社員寮のマイナスなイメージを払拭しています。
ほかにも、おしゃれな社員寮づくりの参考になる一棟リノベーション事例を掲載していますので、こちらもどうぞ。
■おしゃれな社員寮を人材確保につなげるには?
先ほどご紹介したようなおしゃれな社員寮は、うまく活用することで従業員のエンゲージメント向上や人材確保につながる可能性があります。
例えば、若い従業員や新卒採用が多い企業なら、おしゃれな社員寮をつくることで、採用率や定着率向上につなげることも可能です。
従来の社員寮のマイナスなイメージをおしゃれなデザインで払拭できれば、家賃や通勤負担の軽減などメリットが大きくなり、入居率向上も期待できます。
また、単身女性が多い企業の場合、防犯性が高いオートロックや常駐マネージャーなど、一般的な賃貸物件より安心して暮らせる環境づくりも効果的です。
マネージャーや管理者が常駐することで防犯面での安心感があり、ネット通販などの荷物の受け取り代行など利便性も向上します。
賃料相場が上昇している傾向がある東京23区などの都市部でも、おしゃれな社員寮で家賃負担を抑えることで、人材確保につながる可能性は高いです。
就職で地方から上京する場合、賃料が高いと毎月の負担だけでなく、初期費用も大きなハードルになります。
一般的な賃貸物件より安くておしゃれに暮らせる社員寮があれば、就職先として選ばれる確率が高くなり、より優秀な人材確保にもつながります。
先ほどご紹介したリノベーション事例のように、ミーティングルームを設けて社員同士のコミュニケーションを促し、成長につながる仕組みをつくるのも効果的な取り組みです。
ただ福利厚生の手段として社員寮を確保するだけでなく、働き手の目線になって「ここに住みたい」と思える環境をつくることで、自社の魅力が高まり人材確保につながるのです。
■社員寮のリノベーション費用相場は?
先ほどご紹介したような、おしゃれな社員寮をリノベーションでつくる場合、費用相場が気になるところですよね。
築年数や建物の状況、プランによっても変動しますが、社員寮一棟丸ごとリノベーションの費用相場は、一般的なアパートやマンションの改修をベースに考えると予測しやすいです。
※アパート・マンションのリノベーション費用相場
- 賃貸住宅:1㎡あたり10~15万円
- 分譲住宅:1㎡あたり15~20万円
居室や共有スペース、水回り設備などのリノベーション費用相場は、上記のように1㎡あたりの単価が目安になります。
仮に延床面積200㎡の社員寮の内装・水回りをフルリノベーションする場合、一般的な賃貸住宅のように仕上げるなら2,000~3,000万円が相場ということです。
設備やデザインにこだわり、少しグレードを上げるなら3,000~4,000万円が目安になります。
築年数や建物の状態、外装やエントランスの改修などプランによって変動しますが、1つの目安として参考にしてみてください。
マンションやアパートの一棟リノベーション費用相場については、こちらのコラムでさらに詳しく解説しています。
〈関連コラム〉
一棟リノベーションのメリット・デメリット|費用相場と事例も紹介
■おしゃれで魅力的な社員寮づくりのアイデア
従業員にとって魅力的な社員寮をつくるためには、現代のライフスタイルに合わせたアイデアを取り入れることも大切です。
おしゃれな社員寮を取り入れている企業が実践しているアイデアを、いくつかピックアップしてご紹介します。
共用部のサウナ
疲労回復やリフレッシュ効果があるサウナは従業員の福利厚生と相性が良く、オフィスや社員寮に取り入れる企業も登場しています。
社員寮にサウナがあれば、仕事の前後に気軽にリフレッシュでき、従業員のエンゲージメントや業務効率の向上効果も期待できます。
社員寮なら共用部にサウナを設けるだけで従業員が自由に使えるため、費用や設置スペースを抑えられるのも相性が良いポイントです。
ビジネスとサウナの組み合わせについてこちらのコラムでさらに詳しく解説しています。
〈関連コラム〉
サウナ併設オフィスが増えている理由|サウナ設置方法や費用相場も解説
スポーツジム併設
仕事終わりや休日に汗を流してリフレッシュできるスポーツジムも、社員寮と相性の良いアイデアの1つ。
実際、従業員のヘルスケアサポートの手段としてスポーツジムの導入や利用支援をしている企業が増えています。
定期的な運動をサポートすることで、従業員が健康で気持ち良く働ける環境づくりにつながるのです。
社員寮にスポーツジムやフィットネスルームがあれば時間をつくって通う負担がなくなり、従業員同士の交流も生まれます。
シアタールームの設置
社員寮の共用スペースにシアタールームを設置するケースも多いです。
映画鑑賞やスポーツ観戦など、同じ趣味を通じて従業員同士の交流が生まれ、社員寮の価値や魅力向上につながります。
大画面での映像や迫力のある音響は一般的な賃貸住宅で実現するのは難しく、ライフスタイルの充実を求める従業員の獲得や定着も期待できます。
家具・家電付きにする
新卒採用の促進手段の1つとしておしゃれな社員寮を検討するなら、家具・家電付きにするのも1つのアイデアです。
ベッドやデスクなど生活に必要な最低限の家具を備えるだけでも、入居時の負担が少なくなり、若い新卒世代や遠方からの上京など採用の幅が広がります。
共用スペースにキッチンや電子レンジ、テレビなどを設置すれば、各部屋に家電を置く費用負担も軽減できます。
■まとめ
近年は社員寮を廃止するケースも増えていますが、会社の立地や従業員の属性によっては、人材確保や定着率の向上につなげられる可能性もあります。
ただ寝に帰るだけの空間ではなく、従業員にとって充実した生活や成長につながるおしゃれな環境をととのえることで、福利厚生の充実になります。
おしゃれな社員寮づくりを検討するなら、住宅改修のプロフェッショナルSHUKEN Reにご相談ください。
多くのリノベーションで培った技術力やアイデアを活かし、お客様の状況に合わせたおしゃれな社員寮づくりをサポートいたします。