公開日:2023-10-22 更新日:2024-07-04
中古マンションを買うなら築何年が狙い目?リノベーション前提の物件選び
中古マンションを購入したい方にとって、できるだけコスト面のリスクを抑えられるかどうかはとても重要なポイントですよね。
「購入後の資産価値ができるだけ下がらない物件を選びたい」
「コスパよく理想の住まいを手に入れたい」
そのようにお考えの方へ、中古マンションの築年数について詳しく解説します。
8,000件以上のリノベーションを手掛けてきたSHUKEN Reだから分かるポイントも紹介♪
リノベーション前提で中古マンション購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
・中古マンションを選ぶ際、物件価格の下落率や物件数、建物の性能を踏まえると、「築20〜25年」程度がおすすめです。
・築年数だけで物件を決めず、共用部・専有部のメンテナンス履歴や、管理規約までチェックすることが重要です。
・“SHUKEN Re”では、物件探し・資金計画・設計施工・アフターメンテナンスまでを、それぞれのプロがサポートする「ワンストップリノベーション」サービスをご用意しています。
目次
■ 中古マンション価格は下げ止まり時期は?価格相場と下落率の傾向
事例を見る:Case167「Quality of Life」
マンションは、新築であっても誰かが引き渡しを受けた翌日から価格が下がるのが通常です。
つまり、築年数が経った中古マンションは、新築マンションより価格を抑えて購入できるということ。
そのため、コスパよくマイホームを手に入れたい方から人気が高まっています。
多くの方は、「古いマンションほど価格が安い」と思うでしょう。
もちろん間違いではありませんが、実はマンション価格には“下げ止まり”時期があります。
そのため、その築年数を狙うと、購入後の資産価値下落が少なく抑えられます。
こちらは、首都圏において売り出された中古マンションの㎡単価と築年数の関係をグラフにしたものです。
成約済み物件・新規登録物件共に、築年数が増すほど価格が下がっていることは明白です。
ただし、「築26年」を超えると、その下落率が緩やかになっていることが分かります。
では、同じく公益財団法人 東日本不動産流通機構が行った調査を元に、築年数別平均価格を見てみましょう。
【成約済み中古マンションの築年数と㎡単価(2022年)】
築年帯 | 平均㎡単価(万円) | 坪単価の下落率(%) |
0~5年 | 105 | 0 |
6~10年 | 94 | -10.4% |
11~15年 | 80 | -14.9% |
16~20年 | 74 | -7.5% |
21~25年 | 62 | -16.2% |
26~30年 | 45 | -27.4% |
31年~ | 39 | -13.3% |
※平均㎡単価は、小数点以下を四捨五入
※坪単価の下落率は、小数点第2位を四捨五入
(公益財団法人 東日本不動産流通機構|築年数から見た 首都圏の不動産流通市場(2022年)のデータを基に作成)
下落率を見ても、「築25年まで」から「築26〜30年」のパーセンテージが大きいことが分かります。
価格面だけ見ると、「築26年以上」の古いマンションを買えば、その後の資産価値があまり下がらない傾向が見られます。
ただし、「築26年以上が“狙い目”」と思うのは早合点かもしれません。
古いマンションほどリノベーション費用がかさみますし、資産価値が低いと判断されて、住宅ローン融資額が低く借入期間が短くなる可能性があります。
また、専有部分の劣化や不具合だけではなく、共用部も含めた建物全体の性能も、しっかりチェックしなくてはいけません。
中古マンションを選ぶ際には、価格の下げ止まりも重要ですが、それまでの建物管理状況や耐震・断熱などの根本的な性能を備えているかもチェックポイントです。
そのため、後悔のない目利きをするためには、不動産的知識だけではなく、建築的知識も欠かせません。
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■ 市場に多く出回るのは「築20〜25年」の物件
中古マンションを買うのに“狙い目”の築年数を知る上で参考となるのが、実際に成約した物件の「平均築年数」です。
実は、この平均築年数がだんだん古くなっています。
10年前の2012年には、首都圏で成約した中古マンションの平均築年数は「18.97年」だったのに対して、2022年には「23.33年」と5年ほど上昇しています。
新規登録物件を見比べると、10年で8年ほど平均築年数が増えているというデータも。
これは、中古マンションの人気が高まっている証と言えるでしょう。
価格面では「築26年越え」の古いマンションが有利でしたが、物件数で見るともう少し新しい「築20〜25年」をターゲットにすると、選択肢が豊富なことが想像できます。
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■ 築40年越えのマンションは性能に不安あり
古いマンションは価格が安く購入後の価値も下がりにくいため、住宅ローンなどの問題をクリアすれば、好立地で理想の物件を購入できます。
ただし、築40年を超えるマンションは、「耐震性能」や「省エネ(断熱)性能」に不安があるため、構造などの詳細までじっくり精査しなくてはいけません。
築42年越えだと「旧耐震建物」に
1981年5月31日までに建築確認を済ませた建物を「旧耐震」、それ以降の基準が適用されている建物を「新耐震」と呼び、既存建物の耐震性能を判断する重要な目安です。
旧耐震と新耐震では、建築基準法で定められた地震耐力に明確な差があります。
【旧耐震建物】
震度5強程度の揺れで建物が倒壊しない、もしくは、破損しても補修可能な程度の強度を持つ
【新耐震建物】
震度6強〜7程度の揺れで建物が倒壊しない強度を持つ
旧耐震・新耐震共に、建築基準法で定められた耐震性能は、あくまでも“最低ライン”であるため、物件によってはそれ以上の性能を持ち合わせている可能性があります。
しかし、基本的には、建築基準法を最低限クリアするように構造計算されているものが通常です。
そのため、築42年を超えているかいないかは、物件の耐震性能を知る上で、重要なチェックポイントと言えるでしょう。
新しいマンションほど「省エネ・断熱性能」は高い
日本の建物に求められる省エネ性能の変遷を見てみると、ここ近年、急速に高まっていることが分かります。
【建築物に求められる省エネ基準の変遷】
1980年 省エネルギー基準が初めて制定される(旧省エネ基準)
1992年 省エネルギー基準が改正される(新省エネ基準)
1999年 省エネルギー基準が再度改正される(次世代省エネ基準)
2013年 省エネルギー基準が再度改正される(平成25年省エネ基準)
2016年 省エネルギー基準が再度改正される(平成28年省エネ基準)
「旧省エネ基準」と「平成28年省エネ基準」のUA値(外皮平均熱貫流率:建物の屋外と面している部分における熱の逃げやすさ)は、1.67程度→0.6(東京の場合)と大幅に改善されています。
つまり、建築時期が最近であればあるほど、断熱性能が高いということです。
断熱性能が高いと、冷暖房にかかる光熱費を削減でき、結露が少なく快適に暮らせます。
価格・物件数・性能を考慮すると、「築20〜25年」の物件がおすすめです。
リノベーションで専有部内を生まれ変わらせることで、その後20年以上快適に暮らし続けられます。
■ リノベーション前提で物件選びをするなら築年数と合わせてココもチェック
リノベーションで中古マンションを探す際、築年数も大事ですが、それ以外に必ず確認してほしいチェックポイントがあります。
【リノベーション前提で物件を選ぶ際のポイント】
- ・マンション全体の大規模修繕工事が適切な時期に行われているか
- ・旧耐震の場合は耐震改修が行われているか(行われる予定はあるか)
- ・全体的な断熱改修が行われているか(行われる予定はあるか)
- ・専有部分の配管や配線は更新されているか
- ・管理規約によるリノベーションの制限はないか
- ・建て替え計画が持ち上がっていないか
「これまでの大規模修繕工事履歴をチェック」
マンションの価値は築年数に左右されますが、共用部の管理状況も大切な要素です。
新しいマンションでも大規模修繕が適切な時期に行われていなければ、共用部が劣化し、価値が下がりますし、逆に古いマンションでも定期的にメンテナンスされていれば、それほど劣化が進んでいないかもしれません。
国土交通省の作成したガイドラインでは、大規模修繕工事は「12年程度ごと」に実施することを推奨しており、「13年~16年周期」で工事を行なっているマンションが多いです。(参考:国土交通省|長期修繕計画作成ガイドライン)
つまり、築20年超えのマンションですと、1〜2回程度は既に大規模修繕していないといけません。
管理会社を通して、新築以降、いつ・どこをメンテナンスしたか教えてもらいましょう。
「これからの共用部改修計画をチェック」
今までの大規模修繕工事履歴だけではなく、今後の計画もチェックしましょう。
例えば、エレベーターは30年周期で取り替えるのが通常ですし、屋上防水の大規模改修は25〜30年程度で行うのが理想です。
また、築40年を超える旧耐震建物であっても、既に耐震改修リノベーションが計画されている場合もありますし、古いマンションでは断熱性の高い玄関ドアや窓サッシへ一斉交換する事例もあります。
万が一、現状で劣化していて性能が不十分であっても、近い将来改修計画があるかもしれませんので、管理会社へ確認することをおすすめします。
「専有部の隠蔽部がどこまで更新されているかチェック」
共用部の工事履歴だけではなく、可能な限り、専有部分のリノベーション履歴も確認してください。
一見、設備や内装がやりかえられてきれいな物件であっても、見えない設備配管や電気配線は新築当時からそのままというケースもあります。
リノベーション前提であれば、既存の設備機器や内装のキズ・汚れをそれほど慎重にチェックする必要はありません。
その代わりに、点検口などを利用して、隠蔽部の状態を細かく確認するすることが重要です。
一般の方では見えない部分のチェックが難しいため、物件選びの検討段階から、リノベーションのプロへサポートしてもらいましょう。
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「管理規約による制限はないかチェック」
マンションの管理規約には、リノベーションに関する規定もある場合がほとんどです。
床フローリング材など内装材の仕様や、水回り移動の制限、工事可能曜日や時間帯の制限などが決められている可能性があるため、必ず購入前に内容を確認しましょう。
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「建て替え計画の有無をチェック」
2002年に制定された「マンションの建替え等の円滑化に関する法律(マンション建替法)」によって、古いマンション、特に旧耐震基準のマンションの建替え事例が増加しています。
築60年近い物件から築30年程度の物件まで、老朽化を主な理由に、建て替えが行われているのです。
マンションの建替えの実績は累計で282件、約23,000戸(2023年3月時点)。
近年は、マンション建替円滑化法による建替えが選択されているケースが多い。
(引用:国土交通省|マンション建替え等の実施状況)
そのため、築年数が40年を超える古いマンションを購入する際は、建替え計画の話が持ち上がっていないか確認しましょう。
万が一、購入後10年以内に建替えが決まってしまうと、リノベーションにかけた費用が無駄になってしまいます。
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中古マンションを選ぶ際、価格面・物件数・性能の観点から考えると、「築20〜25年」が“狙い目”です。
なぜなら、購入後の価格下落が緩やかで、市場に出回る物件が多く、耐震・断熱などの性能面が極端に低くないからです。
ただし、後悔のない中古マンションを選ぶためには、一般の方がなかなか判断できないポイントも確認しなくてはいけません。
そのため、築年数だけで選ぶのではなく、物件探しからリノベの“プロ”にサポートしてもらうことをおすすめします。
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