公開日:2022-09-07 更新日:2024-07-04
リノベーション・リニューアル・コンバージョンの意味はどう違う?間取り図の比較で解説
今回は、住宅の「リノベーション」「リニューアル」「コンバージョン」など、言葉の違いや使い方の違いについて、間取り図の実例を交えながらわかりやすく違いを解説します。
これから中古住宅を購入して住みたいと考えている方や、現在住んでいるマンション・一戸建てのリノベーション・リフォームを検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。
・中古マンション・戸建てのリノベーションを間取り図の実例を見ながら、リノベーションでできること、リノベーションが向いている工事を理解できます。
■リノベーションとリフォームの違い
初めに、リノベーションとリフォームの意味の違いを比較しておきましょう。
・リノベーション【renovation】
修復すること。改善すること。特に、建物・住戸を大がかりに改修すること。
・リフォーム【reform】
改良すること。作り直すこと。特に、衣服の仕立て直しや建物の改築・改装。
(出典)広辞苑
私たちのようなリノベーション・リフォーム施工会社では、
・リノベーション:「機能向上」
リフォームよりも大掛かりで、建物や住戸全体を改めて作り直すという意味合いが大きい。新しい機能を加えて再生させる、刷新する。
・リフォーム:「原状回復」
建物の全部を作り直すこともあるが、一部を改築するという意味合いで使うことが多い。既存の機能を改善する、交換する。
このように使い分けていることが多いです。
例えば、水漏れなどの不具合が起きたキッチンを交換したり、汚れてしまった壁紙を新しいものに張り替えたりする工事はリフォームと呼びます。
一方、リノベーションはリフォームから一歩進んだ「住まいの機能向上」を目的にします。
さらに、2つの部屋を1部屋につなげる、キッチンの場所を移動する、浴室を広くする、シューズクロークを新しく作るなど、
リノベーションでは、これまでの住宅の不便を解消して暮らしやすく変える「間取り変更」も含むことが多いです。
・施工会社による言葉の使い方の違いに注意
施工会社を選ぶときに大切なことは、「リフォーム会社」「リノベーション会社」という名前で選ぶのではなく、実際に自分たちがやりたいことを明確にして、それに対応できる施工会社を正しく選ぶことです。
■修繕・リニューアル・コンバージョンはそれぞれどんな意味?
事例を見る:Case118「帰ってきたくなるリゾートなお家」
リノベーションやリフォームと似た言葉に「修繕」「リニューアル」「コンバージョン」があります。
・しゅう‐ぜん【修繕】
(建物・器物の破損箇所などを)整えてなおすこと。つくろい。修復。「屋根を修繕する」
・リニューアル【renewal】
もとのものに手を入れて新しくすること。一新すること。「店のリニューアルオープン」
(出典)広辞苑
修繕は、建築で言うと、住宅など建物の壊れてしまった部分を直すことで、どちらかと言えばリフォームに近い言葉です。
また、建築で言うリニューアルは、スーパーやドラッグストアなど店舗のリニューアルオープンを想像すると分かるように、建物全体を一新する大掛かりな工事を指します。
・コンバージョン
建築用語のコンバージョンは、建物の用途を変更し再利用することを指す。
(参考・引用元)DNP「Artwords®(現代美術用語辞典ver.2.0)」
建築で言うコンバージョンは、例えば、使われていない空きビルや空きオフィス、老朽化した商業施設、教育施設などを、マンションや介護福祉施設などに転用して再利用することを指します。
「建物の用途を変更する」ことがコンバージョンのポイントであり、建物を解体して新築するよりもコストがかからず環境負荷も抑えられるため、建築のSDGsの視点からも今注目されている言葉です。
■間取り図の実例で分かる!リノベーションでできること
中古マンションや中古一戸建てを新しく生まれ変わらせる、リノベーションでできることを実例付きでご紹介します。
自分の住まいにはリノベーションが向いているのか、リフォームや修繕が向いているのか判断する際の参考にしてくださいね。
・内装・外観デザインの変更
単に古い壁紙を新しくするのではなく、室内全体の内装イメージを一新したいときはリノベーションが適しています。
SHUKEN Reでは、デザイン面にこだわるリノベーションを「デザインリノベーション」と呼んでいます。
また、一戸建てで外壁や屋根を壊して新しくしたい場合も、骨組みだけを残してすべて解体して作り直す「スケルトンリノベーション」が適しています。
<デザインリノベーションの実例>
・リノベーション前
1階にご両親が暮らす二世帯住宅の2階部分をリノベーションした実例です。天井を撤去して、既存の屋根裏収納をロフトにするという大胆な工事で、とても開放的な吹き抜けのあるLDKができあがりました。
・リノベーション後
リノベーション前の床や建具などが濃いブラウンだったため、リノベーションでは明るい色味にしたい!という希望も実現。既存の梁を活かしながら、ナチュラルで木のあたたかみを感じる内装に一新しました。
・間取りの変更
リノベーションでは、お部屋を新しく増やしたり、水回りの場所を移動したりする間取り変更もできます。
マンションや一戸建ての構造や耐力壁の位置などによって、間取り変更の自由度が変わってきます。
物件によって実現できる間取りも変わってくるので、間取りリノベーション前提で中古物件を購入する際は注意しましょう。
<間取り変更リノベーションの実例>
・リノベーション前
マンションの間取り変更リノベーション実例をご紹介します。リノベーション前はキッチンが個室になっているのが間取り図から分かります。
独立しているキッチンで、なおかつ窓がないため、昼間でも電気を付けなければならず、閉塞感を感じます。
・リノベーション後
リノベーションで間取り変更を行い、キッチンをリビングダイニングと一体化しました。
キッチン隣の個室もリビングに取り込んだことで、明るく広いLDKが実現しました。
・耐震性能・断熱性能の向上
古いマンションで結露や夏の暑さに悩まされている、旧耐震基準で建てられた木造戸建てで耐久性が不安…
このような場合は、住宅(住戸)全体の耐震性能や断熱性能を上げるための断熱・耐震リフォームを伴うリノベーションがおすすめです。
断熱・耐震リフォームを同時に行うことで、住まいの間取りやデザインを一新するとともに、中古物件でも安心して長く住める性能を確保できます。
■まとめ
今回は、リノベーションに関連する、リニューアル、コンバージョンなどの言葉の意味やそれぞれの違いについて解説しました。
リノベーションは、住まいを刷新して新たに作り変えること。リニューアルは、一棟リノベーションのように建物全体を大きく刷新すること。コンバージョンは、建築物の用途を変更して一新すること。
大切なのは自分たちが実現したい暮らしを実現するために必要な工事内容を明確にして、それを実現できる施工会社を選ぶことです。
SHUKEN Reは1998年から約20年間で8,000件のリノベーションをお手伝いした実績をもとに、お客様のご要望をカタチにするために最適な、オーダーメイドのリノベーションプランをご提案します。
ご予算や理想のライフスタイル、住まいの条件などどんなことでもお気軽にご相談ください。