公開日:2022-09-01 更新日:2026-04-17
築30年・35年マンションは何年住める?あと40〜60年OK・リノベーション費用相場と実例

「築30年の中古マンションを買って、あと何年住めるのだろう?」「結局リノベーションにいくらかかるのが正解?」そんな不安を持っていませんか。
実は、適切なメンテナンスを行えば築30年のRC造(鉄筋コンクリート造)マンションはあと40〜60年住み続けることが可能です(国土交通省推計より)。
本記事では、築30年・35年物件の寿命の根拠から、水回り・配管・断熱リフォームの費用相場、SHUKEN Reが手掛けた800万〜1400万円の施工実例までをプロの視点で解説します。
・水回り交換・配管更新・断熱リフォームの費用相場を条件別の表で比較
・800万円台〜1400万円台のSHUKEN Re施工実例2件を築年・間取り・総額つきで紹介
・新耐震基準の確認ポイントと物件選びチェックリスト付き ・2026年度の断熱リフォーム補助金情報も掲載
目次
■築30年・35年マンションはあと何年住める?寿命の根拠と現実的な見立て

結論から言えば、築30年のマンションはあと40〜60年、築35年でもあと35〜55年の居住が現実的に可能です。
国土交通省「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」(2011年)によると、RC造住宅の平均除却年数は68年、物理的耐用年数は117年と推計されています。
築30年の物件で逆算すると残り38〜87年ということになりますが、現実的な目安として「あと40〜60年」と考えておくのが適切です。
「マンション100年時代」と呼ばれることもありますが、これは適切な管理・修繕・リノベーションが実施されていることが前提であり、管理状態の悪い物件には当てはまりません。
適切なメンテナンス・リフォームが行われているマンションであれば、100年以上も十分住めるということになります。
参考:国土交通省「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」
築年数が古い中古マンションを購入するなら、
- ・自分たちはそのマンションに何年住むことになるのか
- ・マンションを長持ちさせるためにはどのようなリフォーム・リノベーションが必要か
などを踏まえた物件選びがとても重要になってきます。
■築30年のマンションのメリットと物件選びの注意点
中古物件の購入の際、築30年のマンションを選ぶメリットは、以下のような点が挙げられます。
- ・価格が安い
- ・資産価値が安定している
- ・立地条件が良い物件が多い
- ・新耐震基準で建てられている
- ・大規模修繕工事が済んでいる物件も多い
- ・管理状態が把握しやすい
- ・配管も交換時期のためスケルトンリノベーションがしやすい、など
築30年の中古マンションの購入を検討する際には、以下のような点に注意しておくとよいでしょう。
- ・大規模修繕工事はどの程度完了しているか
- ・修繕積立金はどの程度か
- ・建て替えの想定時期はいつ頃か
- ・日常の管理状況は適切か
- ・配管設備の老朽化の状況はどの程度か
- ・管理規約でリノベーションはどの程度可能になっているか
- ・将来的な売却は可能な物件か、など
中古物件の購入のチェックポイントはこちらのコラムも参考にしてください。
■築30年のマンションにおすすめのリノベーション&リフォーム工事

築30年前後の中古マンションを購入して住む場合、どんなリノベーションやリフォームが必要なのか、間取りごとに事例を紹介します。
リノベーションを前提とした中古マンション選び、すでにお住まいのマンションのリノベーションプランを考える際の参考にしてください。
・水回りの交換

事例を見る:Case15「キッチンが司令塔!ママから皆に目が届く!」
キッチン、トイレ、洗面化粧台、ユニットバスなどの水回り設備は、およそ15〜20年サイクルで点検・交換が必要になってきます。
<水回り設備の交換サイクルと交換費用の目安>
| 交換サイクル | リフォーム費用相場(工事費用含む) | |
|---|---|---|
| キッチン本体交換 | 約15~20年 | 100~300万円 |
| レンジフード、IHコンロなどキッチン機器単体交換 | 約10年 | 20~120万円 |
| トイレ本体交換 | 約15~20年 | 25~45万円 |
| 洗面化粧台本体交換 | 約15~20年 | 20~40万円 |
| 浴室ユニット本体交換 | 約15~20年 | 100~250万円 |
| 給湯器本体交換 | 約15~20年 | 30~70万円 |
出典:住宅産業協議会「設備商品のメンテナンススケジュール」と、2026年時点の施工費を参考に弊社で作成
築30年前後の中古マンションを購入して住む場合は、水回り設備の年式や、物件のこれまでのリフォーム工事の履歴をチェックしましょう。
水回りがリフォーム済み物件の場合は、それぞれ何年前に交換したのかも知っておくと、住んでからのメンテナンス計画が立てやすくなります。
・【優先度最高】見えない寿命を延ばす「専有部の配管更新」

マンションの給排水管・給湯管・ガス管などの配管は、共用部の場合築30年前後で更新工事が計画されていることが多いです。
各部屋(専有部分)の配管の更新は、マンションの管理規約にもよりますが、個人の判断に任されていることが多いため、
築30年の時点で、配管が更新されている部屋と交換していない部屋が存在する、ということになります。
築年数の古いマンションの配管は錆びやすい材質のことも多いので、交換せずに使い続けていると、
配管に穴が空いて漏水したり、内部で赤錆が発生して赤い水が出たりと大きなトラブルにつながるおそれがあります。
築年数の古いマンションをリノベーションする場合、専有部分の配管を全て交換する場合を想定して、
専有部分の配管をすべて交換する場合、床・壁・天井の解体・復旧を含めた費用の目安は以下の通りです。
| 施工条件 | 費用目安 |
|---|---|
| 水回り集約型(1〜2箇所) | 50〜70万円 |
| 水回り分散型(3箇所以上) | 80〜120万円 |
| スケルトン解体と同時施工 | 配管工事費が割安になるケースあり |
※既存物件の状態や配管ルートにより変動します。
・内装リフォーム

事例を見る:Case15「キッチンが司令塔!ママから皆に目が届く!」
築30年前後のマンションは、過去に壁紙や天井、床、建具などの内装リフォームがされているかどうかもチェックします。
一般的なクロスは5〜10年、複合フローリングは10〜15年が寿命と言われているので、交換するかどうかの1つの目安にしても良いでしょう。
内装の状態や、デザインの好みなどによって、現状をそのまま活かすのか、部分的に張り替え・塗装などをするのか、全て一新するのかを物件ごとに決めていきます。
<内装リフォームの工事費用相場>
- ・壁紙・クロス張り替え…700~1500円/㎡
- ・フローリング張り替え…1~5万円/畳
内装リフォームは、施工面積や壁紙・フローリングの種類によってもトータルコストが変わります。
・和室を洋室に変更

最近のマンションリノベーションでは、リビング横の和室を洋室に変更するリフォームが人気です。
<和室を洋室(6~8畳)に変更する場合の工事費用相場>
- ・畳をフローリングに張り替え…10~30万円前後
- ・天井・壁を洋室仕様に変更…10~30万円前後
- ・押し入れをクローゼットに変更…10~20万円前後
- ・ふすまをドアや引き戸に変更(場合によっては壁を作る、壊すが必要)…10万円前後
和室を洋室に変更する場合は、どの程度まで変更するかで費用が変わります。
6~8畳の和室を洋室にフルリフォームするなら、50~100万円前後が目安になります。
・間取り変更リフォーム

事例を見る:Case4「忙しい二人は休日はハンモックで癒される」
中古マンション購入時に、現状の間取りで実際に暮らすシミュレーションをしてみて、改善したい部分があるなら、間取り変更を検討しましょう。
マンションの間取り変更は、2部屋を1部屋にするリフォームや、水回りの移動、キッチンを壁付けから対面に変更、部屋を増やすなどの工事内容があります。
間取り変更を伴うマンションリノベーションの費用事例は過去のコラムで特集していますのでぜひチェックしてみてください。
・マンション断熱リフォーム
築年数の古いマンションで、結露や湿気などの問題が起きている場合は、断熱性を高めるリフォームも必要です。
マンションの断熱リフォームは、
- ・壁・床・天井に断熱材を施工する
- ・内窓(インナーサッシ)や断熱ガラスを入れる
- ・既存の窓サッシを交換する(マンション規約による)
などの工事内容があります。
断熱リフォームの費用は施工範囲によって大きく異なります。
| 施工範囲 | 費用目安 |
|---|---|
| 内窓設置のみ(3〜5箇所) | 20〜50万円 |
| 壁・床・天井断熱材追加 | 50〜150万円 |
| 内窓+断熱材フルパッケージ | 100〜200万円 |
| スケルトン時の断熱全面施工 | 150〜400万円 |
・省エネリフォームは補助金が出る場合も
断熱リフォームのような性能向上リフォームは、国や自治体の実施している補助金や助成制度を利用できる場合があります。
たとえば、先進的窓リノベ2026事業(環境省・経済産業省・国土交通省の3省連携)では、内窓設置・外窓交換・ガラス交換などの断熱改修に対して最大100万円/戸の補助が受けられます(2025年度の最大200万円から変更)。
また「みらいエコ住宅2026事業」との併用も条件次第で可能です。
補助金は年度ごとに内容が変わります。最新情報はSHUKEN Reまたは公式サイトでご確認ください。
物件購入時に補助金制度を利用したい場合は事前に私たち施工会社に相談してくださいね。
■築30年前後のマンションフルリノベーション費用・施工実例
・【築27年・1400万円】「築古の寒さ」を断熱リノベで克服。水回り・内装・間取りまで全刷新した性能向上実例

築年数27年、8年間社宅として暮らしていた100㎡のメゾネットの住まいを購入し、いまの暮らしに合うようにアップデートした実例です。
※掲載の施工費用は施工当時の価格です。資材・人件費の上昇により、同規模工事は費用が異なる場合があります。最新の費用目安はお見積りにてご確認ください。

8年間暮らして感じていた不具合を解消するため、水回り交換・内装フルリフォーム・和室を洋室に変更・断熱リフォームまで全て行い、暮らしやすさも快適性も大きく向上しました!


・【築30年・800万円】間取り変更で二人暮らしに似合うおしゃれな住まいに

築30年、60㎡の中古マンションを、二人暮らしに合う間取りに変更したフルリノベーション実例です。
※掲載の施工費用は施工当時の価格です。資材・人件費の上昇により、同規模工事は費用が異なる場合があります。最新の費用目安はお見積りにてご確認ください。
コンクリートの躯体あらわしと古材風のフローリングやキッチンカウンターの組み合わせで、ヴィンテージテイストのおしゃれな内装にリフォームしました。


キッチン・トイレ・洗面所・浴室の水回りも全て一新。
設備だけでなく、クロスや床材などの内装もお部屋全体で統一しています。

■築30年・35年マンションに関するよくある質問

最後に、東京・千葉・神奈川エリアで約25年にわたり8,000件超のリノベーション設計・施工実績があるSHUKEN Reが、築30年・35年のマンションについてよくいただくご質問にお答えします。
■まとめ
今回は、築30年前後の中古マンションの寿命や、築年数や物件の状態に応じて必要なリフォーム・リノベーション工事の種類と費用相場とその事例について解説しました。
築30年・35年のRC造マンションの寿命は、国土交通省「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」(2011年)の推計では平均除却年数68年・物理的耐用年数117年です。
現実的にはあと40〜60年ほど住めると考えるのが適切です。
築年数が30年程度になると、マンション全体の大規模な修繕工事なども行われる時期になります。
築年数が古い中古マンションは、これまでのリフォーム履歴や、配管や電気配線などの交換状況、大規模修繕の実施状況などを踏まえて、現在の物件の状態をしっかりチェックして、最適なリノベーション工事の内容を決めることが必要です。
RC造の物件の寿命を最大限に生かし、長く住み続けられる家を手に入れるために、現在の物件の状態を正確に見極めることがポイントになりますので、ぜひ参考にしてくださいね。
SHUKEN Reは東京・千葉・神奈川を中心に、約25年間で8,000件を超えるリノベーション・リフォームの施工実績があります。
お客様の理想の暮らしを実現するために、中古マンションの物件探しから、フルオーダーメイドのリノベーション、メンテナンスまでトータルでお手伝いしています。
ご予算や理想のライフスタイル、住まいの条件などどんなことでもお気軽にご相談ください。
Q 築30年・35年マンションの耐震性は大丈夫ですか?
1981年6月以降に建築確認を受けた物件は「新耐震基準」適合です。
築30年(1995年竣工)・築35年(1990年竣工)はいずれも新耐震基準に該当します。
購入時は建築確認通知書で確認することを推奨します。
Q 築30年マンションのリノベーション費用の総額目安は?
専有面積と工事範囲によって異なります。
2026年現在、スケルトンリノベーションの中央値はおおよそ20万円/㎡が一つの目安です。
<面積別の参考レンジ(スケルトンリノベーション)>
・50㎡前後:750〜1,250万円(中央値 約1,000万円)
・70㎡前後:1,050〜1,750万円(中央値 約1,400万円)
・100㎡前後:1,500〜2,500万円(中央値 約2,000万円)
素材グレード・間取り変更の有無・建物の劣化状況によって上下します。詳細はお見積りにてご確認ください。
Q 築30年マンションは将来売却できますか?
RC造(鉄筋コンクリート造)で管理状態が良好な物件は資産価値が安定しやすいです。
特に駅近・大規模修繕済み・管理費滞納なしの3条件を満たす物件は流通性が高い傾向にあります。
リノベーション済みの物件は未改修より高値で売却できるケースも多く、SHUKEN Reでは売却時の相談も承っています。
Q 築35年マンションでも同じ考え方で選べますか?
はい。建物構造・管理状態・耐震基準の確認ポイントは共通です。
築35年物件はさらに第3回大規模修繕(目安:築36年前後)の直前にあたるため、修繕積立金の残高と修繕計画を重点的に確認してください。








