公開日:2023-02-12 更新日:2024-07-04
平屋リノベーションのメリット・デメリット|費用相場や注意点も
現代の一戸建てはほとんど2階建てですが、最近は幅広い世代で平屋人気が高まっています。
しかし新築の平屋は土地や費用のハードルが高いため、中古平屋をリノベーションする方も多いです。
今回は、平屋の中古住宅をリノベーションして暮らすメリット・デメリット両面を詳しく解説します。
・物件探しや間取りの難易度など、平屋ならではのデメリットや注意点も把握しましょう。
・中古平屋が見つからないときは、2階建てを減築するのも一つの考え方です。
■平屋リノベーションのメリット
まずは平屋をリノベーションして暮らすことのメリットを一つずつ見ていきましょう。
メリット①間取りの自由度が高い
2階の荷重がかかっていない平屋は、リノベーションで間取り変更しやすいのが特徴です。
2階建ては通し柱や階段など移動が難しい構造があり、間取り変更に制限が出ることが多いです。
その点平屋はワンフロア内の間取り自由度が高く、ライフスタイルに合わせてまるごとつくり替えられるのがメリット♪
理想の間取りを実現しやすいので、満足度の高いリノベーションになる可能性が高いでしょう。
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メリット②屋根裏を活用できる
2階の床面が無いため、大きな屋根裏空間を活用できるのも平屋リノベーションのメリット。
屋根裏収納に扇風機やストーブなどの季節家電、衣替えの衣類などをしまっておけば、クローゼットスペースを節約できます。
勾配天井の高い吹抜け空間にしたり、ロフトをつくったり、間取りやデザインのバリエーションも広がります。
メリット③子育てしやすい
ワンフロアで家族が暮らす平屋は、子育てに適した間取りにリノベーションしやすいのも魅力的なポイント♪
家族の距離感が近いので見守りやすく、家事と子育てを両立できる間取りにリノベーションできます。
子供部屋が2階にあると気配を感じにくいですが、平屋なら顔を合わせやすいので体調や心の変化にいち早く気付けます。
階段がないので転落の危険性もなく、小さいお子さんが居るご家族も安心して暮らしやすいのもメリットですね。
メリット④老後までそのまま暮らしやすい
平屋はリノベーションでバリアフリー化しやすく、老後までそのまま暮らせるのもメリットと言えます。
2階建ては階段の上り下りがハードルになるため、老後は1階中心の間取りに再リノベーションするケースが多いです。
平屋ならリビング・寝室・水回りや物干し場がワンフロアで完結するので、老後の大規模なリフォーム・リノベーションは必要ありません。
■平屋リノベーションのデメリット
平屋リノベーションには次のようなデメリットもあるため、事前にしっかり把握して対策しましょう。
デメリット①中古物件探しのハードルが高い
日本の住宅市場は2階建てが主流なので、中古平屋は数が少なく物件探しのハードルは高めです。
特に都市部や市街地は土地を有効活用するため2階建てがほとんどで、平屋を見つけるのは難しいでしょう。
運よく見つかっても、希少性が高い平屋は相場より高い価格で販売されていることが多く、資金面も大きなハードルになります。
築年数が経っている平屋の場合、耐震補強や大がかりな補修などが必要になり、リノベーション費用が増加するケースも考えられます。
平屋で暮らしたいけど良い中古物件が見つからないときは、後述する2階建ての減築も検討してみるのがおすすめです。
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デメリット②プライバシー性の確保が難しい
家族の距離感が近い一方、それぞれのプライバシー性を確保しにくいのも平屋リノベーションの注意すべきデメリットです。
家族の部屋が隣同士になりやすいため、勉強や趣味に集中したくても物音が気になってしまうケースが多いです。
これからお子さんの思春期や受験勉強を迎えるご家庭は、プライバシー性の高い勉強・趣味スペースを用意する必要があるかもしれません。
子供部屋との間に収納や廊下を挟むなど、間取りの工夫で一人の時間を過ごせる場所もつくってあげましょう。
敷地に余裕があるなら、お子さんの成長に合わせて将来離れをつくるのも一つの考え方です。
デメリット③動線が長くなりやすい
床面積が大きい平屋をリノベーションする場合、ワンフロアが広いため動線が長くなりやすい点にも要注意。
家事や生活に関する間取りを上手に配置しないと、ムダな移動が増えて非効率的な住まいになってしまいます。
洗濯機から物干し場、玄関から冷蔵庫など、生活に関する動線をしっかりシミュレーションすることが大切です。
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デメリット④採光・採風の工夫が必要
平屋は建物の中心が窓から遠くなるため、暗く風通しの悪い部屋が生まれやすい点もデメリットです。
特に床面積の大きい平屋は窓から遠い場所が多くなるため、採光・採風に工夫しないと完成してから後悔する可能性があります。
また2階のない平屋は、周囲の建物の影になって十分な日当たりが得られないケースも。
そもそも日当たりが悪い物件だと対策にも限界があるので、物件探しの段階で周辺環境などもチェックするのがおすすめです。
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デメリット⑤防犯・プライバシー対策が必要
すべての開口部が1階にある平屋は、空き巣や周囲の視線などへの対策も必要になります。
窓の数が増えるほど侵入リスクが高くなるので、面格子やシャッター、防犯ガラスなどの対策が必要になるでしょう。
また寝室や子供部屋も1階になるので、周囲の建物や通りからの視線を受ける場合、生垣やシャッターなどで対策したいところです。
初めての平屋暮らしでは意外と気づかないポイントなので、物件選び・リノベーション計画段階でしっかり対策しましょう。
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■平屋リノベーションの費用相場
平屋リノベーションの費用相場は2階建てと基本的には同じで、国土交通省の「部位別リフォーム費用一覧」によると500~2,500万円と明記されています。
費用目安に大きな差があるのは、建物の状態やリノベーション内容によって変動するためです。
例えば状態の良い平屋を見つけて、水回りや内装など最低限のリフォームで済ませるなら1,000万円以下におさめるのも難しくないでしょう。
※平屋の最小限リフォームの例
- キッチン交換:80~120万円
- 洗面台交換:20~50万円
- トイレ交換:20~40万円
- 浴室交換:80~120万円
- 壁紙・フローリング張り替え:200~300万円
- 外壁・屋根塗装:120~150万円
- 合計:520~780万円
しかし水回りの位置や間取りを変更する「スケルトンリノベーション」の場合、1,500~2,000万円前後かかるケースが多いです。
既存間取りを上手に活かして節約すれば、1,000~1,500万円でリノベーションできるケースもあります。
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このように、平屋リノベーションの費用相場は、建物の状況や理想の間取りによって大きく変動します。
これから中古平屋を探す場合は、物件価格とリノベーション費用の総額が分かる「ワンストップリノベーション」の会社に相談すると失敗しにくいです。
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■平屋が見つからないなら2階建ての減築もアリ?
前述したように中古平屋は見つけるのが難しいため、2階建てを減築するのも一つの選択肢です。
増築は延床面積が増えるため、建ぺい率・容積率の規制を受ける可能性がありますが、減築なら基本的に制限はありません。
2階を解体して軽くなるので、大規模な耐震補強も必要ないでしょう。
中古2階建てなら選択肢が多いため、安い物件を選んで減築すればリーズナブルに平屋をつくれる可能性があります。
ただし減築の場合、解体と屋根をつくり直す費用がかかるため、総2階建ての家をリノベーションすると逆に高くつくケースも。
2階の床面積が小さい「部分2階建て」のほうが、減築費用を抑えて平屋をつくりやすいです。
屋根や外壁は解体せず、2階の床や階段だけを撤去して吹抜けの平屋にするのも一つの方法です。
条件に合う平屋が見つからないときは、2階建てをベースにリノベーションする方法も検討してみてください。
■まとめ
子育て期から老後まで暮らしやすい平屋リノベーションは、幅広い世代の方におすすめの選択肢。
しかしメリットだけでなくデメリットもあるので、事前にしっかり把握してから物件探し・リノベーション計画に取り組むのがおすすめです。
特に物件探しがリノベーションの成功・失敗を大きく左右するので、できればワンストップリノベーションの会社と一緒に計画をすすめましょう。
私たちSHUKEN Reは、東京・神奈川・千葉の首都圏でワンストップリノベーションに対応する専門店です。
物件探しからおしゃれで暮らしやすい住まいづくりまでしっかりサポートしますので、どんなこともお気軽にご相談ください。