公開日:2022-02-08 更新日:2024-07-04
築50年のマンションは何年住める?リノベーション費用事例と物件選びも解説
安く新築同様のマイホームをつくれるリノベーションでは、築年数の古いマンションを視野に入れる方も多いと思います。
最近は第二次~三次マンションブームに建てられた築50年前後の物件数が豊富で、手に入れやすい価格なのでリノベーションのベースにピッタリ♪
今回は築50年のマンションは何年住める?物件選びやリノベーションの間取り計画で注意すべきポイントを解説します。
後半では実際に築50年前後のマンションをリノベーションした費用事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
■築50年の中古マンションは何年住める?
築50年のマンションは市場の中でも築古の層ですので、購入してあと何年住めるのか気になるでしょう。
結論としては、住民からの修繕積立金が集まり管理を維持していくことができれば、築50年のマンションでもあと50年以上暮らせます。
鉄筋コンクリート造建物の寿命はさまざまな研究がおこなわれていて、物理的な寿命は100年以上という結果が出ています。
※参照:国土交通省「中古住宅流通促進・活用に関する研究会」報告書
つまり、鉄筋コンクリート構造の耐用年数自体は100年以上ですが、その条件として、適切な維持管理がされているかどうかがポイントとなります。
リノベーション費用は、築年数や物件の状態によっても変わってきます。具体的な物件選びやリノベプランの考え方について、次の章で詳しく見ていきましょう。
リノベーション費用の相場は?プロが教える業者選びと費用を抑えるコツを徹底解説!
【費用別】中古マンションリノベーション完全ガイド|おしゃれな間取り事例を徹底解説
■築50年の中古マンションをリノベーションするメリット
築50年前後の中古マンションは、新築や築浅物件と比べると次のようなメリットがあります。
- 購入価格が安い
- 物件数が多い
- 好立地の物件が多い
豊富な物件数からリーズナブルな価格で購入できるので、その分リノベーションに費用を掛けられるのが大きなメリット♪
新築・築浅マンションでは難しい間取りやデザインも採り入れやすく、理想のマイホームを実現できる可能性が高いです。
この後注意すべきポイントも解説しますが、築古でも自分たちで住み続けるなら大きな問題はありません。
築50年前後のマンションは高度経済成長期の好立地な物件も多く、通勤・子育てしやすいのもうれしいポイントですね♪
■築50年のマンションリノベーションのチェックポイント
築50年前後の中古マンションのリノベーションでは、建物自体の管理状況・性能・リノベーション適正が重要となります。
チェックすべきポイントを覚えて、リノベーションの失敗や後悔を回避しましょう。
・間取りについて
50年前の間取りは現代のライフスタイルに合わないことが多いですから、間取り変更できるかしっかりチェックしてください。
購入後に希望の間取りが作れないことが発覚すると、せっかくのマイホームに大きな後悔が残ってしまいます。
建物の構造と管理規約を確認し、理想の間取りが作れるマンションを選びましょう。
・配管
一般的なマンションで使われる水道配管の寿命は30~40年なので、築50年のマンションではどのような状況かチェックしましょう。
一度配管が交換されていれば水漏れリスクが減り、解体後にトラブルが発覚する可能性が低くなります。
またコンクリートスラブと配管の状況によって交換費用や水回りの移動に影響するため、構造についても要チェックです。
共用部分の配管については長期模修繕計画に組み込まれているので、過去のメンテナンス履歴や予定も確認してみてください。
・耐震性
築年数の古い中古マンションをリノベベースに選ぶ場合は、耐震性も要チェックポイントです。
日本の耐震基準は1981年に改正されていて、築50年のマンションは旧耐震基準に則って建てられています。
耐震性能が低いからといって必ず倒壊するわけではありませんが、今後耐震改修するなら住民の費用負担が発生する可能性もあります。
逆に旧耐震基準のマンションでも、すでに耐震改修されているなら倒壊・出費リスクは少ないですね。
・断熱性
鉄筋コンクリート造のマンションは戸建てより断熱で有利ですが、築年数が古いと断熱性が低い物件もあります。
特に角部屋や最上階で断熱性が低いと、エアコンや暖房をつけても暑さ・寒さが気になることもあるようです。
外気に面した壁・天井の断熱方法はマンションによって異なるので、できれば施工図面などをチェックしたいところ。
リノベーションと同時なら内断熱で対処することも可能なので、快適で省エネな空間を作りましょう。
断熱性の大切さや快適な環境づくりについてはこちらのコラムもご覧ください。
・エレベーターやオートロック
リノベーションで解決できないエレベーターやオートロックなどの共用設備は、意外と不満の原因になります。
エレベーターの耐用年数は25年前後と言われていますが、古いものを使い続けていると閉じ込めや事故が心配ですよね。
古いマンションだとエレベーターが狭く、引っ越しの荷物が入らないなどのリスクもあります。
オートロックも防犯面を考えれば無いと心配ですよね。
個人リノベでは解決できないポイントなので、しっかりチェックしてください。
・管理状況と修繕計画
築年数の経ったマンションにあと何年住めるかは、管理状況や将来の修繕計画次第なので、契約前に必ずチェックしましょう。
極端な例ですが、空室が多いマンションでは修繕費用が集まらず、管理業者も撤退してしまってメンテナンスが行き届かないケースもあります。
このようなマンションでは室内をきれいにリノベーションしても、管理やメンテナンス不足で快適に暮せません。
物件選びの際は室内だけを見るのではなく、理事会や管理室の状況、全体の空室や駐車場利用状況などもチェックしてみてください。
・建て替え計画の有無
築50年前後のマンションは建て替えが予定されていることもあるため、購入前に必ずチェックしましょう。
せっかくリノベーションしたのに、数年後すぐ建て替えになっては意味がありません。
マンションの建て替え費用は入居者が分割して負担するので、追加のお金もかかってしまいます。
■築50年のマンションリノベーション事例
最後に、わたしたちSHUKEN Reが実際にお手伝いした築50年前後のマンションリノベ事例をご紹介します。
費用データは施工当時のものです。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
事例① 築47年 約850万円
BEFORE
築年数 | 47年 |
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広さ | 40㎡ |
リノベーション費用 | 約850万円 |
手ごろな広さと価格の中古マンションは、おひとり様リノベーションにもピッタリです。
フルリノベーションで現代のライフスタイルに間取りを合わせ、内装も一新して築50年の古さを感じさせません。
古さが気になることが多い水回りも、おしゃれで清潔感あふれる空間に♪
おひとり、ふたり暮らしの家づくりなら、ワンルームリノベーションもおすすめです。
事例② 築49年 約1100万円
築年数 | 49年 |
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広さ | 106㎡ |
リノベーション費用 | 約1100万円 |
築49年の1LDKマンションを、寝室はコンパクトにして収納を充実させるなど現代のライフスタイルに合わせてリノベーション。
事例を見る:Case51「パーティースタイルのおもてなしLDK」
住まいの主役になるLDKは、たくさんお客さんを呼べるパーティースタイルのレイアウト♪
パントリーや壁面の造作収納など、生活感が無くすっきり暮らせる工夫を盛り込んでいます。
事例を見る:Case51「パーティースタイルのおもてなしLDK」
元々広めだったお風呂をあえて小さくし、リビング空間を拡張しているのも細かなこだわりポイントです。
ご夫婦2人暮らしのリノベーション事例はこちらもどうぞ。
事例③ 築53年 1200万円
築年数 | 53年 |
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広さ | 95㎡ |
リノベーション費用 | 1200万円 |
築50年超えの中古マンションを購入し、ご夫婦とワンちゃんたちが快適に暮せる間取りを1から作りました。
リビングの床材はワンちゃんが滑りにくい足場板を使い、ラフな内装仕上げとおしゃれにトータルコーディネート♪
コンクリートの梁を露出した天井もホワイトで統一し、築年数による古さを感じないスタイリッシュな空間に仕上がっています。
事例④ 築48年 約900万円
築年数 | 48年 |
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広さ | 57.0㎡ |
リノベーション費用 | 約900万円 |
2LDKの中古マンションを購入し、リノベーションならではの自由な発想の間取りに生まれ変わりました。
コンクリート床仕上げのラフな玄関スペースは、キッチンまで土間続きのユニークな間取りです。
玄関とリビング直結の間取りですが、シューズボックスで視線をカットしてプライバシーもしっかり保護。
ホワイト塗装のスケルトン天井にむき出しの配管など、古い部分を隠すのではなく、あえて露出してレトロ感のある内装にまとめました。
玄関ホールのない現代的な間取りは、こちらのコラムでたくさん紹介しています。
事例⑤ 築47年 約1500万円
築年数 | 47年 |
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広さ | 76.7㎡ |
リノベーション費用 | 約1500万円 |
築47年のヴィンテージマンションを選び、ブルックリンの有名ホテルを再現したゴージャスなお住まいです。
LDKはシックな色合いとコンクリート下地を露出した、インダストリアルテイスト仕上げ。
収納扉や壁の質感にもこだわり、ベッドルームでは本物の高級ホテルのような時間を味わえます。
リゾート感たっぷりのマンション施工事例はこちらで紹介しています。
事例⑥ 築47年 約1200万円
築年数 | 48年 |
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広さ | 83.4㎡ |
リノベーション費用 | 約1200万円 |
水回り以外のレイアウトを大きく変更し、築年数を感じない新しい間取りに生まれ変わりました。
玄関からリビングまでの廊下は、大容量の本棚として活用。
別ルートのウォークスルークローゼットもつくり、回遊しながらアイテムを出し入れできる効率の良い間取りになりました。
廊下を上手に活用すると便利な収納になりますよ♪
LDK全体を南側に移動し、大きな窓に面した明るく開放的な空間に♪
デザインも築48年とは思えない、スタイリッシュな仕上がりです。
■まとめ
リーズナブルな物件が多い築50年マンションは、上手に選べば初期費用を抑えて素敵なマイホームを手に入れることができます。
築50年マンションの物理的な耐用年数は100年超ですので、適切な修繕・管理体制が維持されれば、あと50年以上は暮らすことができます。
リノベーションによって内装・設備・間取りなども新築同様に仕上げることができますので、建物自体の性能やメンテナンス・管理状況に注目して選びましょう。
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