2020-06-30
フルリノベーションの費用相場は?戸建て・マンションの事例もチェック!
住まい選びの選択肢として注目度が高まっている「フルリノベーション」。しかし「いくらくらいかかるの?」「新築と比べてどうなの?」といった疑問をお持ちの方はまだまだ多いです。
そこで今回は、住まい全体のフルリノベーション実例をもとに、費用相場やメリット・デメリットなどを解説していきます。
目次
■フルリノベーションとは
フルリノベーションとは、「住まい全体をリノベーションする」ことです。
フルリノベーションは、戸建てやマンションの間取りを大きく変更したり、二世帯住宅やオフィス兼住居にすることも可能です。
・スケルトンリノベーションとの違い
スケルトンリノベーションは、建物の構造部分だけを残してスケルトン(骨組み)状態にすることです。
スケルトンリノベーションは、すべての部屋の内装をやり直すことになります。場合によっては戸建ての外壁や屋根なども全面的に改修することになるため、フルリノベーションの一つの形態と言えます。
・全面リフォームとの違い
「フルリノベーション」と似ていて混乱しがちなのが「全面リフォーム」。二つの違いは「使い勝手を良くするかどうか」という点です。
全面リフォームは、既存の間取りや使い勝手はそのままに設備や内外装を新しくする原状回復工事のことを指します。
つまり古くなった建物を新築当時の性能に戻す作業です。
対してフルリノベーションは、間取りの変更や設備移動なども含めた住まいのバージョンアップが目的。
性能や使い勝手を建てた当時ではなく、現代の暮らしに合わせて新しく作り変えて建築物の価値を向上させます。
・フルリノベーションのメリット
- 費用を抑えやすい
- 中古物件の選択肢が豊富
- プランの自由度が高い
- 予算を調整しやすい
- 資産価値が下がりにくい
- 環境にもやさしい
フルリノベーションのメリットとして最も大きいのは費用を抑えやすい点です。
マンション・戸建てどちらも既存の構造を再利用することで、ムダなコストを抑えることができます。
中古マンション・戸建ては物件数が豊富で、新築よりお得に購入できるのも大きなメリット♪
また、プランの自由度が高く思い通りの家づくりができる点も魅力です。分譲戸建てやマンションは完成した物件を買うため、住む人が家に合わせる必要があります。
オーダーメイドの家づくりができるフルリノベーションなら、予算に合わせて工事内容を調整できるのも大きなメリットです。
さらに中古物件は新築物件と比較して、購入時からの資産価値が下がりにくい点も見逃せません。
新築物件は購入後すぐに資産価値が下落します。一方、中古物件は築年数の経過によって緩やかに減少していきます。さらに、既存の建築物をリノベーションによって刷新することで、新たな価値を生み出していくことができるのです。
フルリノベーションは既存住宅を最大限に再利用することで、環境にもやさしい社会づくりにも貢献できます。
・フルリノベーションのデメリット
- 完成まで時間がかかる
- ローン減税の対象外になることがある
- 間取り変更できないことがある
購入してすぐに引っ越せる中古住宅やマンションと比べると、フルリノベーションは完成までの期間がかかります。
工事内容や面積によっても異なりますが、工事期間は準備も含めて約3か月、プラン作り・お打合せ期間が3~4か月、中古物件を探す時間もかかります。
またフルリノベーションでは住宅ローンを組む方が多いですが、築年数が古い物件だとローン減税が受けられない場合も。
ただし、年数が経った物件は建物の評価額が下がっているため、毎年払う固定資産税は安くなります。必ずしも損ということではないので、ランニングコストも含めしっかり検討しましょう。
リノベーションのメリットとデメリットについては、以下のコラムも参考にしてみてください。
■戸建てフルリノベーション費用実例
実際に戸建て物件をフルリノベーションした実例をご紹介します。実際の仕上がりと費用感、工期の目安として参考にしてみてください。
※ 築年数・費用は完成時のデータとなります。詳しくはお気軽にお問い合わせください。
【戸建てリノベーション事例1】約1500万円
- 費用 約1500万円
- 工事期間 約100日
思い入れのある実家を二世帯住宅にして、おしゃれで暮らしやすく仕上げた実家戸建てのリノベーション事例です。
LDKは天井を撤去して、ロフトのある明るい大空間に変身。
開放的な対面オープンキッチンは、パントリーで収納力&使い勝手もバッチリ♪
ご実家の一戸建てを引き継ぐ予定のある方は、建て直しではなくフルリノベーションもぜひ検討してみて下さい。
【戸建てリノベーション事例2】約1500万円
- 築47年
- 費用 約1500万円
- 工事期間 60日
築47年の中古戸建てを購入し、フルリノベで古民家カフェ風のおしゃれなマイホームに大変身♪
昔ながらの独立キッチンは開放感のある対面レイアウトに変更し、柱や梁はあえてそのまま露出させておしゃれなアクセントに♪
玄関もオープン棚と広い土間のカスタマイズで、アパレルショップのようなおしゃれ空間になりました。
築年数の経っているお住まいは、古い部分を活かしておしゃれに仕上げるのもおすすめです♪
【戸建てリノベーション事例3】約700万円
- 築24年
- 費用 約700万円
- 工事期間 60日
もともとの2階建ての間取りを基本的に活かし、最新の設備や内装デザインで現代の暮らしに合わせたフルリノベーション実例です。
分離していたリビングとダイニングキッチンの間仕切りを撤去し、お部屋の形は活かしつつ今風の間取りに。キッチンの扉を廊下側から室内側に変更するなど、使い手に合わせて細かいカスタマイズをしています。
ユニットバス・洗面・トイレの水回りは移動せず、リノベーション費用を抑えています。
フルリノベーションでも使いやすい間取りならそのまま活かせば、設備を最新にバージョンアップするだけで問題ありません。
工事の手間が減ることでコスト削減だけでなく、工事期間の短縮にもつながります。
フルリノベーションだからといって何もかも作り変えるのではなく、「自分の暮らしに合うかどうか」という観点で暮らしやすい住まいを作っていきましょう。
■マンションフルリノベーション実例
続いてマンションのフルリノベーション実例をご紹介します。
床面積に限りがあるマンションリノベーションでは、間取りの工夫が暮らしやすさに直結します。細かいアイデアにも注目してみてください。
【マンションリノベーション事例1】約800万円
- 築41年
- 費用 約800万円
- 工事期間 60日
基本的な間取りを活かしてコストを抑えつつ、内装と設備を一新して新築同様に仕上がったフルリノベ事例です。
寝室を少し削ってリビングを拡張し、アクセントクロスや照明器具のチョイスでデザイナーズ物件のようなお部屋に♪
各居室も同色のアクセントクロスを使い、コストを抑えながらセンスの良いデザインに。
アクセントクロスを上手に使うとグッと魅力的なお部屋になるので、積極的に活用してみましょう。
【マンションリノベーション事例2】約1200万円
- 築29年
- 費用 約1200万円
- 工事期間 60日
既存の間取りを大きく作り変え、新築にはないオリジナルの間取りとデザインに仕上げた物件です。
ヘリンボーンの床やペンキ仕上げの無垢材など、新築マンションでは選べないリノベならではの素材でおしゃれに仕上げています。
大型のウォークインクローゼットやパントリースペースなど、家事効率をアップさせる収納の工夫もたくさん。
しまうアイテムの量や形に合わせて、ピッタリの収納を作れるのもフルリノベーションのメリットです。
【マンションリノベーション事例3】約500万円
- 築15年
- 費用 約500万円
- 工事期間 40日
築15年と浅めですが、お子さんの誕生に伴い子育てしやすくフルリノベーションした間取り実例です。
リビングに隣接したデスクスペースで子供部屋の勉強机を無くし、成長に合わせて部屋を区切って対応できるようにしています。
面積に限りがあるマンションでは子供部屋の確保が難題ですが、リビング中心の現代的な間取りなら小さなお部屋でも問題ありません。
築年数が浅い物件のフルリノベーションはもったいないように感じますが、手放して住み変えるよりリーズナブルな場合も多いです。
お子さんの誕生や巣立ちなど、ライフスタイルの変化に対応できるのもフルリノベーションの魅力。
■フルリノベーション費用の考え方
リノベーションは住まいの間取りや家族のライフスタイルによって一つひとつ違うため、費用も一軒ごとに違います。
しかし、ある程度の目安がないと検討するのが難しいですよね。上でご紹介した事例などをもとに、住まい全体のリノベーションにかかる費用を考えていきましょう。
・フルリノベーションの費用相場
住まい全体のフルリノベーションは、選ぶ材料や間取り変更の量などによって大きく変わります。
そこで目安として、私たちSHUKEN Reがご用意しているプランの費用相場をご紹介します。
スタンダードプラン「Re(アールイー)」 | 1300万円~ |
高級プラン「グラント」 | 1600万円~ |
※床面積80㎡の場合
上記のようにプランによって使う材料や工事による価格差がありますが、使用する設備や材料のチョイスや間取りの工夫で費用を調整できるのもリノベーションのメリットです♪
各プランの細かい内容も下記のページでご説明していますので、そちらも参考にしてみてくださいね。
・中古物件購入の場合は施工費とのバランスも考える
中古の戸建て・マンションを購入してフルリノベーションする場合は、物件購入費と工事費のバランスも大切です。
リノベーションのことを考えず高い物件を購入してしまうと、後のプラン作りで予算オーバーになってしまいます。
せっかく条件の良い中古物件が手に入っても、予算が足りないと思い通りのリノベーションができません。
このような失敗を防ぐために、物件探しとリノベーションは同時進行すると良いでしょう。まだ物件が無いのにリノベーションを相談するのは気が引けるかもしれませんが、そんな方におすすめなのは「ワンストップリノベ」。
ワンストップリノベは私たちリノベーションのプロが物件探しからサポートするため、総額予算に合わせたトータルコーディネートが可能です。
予算や理想の間取りから逆算した物件探しもできるため、中古購入の失敗も防げますよ。これから物件を購入する方は、ぜひご活用下さい。
■フルリノベーションを成功させるコツ
・ベース物件選びを慎重に
中古マンション・戸建て購入のフルリノベーションは、物件選びが成功のカギを握っています。
建物の構造や状況によって、リノベーションの向き・不向きがあるのです。
リノベーション向きの物件は間取りやデザインの自由度が高く、ムダなコストも抑えやすくなります。
逆にリノベーションに不向きな物件は、理想のマイホームに仕上がらないケースも。
リノベーションの物件選びはこちらで詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
・理想のイメージを明確にしよう
フルリノベーションは間取りとデザイン自由度の高さが魅力ポイントですが、早めの段階である程度方向性を決めることも大切です。
目的やコンセプトがはっきりすると、効率的な間取りや統一感のあるデザインを作りやすくなります。
逆に理想形が定まっていないと、プラン作りの時間が長くなり完成度も上がりません。
理想的なデザインの作り方はこちらで掘り下げているので、ぜひ参考にしてみて下さい♪
・優先順位をつける
フルリノベーションは範囲が広くやりたいコトもたくさん出てくるので、優先順位を付けるのも大切なポイントです。
優先順位を決めておくと予算内でやるべきことが分かりやすく、完成後の後悔を防ぎやすくなります。
最初の段階ではどんどん理想や希望をリストアップして、家族みんなで話し合い優先順位をつけておくと良いでしょう。
■まとめ:フルリノベーションで費用を抑えて自由な家づくりを
新築戸建てや分譲マンションの購入と比べて、費用を抑えつつ思い通りの家づくりができるフルリノベーション。
古くなった住まいを再利用し環境にも優しいため、これからますます需要が増えていでしょう。住まい探しの選択肢の一つとしてぜひ検討してみてください。
リノベーション専門店のSHUKEN Reでは、千葉県・東京都を中心に、フルリノベーション完成見学会を定期的に実施しています。
実際のフルリノベーション現場を体感して、メリットやコストパフォーマンスなども確かめてみてください。