公開日:2020-02-23 更新日:2024-07-04
リノベーションのメリットや進め方、リフォームとの違い
ここ数年、住まい探しの選択として中古物件を購入してリノベーションする方法が注目を集めています。ただ、リノベーションという言葉が使われ始めたのは最近のことで、リフォームと何が違うのか分かりづらいですよね。
そこで今回はリノベーションとリフォームの違いを住まいのプロ目線で詳しく解説してみようと思います。リノベーションの進め方や要注意ポイントなどもご紹介しますので、これからお住まいづくりに取り組む方はぜひ参考にして下さい。
■ リノベーションとリフォームの違い
まずはリノベーションとリフォームの違いについて解説します。
この二つには法律などで決められた違いはありませんが、それぞれの言葉が指す意味は違います。施工事例を参考にするとき「これはリフォーム?リノベーション?」と迷わないよう、違いを知っておきましょう。
・リフォームは「住まいの原状回復」
日本では昔からすべての住宅改修をリフォームと呼んでいましたが、本来は「老朽化などで機能や意匠性が低くなった住まいをゼロに戻す」ことを指します。
汚れた壁紙やフローリングを張り替えて新築同様の状態にしたり、水漏れするキッチンを交換したり、悩みや困りごとを解消するのがリフォームです。
間取りを変更せず元の使い勝手を取り戻す工事を指すため、住宅全体のリフォームもあり得るなど規模の大小は関係ありません。
・リノベーションは「住まいの機能向上」
リノベーションという言葉が使われ出したのは比較的最近ですが、「現在の住まいをより高機能に作り変える」工事に対して使われます。
リフォームのようにただ修理するのではなく、大胆な間取り変更なども実施して住みやすさやデザイン性を向上させるのが目的です。
工事の規模が大きくなりやすいため、「大がかりな改修はリノベーション」というイメージを持つ方も多いですが、部屋の壁を撤去して広くするだけでもリノベーションといえます。
■ リノベーションのメリット
事例を見る:Case64「「ホテルライクな新築風」をあえて、リノベで叶える贅沢」
新築物件を購入してそのまま住む場合と比べた時の、リノベーションのメリットを見ていきましょう。
・費用を抑えやすい
リノベーションと聞いて真っ先に思い浮かぶメリットは、新築と比べて費用が安いという点ではないでしょうか。
日本の住宅は新築から15年の間に建物の価値が大幅に下がる傾向があるため、新しすぎる物件を選ばなければ購入費用を抑えられます。
メンテナンス状況が悪くなければ、柱や土台といった構造体は十分使えますから、リノベーションすれば新築同様になります。
浮いた購入費用を設備や材料に回して、総額費用を抑えて新築よりグレードの高い住まいにすることも難しくありません。
・住まい探しの選択肢が広がる
リノベーションの意外なメリットとしては、住まい探しの選択肢が増えるという点。
戸建て・マンションに関わらず、中古物件を選択肢に入れると選択肢が大幅に広がり、希望のエリアや条件に合った物件を購入しやすくなります。
例えば駅前など利便性の高いエリアはほとんどの土地に既に建物が建っているため、壊して立て直しが必要な新築の物件数は多くありません。
ただし、こうしたエリアでも最近は空き物件が増えてきているため、中古を視野に入れると物件が出てきます。新築だと予算オーバーなエリアでも、中古物件だと購入圏内に入ってくるかもしれません。
なかなか理想の住まいに巡り合えない方は、中古リノベーションも選択肢の一つとしてぜひ物件探しからご相談ください。
・デザインや間取りにこだわれる
新築と比べて規制が少なく、細かい部分までこだわったデザインや間取りにしやすいのもリノベーションの特徴です。
分譲のマンションや戸建てはデザインが決まっていることがほとんどで、戸建ての注文住宅でもある程度のパターンが決まっていて自由度はそれほど高くないケースが多いです。新築で完全自由設計の物件もありますが、その分費用は高くなります。
リノベーションは一軒ごとにゼロからプランを練り上げていくため、住む人に100%合わせられるのが大きな魅力。オーダーメイド感覚で壁やドアの位置を細かく調整し、設備のグレードを選ぶことができます。
スーツやドレスなどと同じように、ピッタリと合わせてつくった家は住み心地も抜群です。理想のデザインやかなえたいライフスタイルがある方には、リノベーションがおすすめです。
■ リノベーションの流れ
人生でリノベーションを何度も経験することはそうそうありませんので、初めての方がほとんどです。検討を始めるところから完成まで、どのような工程があるのかチェックしておきましょう。
・検討~物件購入
持ち家リノベーションの方を除いて、まず物件を購入しなければいけませんので、中古の戸建て・マンションなどを検討することになります。
戸建て・マンションともに建物の構造や地域のルールによって、リノベーション内容に制限がかかる場合もあります。心配な方は物件探しの段階でリノベーション担当者に相談してみるのが良いでしょう。
SHUKEN Reは物件探しからリノベーション設計までトータルサポートするワンストップリノベにも対応しています。プロ目線でリノベーションに適した物件探しをサポートいたしますので、まだ物件を購入していない方もお気軽にご相談ください!
・見積もり~プラン作り
購入する物件が決まったら、具体的なリノベーションプランを作成していきます。まずは現地を詳しく調査し、採寸や配管の経路、床の組み方などを確認します。
今の家の悩み、家族構成やライフスタイル、理想のイメージなども細かくヒアリングさせていただき、それをもとにプランと見積もりを作成します。
その後は最初のプランと見積もりをベースにして、お打合せを進めながら予算やデザインの方向性などを細かく詰めていきます。理想のプランを実現するために、イメージを画像で共有しあったり、メーカーのショールームに実際に足を運んでみると、あとから後悔することが無くなります。
最近ではPintarestやInstagramなどのSNSで画像を集めて共有してくださるお客様が多いです。また、ショールームにもプランナーが同行し、ご案内をしながらのお打合せもできますので、お気軽にお申しつけくださいね。
・契約~着工準備
理想のプランが出来上がり、金額にご納得いただけたら契約に進み、材料の発注など工事の準備をします。
工程表を作成し職人のスケジュールを確保するだけでなく、近隣住宅へのあいさつ回りやマンションの場合は管理組合への工事申請なども必要です。SHUKEN Reは社内に施工管理がおりますので、工事が始まる前の準備の段階から安心してお任せいただければと思います。
他にも今のお住まいをリノベーションする場合は仮住まいへの一時引っ越しや荷物の保管場所確保など、やるべき準備は少なくありません。取り組むべきことについても詳しくアドバイスいたしますので、慌てず確実に準備していきましょう。
・着工~完成
いざ工事が始まった後も、進行具合や解体した状況によって打ち合わせが発生するケースがあります。壁裏の配管や構造体など、解体してみないとわからない部分があるためです。
解体後の墨出し作業や、仕上げ前の中間検査にも立ち会っていただき、実際に現場を見ていただく機会もございます。
リノベーションは新築と違って既存の構造を活かしながらの工事になりますので、後々不具合がでる可能性なども現地にて実際に見ていただきながらご説明し、対応方法をご相談いたします。
完了後に最終検査をしていただき、お引き渡しとなります。
■ リノベーションで注意すべきポイント
全体の流れがわかったところで、リノベーションを進めるうえで注意していただきたいポイントをいくつかピックアップしてご紹介します。
リノベーションは決して安い買い物ではないので、失敗を防ぎ、スムーズに進めるためにもぜひ覚えておいてください。
・ローン利用の有無
リノベーションは金額が大きいため、ローンを利用する方も少なくありません。ローンの組み方や金額によって金利などが変わってくるため、利用を検討する方は注意しましょう。
金融機関が用意しているリフォームローンは住宅ローンと比べて金利が高く、返済期間の上限も短く設定されている商品が多いです。家を買う時の感覚でローンを組もうとすると、意外と返済が厳しい、ということもありますので早めに検討しておきましょう。
中古物件を購入してリノベーションする方は、住宅ローン一体型のローンを利用できる場合があります。リフォームローンと比べて金利や返済期間が有利な商品が多く、手続きやローン諸経費を簡略化できるため積極的に活用することをオススメします。
・リノベーションと物件購入の予算バランス
中古物件を購入してリノベーションを計画している方は、施工費と物件の購入費のバランスにも注意が必要です。
物件探しの際に良い条件に目移りしてしまい、購入費用がかさんでリノベーション費用が足りなくなってしまうケースも少なくありません。
手間暇かけて選んだ物件のリノベーションが中途半端になってしまうのは悲しいですよね。先に述べたようにローンの利用なども含めて具体的な予算上限を決め、建物とリノベーション費用の配分を決めておきましょう。
とはいえ、初めてのリノベーションとなると費用の目安をつけるのも難しいものです。不安がある方は、早めの段階でご相談ください。
完成見学会やリノベーションセミナーなどのイベントもご用意しており、費用の目安や気になる点も気軽にご相談いただけます。定期的に完成現場見学会やセミナーを開催していますので、積極的にご活用ください。
・購入物件の状況
リノベーション対象となる物件の構造や劣化などの状況も要チェックポイントです。特に壁裏の配管や柱などの構造体は直接チェックすることができないため、一見状態の良い物件でも修繕が必要なケースもあります。
知らずに買ってしまうと、リノベーション費用以外に性能回復の費用が大幅にかかってしまう事もあるため注意が必要です。
こうした建物の状況診断には建築知識と経験が必要なため、一般の方には判断が難しいのが正直なところ。状態の悪い物件を購入して余計な費用がかからないよう、これから物件探しをする方はぜひお声かけください。
SHUKEN Reは物件探しからプラン設計、工事完了まで一貫したサポートにも対応していますので、購入物件が心配な方はお気軽にご相談ください。
■ まとめ
費用の節約や自由なデザインなどメリットがたくさんのリノベーション。住まい探しの際は新築購入だけでなくぜひ検討したい選択肢の一つです。
予算の目安や物件の購入など、スムーズにリノベーションを進めるためには早めの段階でご相談いただくのがおすすめです。SHUKEN Reは豊富なリノベーション事例と経験をもとにしっかりサポートいたします。
ご相談だけでも承っておりますので、住まい探しを始めたばかりではっきりと予定が決まっていない方もお気軽にお問い合わせください。