公開日:2023-11-15 更新日:2024-07-04
家を自分でリノベーションするメリット・デメリットは?プロが教える難易度や注意点
「DIYで自宅をリノベーションしたい」「自分でリノベーションして愛着のある我が家にしたい」
そう考える方も多いでしょう。
近年のDIYブームによって、セルフリノベーションを検討する方が増えています。
しかし、ご自身で工事して、思わぬトラブルへ発展する可能性は否めません。
そこで、今回は自分でリノベーションするメリット・デメリットから、後悔や失敗しないための注意点をリノベのプロが解説します。
セルフリノベーションにおすすめの工事とそうでない工事についてもお話ししますので、ご自宅の改修を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
・ご自身で自宅をリノベーションする場合は、セルフリノベーションする部分とプロに任せる部分を分けることがポイントです。
・“SHUKEN Re”は、創業より約20年間で8,000件超の施工実績があるため、あなたのリノベーション計画をしっかりサポートいたします。
目次
■ リノベーションを自分でやるメリット
SNSを見ると、「DIY」や「日曜大工」にかかわるトレンドキーワードも多く、ご自宅のリノベーションに挑戦する方が増えています。
マイホームを自分の思い通りにカスタマイズできる楽しさは、ものづくりが好きな方にとって、何物にもかえ難い魅力ですよね。
では、自分でリノベーションするメリットを見てみましょう。
「コストを抑えられる」
自ら作業するため、基本的には「施工費」がかかりません。
そのため、リノベーションにかかる総コストを、大幅に削減できます。
最近は、ホームセンターなどで本格的な工具をレンタルできるサービスもあるため、道具を揃える必要すらありません。
そのため、限られた予算内でリノベーションをしたいという方に、セルフリノベーションは注目されています。
「マイペースに進められる」
「いつまでにこの部屋の荷物を片付けなくてはいけない」「工事中は自宅にずっといなくてはいけない」
セルフリノベーションには、そんな時間的制限がありません。
リノベーションにかける時間をご自身で決められるので、納得するまでプランの検討や材料選び、ディテールの仕上がりにまでこだわれます。
「部屋に愛着が湧く」
ご自身やご家族で作り上げたお部屋は、唯一無二の愛着ある空間になるはずです。
セルフリノベーションがお好きな方の中には、仕上がりの良し悪しよりも、自分たちで作り上げたという事実の方を重要視する方も少なくありません。
「DIYの自信が着く」
ご自身でトライ&エラーを繰り返すことで、確実にDIYの技術や知識は向上します。
そのため、定期的にご自宅をリノベーションする方は、どんどん腕に磨きがかかるということです。
将来、プロに大掛かりな工事を依頼する際も、作業工程がイメージしやすいため、打ち合わせがスムーズに進む点もポイントと言えるでしょう。
「材料のメーカーや商品が制限されない」
リノベーション会社に工事を依頼する場合、製品保証・施工保証の関係で、建築材料や設備機器のメーカーや販売店が限られていたり、施主支給品の施工を受け付けなかったりする場合もあります。
その点、セルフリノベーションでしたらどんな建築材料・設備機器でも採用できます。
セール品や海外ブランドの製品、ユーズド品など、ありとあらゆる選択肢から、本当に気に入ったものを取り入れられるのです。
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■ リノベーションを自分でやるデメリット
セルフリノベーションがブームになっている中、残念ながら後悔してしまう方も少なくありません。
自分でリノベーションする場合は、メリットだけではなくデメリットやリスクについても知っておきましょう。
「全てDIYできる訳ではない」
セルフリノベーションできる工事内容や工事範囲には限度があります。
「自分は手先が器用」「DIYの技術に自信がある」という方でも、ほとんどの方は全てをご自身で工事することはできません。
なぜなら、建築工事の中には有資格者でないとできない作業もあるからです。
例えば、電気工事は、有資格者でないとやってはいけない工事と無資格でもできる工事が明確に分かれています。(参考:経済産業省|電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは)
また、ガス管や給排水管の移動も、専門的な知識や技術が必要なので、一般の方ではできません。
「プロに任せるより時間・期間がかかる」
作業に慣れた施工のプロと比べると、完成までどうしても時間や期間がかかってしまいます。
プロなら1日でできる作業でも、一般の方では1週間程度かかる工事もあるのです。
やり直しが必要になれば、さらに労力は増えてしまいます。
そのため、セルフリノベーションをする場合は、期限を設けずに工事を進めることをおすすめします。
「商材によってはプロが買うより価格が高い」
リノベーション会社は、ある程度まとまった量の資材や機器を販売店から購入するため、一般の方が購入する金額よりも安く入手できるのが通常です。
そのため、「自分でリノベーションすれば安く済む」と言っても、材料費についてはそうとも言い切れません。
いい材料を使いたい場合には、ご自身で材料を揃えることで、逆にコストが高くなる可能性もあるのです。
セルフリノベーションで削減できるのは、あくまでも施工費のみであることを把握しておきましょう。
「工事内容によっては大きなトラブルになる可能性がある」
「床を張り替えるだけのつもりだったが、工事中に給水管をキズつけて水漏れが起こった」「意図していなかったが管理規約で禁止されている工事をしてしまった」そんなトラブルも耳にします。
作業に慣れていないと、思わぬ不具合や失敗が起こる可能性もあるので、十分気をつけてください。
コストを抑えるためにセルフリノベーションしたにもかかわらず、大きなトラブルが起これば、その是正工事に余計な費用がかかってしまいます。
「仕上がりにはどうしてもプロと差が出る」
いくら上手にできたとしても、やはりプロと比べると仕上がりに差が出てしまいます。
例えば、壁紙の張り替えですと、完成直後はきれいに仕上がっても、乾いたら繋ぎ目が空いてしまったというようなケースは少なくありません。
プロは、現場や作業日の湿度や温度まで考慮して材料の配合などを調節します。
一般の方がそのクオリティと同じレベルで仕上げることは簡単ではないのです。
そのため、仕上がりの細部まで気になる方には、あまりセルフリノベーションはおすすめできません。
「完成後に再工事が必要な可能性がある」
せっかく自分でリノベーションしても、その部分を再び解体して工事しなくてはいけない可能性もあります。
よくあるのが、きれいにリノベーションしたにもかかわらず、その後壁に結露によるカビが生えてしまったというケースです。
断熱性などの根本的な性能が不足していて、それを解決しないままリノベーションしてしまうと、工事をやり直さなくてはいけない可能性があります。
「補助金・減税制度・リフォームローンが利用できない可能性がある」
住宅のリノベーションに関する補助金や減税制度はいくつもありますが、セルフリノベーションですとその対象から外れてしまう可能性があります。
特に、断熱性能や省エネ性能、耐震性能の基準が設けられている場合は、それを証明しなくてはならず、一般の方には申請が難しいでしょう。
そのため、補助金や減税制度の利用を検討している方は、工事プランの検討から申請手続きまで、全てプロに任せることをおすすめします。
また、一般的にはリフォームローンの審査には業者見積もりが必要となるため、セルフリノベーションの場合は融資を受けられないかもしれません。
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■ セルフリノベーションする際の注意点
ご自宅をセルフリノベーションする場合に、必ず知っておいてほしい注意点があります。
これらを踏まえて、ご自身で実現可能か慎重に検討しましょう。
「挑戦しやすい工事のみ自分でする」
「自宅を思い通りにリノベーションしたい!」と思うと、全てを自分で成し遂げたくなるかもしれません。
しかし、全ての工事をやるとなると、かなりの労力と時間がかかります。
そのため、まずは「プロに任せる工事」と「自分でやる工事」を線引きし、できることだけチャレンジしてみましょう。
「管理規約の内容を事前に確認する」
マンションの場合は、必ず管理規約の内容を確認しましょう。
セルフリノベーションであっても、もちろん管理規約で制限されている改修工事はできません。
また、床材などを変える場合は、どのような仕様が認められているかを知らずに進めてしまい、知らないうちに規約違反してしまう可能性もあります。
そして、さらに重要なチェックポイントが「工事のできる曜日・時間帯」です。
休日や仕事が終わった後に少しずつリノベーションを進めたいという方が多いかもしれませんが、ほとんどのマンションは、平日の日中や土曜日しか工事が許されていません。
それ以外で作業をすると、ご近所から苦情が出てしまう可能性があるため、十分注意してください。
「ご近所挨拶を徹底する」
事例を見る:Case166「Design & Function」
クロス張り替えなどの内装工事であっても、やはり工事音は出てしまいます。
また、窓を開けて塗装工事をすれば、ペンキの匂いが隣近所へ広がってしまうことも考えられるでしょう。
そのため、事前に近隣の方へ工事の挨拶をしておくことをおすすめします。
「音や匂いはしないから」と思っても、挨拶を済ませて損することはありません。
ご近所トラブルを防ぐためにも、十分な配慮を徹底しましょう。
「部分的にプロへ依頼する場合は施工範囲を明確に分ける」
大掛かりな木工事や設備工事、電気工事はプロに任せて、内装などの仕上げ工事を自分でやるという方も多いでしょう。
その方法自体は間違いありませんが、気をつけなくてはいけないのが「施工保証の範囲」です。
どこからどこまでをリノベーション会社が工事をしたか明確でないと、後から万が一不具合が出ても、施工保証されない可能性があります。
そのため、リノベーション会社へ部分的に工事してもらう場合は、工事範囲や工事箇所を明確に分けておきましょう。
「セルフリノベーションと相性のいいデザインを選ぶ」
セルフリノベーションは、プロと同レベルの仕上がりにすることは難しいため、少々の粗が目立ちにくいデザインを選ぶのが良いでしょう。
例えば、インダストリアルデザインやビンテージデザイン、ラスティックデザインは、無骨でラフな仕上がりが魅力です。
そのため、仕上がりに隙間や段差があっても、あまり気になりません。
ナチュラルな色ムラのある自然素材を取り入れるのもおすすめです。
一方、シンプルで洗練された印象の北欧デザインや和モダンデザインは、少しの仕上がりムラでも目立ってしまうリスクがあります。
仕上がりをどこまで許容できるかにもよりますが、ご自身のスキルに合ったデザインを選ぶことをおすすめします。
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■ 自分でリノベーションしたい方に“おすすめの工事”と“やってはいけない工事”
事例を見る:Case165「INDUSTRIAL + PLANTS」
セルフリノベーションは、無理せずご自身のできる範囲で挑戦するのがおすすめです。
全てを自分でやろうとはせず、プロに任せる部分は割り切ることが成功の秘訣と言って間違いありません。
では、どこまでをセルフリノベーションして、どこをプロに任せれば良いのでしょうか。
【セルフリノベーションにおすすめの工事】
これらはあくまで一例ですが、共通しているのは「構造躯体や共用部に影響を及ぼさない」工事である点です。
紹介した工事は、万が一失敗しても他に影響が出にくいため、初心者の方でも比較的チャレンジしやすいでしょう。
ただし、内装ドアや内窓、カーテンレール、ブラインドは、材料を発注する際に細かい採寸が必要なので、やり方を入念に下調べしておくと良いでしょう。
【プロに任せた方が良い工事】
プロ級のDIY技術を持っていても、これらの工事はおすすめできません。
なぜなら、戸建住宅ですと耐震性など重要な性能に支障をきたしてしまう恐れがあり、マンションですと共用部分にキズをつけてしまう可能性があるからです。
また、少しのミスで漏水・漏電を引き起こすリスクもあります。
大掛かりな工具を使う作業は、ケガや事故につながる可能性もゼロではありません。
無理せずできる範囲で、セルフリノベーションを楽しみましょう。
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■ 東京・千葉・神奈川でリノベーションするならSHUKEN Reへ
“SHUKEN Re”は、東京・千葉・神奈川で、住宅や商業施設の物件探しや設計施工、アフターメンテナンス、造作家具の製作、スマートエネルギーの導入に至るまで、全てを手がける「秀建グループ」の住宅リノベーション部門です。
1998年から約20年間で8,000件超のリノベーションやリフォーム実績があるため、幅広い視点からあなたのリノベーション計画をサポートいたします。
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■ まとめ:セルフリノベは工事内容を限定して挑戦するのが成功の秘訣
「自分で自宅をリノベーションしたい!」という方は、その際にはご自身でやる部分とプロに任せる部分を分けることがポイントです。
難しい工事や構造などに影響を及ぼす可能性のある工事は、知識と経験が豊富なリノベのプロへ任せましょう。
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