公開日:2023-10-18 更新日:2024-07-04
【マンションの床暖房リノベーション】種類・費用や後悔しないためのポイントを解説
冬に向けてお住まいのマンションに床暖房を導入したい方や、中古マンションフルリノベーションを検討中の方のために、床暖房工事の方法や注意点を紹介します。
東京・千葉・神奈川で8,000件以上のリノベーションを手掛けてきたSHUKEN Reだから分かる“後悔しないためのポイント”も紹介しますので、マンションリノベーションを検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
・マンションへ床暖房を後付けする場合は、種類や工事費用、仕上げまで、じっくり検討することが重要です。
・床暖房リノベーションを後悔しないために、マンションリノベの施工実績が豊富な会社へ相談しましょう。
目次
■ リノベーションで床暖房を後付けできる条件は?
事例を見る:Case166「Design & Function」
新築マンションですと、床暖房が標準装備の物件は少なくありません。
しかし、築20年を超える物件では、ほとんど床暖房は備わっておらず、リノベーションで後付けする必要があります。
ただし、どのマンションでも床暖房リノベーションができる訳ではありません。
後付けできる条件は、主に以下の4点です。
- ・管理規約によって床暖房の設置が禁止されていない
- ・管理規約によって床材の仕様変更が禁止されていない
- ・ガス容量や電気容量が足りている、もしくは容量を増やせる
- ・温水式床暖房の場合は、既存が床暖房対応給湯器である
管理規約によって床暖房の設置が禁止されていない
マンションの専有部分をリノベーションする際は、マンション管理規約のルールに則って工事をしなくてはいけません。
物件によっては、床の高さを変えることを禁止しているところもあるため、床暖房パネルを設置できない可能性があります。
管理規約によって床材の仕様変更が禁止されていない
管理規約によって床材の仕様を変えられない物件は少なくありません。
例えば、カーペットからフローリングへのリノベーションを禁止していたり、フローリング材でも指定のものから選ばなくてはならず、床暖房対応のものへ取り替えられないなどの事例もあります。
ガス容量や電気容量が足りている、もしくは容量を増やせる
温水式床暖房の場合はガス、電気式床暖房は電気を多く使うため、既存の容量では賄いきれないかもしれません。
しかし、容量を上げたくても、各戸の契約容量に上限が定められているケースもあるため、現実的に床暖房を採用できない可能性があります。
温水式床暖房の場合は、既存が床暖房対応給湯器であるか
温水式床暖房を採用する場合、給湯器が床暖房対応タイプでなくてはいけません。
「給湯器を取り替えればいい」と思う方もいるでしょう。
しかし、給湯器本体から床下へ温水配管を通さなくてはならず、コンクリート躯体、つまり共用部を傷つけてしまう可能性があるため、後から床暖房対応タイプへ取り替えることができないケースがほとんどです。
リノベーション前提で中古マンションを購入する際は、床暖房工事に関する知識や実績が豊富な会社へ物件選びをサポートしてもらうことが重要です。
床暖房が導入できるかどうかを、建築的視点で精査してもらえます。
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■ 床暖房の種類は?メリット・デメリットや費用の違い
床暖房は主に2種類あり、それぞれ特徴が異なる他、工事費用も変わります。
また、物件によってはどちらかしか設置できない場合もあるため、必ず施工会社へ導入可能な方法を確認してもらいましょう。
電気式床暖房
「電熱線式」「蓄熱式」「PTCヒーター式」があり、床暖房パネルに張り巡らされた電熱線を温めて、床を暖かくします。
【電気式床暖房のメリット】
- ・熱源設備が別途必要ないため、工事費用を安く抑えられる
- ・部分的な範囲にだけ導入しやすい(床暖房を設置するところ以外の付帯工事が少ない)
【電気式床暖房のデメリット】
- ・ランニングコスト(電気代)がかかる
- ・室内が温まるのに時間がかかる
- ・タイプによっては温度が上がりすぎて低温やけどのリスクがある
最近普及している「PTCヒーター式」であれば、日当たりや床上の人・物を察知して、温める範囲や通電量をコントロールできるため、無駄な電気代を削減でき、人のいる範囲を効率的に温められます。
また、低温火傷のリスクを抑えられるため、コストは高めですが人気です。
【電気式床暖房の工事費用目安】※10畳の場合
既存フローリングの上へ床暖房パネル一体型フローリングを直張りした場合:「60〜70万円」
既存フローリングを撤去して新たに床暖房パネル・フローリングを貼る場合:「65〜90万円」
- ※別途、付帯工事が必要となる場合があります
- ※床の仕様によって金額は異なります
- ※電気容量アップの工事が別途必要になる場合があります
温水式床暖房
床暖房パネルの中のチューブに、給湯器で熱した温水を通して床を暖めます。
そのため、既存給湯器もしくは給湯器設置場所が、床暖房タイプに対応していなくてはいけません。
ちなみに、熱源設備となる給湯器は電気タイプでもガスタイプでも床暖房に対応しているものがあります。
【温水式床暖房のメリット】
- ・すぐに床が温まりやすい
- ・長時間暖かさをキープしやすく、ランニングコストを抑えられる
- ・床の表面温度が約38℃~40℃程度なので、低温火傷になりにくい
【温水式床暖房のデメリット】
- ・熱源設備である給湯器が必要で、温水配管をしなくてはいけないため、工事費用がかかる
- ・広範囲を工事しなくてはいけない。
【温水式床暖房の費用目安】※10畳の場合
床暖房対応のガス給湯器へ取り替えた場合:「25〜30万円」
既存フローリングの上へ床暖房パネル一体型フローリングを直張りした場合:「70〜80万円」
既存フローリングを撤去して新たに床暖房パネル・フローリングを貼る場合:「85〜100万円」
- ※別途、付帯工事が必要となる場合があります
- ※床の仕様によって金額は異なります
- ※電気やガスの容量アップ工事が別途必要になる場合があります
電気式は初期コストが安くランニングコストは高めなのに対して、温水式は初期コストは高くランニングコストが安めです。
▶︎床暖房工事を含めたリノベーションを検討中の方はこちらから
■ 床暖房を後悔しないためのポイント
ブログやSNSを見てみると、床暖房を後付けしてみたものの“後悔”している方もいます。
「そもそもいらなかった」「思ったようなメリットを感じられない」など、後悔している理由は様々です。
床暖房リノベーションを検討している方は、以下のポイントを今一度チェックしてみてください。
「メリット・デメリットを踏まえ必要かどうか検討する」
床暖房はメリットだけではなく、デメリットもあるため、両方を十分知ることが肝心です。
【床暖房のメリット】
- ・足元をピンポイントで効率良く温められるため、底冷えしにくい
- ・ヒーターが必要ないため、小さなお子さんやペットがいても安心
- ・温風が発生しないため、ホコリなどが舞い上がらない
- ・水蒸気が出ないので、窓の結露が発生しにくい
- ・ヒーターやエアコンよりも空気が乾燥しにくい
【床暖房のデメリット】
- エアコンやヒーターよりも光熱費が高い
- 定期的なメンテナンスや熱源設備の交換など、メンテナンスコストがかかる
- 部屋全体が温まるまで時間がかかる
- 冬しか使わないため、投資回収に期間がかかる
- 一部でも故障すると床を張り替えなくてはいけない可能性が高い
床暖房は多くの方が憧れる設備ですが、設置してもあまり使わないともったいないですよね。
床暖房リノベーションを検討する際は、メリットとデメリットの両方を知り、あなたにとって必要な設備かどうかを再確認しましょう。
「部屋を温めるのに十分な設置面積が確保できるかチェック」
床暖房は、その場所の足元を暖める役割だけではなく、輻射熱によって部屋全体を暖める使い方もあります。
しかし、お部屋の床面積に対して、床暖房が設置できるスペースが不十分ですと、その効果を実感できません。
空間全体を暖めるための設備として使いたい場合は、床面積の60%以上に床暖房が設置できるか確認してください。
置き家具が多く複雑で入り組んだ形状のお部屋ですと、床暖房パネルがうまく配置できない可能性があります。
「床材選びは慎重に」
床暖房パネルとフローリング材が一体になっているタイプを使うケースと、それぞれを別々に選ぶケースがあります。
どちらの場合も、床材選びは慎重にしてください。
【床暖房リノベーションの際の床材選びチェックポイント】
- ・床材と床暖房パネル一体型の場合は、管理規約で定められている遮音性能をクリアしているか
- ・床材のみで選ぶ場合は、管理規約で定められている遮音性能をクリアしており、なおかつ床暖房対応商品か
- ・床暖房を設置しない部分の床材と並んでもデザインがマッチするか
- ・床暖房を設置しない部分の床材との継ぎ目に、段差ができないか
万が一、床暖房非対応のフローリングを選ぶと、熱で木割れを起こしたり、伸縮して継ぎ目に隙間が開いたり床鳴りが起きたりする可能性があります。
最近は、床暖房一体型フローリングのレパートリーが増え、無垢材フローリングでも床暖房対応の商品は多いため、床材は慎重に選びましょう。
マンションは戸建ての場合と違って、遮音性能のチェックも欠かせません。
「床暖房導入はフルリノベーションと同時がおすすめ」
床暖房パネルを既存床へ上貼りする方法もありますが、それでは床に段差ができたり、電気配線が露出してしまう可能性があります。
段差をなくすために付帯工事を増やすと、将来広範囲でリノベーションする際に、コストを無駄にしてしまうかもしれません。
そのため、床暖房を導入したい場合には、フルリノベーションを合わせて検討するのがおすすめです。
床組みや間仕切り壁を広範囲で解体するため、電気配線や温水配管、スイッチ用の配線を隠蔽できてスッキリ仕上がりますし、床に段差がほとんどできません。
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■ 東京・千葉・神奈川で床暖房リノベーションならSHUKEN Reへご相談を
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■ まとめ:マンションで床暖房を導入したい方は床上げリノベの実績が豊富な会社に
床暖房リノベーションを検討する際は、後悔しないために必要性や工事範囲、床仕上げに至るまで、慎重に検討しましょう。
きれいにスッキリ仕上げたい方は、フルリノベーションと合わせてご検討ください。
床暖房工事には、様々な技術や知識が必要となるため、マンションリノベーションの実績豊富な会社へ相談することがポイントです。
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