公開日:2022-12-11 更新日:2024-12-19
リフォーム向け中古住宅購入ガイド|メリット・デメリットや注意点も
最近は中古住宅を購入してリフォームする方が増えましたが、探し方や入居までの流れなど気になることがたくさんありますよね。
今回はリフォーム前提で中古住宅を探す方に向けて、基本的な情報や購入時の注意点などをまとめました。
中古物件とリフォームそれぞれの費用相場、補助金などお金に関する情報も解説しますので、ぜひチェックしてみてください。
・中古住宅購入×リフォームには費用だけでなくさまざまなメリットがあります。
・デメリットや注意点もしっかり把握し、後悔・失敗を回避しましょう。
目次
中古住宅を購入してリフォームするメリット
新築より安い
中古住宅は年々価値が下がっていくため、新築よりかなり安い価格で購入できることが多いです。
築20~30年前後で建物価格がゼロ円に近くなることも多く、ほぼ土地価格で購入できるケースも。
詳しくは後半で解説しますが、フルリフォームして新築同様に仕上げても安く収まるのは中古住宅の大きなメリットと言えるでしょう。
物件数が豊富
リフォームベースとなる中古住宅は物件数が豊富で、新築よりバリエーションも多い点もメリットの一つ。
人気エリアの新築用土地はなかなか見つかりませんが、中古住宅はタイミングが合えば購入できることも多いです。
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実物と周辺環境を見て選べる
完成してみないと分からない新築と違い、建物と周辺環境を実際に見て選べる中古住宅は失敗リスクが低い点も魅力的♪
ベースとなる建物を実際に目で見て確かめて、リフォームで間取り変更するなど理想の住まいに近づけることができます。
デザイン&間取りの自由度が高い
中古住宅のリフォーム・リノベーションは、新築よりデザインと間取りの自由度が高いのもメリット。
注文住宅も自由設計ですが、使える建材や間取りパターンはある程度決まっていることが多いです。
リフォームやリノベは素材一つからこだわれるので、デザイナーズハウスのようにおしゃれに仕上げることもできます♪
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環境負荷が低い
既存の建物をリフォームすることで、ムダな工事や廃材を減らし環境負荷を軽減できるのも中古住宅の利点です。
環境負荷の低い中古住宅リフォームを選ぶ事は、結果的にご自身やお子様の未来を守ることにもつながります。
中古住宅を買ってリフォームするデメリット
耐震性や断熱性が低い物件がある
築年数が古い中古住宅の中には、耐震性や断熱性など大切な住宅性能が低い物件もあるので注意が必要です。
例えば1981年以前の中古住宅は、「旧耐震基準」で建てられていて耐震補強が必要になるケースがあります。
断熱材不足や窓の性能が低い中古住宅も、省エネ性能向上のため+αの費用が掛かります。
新築だと心配ないポイントですが、中古住宅の場合は物件を見極める目が求められるということです。
〈関連コラム〉中古戸建てのリノベーションで後悔しない為の9つのポイント
リフォーム費用が高くなるケースがある
前述した耐震性・断熱性不足、雨漏りやシロアリ被害などの問題がある中古住宅は、リフォーム費用が高くなってしまうのも注意すべきデメリット。
補強や補修に高額な費用がかかると、内装や設備にかけられるお金が少なくなってしまいます。
このような中古住宅を回避するには、リフォーム会社と物件を探す「ワンストップサービス」を利用するのが効果的です。
ワンストップリノベーションについてはこちらのコラムをご覧ください。
〈関連コラム〉ワンストップリノベーションって?メリットを紹介します
ローン審査が厳しい
中古住宅は安く購入できる反面、建物の資産価値が低いためローン審査が厳しくなるのもデメリットの一つ。
ただし中古住宅はすべて住宅ローンが組めないわけではなく、物件の築年数や収入などによって審査結果は変わります。
中古住宅のローン審査についてはこちらのコラムも参考にしてください。
〈関連コラム〉中古住宅のローン審査は厳しい?築年数による住宅ローン控除、リフォーム費込みや頭金なしローンについて
中古住宅購入からリフォーム・リノベの流れ
実際に中古住宅を購入してリフォーム・リノベーション完成までの流れは、大まかに次の4つの工程になります。
- ①物件選び~決定
- ②住宅ローンの申し込み・物件の売買契約
- ③リフォーム・リノベーションプラン作り~契約
- ④完成・引っ越し
実際は①の物件選びの段階からプラン作りも進めることが多く、同時に取り組むことで失敗や後悔を防ぎやすくなります。
各工程の詳細についてはこちらのコラムで詳しく解説しています。
〈関連コラム〉中古物件を購入してリノベする流れを解説│ワンストップの魅力とは
リフォーム用中古住宅購入の注意点
リフォームする前提で中古住宅を購入する場合、次のような注意点があります。
- 耐震性・断熱性不足
- シロアリや雨漏りなど目に見えない劣化
- 水回り設備の劣化や水漏れ
- 間取りの制限が多い
性能不足や劣化のある物件もリフォームで対策はできますが、費用が増加してしまうので基本的には避けるべきです。
また柱や壁の移動が難しく間取り変更の制限が多い物件も、理想の住まいを作れなくなる可能性があるので要注意。
中古住宅購入についての注意点はこちらのコラムで詳しく解説しています。
〈関連コラム〉中古住宅購入の注意点をプロの視点で解説
中古住宅×リフォームの費用相場
中古住宅を購入する費用、新築同様にリフォームする費用それぞれの相場と、トータル費用の目安を解説します。
中古住宅購入費用の相場
データ参照元:住宅金融支援機構
住宅金融支援機構が実施したフラット35利用者調査によると、2021年の中古戸建て住宅の平均購入価格は2,614万円でした。
年度によって多少の変動はありますが、2,000~2,500万円前後の平均価格となっているようです。
ただし地域によっても差があり、2021年度一番高い東京都だと4,255万円、隣の千葉県だと2,280万円とかなり違います。
リフォーム費用の相場
中古一軒家のフルリフォーム費用は、建物の状態やプランによって変動しますが1,000~1,500万円に収まることが多いです。
実際の中古戸建てフルリフォーム事例を2つ見てみましょう。
上の築45年中古住宅のフルリフォーム事例でかかった費用は1,500万円台です。
1階・2階含めた間取り変更で、新しいライフスタイルにマッチさせています 。
こちらの築27年中古住宅フルリフォーム事例の費用は約940万円。
比較的築浅で既存間取りも上手に活かしているため、1,000万円以下のリフォーム費用に収まっています。
中古住宅×リフォームの総額は?
- 中古住宅購入平均価格 2,600万円
- フルリフォーム費用相場 1,000~1,500万円
ここまでの情報をまとめると、中古住宅を購入してフルリフォームする費用は、3,600~4,100万円が目安となります。
2021年の土地付き注文住宅平均価格が4,455万円なので、新築より800~300万円前後安くなるということですね。
中古住宅購入は補助金・減税制度を活用!
中古住宅を購入する際に使える、オトクな補助金制度もチェックしておきましょう。
※各制度の内容は2022年11月時点のものです。最新情報についてはお気軽にお問い合わせください。
長期優良住宅化リフォーム推進事業
長期優良住宅とは耐久性や省エネ性能などを高めた住まいのことで、フルリフォーム・リノベーションでも活用できる補助金制度です。
具体的には断熱サッシや高効率給湯器への交換、耐震補強、床下の防腐・シロアリ処理なども補助対象となります。
補助額は条件によって100~250万円となっており、かなり費用対効果の大きい制度です。
長期優良住宅についてはこちらのコラムでも詳しく解説しています。
〈関連コラム〉中古住宅をフルリフォームするなら“長期優良住宅化”がおすすめ
住宅ローン減税
住宅ローンを活用して中古住宅を購入した際、年末のローン残高の0.7%を所得税から控除する減税制度です。
長期優良住宅などの基準に対応すると借入限度額3,000万円、その他でも2,000万円まで対象となり、10年間所得税から控除されます。
中古住宅リフォームでの住宅ローン減税活用は、こちらのコラムも参考にどうぞ。
〈関連コラム〉住宅ローン控除は中古住宅リフォームでも利用可能?2022年度の概要紹介
中古住宅×リフォームでよくあるギモン
築40年の家はどれくらい暮らせる?
ある程度のお金を掛けてリフォーム・リノベーションした後、どれくらいの期間暮らせるのかは気になるポイントですよね。
仮に築40年の中古住宅を選ぶ場合でも、適切なメンテナンスさえすればあと30~40年暮らすのは難しくありません。
築古中古住宅で大切なのは、柱や土台、基礎などの構造に大きな問題がない物件を選ぶ事です。
詳しくは次のコラムで解説しています。
〈関連コラム〉築40年の中古住宅は何年住めるか|スケルトンリフォーム・リノベ事例
買ってはいけない中古住宅の特徴は?
インターネットや口コミなどで、「買ってはいけない中古住宅」と呼ばれる物件も多く、気になる方が多いようです。
- 違法建築
- 再建築不可
- 抵当権が残ったまま売り出している
- 隣の家との境界が不明瞭
- 空き家期間が長く劣化が進んでいる
- 周辺の治安や騒音など環境が良くない
上記のような中古住宅の問題は、リフォーム・リノベーションで解決することができません。
勝手な増築による建ぺい率超過、接道義務を満たさない再建築不可物件などは、住宅ローンの審査が通らない可能性が高いです。
また中古住宅では抵当権が設定されていることが多いですが、そのまま購入すると住まいを失ってしまうリスクがあります。
契約書に抵当権抹消について記載があれば問題ありませんが、しっかり確認すべきポイントです。
またブロック塀やフェンスの劣化で境界があいまいな物件は、お隣とのトラブルに発展するケースも。
空き家期間や周辺環境など、物件価格や建物の状態以外にもチェックすべきポイントはかなり多いです。
一般の方が漏れなくチェックするのは難しいので、中古住宅選びと住まいづくりのノウハウがある専門家と一緒に物件を探すのがおすすめです。
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