公開日:2023-04-01 更新日:2024-07-04
マンションリノベーション70〜80㎡ならどんな間取りが実現する?費用相場は?
マンションのリノベーションを検討する際、一体どのような間取りへ変えられるのかイメージするのは簡単ではありません。
「広々としたLDK」「落ち着いて仕事ができる書斎」「大容量のウォークインクローゼット」など、理想の空間を盛り込めるのか分からないという方も多いはずです。
そこで今回は、ファミリー向けマンションで多い70〜80㎡のリノベーション事例や間取りのポイント、工事費用の相場を解説します。
これから中古マンション購入を検討する方や、ご自宅をリノベーションしたいという方は、ぜひ間取りの参考にしてください。
・70㎡のマンションをリノベーションする際には、「ゆったり2LDK+α」か「ミニマル3LDK」がおすすめです。
・“SHUKEN Re”では、物件探しからローン相談、リノベーションの設計・施工、アフターメンテナンスまでを専門スタッフがサポートする「ワンストップリノベ」をご用意しています。
目次
■ 70㎡前後のマンションは何人で暮らすのにちょうどいい?
株式会社不動産経済研究所 の調べによると、2023年に全国で新築されたマンションの平均床面積は「65.04㎡」です。
一方、東日本不動産流通機構の公表しているデータによると、首都圏で売買された中古マンションの平均床面積は2023年で「63.59㎡」となっており、2012年まで遡っても「約63〜65㎡」の間で推移しています。(参考:東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2023年))
ただし、これらの平均数値には、単身者用のワンルームマンションなども含まれており、ファミリ−向けの物件に限定すると、もう少し床面積は大きくなることが推測できます。
ここで参考となるのが、「住生活基本計画」における居住面積水準です。
住生活基本計画とは、住生活基本法に基づき、住生活の安定の確保と向上を推進するための基本施策で、その中には最低居住面積水準と誘導居住面積水準が定められています。
ここでは、最低居住面積水準と誘導居住面積水準(都市居住型)の水準面積に注目してみましょう。
単身 | 2人 | 3人 | 4人 | |
最低居住面積水準 | 25 | 30
(30) |
40
(35) |
50
(45) |
誘導居住面積水準 (都市居住型) |
40 | 55
(55) |
75
(65) |
95
(85) |
※単位:㎡、( )内は3〜5歳児を1名含む場合
世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基本とし必要不可欠な住宅面積に関する水準のこと。
世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として、多様なライフスタイルを想定した場合に必要と考えられる住宅の面積に関する水準で、都心及びその周辺での共同住宅を想定した「都市居住型」と、郊外や都市部以外での戸建住宅居住を想定した「一般型」がある。
この水準を見てみると、お子さんの1人いる3人家庭ですと、ある程度ゆとりがある生活を送るためには65〜75㎡程度のマンションが理想であることが分かります。
実際に都市部で販売されているマンションは、70〜80㎡・2LDK〜3LDKの物件の物件が多く、特に縦長で中央に廊下があり突き当たりにLDのある間取りが一般的です。
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■【間取り図付き】70〜80㎡のマンションリノベーション事例8選
ファミリー世帯にちょうどいい70〜80㎡のマンションですが、実際リノベーションするとどのような間取りが実現できるのでしょうか。
ここでは、間取り図と併せてポイントをじっくり解説します。
それぞれ、デザインの特徴が異なりますし、個性的な空間を取り入れているものもありますので、ぜひリノベーション計画の参考にしてください。
〈 79㎡・1LDK〉
- 工期:80日
- 家族構成:ご本人
- エリア:東京都
- 施主様の年齢:30代
- 築年数:28年
70㎡を超すマンションは、ファミリー向けもしくは2人暮らし向けに設定されているものが多いですが、ご自宅でリモートワークをするような方がゆったり1人暮らし用にリノベーションするケースも増えています。
寝室の一角には仕事に集中できるワークスペースを作り、トイレと洗面は海外の住宅を彷彿させるような広々とした一体型にしました。
LDKの目玉は、キッチンの造作アイランドカウンター。
既製のものよりも大きいオリジナルで、ヴィンテージ塗装を施し、新しさの中にもどこか懐かしさを加えました。
ご友人とホームパーティーをする際にも料理をしながら会話を楽しめます。
このように、ファミリー向け2LDKの間取りを開放的な1LDKにリノベーションすると、各空間に少しずつ“ゆとり”がプラスされます。
〈 76㎡・1R〉
事例を見る:Case143「光あふれ、風に寄り添うワンルーム」
- 家族構成:ご夫婦
- エリア:千葉県流山市
- 施主様の年齢:30代
こちらは、ファミリー向けの3LDKを大胆にもワンルームにリノベーションした事例です。
水回りの位置は大きく変えていないものの、余計な間仕切り壁を撤去し、開放感のあるダイナミックな空間に仕上がりました。
床の素材をモルタルとフローリングで分けて自然にゾーニングしたり、造り付けのベンチ型家具で大容量の収納力を確保するなど、細かな工夫な盛り込まれています。
事例を見る:Case143「光あふれ、風に寄り添うワンルーム」
アイランドカウンター兼ダイニングテーブルを採用するなど、ゆったりとしながらもミニマルなレイアウトが、洗練した雰囲気を作り上げていますよね。
近々お子さんがご誕生になる施主様。
3人家族になってもゆったりと暮らせる間取りです。
明るく広々としたリビングで楽しそうに遊ぶお子さんの様子が思い浮かびます。
〈70㎡・2LDK+WIC+S〉
- 工期:75日
- 家族構成:ご夫婦+お子様1人
- エリア:東京都
- 施主様の年齢:30&40代
- 築年数:16年
こちらは、既存の間取りを大きく変えずに、リモートワークにも対応できる住まいにリノベーションした事例です。
元々も洋室のうちの一つをウォークインクローゼットにすることで、収納不足を解消しました。
内装はウッド素材とオフホワイトで統一し、ナチュラルでスタイリッシュな印象に。
インテリアグリーンがよく映えます。
また、角部屋であるメリットを活かし、リビングの一角には日差しがたくさん差し込む書斎をレイアウト。
限られたスペースでも明るくすることで、狭さや閉塞感が感じません。
設計士の施主様のセンスが光る床から天井まで続く造作家具も美しいですよね。
このように、比較的築年数の浅い物件の場合は、フルスケルトンせずとも理想的な間取りが実現できる場合もあります。
まずは、「どこを活かそうか」という視点で現状を見てみましょう。
既存の間取りを活かせれば、工期短縮やコストダウンにつながります。
〈75㎡・2LDK+SIC 〉
- 工期:90日
- 家族構成:ご夫婦
- エリア:千葉県
- 施主様の年齢:50代
- 築年数:22年
- 費用:約1300万円
こちらは、元々3LDKだった間取りを2LDKにリノベーションした事例です。
部屋を一つ減らした分、広々とした土間空間(シューズインクローゼット)を設け、寝室もミニマルにし、その分広々としたリビングを実現しています。
キッチンの後ろには大容量のパントリーを設け、生活感を感じさせない“大人シック”な空間に。
ダークグレーのキッチンや収納ドアが、インテリアの印象を引き締めてくれています。
スーツケースやゴルフバックなどは、マンションで収納に困る代表格。
靴のままアクセスできる場所に保管すれば、外出・帰宅時にも楽ですし、何より室内に汚れを引き込みません。
自転車をメンテナンスする場所としても活用できるため、アウトドアがお好きな方には広々とした土間空間はおすすめです。
このように、部屋数を減らす代わりに、生活を豊かにするオプション的な空間を加えるのもおすすめ♪
ライフスタイルや趣味に合わせて、ぜひ余った空間を便利に活用してみましょう。
〈76㎡・2LDK+S〉
- 工期:75日
- 家族構成:ご夫婦+お子様1人
- エリア:東京都町田市
- 施主様の年齢:30代
- 築年数:15年
- 費用:約1100万円
こちらはなんと元々4LDKの間取りで、部屋数は多いものの、それぞれの収納スペースは少なく、ダイニングとリビングのスペースが狭い点が問題でした。
小さいお子さんのいるご家庭では少々使いづらかったため、リビングに面した1部屋を無くし、ゆったりとした2LDKに。
ご自宅でお仕事されるご主人の仕事場として、リビングの隣に個室タイプの書斎も設けました。
書斎内部は書類を十分収納できる棚を設置し、コンパクトながらも仕事が捗る工夫を。
窓もありエアコンも付いているので、季節を問わず集中して作業ができます。
最近ご自宅でリモートワークする方が増えていますが、コンパクトでも機能を満たしていれば心地よい仕事場は作れます。
〈80㎡・3LDK〉
- 工期:60日
- 家族構成:ご夫婦+お子様1人
- エリア:埼玉県
- 築年数:17年
築20年近いマンションに多いのが、リビングの一角に和室がある間取りです。
和室は使い方次第で便利に活用できますが、ご家族構成やライフスタイルによっては無駄な空間となる場合は少なくありません。
こちらの事例では、リビングの一部としてラグを引いてリラックス空間にリノベーションしました。
また、浴室・洗面・トイレのレイアウトをほんの少し変えて、玄関と廊下を広げることにも成功♪
玄関脇の洋室は、靴のままでもアクセスできるモルタル床にし、ご主人の趣味スペースとしてお使いいただいています。
〈70㎡・3LDK+SIC〉
- 工期:45日
- 家族構成:ご夫婦+お子様2人
- エリア:東京都
- 築年数:43年
こちらは、元々も3LDKで、部屋数は増やしたり減らしたりしていませんが、各部屋を少しずつコンパクトにすることで、リビングを広げ、さらに玄関脇にシューズインクローゼットが実現。
洋室は寝るためのスペースとして捉えて、お子さんの勉強やご両親のワークスペースをリビングに設けることで、ご家族の距離感が適度に近く、共有できる時間も増えました。
また、リビングに面する部屋には流行りの室内窓を取り付け、壁の圧迫感を抑える工夫を凝らしています。
室内窓は、どうしても窓を設けられない洋室におすすめです。
特に、リビングに接した部屋ですと、室内窓を通して日差しも取り入れられます。
〈78㎡・4LDK+SIC〉
- 工期:60日
- 家族構成:ご夫婦+お子様3人
- エリア:千葉県浦安市
- 施主様の年齢:30代
- 築年数:43年
こちらは、面積が80㎡未満にもかかわらず、なんと4LDKを実現させた事例です。
ゆったりとしたLDKを確保しながらも、ご夫婦・お子さん3人それぞれも個室を作りました。
さらに、大家族には必須の広々とした玄関土間とシューズクローゼットも取り入れ、床面積からは想像もできない快適な住まいに♪
4LDKという間取りを実現できた最大のポイントは、子供部屋2部屋に取り入れた造作ベッドです。
隣同士の部屋のベッドを上下に振り分けることで、省スペースで部屋数を確保できました。
コンパクトながらも狭さを感じないようにするためには、間取りを平面だけでみるのではなく、立体的にプランニングすることもポイント。
限られた空間をフル活用したい方には、完全オリジナルの造作家具がおすすめです。
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■ 70〜80㎡のマンションリノベーションにかかる費用相場は?
マンションリノベーションの費用は、15〜20万円/㎡が相場とされています。
そのため、まずは70㎡の場合で1050~1400万円、80㎡で1200〜1600万円程度の予算を立てておくと良いでしょう。
ただし、条件次第で金額はかなり上下します。
〈金額が上がるケース〉
- フルスケルトンリノベーションにする場合
- 設備配管や電気配線などの隠蔽部も改修する場合
- 高性能な設備機器を導入する場合
- 内装材にとことんこだわる場合
〈金額が下がるケース〉
- 既存の間仕切り壁や内装材、設備機器を生かす場合
- モルタル躯体を内装に生かす場合
- 内装工事などをDIYで楽しみながら作り上げる場合
私たち“SHUKEN Re”は、お客様のご要望を叶える「世界で一つだけのリノベーション」を実現できます。
■ まとめ:70〜80㎡のマンションは「ゆったり2LDK + α」か「ミニマルな3LDK」の間取りがおすすめ
ファミリー世帯にちょうどいい70〜80㎡のマンションをリノベーションする際には、ゆったりとした2LDKにオプション的な空間をプラスするか、個室をミニマルに抑えてその分リビングを広く取るプランがおすすめです。
リノベーションプランを考えると、つい“あれもこれも”と色々取り入れたくなるかもしれませんが、「最低限の機能に抑える空間」と「ゆとりある豊かな空間」のメリハリをつけ、それらをうまく組み合わせるのが、プランナーの腕の見せ所!
施工実績の豊富な会社に相談することで、理想のリノベーションを実現させられます。
施工会社を選ぶ際は、ぜひ過去の事例をじっくり見て、参考にしてください。
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