公開日:2023-03-02 更新日:2024-07-04
マンションで防音リノベーションは可能?方法・費用を紹介
小さいお子さんやペットを飼っているご家庭ですと、近隣と騒音トラブルにならないか心配な方も多いでしょう。
また、逆に周辺環境の音に悩まされている方も少なくないはず。
そこで今回は、マンションの防音リノベーションについて、基礎知識から方法について詳しく解説します。
今のお住まいをより快適にしたいという方は、ぜひ参考にしてください。
・騒音の種類によって、適した防音リノベーションの方法を選ばなくてはいけません。
・“SHUKEN Re”では、物件探しからローン相談、リノベーションの設計・施工、アフターメンテナンスまでを専門スタッフがサポートする「ワンストップリノベ」をご用意しています。
目次
■ 生活騒音には種類がある!音タイプ別の特徴は?
防音リノベーションを検討する際、どうしてもまず「どんな工事をすればいい?」というところに意識が向きがちですが、音の性質によって対処方法が異なるため、どのような音が気になっているのか探ることが重要です。
では、マンションで暮らす上で気になる騒音にはどのようなものがあるでしょうか。
まずは、音の種類と大きさについて見てみましょう。
- ・ピアノ(約80~90 デシベル)
- ・ステレオ(約70~86 デシベル)
- ・テレビ(約57~72 デシベル)
- ・洗濯機(約64~72 デシベル)
- ・犬の鳴き声(約90~100 デシベル)
- ・子供のかけ足(約50~66 デシベル)
- ・車のアイドリング(約63~75 デシベル)
- ・日常の話し声(約50~61 デシベル)
- ・人の大声(約88~99 デシベル)
(参考:東京都環境局)
(参考:東京都環境局|環境に係る環境基準)
ただし、生活音は日々いくら気をつけていても必ず発生し、音の種類・周辺環境・時間帯などによって感じ方が変わるのが難しい点。
単純に「45デシベル以下だから問題ない」という訳ではありません。
ここでポイントとなるのが、音の種類です。
音には「空気音(空気伝播音)」と「固体音(固体伝播音)」の2種類あり、それぞれ特徴が異なります。
【空気音(空気伝播音)】
空気を伝わるため、音源から離れれば離れるほど聞こえる音量は小さくなります。
人の話し声やペットの鳴き声、車の運転音がこれにあたり、防音性や気密性を高めることで軽減できます。
【固体音(固体伝播音)】
固体が振動して伝わるため、音源から遠いからといって聞こえなくなるとは限りません。
上階の足音や洗濯機の振動音などがあり、振動を断つ工夫をすることで音の伝わりを遮断できます。
重要なのが、生活騒音の多くが、空気音と固定音が混ざり合っているということ。
そのため、音の影響を抑えるためには、防音、つまり「遮音」・「吸音」それぞれの観点で対策を練らなくてはいけません。
【遮音】
空気中で伝わってくる音を遮断して、外へ音が漏れ広がらないようにする方法で、住宅においては石膏ボードなどを用います。
【吸音】
音を吸収して反射を妨げ、音が漏れることを防ぐ方法で、グラスウール・ロックウール・ウレタンフォームなどが吸音材として使われます。
つまり、遮音・吸音どちらかだけでは様々な騒音に対処することはできず、「気になっている音の原因は何か」を突き止め、それに合わせた防音リノベーションをしなくてはいけません。
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■ 〈音の種類別〉マンションにおける防音リノベーションの方法は?
事例を見る:Case131「Living with Cats」
では、マンションにおける防音リノベーションにはどのような方法があるのでしょうか?
音の種類別に工事方法・費用・日数を紹介します。
お悩みの騒音や間取り、ご予算によって是非検討してみてください。
● 洗濯機などの家電振動音
洗濯機はどうしても稼働している間に振動するため、それが伝わってうるさいというケースは少なくありません。
また、音楽を聴くことが趣味な方にとっても、周りへの音漏れが気になるはずです。
家で気兼ねなく過ごしたい方は、まず以下の方法を試してみてください。
・家電の更新や位置変更
古い家電はどうしても振動が起こりやすく、部品などの摩耗によって機械音も大きくなってしまいます。
そのため、メーカーが指定している耐用年数を超えている物は、まず新しい物へ取り変えてみましょう。
また、ステレオやテレビなどの音が出る物は、壁から10cm以上離すことで部屋の外に漏れ伝わる音を抑えられます。
また、本棚などを壁沿いに置くことで、音を軽減する方法も効果的です。
● 人の話し声、ペットの鳴き声、ステレオの音など
いくら気をつけていても、声やステレオ、テレビの音によって無意識のうちに近所へ迷惑をかけてしまっているケースも少なくありません。
昼夜逆転の生活をしている方や、趣味を気兼ねなく楽しみたい方は、是非以下の方法を試してみてください。
・戸境壁(界壁)への防音リノベーション
音の発生源が戸境壁(界壁)近くに置かれている場合は、壁全面に室内側から遮音材などを貼る方法があります。
壁を解体せずに上貼りできる物もあるため、比較的気軽にできる防音リノベーションです。
(引用:DAIKEN)
ただし、上貼りする遮音シートと石膏ボードの分、壁が分厚くなるため、部屋が一回り小さくなってしまいます。
費用(6畳間の戸境面):18〜25万円(仕上げ材によって金額が変動)
工事期間:2〜4日(付帯する内装補修工事範囲によって変動)
・間取り変更
音の発生源となる場所を生活空間や隣の部屋と離す方法も効果的です。
例えば、オーディオルームと寝室の場所を遠ざけたり、リビングと隣の部屋の間にクローゼットを配置したりするなど、物理的な距離をとることで、間のスペースが遮音層となって外へ音が伝わることを軽減できます。
費用:間取りの変更範囲によって変動
工事期間:間取りの変更範囲によって変動
・間仕切り壁の防音リノベーション
既存石膏ボードの上から更に遮音ボードと石膏ボードを上貼りすることで、高い防音性を高められます。
より効果を得たい場合には、部屋を丸ごと包み込むように、天井も同じ方法をとることもできます。
(引用:DAIKEN)
ただし、戸境壁の場合と同様に、既存壁から上貼りするため、部屋は多少狭くなってしまいます。
費用(6畳間の壁全面):30〜40万円(仕上げ材によって金額が変動)
工事期間:2〜4日(付帯する内装補修工事範囲によって変動)
・防音内装ドアへの取り替え
壁や天井の防音リノベーションが済んでも完璧ではありません。
お部屋の防音性を徹底的に高めたい場合は、内装ドアも防音性の高い物を採用しましょう。
多数のメーカーで内装防音ドアを販売していますが、どれも気密性が高く振動が伝わりにくい構造になっています。
(引用:DAIKEN)
費用(ドア一箇所・既存と同サイズ):25〜30万円(付帯する内装補修工事範囲によって変動)
工事期間:2〜3日(付帯する内装補修工事範囲によって変動)
● 足音
マンションの上階から聞こえる足音を、下の部屋から改善することは困難です。
どちらかというと、下の階に迷惑をかけないことを意識する必要があります。
ほとんどのマンションでは管理規約によって床の遮音等級が定められているため、基本的にはそちらに沿った仕様にしなくてはいけません。
(引用:日本建築学会)
マンションによって、L-45〜L-65まで決められている遮音等級が異なるため、リノベーションする際には、指定等級の遮音性能があるフローリングを選ばなくてはいけません。
場合によっては、衝撃音の伝わりやすいフローリング材の使用を禁止し、床材がカーペットなどに限定されている場合もあるため、中古マンションを購入する際には、そちらについても十分確認しましょう。
また、ペットが歩く際の爪音が気になる場合は、フローリングの上からペット用のマットを敷くか、コルクタイルなど柔らかい床材を採用するのもおすすめです。
費用(6畳間遮音フローリング張り替え):30〜50万円(付帯する内装補修工事範囲によって変動)
工事期間:3〜5日(付帯する内装補修工事範囲によって変動)
● 車の音など外からの騒音
マンションの立地状況によっては外部からの騒音が気になるでしょう。
残念ながらマンションのドアや窓サッシ、窓ガラスは共有部にあたるため、区分所有者個人で防音仕様のものに取り替えられません。
しかし、全く手立てがないという訳ではありません!
・内窓(インナーサッシ)取り付け
断熱性を高めるために用いられる内窓(インナーサッシ)ですが、遮音という視点からも効果が立証されています。
既存窓と内窓の間にできる空気層が、防音層となって外からの音を軽減してくれるのです。
大手サッシメーカーであるLIXILの調査によると、内窓を付けただけで40デシベルもの音を遮断できるというデータも出ています。(参考:LIXIL|インプラス(内窓)の特徴)
ただし、外からの騒音を遮るためには、部屋にある窓全てに設置しなくては効果が得られません。
また、窓の形状や窓枠の幅によっては付けられない可能性もあります。
費用(腰窓一箇所):15〜25万円(サッシやガラスの仕様によって変動)
工事期間:1日(発注から施工までの納期別途)
・給気口取り替え
(引用:神栄ホームクリエイト株式会社)
マンションの壁に設置されている自然給気口を防音仕様に取り替えることで、外部からの騒音を軽減できます。
ただし、取り替えができるのは室内側から取り付けられている自然給気口のみです。
外側に取り付けられているベントキャップは共用部となるため、絶対に取り替えをしないように気をつけましょう。
費用(一箇所):2〜3万円(個数が増えると割安)
工事期間:半日
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■ まとめ:マンションの防音リノベーションは原因を突き止めて適切な方法で!
どんなに気をつけていても生活音は出てしまいます。
また、立地によっては外からの音も気になるでしょう。
そこで検討するのが、防音リノベーション。
しかし、音の種類によって適した方法は異なります。
そのため、まずは音の原因を突き止めて、それに合ったリノベーション工事をしましょう。
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