公開日:2023-04-02 更新日:2024-07-04
マンションリノベーションでガス乾燥機を設置するための“9つ”の条件
マンションのリノベーションを検討する際、「家事ラク」をコンセプトにする方も少なくないでしょう。
そんな方にとって、憧れのアイテムが「ガス乾燥機(ガス衣類乾燥機)」ではありませんか?
しかし、マンションで設置するためにはたくさんの条件をクリアしなくてはいけません。
そこで今回は、マンションにガス乾燥機を設置する条件について詳しく解説します。
これから中古マンション購入を検討する方や、ご自宅をリノベーションしたいという方は、ぜひ参考にしてください。
・マンションへ設置する場合は、構造上や管理規約上の制限を全てクリアしなくてはいけません。
・“SHUKEN Re”では、お客様のご要望に耳を傾け、物件探しからローン相談、リノベーションの設計・施工、アフターメンテナンスまでを専門スタッフがサポートいたします。
目次
■ 欲しい人急増中!「ガス乾燥機」とは?
(引用:リンナイ)
今や、乾燥機能付きの全自動洗濯機を持っているご家庭は少なくありませんが、乾燥までに時間がかかり、タオルなどはどうもカラッとフワッと仕上がらず、匂いが気になるという方も多いでしょう。
マンションの中には、管理規約でベランダへ洗濯を干すことが禁じられている物件も増えているため、洗濯物の干し場に困っている方も少なくないはずです。
室内干しの場所がない方や、乾燥機で早くしっかりと乾かしたい方から注目されているのが、「ガス乾燥機」です。
従来の全自動洗濯機に搭載されている乾燥機能の多くは、ヒーターで室温+15℃程度に調節された低温風で洗濯物を乾燥し湿気を機外へ排出するタイプですが、ガス乾燥機はパワフルな温風で乾燥させ、湿気を含んだ空気は屋外へ直接排出します。
コインランドリーのパワフルな乾燥機と同様の仕組みです。
そのため、短時間で洗濯物が乾く点が最大の魅力。
高性能な電気式の全自動洗濯機と比較しても、その乾燥時間は1/3程度とされています。
(引用:リンナイ)
乾燥時間の短さ以外にも、こんなメリットがあります。
- ・短時間で乾燥させるため、雑菌の繁殖を抑えられ、生乾き臭がしない
- ・強い温風で乾燥させるため、タオルなどがふんわり仕上がる
- ・強い温風で乾燥させるため、洋服にシワがつきにくい
これらのメリットから、ご自宅への設置を希望する方は増えており、今や「憧れの設備機器」と言っても過言ではありません。
ちなみに、設置場所は屋内に限らず、庇などがある場所や軒下など、雨が直接当たらない場所であれば屋外設置も可能です。
(引用:リンナイ)
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■ マンションへガス乾燥機を設置するための最低条件“3つ”
通常の電気式洗濯乾燥機とは異なり、ガス乾燥機を設置するためにはいくつもの条件があります。
そのため、マンションだけではなく戸建住宅に置いても、必ず置けるという訳でありません。
まずは、設置するための最低条件が揃っているかを確認しましょう。
〈ガスを使用しているか〉
マンションの場合は、既に給湯器や加熱調理器にガスを使っていることが第一条件です。
オール電化の物件など、そもそもガス配管が専有部分まで届いていなければ、ガス乾燥機を設置することはできません。
〈本体を設置する場所があるか〉
ガス乾燥機にはいくつかのサイズがありますが、どれも防火上の安全性を確保するために上面と左右それぞれに4.5cm以上の隙間を開けなくてはいけません。
そのため、最も小さいタイプでも「高さ65.4cm(60.9+4.5cm)・幅64.0cm(55+9cm)」が必要です。
設置場所までの搬入経路も忘れずに確認しましょう。
〈外部から排気筒用の施工をするための足場があるか〉
ガス乾燥機は湿気を直接外部に排出するための排気筒(排湿筒)を設置します。
屋内に本体を設置するためには、外壁などの穴に煙突状のパーツを差し込む作業が必要です。
2階以上のお部屋に設置する場合、外部作業をするための足場がなければ、そもそも設置はできません。
ガス乾燥機を設置する際は、以上の条件が揃っていることが第一ステップです。
つまり、残念ながらこの3つの条件を満たしていないマンションへの設置は、ほぼ100%難しいということになってしまいます。
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■ マンションにガス乾燥機を付けるためにクリアしなくてはいけない“6つ”のハードル
設置するための3つの最低条件をクリアしたとしても、マンションの場合はさらに超えなくてはいけないハードルが山積みです。
残念ながら、その一つ一つを解決しないことには、設置はできません。
では、マンションへの設置をする際に懸念点となる6つの項目について詳しく見ていきましょう。
ガス栓の増設ができない可能性がある
ガス乾燥機を設置するためには、設置場所にガス栓を増設しなくてはいけません。
マンションの多くは、キッチンのガスコンロ用ガス栓と給湯器用のガス栓のみしかない場合がほとんどですので、管轄のガス会社へ工事依頼をする必要があります。
ただし、ここで注意しなくてはいけないのが、管理規約によってガス機器の使用に制限がないかという点です。
火災やガス漏れ事故のリスクを減らすために、最低限必要な機器以外の使用を禁止している可能性があります。
このような規約がある以上は、ガス乾燥機だけではなく、ガスヒーターなどのためのガス栓も増設できません。
壁に新規で穴を開けられない
戸建住宅、特に木造住宅の場合は、排気筒を取り付けるための穴を外壁に開けることはそれほど難しくありません。
しかし、マンションですと外壁は重要な構造体であり共用部であるため、区分所有者の意思でどんなに小さくても穴を開けることは許されません。
隠れて施工をしてそれが発覚すれば、退去命令などが管理組合より命じられる可能性もあります。
最初からエアコンの冷媒管を通すためのスリーブ(穴)や自然換気口のための穴が開けられていれば、それを利用できるかもしれません。
ただし、ガス乾燥機の排気筒を設置するためには、穴の直径が110mm以上必要であるため、利用できそうな穴がある場合は大きさを事前に確認しましょう。
元から開けられている適当な穴がなければ、窓の一部を利用する方法もあります。
窓を少し開けてそこに窓用ダクトパネルと呼ばれるパーツをはめ、そこから排気ダクトを差し込みます。
(引用:Amazon)
ただし、こちらを使うと窓の施錠はできませんので、低層のお部屋にはおすすめできません。
設置場所が屋外に近くないと設置できない
屋内への設置を検討する場合、本体の置き場所が外壁面に近くなければ設置はできません。
なぜなら、ガス乾燥機本体と屋外の排気筒を結ぶ配管は「長さ」と「曲がり回数」が制限されているからです。
メーカーの施工マニュアルには、はっきりと「延長は2m・2曲りまで」と注意書きが書かれています。
つまり、排気筒の取り出し口から2m以内に本体の置き場所でなければ、設置できないということです。
そのため、マンションにありがちの浴室などに隣接し外壁面に面していない洗面脱衣場などへの設置は残念ながら諦めなくてはいけません。
ベランダに大きなものを設置することが禁止されている
事例を見る:Case131「Living with Cats」
屋内へ置けないとなると、ベランダなどの屋外への設置を検討するでしょう。
しかし、マンションの場合、屋外でも設置は簡単ではありません。
なぜなら、管理規約でベランダへの大きな設備機器などを置くことを禁じているマンションが多いからです。
ベランダはプライベート性が高い空間なので、専有部分と思っている方もいるかもしれませんが、共有部分に含まれます。
「外観を損ねる」「将来的なメンテナンス工事ができない」という理由から、ベランダへすぐに移動できない大きなもの・重いものの設置を制限している物件は少なくありません。
そのため、まずは管理規約をしっかりチェックしましょう。
ベランダの避難経路を塞いでしまう
管理規約にベランダへの機器設置に関する規定がなかったとしても、避難経路を塞いでしまうと法律違反となります。
建築基準法や消防法、火災防止条例では、マンションへは避難経路を2方向以上設けなくてはいけないという決まりがあります。
避難通路として認められるのは奥行きが120cm以上であることが条件であるため、ガス乾燥機を置いて通れるスペースがそれ以下になるようであれば、設置することはできません。
給気不足になりがち
ガス乾燥機は、キッチンのガスコンロと同じ「開放式ガス機器」であるため、専用の給気口はありません。
しかし、2.35kW(2,020kcal/h)〜5.20kW(4,470kcal/h)ものガスを消費するため、その分多くの空気が必要となります。
そのため、燃焼不良を防ぐためにも、窓を開けるなど十分な換気を確保しなくてはいけません。
ただし、マンションに設置されている自然換気口や浴室換気扇などでは換気量を確保できない可能性があります。
メーカーでも、安全上の注意として十分な換気を挙げているため、設置場所を検討する場合は換気能力についても必ず確認しましょう。
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■ まとめ:マンションへの設置はハードルが高めですが、可能性はゼロではありません
マンションへのガス乾燥機設置は、管理規約などの制限が多く、一筋縄ではいきません。
まずは、設置の障壁となる点がないか確認するところから始めましょう。
条件さえ揃えば取り付けられる可能性もゼロではないため、「マンションだから無理」と諦めず、あなたの要望にしっかりと耳を傾けてくれる会社へ相談しましょう。
私たち“SHUKEN Re”は、東京・神奈川・千葉エリアを中心に多くのマンションリノベーションを手がけているリノベーション専門店です。
設計スタッフによる緻密なプランニング、デザインスタッフによるオリジナリティあるインテリアデザイン、工事スタッフによる確かな施工、この全てが私たちの強み。
そのほか、リノベーションに適した中古マンション探しや、専属のファイナンシャルプランナーによる資金計画相談まで、あなたのマイホームプランを“ワンストップ”でお手伝いいたします。
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