公開日:2023-01-08 更新日:2024-07-04
猫と快適に暮らす!リフォーム・リノベーション事例とアイディア集
猫との暮らしは、飼い主さんもほっこりと癒されるかけがえのないひとときでしょう。
しかし、お住まいによっては猫ちゃん・飼い主の方にとってストレスが溜まってしまう環境かもしれません。
そこで、今回は“愛猫”と“飼い主”が共に快適な時間を過ごせるお部屋作りについて、私たち“SHUKEN Re”が手がけた事例を交えてポイントを紹介します。
猫ちゃん好きの方は、ぜひ参考にしてください。
・間取りや設備、インテリアデザインのポイントを押さえれば、猫ちゃん・飼い主さんのストレスも軽減できます。
・“SHUKEN Re”では、物件探しからローン相談、リノベーションの設計・施工、アフターメンテナンスまでをまとめてお任せいただける「ワンストップリノベーション」をご用意しています。
目次
■ 〈猫ちゃんが快適に暮らすための部屋作り〉考え方や間取り・インテリアのポイント
旧来の住宅は、主に人が快適に過ごせることを目的として設計・デザインされています。
しかし、それが猫ちゃんにも当てはまるとは限りません。
ここでは、猫ちゃんと暮らす家のリフォーム・リノベーションについて、考え方やポイントを紹介します。
猫ちゃんの種類・性格を知る
まずは、猫ちゃんの種類や性格について考えてみましょう。
性別や品種などによって、行動パターンは違います。
例えば、一般的に女の子より男の子の方が行動的でいたずら好きと言われていますし、短毛種と長毛種ではグルーミングの頻度は異なるのが通常です。
また、体の大きな品種の猫ちゃんは、比較的“のんびり屋さん”であることが多いと言われています。
ですから、猫ちゃんの性格によって備える設備や内装を変えると、さらにお互いが居心地の良い空間に仕上がります。
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猫ちゃんの行動や動線を観察する
家の中で、猫ちゃんが毎日どのように過ごしているかも確認してみましょう。
「どんな場所が好きなのか」「いつの時間帯に行動的になるのか」「外に出たがる子か」…
行動パターンやルーティーン、動線を注意して観察すると、猫ちゃんの好みが再認識できるはずです。
リフォーム・リノベーションを計画する際、それらを踏まえてプランニングすると、猫ちゃんはもちろん飼い主の方もストレスなく生活できる部屋になります。
キャットウォークはサイズや距離も重要
(引用元:DAIKEN)
私たちも多くのお客様からキャットウォークに関するご相談をいただきますが、「どこでもつければOK」という訳ではありません。
リフォーム・リノベーションで設置を検討する際には、以下の点に注意しましょう。
- ● 必ず設置壁面は下地補強をして、キャットウォークの落下事故を防ぐ。
- ● 幅は、15cm以上確保し、25cm以上あると上で猫ちゃんがくつろげる。
- ● 階段状のパーツを設置する場合は、滑り止めをつけて、段差が重ならないように設置する。
- ● 猫の爪が引っかかりやすいような木材など適度な柔らかさのある素材にする。
- ● 飾り棚やペンダントライトなどからできるだけ離して、キャットウォークから飛び移らないようにする。
- ● 走って加速した状態で壁などに衝突しないように、あまり直線部分を長くしすぎない。
これらのポイントに気を付ければ、猫ちゃんが楽しめて、なおかつ飼い主の方にもストレスのないキャットウォークが作れます。
抜け穴・入口を作るときは“猫穴”のサイズを意識する
猫ちゃんが通りたくなるような穴は、大きすぎても小さすぎてもいけません。
ですから、抜け穴や通り穴、猫ドアを作って上げる時には、穴の大きさにもこだわりましょう。
猫穴の直径を検討する時に参考となるのが、「ひげの先で円を描いた直径」です。
猫ちゃんは、体が柔らかく身軽なため、10cmちょっとの穴でも出入りできることもありますが、「ひげの先で円を描いた直径」+2〜3cmの直径サイズにすると、スムーズに通れます。
ただし、個体差もあるため、ダンボールなどで事前に実験してみるのもおすすめです。
ペットドアだけではなく引き戸もおすすめ
猫ちゃんを飼っているお宅ですと、自由に家の中を移動できるペットドアや猫ドアを設置するお宅も多いです。
確かに、小扉から猫ちゃんが出入りする姿は可愛らしいですよね。
しかし、せっかく取り付けても、扉を警戒してなかなか通ってくれない猫ちゃんもいます。
そこでおすすめなのが、「引き戸」。
開けっぱなしにしても空間の邪魔になりませんし、来客時など必要な時に必要なエリアだけを区切ることもできます。
空調効率が気になる方は、猫ちゃんが移動するエリアの内側だけ引き戸を採用しても良いでしょう。
衛生面も考えて掃除しやすい床にする
子猫の場合は、トイレトレーニングが終わるまでの間、どうしても“粗相”をしてしまうことは仕方ありません。
しかし、オシッコを放置すると臭いや雑菌が繁殖してしまいますし、マーキングの癖がついてしまいます。
特に、赤ちゃんのいるご家庭ですと、ハイハイするエリアは常に衛生的にしておきたいところ。
ですから、猫ちゃんの行動するエリアは、できるだけ床をフラットにして拭き掃除しやすいようにしておくことをおすすめします。
また、臭い対策としてクエン酸や重曹を含む水で掃除ができるかどうかを、事前に床材メーカーに確認しておくことも重要です。
最近では、木質フローリング材・ビニル系床材共に、“耐汚性能”のある商品も少なくありません。
木質フローリングもいいですが、ペットトイレ周りなど特に汚れが気になる場所には、「モルタル仕上げ」を採用するのもおすすめです。
ひんやりとした肌触りなので、暑い日には猫ちゃんが寝転んで涼む場所にもなります。
ただし、モルタルそのままではオシッコや吐き戻しのシミが残ってしまうので、素材感を損なわないクリアコーティングをしておきましょう。
ラグマットを敷いて猫ちゃんが爪研ぎとリラックスを満喫できる場所を作る
(画像引用元:SANGETSU)
爪研ぎは、猫ちゃんにとってストレス解消をするための大切な時間。
それを人間の都合で禁じてしまっては可哀想ですよね。
壁掛けタイプの爪研ぎも市販されていますが、合わせておすすめなのが「ラグマット」です。
猫ちゃんの好きな場所に小さめのラグマットを敷いて、そこで爪研ぎをするように教えてあげましょう。
寝転がるにも居心地がいいため、きっとお気に入りの場所になるはずです。
ただし、ラグマットを選ぶ際にはパイル(毛)の形状や素材に気をつけてください。
上の写真にあるループパイルですと、爪が引っかかって剥がれてしまう恐れもありますし、そうでなくてもすぐにラグマットがボロボロになってしまいます。
ですから、爪のひっかかりにくいカットパイルのものを選びましょう。
また、臭いの原因とならないように、ポリエステルのような化学繊維で洗えるものをチョイスするのもポイント!
簡単に取り替えられる「タイルカーペット」もおすすめです。
〈関連ページ〉
SANGETSU|アイテム選びのヒント・床材の選び方|繊維系床材の特徴
猫が日向ぼっこしやすい場所を作る
事例を見る:Case108「Happy Family Home」
猫ちゃんは、体力をチャージするために一日のほとんどを寝て過ごします。
ほんわかと暖かい陽の光の元では、きっと安眠できますよね。
また、猫ちゃんも人間と同じく日光に当たることで「セロトニン」と呼ばれる“通称・幸せホルモン”が分泌されることも分かっており、日向ぼっこすることで精神や情緒を安定させられます。
ですから、日当たりの良い場所に猫ちゃんの居場所を作ってあげましょう。
腰窓など窓が高くて床まで陽の光が届かず影になってしまう場合には、棚やキャットタワーなどの上を日向ぼっこの場所にしてあげてください。
ただし、長時間直射日光の当たる場所は日光皮膚炎(日光過敏症)の発症につながるため、おじいちゃん猫やおばあちゃん猫の場合には、あまり暑くなりすぎない場所を選ぶこともポイントです。
(参考:PetWell|猫の日光皮膚炎)
猫が隠れられる居場所を作る
事例を見る:Case131「Living With Cats」
猫はその本能から、狭い場所に隠れるのが大好きな動物。
ですから、広々とした遊び場があればそれで良いという訳ではありません。
運動する場所とこもれる場所のメリハリをつけてあげることが大切です。
キャットウォークの一部を広くして部屋を見下ろせる隠れ場所にするか、壁などで囲われた箱状の場所を作ってあげましょう。
脱走防止の対策をとる
一般社団法人 アニマリアの主催する「ロストペットレスキュー」の調査によると、ペット捜索依頼の8割は“猫の捜索”だそうです。
(参考:au損保|プロが教える!猫が脱走した時の探し方のコツと防止策)
外出時や帰宅時、ドアを開けた隙に足元をスルッと脱走するケースはもちろんですが、マンションですとベランダからの落下事故も心配です。
脱走防止の対策として効果的なのが、以下の2つです。
- ● 玄関ドアとリビングの間に猫が出られないドアを設置する
- ● 網戸にストッパーを付ける
特に、ベランダに猫ちゃんが出てしまうととても危険で、すぐに隣室のベランダへ移動してしまったり、足を滑らして落下してしまったりする恐れもあります。
市販されている網戸のストッパーは簡単に取り付けられますので、必ず全ての窓に設置しておきましょう。
(引用:川口技研|操作かんたん網戸用ストッパー)
キャットフードやペットトイレがしまえる大きめの収納スペースを用意する
キャットフードやペットトイレは、まとめて買うとかなりかさばってしまいます。
ですから、それらをまとめてしまえる収納スペースを確保しましょう。
帰ってすぐにしまえる玄関収納や、家事の途中で出し入れしやすいパントリーの一角にスペースを用意するのがおすすめです。
ただし、猫ちゃんがいたずらしないように、収納扉付きにしておきましょう。
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毛玉対策として土間にブラッシングできる場所を作る
通常、猫ちゃんは自ら毛繕いをして、飲み込んでしまった毛玉は自然と吐き出します。
しかし、飲み込んだ毛をうまく吐き出せず、胃や腸の中で大きな球状となって、嘔吐や便秘、食欲不振、最悪の場合は腸閉塞や窒息を招いてしまうことがあります。
この症状を毛球症(もうきゅうしょう)と言い、特に長毛タイプの猫ちゃんを飼う場合は気をつけなくてはいけません。
最も有効な防止方法が、定期的なブラッシング(グルーミング)。
毛の生え変わる3月・11月には毎日、それ以外でも週に2〜3度はブラッシング(グルーミング)してあげましょう。
毛球症の対策以外にも、猫ちゃんと飼い主の大切なコミュニケーション時間にもなります。
ここで気をつけなくてはいけないのが、ブラッシング(グルーミング)する場所です。
室内ですと、舞い上がった抜け毛やフケがアレルゲン物質となり残ってしまいますし、ベランダですとご近所からクレームが来る可能性もあります。
おすすめなのが、広めの土間です。
土間でブラッシング(グルーミング)してあげると、掃除も楽ですし部屋に抜け毛やフケを持ち込まなくて済みます。
〈関連コラム〉
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“猫草”を育てる場所もあるとベスト
先ほど紹介した毛球症を防ぐもう一つの方法が、定期的に“猫草”を食べさせるということ。
猫ちゃんが猫草を食べる理由ははっきりと分かっていません。
しかし、イネ科の尖った葉を食べて胃の粘膜を刺激し、毛玉を吐き出すことを誘発させたり、不足しがちな食物繊維を補充して、本能的に便秘を防いでいるというのが通説です。
この猫草は室内で育てることもできますが、日当たりが良く風通しの良い場所でなくてはいけません。
猫ちゃんの動線近くに、猫草がよく育つ場所を作ってあげましょう。
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■ 猫ちゃん対応のお部屋にするにはどのくらいのリフォーム費用がかかる?
猫ちゃんのためにリフォーム・リノベーションする場合、どのくらいの予算を想定しておけばよいでしょうか?
ここでは、下記の工事について費用の目安を紹介します。
- ● ペット対応フローリングへの張り替え
- ● ペット対応クロスへの貼り替え
- ● 腰壁シートの貼り工事
- ● キャットウォークの設置
- ● ペットドア(猫ドア)への取り替え
【ペット対応フローリングへの張り替え(6帖洋室)】
・材料費(ペット対応フローリング、木質巾木、接着剤など):120,000〜150,000円程度
・工賃(既存フローリング解体撤去・新規フローリング張り、巾木設置):60,000〜100,000円程度
・その他諸経費:工事費総額の10%程度
※別途、内装補修工事などの付帯工事が発生する場合もあります。
【ペット対応クロスへの貼り替え(6帖洋室・壁のみ)】
・材料費+工賃(既存クロス撤去、下地パテ処理、新規クロス貼り):55,000〜80,000円程度
・その他諸経費:工事費総額の10%程度
※別途、荷物移動費などの付帯工事が発生する場合もあります。
※ドア・窓などの開口部面積によって費用は異なります。
【腰壁シートの貼り工事(6帖洋室・壁のみ)】
・材料費+工賃(腰壁シート貼り部分の下地処理、腰壁シート貼り):100,000〜120,000円程度
・その他諸経費:工事費総額の10%程度
※上記価格は、塩ビ系シート材を使った場合の値段です。
※別途、荷物移動費などの付帯工事が発生する場合もあります。
※ドア・窓などの開口部面積によって費用は異なります。
【キャットウォーク設置工事(6帖洋室・壁一面のみ)】
・材料費(メーカーの既成キャットウォークパーツ):180,000〜350,000円程度
・工賃(壁下地補強、キャットウォーク設置、クロス貼り):100,000〜150,000円程度
・その他諸経費:工事費総額の10%程度
※上記価格は、シンプルなステップを付けた場合の値段です。
※別途、荷物移動費などの付帯工事が発生する場合もあります。
※クロス貼り工事は、キャットウォーク設置壁面のみの値段です。
【ペットドア(猫ドア)への取り替え(片開きドア一ヶ所、既存と同サイズ)】
・材料費(メーカーの既成ドア):100,000〜120,000円程度
・工賃(既存ドア・ドア枠撤去、新規ドア・ドア枠設置):60,000〜100,000円程度
・その他諸経費:工事費総額の10%程度
※引き戸に変える場合は、壁の解体や造作が伴うため、都度見積を取りましょう。
※別途、クロス補修や巾木補修などの付帯工事が発生する場合もあります。
これらはあくまでも目安で、選ぶ材料や仕様のグレードによって価格は大きく変動します。
また、工事内容によっては、少し範囲を広げて他の場所も合わせてリフォーム・リノベーションした方がお得な場合もあります。
ですから、猫ちゃんのためのリフォーム・リノベーション計画を検討し始める際には、気軽に施工会社へ相談してプランや見積を作成してもらいましょう。
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■ まとめ:リフォームで「猫ちゃんも飼い主もストレスのない生活」を実現させましょう
「猫ちゃんも飼い主もストレスのない生活」は、住まいの環境を整えることから始まります。
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