中古マンションのメリット・デメリットや新築・賃貸との違いは?
マンションを探す際、選択肢として新築・中古・賃貸がありますが、その中でも人気が高まっているのが「中古マンション」。
しかし、果たして本当に中古マンションを選んで後悔しないのか、心配な方も多いでしょう。
そこで、今回は中古マンションのメリット・デメリットや、新築との比較、失敗しない物件選びのポイントを紹介します。
住み替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
・中古マンションは新築マンションと比べて、価格・選択肢の面でメリットがある一方、物件選びの段階でどれほどのリノベーションが必要か判断が難しく、トータル予算を把握しにくい点がデメリットです。
・中古マンションを購入する際は、リノベーションを前提とした予算計画やスケジュール、物件選びが欠かせません。
・中古物件探しから資金計画、リノベーションの設計施工までをトータルでプロにサポートしてもらえるhowzlifeの「ワンストップリノベーション」がおすすめです。
中古マンションのメリット
首都圏を中心に、売り出される中古マンションの物件数が増えています。
2002年に新規登録された中古マンション戸数が「87,143戸」だったのに対して、2022年にはその2倍以上の「181,149戸」まで増加。(参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構|レインズデータライブラリー)
市場が拡大していることが分かります。
その理由は、買主にとってのメリットがあるからです。
新築マンションより価格が安い
マンションの資産価値、つまり価格は、引き渡された翌日から下がります。
物件にもよりますが、新築から1年で20〜25%程度価格が落ちることは珍しくありません。
耐用年数がマンションよりも短い戸建住宅ほどではありませんが、築25年を超えると査定価格が50%程度にまで落ちる可能性も。
つまり、既に人が住んでいる中古マンションの方が、同じ広さ・立地条件ですと安いということです。
また、新築マンション購入の際には、住み始めてから毎月納める修繕積立金とは別に、20〜100万円程度の「修繕積立基金」を納めなくてはいけません。
間取り・ロケーションの選択肢が多い
中古マンションは、今まで建設されてきた数多くのマンションが選択肢に加わります。
そのため、間取り・立地・価格において、レパートリーが豊富な点はメリットです。
空いた土地に建てられる新築マンションとは異なり、中古マンションは好立地な物件が多い点も魅力。
リモートワークの方ですと、立地よりも間取りを重視するケースも多いでしょう。
その場合でも、多数のマンションからお好みの部屋を選べるため、中古マンションの方が理想に近い物件を見つけやすいはずです。
専有面積においても、一般的なグレードの新築マンションは縮小傾向にあり、分譲価格が上昇している状況と逆行しています。
そのため、広々とした物件をお探しの方にも中古マンションがおすすめです。
資産価値の目減りスピードが緩やか
住み始めてからすぐに資産価値の下がる新築マンションと比べ、中古マンションはある程度価値が下がった状態で購入するため、目減りのスピードが緩やかです。
首都圏の中古マンション平均価格と築年数の関係を見てみると、築20年を超える物件は大きく価格が下がっていることが分かります。
(公益財団法人 東日本不動産流通機構|レインズデータライブラリー のデータを元に作成)
つまり、築年数20年オーバーの物件を購入すると、購入時から資金が大きく目減りする可能性が低いということです。
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売主が個人の場合は消費税がかからない
消費税は、“事業”ではない個人間の取引には発生しません。
消費税は、商品・製品の販売やサービスの提供などの取引に対して広く公平に課税される税で、消費者が負担し事業者が納付します。
(引用:国税庁|消費税のしくみ)
そのため、中古マンションの売主が個人の場合には、支払う必要がないのです。
一方、新築マンションは売主が不動産会社やデベロッパーなどの事業者(法人)であるため、基本的には10%の消費税が上乗せされます。
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現物を見てから購入を決断できる
人気の高い新築マンションですと、完成前に全戸が売却済みになるケースは珍しくありません。
そのため、買主はプランを平面図、内装をモデルルームで確認しただけで購入を決断することとなります。
全く同じ間取り・インテリアのモデルルームがある可能性は低いため、いざ引渡しを受けて「イメージと違う」と感じる方がいるのも事実です。
一方、中古マンションは売りに出されている物件“そのもの”を、内覧で直接確認できるため、いい部分も悪い部分も納得した上で購入できます。
減税特例や補助金が充実している
既存マンション、いわゆるマンションストック戸数は年々増加しており、2021年時点で全国に約685.9万戸も存在しているというデータも。(参考:内閣府ホームページ|分譲マンションストック戸数)
この現状打破するために既存マンションの活用が推進されていることから、中古マンション購入やリノベーションに対して、様々な減税特例や補助制度が設けられています。
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リノベーションで理想通りに変えられる
新築・中古問わず、立地・広さ・間取り・設備機器・インテリアデザインの全てが理想通りの物件を見つけることはそう簡単ではありません。
そこでおすすめなのが、リノベーションで思い通りにする方法です。
しかし、価格が高く新品の新築マンションをリノベーションすると、費用・資材を無駄にしてしまいます。
一方、築15〜20年を超えた中古マンションですと、設備機器や内装材が既に寿命を迎えているため、心置きなくリノベーションできますよね。
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中古マンションのデメリット
中古マンションの人気が高まっている一方で、新築とは異なるデメリットもあります。
“人気だから”とすぐ購入を決めるのではなく、注意点を踏まえ、あなたのライフスタイルに沿っているか確認してください。
物件選びが難しい
新築マンションは立地・間取りを重点的に見て物件選びをしますが、中古マンションの場合はそこに「築年数」「劣化状況」のチェックが加わります。
そのため、見た目や資料だけでは分からないことが多い点はデメリットです。
劣化状況は築年数からある程度推測できますが、古くても手入れが行き届いている物件や、築浅でも不具合がある物件もあります。
そのため、中古マンションを選ぶ際は、建築・リノベーションの知識があるプロのサポートを受けるのがおすすめです。
建築時期によっては性能が低い可能性がある
国土交通省の調査によると、全国に約685.9万戸あるマンションストック戸数のうち、約103万戸が1981年以前に建てられた耐震性の低い「旧耐震基準建物」であることが分かっています。(参考:内閣府ホームページ|分譲マンションストック戸数)
また、建物に求められる断熱基準も年々向上しているため、古いマンションほど、断熱性が低いのが一般的です。
つまり、築40年を超える古い物件の場合は、専有部分のリノベーションでは改善しきれない懸念点があるかもしれません。
古いマンションでも、耐震改修や断熱改修が済んでいる物件もあるため、選ぶ際は、その点についても確認しましょう。
老朽化していてそのままでは住めない物件がある
新築マンションは引渡しを受ければ翌日からでも住めますが、中古マンション、特に古い物件ですと、そのまま住めない可能性が高いでしょう。
そのため、リノベーション費用はもちろん、工事中の家賃や荷物用コンテナなど諸経費がかかることも想定しなくてはいけません。
中古マンション購入には、物件購入費以外にかかる諸経費が発生します。
そのため、物件購入費用・リノベーション費用・その他雑費を総合的に提案してくれる会社に相談するのがポイントです。
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税金優遇措置の対象外となる可能性がある
中古マンションでも税金の減税特例の対象ですが、物件によっては適用外になる可能性があります。
例えば、住宅ローン控除を受けるためには、物件が1982年以降に建てられたもの、つまり「新耐震基準建物」であること、もしくは、旧耐震基準建物でも耐震改修がなされていることが条件です。(参考:国土交通省|住宅ローン減税)
また、固定資産税軽減措置の対象は、基本的に土地と新築建物のみです。(参考:国土交通省|新築住宅に係る税額の減額措置)
ただし、所定のリノベーション工事を行えば、中古物件でも建物分の固定資産税も軽減される可能性があります。(参考:東京都主税局|軽減制度)
税金の減税特例を活用したい方は、物件選びの段階から、不動産会社やリノベーション会社へその旨を伝えましょう。
場合によっては、購入できる物件が限定される可能性があります。
不動産会社を通じた中古物件の売買には仲介手数料がかかる
個人間での不動産売買には消費税がかかりませんが、代わりに、取引を不動産会社へ仲介してもらうため、仲介手数料が発生します。
金額は会社によって異なりますが、宅建業法(宅地建物取引業法)によって上限は以下のように定められています。
取引金額が400万円を超える場合 |
税抜物件価格 × 3% + 6万円 + 消費税 |
取引金額が200〜400万円の場合 | 税抜物件価格 × 4% + 2万円 + 消費税 |
取引金額が200万円以下の場合 | 税抜物件価格 × 5% + 消費税 |
最近増えている“リノベーション済み物件”は、売主が不動産会社などの法人であることが多いため、中古マンションでも仲介手数料がかからず、消費税が課税されます。
また、リノベーションされていない物件でも、売主が法人であれば、同じく仲介手数料ではなく、消費税を支払わなくてはいけません。
リノベーション費用も踏まえた予算・スケジュール組みが必要
中古マンションの購入でよくある失敗が、「結局予算オーバーになってしまう」というケース。
その原因は、物件探しの時点では正確なリノベーション費用が見積もりしにくいからです。
物件購入価格がいくら安くても、リノベーション費用がかさめば、トータルコストは高くなりますし、リノベーション期間が長くなると、その分諸経費も増えます。
そのため、中古マンション購入を検討する際は、リノベーション費用や工事期間中の経費も含めたトータル的な予算計画が欠かせません。
また、早めにスケジュールを立てておくことで、引越しまでの期間を圧縮できます。
トータル予算や早めのスケジュールを把握するためには、物件探しからリノベーションまで安心して相談できる会社を選ぶことが重要です。
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中古・新築・賃貸どれを選べばいい?特徴を比較
事例を見る:Case166「Design & Function」
マンション購入を検討していると、果たして新築・中古のどちらを選べばいいか分からなくなる方も少なくないはずです。
また、賃貸という選択肢を捨てきれず、そもそも購入すべきなのか迷ってしまうこともあるでしょう。
ライフスタイルによって適した住まいは異なるため、どれがいいかを一概に断言することは難しいですが、ここでは住み続けた場合のコストを比較してみます。
※東京23区・3LDK(70㎡)物件の場合
【新築マンション】
住宅購入費:平均6,260万円
メンテナンス費用(築20年でフルリノベーション):平均1,200万円
管理費・修繕積立金:平均28万円/年(参考:国土交通省|平成30年度マンション総合調査結果)
固定資産税などの税金:123万円/年(購入価格の2%程度)
「35年住み続けた場合の1年あたりにかかる住宅コスト= 約365万円」
※仕様や間取りによって相場より大きく乖離する可能性があります
【中古マンション】
住宅購入費:3,130万円(新築平均6,260万円の半額で設定)
メンテナンス費用(購入時にフルリノベーション):平均1,200万円
管理費・修繕積立金:平均28万円/年(参考:国土交通省|平成30年度マンション総合調査結果)
固定資産税などの税金:62万円/年(購入価格の2%程度)
「35年住み続けた場合の1年あたりにかかる住宅コスト= 約213万円」
※仕様や間取りによって相場より大きく乖離する可能性があります
【賃貸マンション】
家賃:平均23万円/月(276万円/年)
敷金・礼金:69万円(家賃3ヶ月分)
契約更新料:23万円/回(2年更新・家賃1ヶ月分)
「35年住み続けた場合の1年あたりにかかる住宅コスト= 約289万円」
※仕様や間取りによって相場より大きく乖離する可能性があります
これらはあくまでも平均的な値であり、物件や立地、間取りによって上下しますが、総じて中古マンションがお得な可能性は高いです。
ただし、「新築にこだわりたい」・「不動産にしばられたくない」・「長く住まず転売も考えている」など、マイホームプランは人それぞれ。
新築マンションや中古マンションの購入と、賃貸マンションで迷った場合には、住みたいエリアを決めた上で、住宅コストをそれぞれシミュレーションしてみることをおすすめします。
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中古マンションの購入を成功させるためには、リノベーションも視野に入れた予算計画や物件選びが欠かせません。
しかし、選択肢が多いため、一般の方がその中から理想に合った好条件の物件を探すことは至難の業です。
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中古住宅を購入してリノベする流れを解説|ワンストップの魅力とは
まとめ:中古マンションのメリットを活かすためには、リノベーション前提の物件選びがポイント
中古マンションは、物件価格が安い分、理想の住まいにリノベーションできる点が最大のメリットです。
新築・中古・賃貸と迷っている方で、立地・間取り・インテリアにこだわる方は、ぜひ中古マンションの購入をご検討ください。
ただし、トータル予算の把握やスケジュール組み、物件選びなど、一般の方では難しい点もあります。
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