公開日:2025-08-03
中古マンションの浴室リフォーム|工事方法の種類と費用目安、事例を紹介
これから中古マンションを買う方で「快適で明るい浴室にしたい!」「夜景を眺められるバスルームにしたい!」とリフォーム前提で物件選びを進めている方も多いはずです。
マンションの浴室リフォームにはいくつかの選択肢があり、それぞれ工事方法や費用、工期が異なります。
そこでこの記事では、中古マンションの浴室リフォームについて工事方法別のメリット・デメリットや費用目安、工期を徹底解説します。
浴室リフォームに関連する工事や物件選びのチェックポイント、そのほか多くの方からいただく“よくある質問”も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
- ・中古マンションの浴室リフォームにはいくつかのプランがあり、それぞれメリットとデメリット、費用目安、工期が異なります。
- ・浴室リフォームを前提に中古マンションを購入する方は、物件を選ぶ際のチェックポイントを押さえましょう。
- ・SHUKEN Reは、東京・千葉・神奈川で8,000件超のリノベーション実績やサウナ付き浴室リフォームプランがあります。
目次
■中古マンションの浴室リフォーム|工事方法の種類・費用目安・工期
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case97「クラシカル&リラックス」
マンションの浴室は大きく「在来浴室(タイル浴室)」と「ユニットバスルーム(システムバスルーム)」に分かれ、それぞれリフォーム費用や工期の目安が異なります。
スタイル | 特徴 |
在来浴室 (タイル浴室) |
|
ユニットバスルーム (システムバスルーム) |
|
中古マンションを選ぶ際やリフォームの予算を決める際には、現状と改修後の浴室スタイルの十分な検討が重要です。
在来浴室からユニットバスへ
既存が古いタイル仕上げの浴室でも、設置スペースを確保できればユニットバスルームに変えられます。
メリット |
|
デメリット |
|
費用目安 |
「約100~150万円前後」 ※1坪(1.8m×1.8m程度)の場合 ※材料費+工事費(諸経費など別途) |
工期 | 「1週間〜10日程度」 |
ユニットバスからユニットバスへ
ユニットバスの耐用年数(寿命)は一般的に15〜20年とされているため、それを超える築年数のマンションは浴室リフォームの検討が必要です。
ユニットバスルームは年々、デザインや性能が進化しているため、古い物から新しい物に変えるだけで清掃性や快適性、断熱性などが格段にアップします。
メリット |
|
デメリット |
|
費用目安 |
「約70~150万円前後」 ※1坪(1.8m×1.8m程度)の場合 ※材料費+工事費(諸経費など別途) |
工期 | 「5日前後」 |
在来浴室から在来浴室へ
タイル仕上げの浴室は唯一無二のデザインを実現できるため、“ファン”は少なくありません。
メリット |
|
デメリット |
|
費用目安 |
「約70~250万円前後」 ※1坪(1.8m×1.8m程度)の場合 ※材料費+工事費(諸経費など別途) |
工期 | 「1週間〜10日程度」 |
ユニットバスから在来浴室へ
既存のユニットバスルームを個性的な在来浴室へリフォームするケースもあります。
メリット |
|
デメリット |
|
費用目安 |
「約50~200万円前後」 ※1坪(1.8m×1.8m程度)の場合 ※材料費+工事費(諸経費など別途) |
工期 | 「1週間前後」 |
浴室の位置変更
マンションの場合、構造によって制限はあるものの、浴室の位置や向きを変更できる可能性もあります。
その場合は、浴室リフォームの費用に加えて、最低でも「50〜100万円程度」の追加費用が必要になるので事前に押さえておきましょう。
また、浴室の移動に伴う間取り変更にかかる費用が発生します。
「窓から外の景色を眺めながらゆったり過ごせる浴室にしたい」というご要望を叶えるには、現況で浴室に窓がない場合、浴室の移動が必要です。
しかし、マンションの構造や管理規約によって、浴室の位置・向き・サイズを変更できない可能性があります。
そのため、理想の間取りに近い中古マンションを手に入れたい方は、物件探しからリフォームのプロに相談するワンストップリノベーションがおすすめです。
〈関連コラム〉
マンションのバスルームリフォームにも種類がある?選ぶポイントを紹介
マンションの浴室リフォーム失敗例と注意点|対策やおしゃれな施工事例も紹介
マンションのお風呂リフォーム費用相場|狭い浴室を広くする方法、サウナ設置や追い焚き追加はできる?補助金情報も紹介
■浴室リフォームに関連する工事と費用目安
中古マンションの浴室をリフォームする場合、高い確率で付帯工事が発生します。
そのため、予算計画を立てる際にはその費用も見込んでおくことが重要です。
洗面化粧台の交換・洗面脱衣室の内装工事
浴室を解体して浴槽を搬出するためには、浴室と洗面脱衣室の出入り口ドアを壊して開口部を広げる可能性があります。
また、中古マンションでは浴室と同様に洗面化粧台や内装仕上げ材も既に寿命を迎えているケースは珍しくありません。
そのため、多くの方が浴室リフォームと同時に洗面脱衣室の改修も検討されます。
洗面化粧台の交換 |
「10〜30万円」 |
洗濯機パン・洗濯用水栓の交換 |
「3〜8万円」 |
洗面脱衣室の内装工事 (壁・天井・床) |
「10〜30万円」 |
洗面脱衣室出入り口の交換 | 「5〜10万円」 |
※全て、材料費+工事費(諸経費など別途)
※洗面脱衣室が1坪(1.8m×1.8m程度)の場合
※費用は浴室リフォームと同時工事の場合
給湯器の交換
給湯器の耐用年数(寿命)は一般的に10〜15年程度と言われています。
また、古いマンションでは追い焚き機能がついていない可能性もあるため、浴室リフォームと合わせて追い焚き対応機種へ交換するのもおすすめです。
給湯専用給湯器から追い焚き機能付き給湯器への交換 |
「20〜40万円」 |
浴室までの追い焚き配管工事 |
「30〜60万円」 |
※全て、材料費+工事費(諸経費など別途)
※費用は浴室リフォームと同時工事の場合
原則として、工事範囲・工事内容が増えると施工にかかる費用単価はリーズナブルになります。
そのため、築15年以上でこれまで水回り設備を交換していない中古マンションは、段階的に改修するよりもまとめてリフォームする方がトータルコストを抑えられるケースが通常です。
また、工事スタッフの出入りなどリフォームの負担が減り、インテリアをトータルデザインできる点も工事範囲を広げるメリットと言えます。
■浴室リフォームを前提とした中古マンション選びのポイント
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case112「じぶん価値の家」
浴室リフォームを前提として中古マンションを選ぶ際には、見た目や築年数だけではなく“見えない部分”も必ずチェックしましょう。
漏水していないか
ユニットバスルームは古くても漏水するリスクは低いですが、在来浴室はタイル目地や浴槽周りなどからじわじわと水が漏れている可能性があります。
また、ユニットバスルーム・在来浴室どちらの場合も、築年数の古いマンションでは給排水管が劣化している恐れがあるため、不動産仲介業者などを通して漏水の有無を確認しましょう。
一般的に、給排水管の期待耐用年数は「約30年」なので、それに近いか超えている築年数のマンションは要注意です。
前回の浴室リフォームはいつか
築30年近いマンションでも、必ず漏水しているとは限りません。
浴室リフォームを15〜20年で検討する方が多いため、マンションの新築から既に1度は改修が済んでいる可能性があります。
そのため、物件を選ぶ際には専有部分のリフォーム履歴を確認しましょう。
床スラブ下配管かどうか
マンション専有部分の排水管は、「床スラブ上配管」と「床スラブ下(床スラブ貫通)配管」に分かれます。
床スラブ上配管 |
|
床スラブ下配管 |
|
浴室の位置・向き・サイズを変える場合、どちらの配管方式かによって工事の可否や費用が変わります。
そのため、物件を購入する前に管理事務所などで設備図面を確認しましょう。
〈関連コラム〉
マンションリノベーションで“水回り”は移動できる?注意点から費用まで解説
中古マンションは配管リノベーションが必要|寿命のリスクを解説
管理規約で水回りリフォームに関する制限があるか
マンションによっては管理規約で以下の工事を禁止している可能性があるので注意しましょう。
- ・浴室を含む水回りの移動
- ・浴室の仕様変更(ユニットバスから在来浴室など)
- ・給湯器のサイズアップ
- ・床材の仕様変更(クッションフロアからフローリングなど)
上記以外にも、工事できる時間帯や曜日、共用部の養生に関するルールなど、管理規約にはリフォームに関する記載があるケースが大半です。
そのため、物件購入前にルールをチェックしておくとトラブルを避けられます。
〈関連コラム〉
築30年の中古マンション購入は後悔する?価値を見極める物件選び“14”のチェックポイントを解説
特殊な形状・サイズの浴室か
浴室リフォームを前提に中古マンションを選ぶ際には、既存バスルームの形状やサイズもチェックしましょう。
形状やサイズによってはユニットバスルームを設置できない可能性があるためです。
「浴室が極端に狭いか広い」→ユニットバスルームを設置できず、在来浴室一択になる可能性がある
「浴室内に梁や柱が出ている」→設置できるユニットバスが限定される
「浴室が四角ではない、細長い」→ユニットバスルームを設置できず、在来浴室一択になる
ユニットバスルームの中にはサイズをカスタマイズできたり、梁や柱をパネルで囲んだりできるタイプもありますが、製品の耐力上、設計範囲は制限されます。
そのため、既存浴室のプランによっては在来浴室のみしか選択できないケースがあるため、購入前の浴室を細かく確認することが重要です。
中古マンションを選ぶ際、過去の工事履歴や構造の形式などを細かくチェックする必要があり、一般の方ではそれが難しい可能性があります。
また、物件購入後にリフォームしてみたら予算を大幅にオーバーしてしまうケースも珍しくありません。
中古マンションの購入を後悔しないためにも、物件探しからリフォームのプロに相談するワンストップリノベーションがおすすめです。
■中古マンションの浴室リフォーム|施工事例とプランのポイント
SHUKEN Reは、東京・千葉・神奈川で8,000件超のリノベーション実績があります。
その中から、中古マンションの浴室リフォームについて特徴的な事例を紹介しますので、ぜひマイホーム計画のヒントにしてください。
大胆なデザインの在来浴室
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case156「Memories&Future」
こちらは一人暮らし用に築40年を超えるマンションをフルリノベーションした事例です。
ガラス張りの浴室をリビングの一角に配置し、窓からの眺めを満喫しながら入浴を楽しめます。
自由で大胆なプランニングが可能な点こそ、在来浴室最大の魅力です。
スタイリッシュで高級感のあるバスルーム
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case140「ホテルライク×家事ラク」
こちらは、高級感&清潔感のあるホテルライクなデザインと、家事の負担を軽減した無駄のない動線がコンセプトの事例です。
シンプルなユニットバスルームとガラスドア、モノトーンカラーを組み合わせ、すっきりとしたスタイリッシュな浴室にまとめました。
浴室・洗面・パントリー・キッチン・ダイニングを一直線の動線で繋げ、家事をしやすくした点も奥様のこだわりです。
老後まで快適に暮らせるように、寝室から浴室までの移動距離をコンパクトにしました。
極限までデッドスペースをなくしたバスルーム
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case52「デッドスペースのない家」
こちらは、専有部分57㎡の物件を無駄なくフル活用できるようにフルリノベーションした事例です。
間仕切り壁やドアを極力なくして、コンパクトにまとめる部分とゆったり過ごせる部分のメリハリにこだわりました。
在来浴室を採用してデッドスペースをなくし、さらに浴室から洗面脱衣室の壁まで同じタイル仕上げにしたことで、心理的な圧迫感を解消しています。
SHUKEN Reのリノベーション事例ページでは、「建物種別・ライフステージ(家族構成)・広さ・雰囲気・間取り・費用・エリア」を絞って実例をご覧いただけます。
リノベ部位からでも検索できますので、ぜひ参考にしてください。
〈関連コラム〉
おしゃれな浴室のリフォーム事例11選|ユニットバスと在来工法のお風呂を紹介
■マンションの浴室改修は“スケルトンリフォーム”と同時がおすすめ
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case204「comfort×industrial」
中古マンションの浴室リフォームを計画する際は、スケルトンリフォーム・フルリノベーションも併せて検討するのがおすすめです。
- ・浴室以外の水回りや内装も劣化している可能性がある
- ・一見、内装はきれいでも、給排水管やガス管、電気配線の更新が必要な可能性がある
- ・スケルトンリフォームなら、浴室の位置やサイズ、向きを変えやすい
- ・浴室を含めて統一感のあるインテリアデザインを実現できる
- ・工事範囲が広くなるため、それぞれにかかる工事単価を抑えられる可能性がある
- ・入居前に部屋全体を一新できて、新築マンションのような気分で新生活をスタートできる
「こんな浴室にしたい」「おしゃれで家事がラクなマイホームを手に入れたい」という方は、物件探しから資金計画、リノベーションまでまとめて相談できるSHUKEN Reまでお気軽にご相談ください。
〈関連コラム〉
【スケルトンリノベーションで後悔しない】マンションの費用目安とメリット・デメリット、リフォーム事例紹介も
【マンションのスケルトンリフォーム】物件選びの注意点と費用・事例を紹介
■マンションの浴室リフォームに関するQ&A
中古マンションの浴室リフォーム事例を見る:Case211「Housekeeping」
最後に、マンションの浴室リフォームに関してよくいただく質問を紹介します。
ぜひ、中古マンション探しやリノベーションの参考にしてください。
Q.ガス給湯器をエコキュートに変えられる?
A.原則として区分所有者の判断だけでは交換できません。
区分所有者個人の希望だけでは大幅に給湯設備を変更できないので注意しましょう。
ガス給湯器とエコキュートは本体サイズが全く異なり、使用する電気容量も大幅にアップします。
マンションの給湯器は、通常、玄関横などにあるパイプスペース(PS)もしくはベランダなどに設置され、どちらも管理規約上「共用部分」に該当し、サイズの変更や配管の移動はできません。
オール電化にしたい場合は、全戸がオール電化対応になっている物件を選ぶ必要があります。
Q.中古マンションの浴室リフォームで使える補助金・減税制度はある?
A.省エネ・バリアフリーリフォームを兼ねていれば、補助金や減税制度の対象になる可能性があります。
浴室リフォーム単体ではなく省エネ(断熱)・バリアフリー改修を兼ねると、補助金や減税(税控除)制度の対象になる可能性があります。
補助金制度 |
|
減税・税控除制度 |
ただし、どれも細かく対象要件が決められており、補助金は事務局に事前登録されたリフォーム会社でなければ申請できない制度もあるため、会社を選ぶ際には注意しましょう。
Q.マンションの浴室にサウナを設置できるって本当?
A.条件次第では設置可能です。
近年、家庭用サウナをマンションに設置する事例は少なくありません。
屋内の空いたスペースに据え置くプランと、フルリノベーションと併せておしゃれなサウナスペースを組み込むプランがあります。
SHUKEN Reでは、マンションや一戸建てで本格的なサウナを楽しみたい方へ、オリジナル家庭用サウナ「SAUNAGE」を取り扱っていますので、お気軽にご相談ください。
〈関連コラム〉
ホームサウナ導入のよくある後悔例と対策!費用・温度・電気代などチェックポイントを解説
家庭用サウナのデメリット対策-リフォーム×プライベートサウナという選択
■まとめ:東京・千葉・神奈川の中古マンション浴室リフォームは“物件探し”からプロにご相談を
浴室は、一日の疲れを癒す大切な空間です。
リフォームによって快適で掃除しやすい空間に一新できます。
ただし、浴室リフォームを前提に中古マンションを購入する際には、物件選びにおいて押さえるべきチェックポイントがいくつもあります。
後悔のない中古マンション購入&リノベーションを実現させたい方は、東京・千葉・神奈川で8,000件超のリノベーション実績があるSHUKEN Reにお任せください。
建築知識を活かした物件探しから、ローンなどの資金計画を立てられるFP相談、様々なデザインや間取りを実現できるリノベーションまで、ワンストップでサポートしています。
浦安本店・世田谷店・青山店にショールームを併設しています。「完成見学会」「セミナー」「相談会」などのイベントも随時開催していますので、最寄りの店舗にお気軽にご相談ください。