公開日:2025-04-29
ビルのリノベーション会社選びのポイント|施工事例のデザイン性や実績をチェック
築年数が経った所有ビルや中古ビルなどをリノベーションする際、どの会社にプランニングや見積もりを依頼するのか迷う方が多いようです。
ビルのリノベーションは一棟ごとにコンセプトや内容が異なるため、施工会社の提案力や技術力が重要です。
また、大きなビル一棟の大規模改修、小規模ビルのリノベーションなど、工事内容によってもどの会社がマッチするかは変わってきます。
そこでこの記事では、ビルのリノベーション会社選び前の準備や、チェックすべきポイントを分かりやすく解説します。
住居・オフィスなどビルリノベーションの参考になるおしゃれな施工事例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
・ビルリノベーションの依頼先は、不動産会社・大手ゼネコン・設計事務所・リノベーション専門店など複数あり、それぞれ強みが異なります。
・現在のビルの用途やリノベーション後の事業計画など、会社選びの前に準備すべきポイントをチェックしましょう。
・オフィス・住居など、ビル一棟のリノベーション計画に役立つおしゃれな施工事例をご紹介します。
■ビルのリノベーションはどこに頼む?
ビルのリノベーションについて相談できる会社は複数あり、それぞれ特徴や強みが異なります。
実際にリノベーションの会社選びをする前に、それぞれの特徴を覚えておきましょう。
不動産会社
ビル売買を仲介する不動産会社の中には、リノベーションまで相談できるところもあります。
中古ビルを購入してリノベーションする場合は、窓口が1つになりスムーズに計画を進められるのがメリットです。
ただし、不動産会社の中にリノベーション部門がなく、プランニングや施工は下請け会社への外注になるケースも多いため注意が必要です。
リノベーションを外注する場合、下請け会社のデザイン力や技術力によってクオリティが左右されます。
大手ゼネコン
ビルの建設などを請け負う大手ゼネコンも、リノベーションに対応していることが多いです。
大手ゼネコンは技術力が高く、大規模なビルの一棟リノベーションに対応できるのがメリットです。
ネームバリューや手厚い保証なども魅力的なポイントですね。
ただし、大手になるほど費用は高くなる傾向があり、小規模ビルのリノベーションは依頼しにくいのがデメリットです。
設計事務所
個人建築家や設計事務所も、ビルリノベーションの相談先の1つです。
設計事務所は施工と切り離して建物の設計のみを請け負うため、自由度の高いプランニングができるのが魅力です。
オリジナリティの高いデザインや、建築家のアイデアを活かしたコンセプトなど、世界に1つだけのビルリノベーションをしたい場合に向いています。
一方、設計と施工が別になるため、施工会社を探す手間がかかり、設計料が高額になる傾向があるのが設計事務所のデメリットです。
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リノベーション専門会社
住宅や店舗のリノベーション専門会社も、ビルリノベーションの相談先の1つです。
リノベーション専門ならではのきめ細かな対応や自由度の高いプランニングが期待でき、クオリティの高いオフィスや住居をつくりたい場合に向いています。
鉄筋コンクリート造の構造を活かしたおしゃれな内装など、新築ビルにはないオリジナリティのある内装デザインを得意とする専門店も多いです。
費用とクオリティのバランスが良く、コストパフォーマンスが高いビルリノベーションをすることができます。
■ビルのリノベーション会社選び前にするべき準備
実際にビルリノベーションの会社選びをする前に、次のポイントについて検討して準備するとスムーズに進めることができます。
解消したい課題や理想のイメージ
まずは、ビルをリノベーションする目的や解消したい課題について確認しましょう。
老朽化による意匠性や機能を向上させたいのか、現代のニーズに合わず収益性が低下したビルの空室対策をしたいのかなど、目的によってリノベーションの方向性は変わります。
課題や理想のイメージを明確にすることで、ビルリノベーションのプランニングがスムーズになり、見積もり金額も正確になります。
現在のビルの用途とリノベーション後の運用
オフィス・飲食店・住居など現在のビルの用途と、リノベーション後どのように運用するのかも確認しておくべきポイントです。
リノベーション前後で用途が変わる場合、用途変更の建築確認申請が必要になることがあり、プランや費用に影響します。
例えば、オフィスとして使われていたビルを一棟買いして飲食店に用途変更する場合、リノベーションの施工面積が200㎡を超える場合は建築確認申請が必要になる可能性があります。
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リノベーションの範囲
ビルをどこまでリノベーションするのか、範囲について大まかに確認しておくことも大切です。
例えば、築年数が古く老朽化が進んだビルの場合、専有部分だけリノベーションしても空室率を改善できない可能性があります。
エントランスや廊下などの共用部、外壁やアプローチなどの外観部分も含め、どこまでリノベーションが必要なのか確認しておきましょう。
予算と資金計画
リノベーションにどれくらいの予算をかけることができ、どのように資金調達するのかも事前に検討しておきたいポイントです。
どれくらいローンを借り入れできるのかだけでなく、リノベーション後の事業計画も踏まえて、初期費用を何年で回収するのか考えておく必要があります。
資金調達できたとしても、初期費用をかけすぎてしまうと収益でまかなえず、ローン返済が滞るリスクも考えられます。
リノベーション後にどれくらいの賃料で運用するのか、売却するのかなど、運用方法も踏まえて資金計画を立てておきましょう。
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■ビルのリノベーション会社選びのポイント
実際にビルのリノベーション会社を選ぶ際は、次のポイントをチェックしましょう。
依頼するジャンルを得意としているか
まずは、ビルリノベーションの実績が豊富で、依頼するジャンルの工事を得意としている会社を見極めましょう。
リノベーションと一口に言ってもジャンルはさまざまですが、木造の戸建て住宅ではなく、ビルやマンションなど鉄筋コンクリート造の施工実績が豊富な会社を選ぶのが基本です。
また、オフィス・住居・店舗などジャンルによって必要なノウハウは異なります。
例えばオフィスビルのリノベーションでは、業務効率の向上や従業員のモチベーションアップなどにつながる工夫が必要になります。
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また、ビルを住居としてリノベーションして賃貸経営をする場合、入居率や家賃収入を高める工夫が必要です。
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リノベーションの目的やコンセプトに合わせて、依頼するジャンルを得意とする会社を選びましょう。
自社施工体制か
ビルリノベーションをする場合、自社施工体制の会社に相談するのが望ましいです。
下請け施工体制のリノベーション会社だと、間に挟まる人数が多くなるため情報伝達が遅くなり、中間マージンも発生します。
自社施工体制の会社なら、要望に対してスピーディーかつきめ細かな対応が期待でき、クオリティの高いビルリノベーションにつながります。
プランナーと現場の連携も取りやすくデザイン力や技術力も期待できるため、基本的に自社施工体制の会社を選びましょう。
断熱改修にも対応できるか
ビルをオフィス・住宅・飲食店などどのような用途にリノベーションする場合も、断熱改修のノウハウがあり対応できる会社に相談しましょう。
2025年4月からすべての建築物に省エネ基準適合が義務化され、一般住宅だけでなく、オフィスや店舗も対象になります。
リノベーションの場合は断熱改修が必須ではないケースもありますが、今後ほかのビルの断熱性能が高まると、時代遅れになり空室率上昇や収益性の低下などの原因になる可能性があります。
断熱性能は目に見えない部分ですが、今後重要度が高まるためリノベーションプランに組み込んでおきましょう。
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■ビルリノベーションの参考になるおしゃれな施工事例
最後に、ビルリノベーションの参考になる施工事例をピックアップしてご紹介します。
オフィスビルリノベーションの参考になる施工事例
こちらは社員寮の施工事例ですが、古いレイアウトのオフィスビルのリノベーションの参考になります。
開放感がある広いデスクは、フリーアドレスや打ち合わせにも対応できるレイアウトです。
作業に集中しやすく、WEB会議などにも対応できる個別ブースも併設しています。
住居ビルリノベーションの参考になる施工事例
こちらは社宅を分譲マンションに一棟リノベーションした施工事例で、住居用ビルのプランづくりやイメージの参考になります。
外観やエントランスなどの共用部も含めて丸ごと一棟リノベーションすることで、築年数を感じさせない高級感のあるデザインに仕上がっています。
専有部分もただ内装や設備を新しくするだけでなく、現代の住宅トレンドを取り入れた間取りやデザインで生まれ変わりました。
魅力的な部屋をつくることで、ビルを住居として賃貸経営する場合は空室対策になり、リノベーション物件として販売する場合は売却益アップにつながります。
■まとめ
ビルのリノベーションでは、コンセプトや目的を明確にし、デザイン性や技術力のある施工会社を選ぶことが成功のポイントです。
住居・オフィス・店舗など、依頼するリノベーションのジャンルを得意とする施工会社を見極めて相談しましょう。
SHUKEN Reは、これまで多くのリノベーションで培ってきたノウハウを活かし、どのようなビルリノベーションにも対応いたします。
ビルの用途に合わせたプランのご提案、自社施工体制によるきめ細かな対応など、専門店ならではのリノベーションが私たちの強みです。
共用部も含めたビル丸ごとの一棟リノベーションも得意としていますので、ぜひお気軽にご相談ください。