中古住宅の売却価格相場は?高く売るコツや買取物件についても解説
ライフスタイルや家族構成の変化に伴い住み替えを検討する方にとって、今のお住まいがどのくらいの価格で売れるかどうかは、その先の人生を左右する重要な事柄です。
そのため、最近の不動産売却相場や傾向を知りたいという方も多いでしょう。
そこで、今回は中古住宅の売却価格について、傾向や相場、高く売るコツを紹介します。
最近増えている不動産会社による買取りについても解説しますので、マイホームの売却や住み替えを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
・近年、中古住宅の売却価格の相場は増加傾向にあります。
・中古住宅は競合物件との差別化を図ることで有利な条件で売却できる可能性が高まります。
・物件の魅力を高めて売却したい方は、不動産売却とリノベーションを合わせて相談できる会社を選ぶことがおすすめです。
Contents
中古住宅の売却価格相場は?価格動向はどうなっている?
事例を見る:Case2「海外のようなアンティーク感をまとう」
近年、中古物件を購入してリノベーションする方が増えています。
中古住宅市場は、日本人の暮らしや住まいに対する意識の変化や、国や自治体の取り組みにも後押しされ、年々拡大を続けています。
(東日本不動産流通機構のデータを基に作成)
2012年と2022年の中古住宅成約件数データを比較すると、約1.2倍にまで増えていることが分かります。
すでに住まいに対する人々の意識が「スクラップ・アンド・ビルド」や「新築信仰」から変化していると言っても良いでしょう。
では、この現状が売却価格にどのような影響を及ぼしているのでしょうか?
2011年からの中古住宅成約価格について見てみましょう。
(東日本不動産流通機構のデータを基に作成)
2022年の成約中古住宅における平米単価は「+28%(2011年比)」、総額の平均価格は「+26%(2011年比)」と、平均建築面積はほぼ横ばいなのに対して、中古住宅の売却価格相場はここ10年程度で平均「786万円」も上がっているのです。
中古住宅市場は、経済状況による人々の購買意欲の上がり下がりに影響されますが、今後も当面は上昇傾向が続くことが予想できます。
2022年からは住宅ローン控除の適用期間が延長され、中古住宅の築年数が要件から除外されたことで、一層中古住宅購入を検討する方が増えることも考えられるでしょう。(参考:国税庁|No.1211-3 中古住宅を取得し、令和4年以降に居住の用に供した場合)
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築年数別の価格相場は?新築住宅との差はどのくらい?
公益財団法人 東日本不動産流通機構の調査によると、中古住宅の築年数と成約平均価格の関係は以下の通りです。
成約時の平均価格(万円) | |
築0〜5年 | 4,821 |
築6〜10年 | 4,653 |
築11〜15年 | 4,436 |
築16〜20年 | 4,024 |
築21〜25年 | 3,955 |
築26〜30年 | 3,333 |
築31年〜 | 2,345 |
価格の下落率をグラフに示すと以下のようになります。
(東日本不動産流通機構のデータを基に作成)
これらには土地の値段も含まれているため、単純な建物価値だけではありませんが、新築もしくは築浅の住宅と比べると、築31年を超えた住宅は半額以下になっています。
築20年未満であっても、新築と比べると20%程度価格が下がっていることも分かるでしょう。
このグラフからは、築25年以内であれば売却価格が比較的安定していることが分かります。
築25年を超えると、資産価値が目減りするので、売却価格が低くなるだけではなく、なかなか買い手の目に留まりにくいケースも出てきます。
築年数などの条件によって中古住宅の売却価格は変わりますが、それまでのメンテナンス状況やリノベーションの有無によっては価格の下落を抑えることもできるかもしれません。
特に、中古住宅市場が拡大しており競合物件が多い状況では、魅力的なリノベーションを施すことで、他と大きく差別化がはかれます。
戸建住宅の価値を高めるリノベーションは主に以下の5つです。
- ・性能維持リノベーション(給排水管や電気配線の更新、屋根外壁の改修、防蟻工事など)
- ・耐震リノベーション(耐震補強工事・外装材の軽量化)
- ・断熱リノベーション・省エネリノベーション(断熱材充填・断熱サッシへの取り替え・高性能設備機器の導入など)
- ・バリアフリーリノベーション(間取りの工夫・スロープや手すりの取り付け・設備機器の交換・内装工事など)
- ・デザインに特化したリノベーション
マイホームを購入する方は、その家の性能や劣化状況を必ず確認しますし、新築同様に高いデザイン性も求めます。
そのため、“パッと見”だけを取り繕っても、あまり有利には働きませんし、工事にかかった費用が無駄になってしまうことも考えられます。
大切なのは、買い手の気持ちに立ってリノベーション計画を立てることです。
「長く住み続ける家にはどんな条件を求めるのか」について検討し、できるだけ買い手の目に留まりやすいリノベーションを施さなくては好条件で売却することは難しいでしょう。
ただし、立地条件が良い場合は、敢えて費用をかけてリノベーションする必要はないかもしれません。
「リノベーションしてから売りに出すべきか」「リノベーションに費用をかけずに売りに出すべきか」の相談ができる不動産会社へ問い合わせてみるのも重要です。
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中古物件の売却価格は、以下の条件によって左右されます。
- ・土地の面積と住宅の床面積
- ・構造種別
- ・築年数
- ・最寄駅およびそこからの距離
- ・周辺環境
これらの条件を踏まえ、不動産仲介業者は市場価格や似たような物件の取引価格などを参考に、査定を行うのです。
新築住宅の査定と大きく異なる点が「築年数が影響する」という点。
税法上では、木造住宅の耐用年数は「22年」と定められているため、査定においても22年を超えるとどんどんと価格は下がっていってしまいます。(参考:公益財団法人 東日本不動産流通機構)
ただし、近年はただ築年数の数字を見るだけではなく、その他の状況も考慮して価格が設定されています。
特に大きな要素となるのが、「維持管理やリノベーションの実施状況」です。
平成29年には、それまでの中古住宅に対する「不安」「汚い」「古い」というようなネガティブなイメージを少しでも払拭するために、国土交通省が「安心R住宅制度(特定既存住宅情報提供事業者団体登録制度)」を設立しました。
この制度は、一定の条件を満たした住宅の広告に、国が商標登録したロゴマークを付けて、物件選びに役立つ情報を消費者へ分かりやすく提供する仕組みです。
“一定の条件”とは、以下を指します。
- ・新耐震基準等に適合している
- ・ホーム インスペクション(建物状況調査等)の結果、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準に適合している
- ・リノベーションによって内外装がきれいになっている
- ・外装、主たる内装、水廻りの現況写真がある
- ・建築時の情報、維持保全の状況に係る情報、保険又は保証に係る情報、省エネルギーに係る情報などの重要な情報が開示されている
つまり、正しくリノベーションで改修されている住宅は、国からお墨付きをもらえ、さらに他の物件よりも有利になるということです。
これによって、築年数が法定耐用年数である22年を超えている住宅でも、買い手が安心して購入を検討できるようになりました。
確かに築年数はその家に今後どのくらい住めるかの参考材料となりますが、リノベーションの有無によっては単に年数ではそれを判断できません。
そのため、売却価格も一概に築年数だけで査定されるとは限らないということです。
中古住宅の売却を素早くスムーズに済ませたい方におすすめなのが、「不動産会社へ買い取ってもらう」方法です。
売却価格はすぐ分かるため、住み替えや住宅ローンの返済目処が立てやすい点がメリットです。
また、物件所有者が売却前にリノベーションする必要はありませんし、ハウスクリーニングすら不要な場合がほとんどです。
個人間の売買仲介にかかる仲介手数料も支払いません。
売却価格は市場価格の70%程度になる場合が一般的ですが、手離れの良さや商談のスピーディーさを理由に、買取りを選ぶ方も増えています。
お持ちの不動産売却が思うように進まずお悩みの方や、手間をかけずに売却したい方は、買取りをおこなっている不動産会社へ相談してみてください。
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まとめ:築年数の古い中古住宅はリノベーションがおすすめ
住宅はどうしても新築から年数が経てば経つほどその価値が下がると判断されてしまい、売却価格にも影響を及ぼします。
しかし、近年は中古住宅へのニーズが高まっていることもあり「古いから買わない」と築年数だけ見て判断する人が減っているのも事実です。
いくら古くてもきちんとメンテナンスされていたり、リノベーションで性能がアップしていれば、その点を評価してもらえる可能性もあります。
物件数が増えている今だからこそ、魅力的なリノベーションで他と差別化し、できるだけ好条件で売却しましょう。
「リノベーションに費用をかけたくない」「すぐに売却したい」という方は、不動産会社の買取りサービスを利用するのがおすすめです。
「初めての売却でどうやって進めたら良いか分からない」という方もご安心ください。
“howzlife”が、今まで培った知識と経験を踏まえて、売却に有利なリノベーションのご提案から、自社での買取りまで、しっかりとサポートさせていただきます。
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