中古住宅の内覧で忘れずに聞くこと13選!注意点・マナーについても
中古住宅の購入をする際に欠かせない「内覧」ですが、実際に訪れてみると聞くべきことを聞き忘れてしまう方も少なくないでしょう。
特に、中古住宅ですとまだ人が住んでいることも多く、短時間でポイントを押さえて内覧をしなくてはいけません。
そこで、今回は中古住宅の内覧で忘れずに“聞くべきこと”を紹介します。
注意点やマナーについてもお話ししますので、売主とスムーズに商談を進めたい方や、後悔のない中古住宅購入をしたい方は、是非参考にしてください。
・限られた機会・時間を有効に使うためにも、内覧をする際は、事前に「聞くべきポイント」「見ておくべきポイント」を把握しておくことが重要です。
・内覧は「住む人の貴重な時間を割いてもらう」「プライベートな空間を見せてもらう」という謙虚な気持ちを忘れずに、マナーを守って挑みましょう。
・howzlifeでは、中古物件探しからローン相談、リノベーションアフターサービスまでまとめてお任せいただける「ワンストップリノベーション」をご用意しています。
Contents
内覧で必ず聞くべきポイントは?
内覧は、内見と言われることもありますが、実際に住宅を購入する前に現地を訪れて内部を確認するステップを意味します。
売り出し物件に対して不動産会社を介して内覧希望を出します。
中古住宅ですと人が住んでいる状態であることも多いため、内部を見られる機会は限られており、長時間じっくりと隅々まで確認することは難しいです。
そのため、内覧という限られたチャンスに、ポイントを押さえて情報を収集しなくてはいけません。
では、購入を後悔しないために確認しておくべき点は何でしょうか。
ここでは主なポイントを13個紹介します。
その1 住み心地
住宅は、いくら間取りやデザインが好み通りであっても、必ず住みやすいとは言い切れません。
内覧をする際には、ざっくばらんに今住んでいる方に「住み心地」を聞いてみましょう。
住みやすいかどうかは人によって異なるため、できれば何故住み心地がいいのか理由まで確認することをおすすめします。
いくら今住んでいる人が心地よいと感じていても、それがあなたに当てはまるとは限りませんので、内覧をする際にそのご家庭の生活スタイルなどを感じ取ることも重要です。
その2 周辺環境
内覧の目的は、その住宅の内部を見るだけではありません。
周辺の雰囲気や治安などを把握する目的もあります。
前面道路の交通量や、周辺住民の雰囲気、日当たり・風通しなど、周りの環境に左右される要素については、実際に住んでいる人もしくは不動産仲介会社へ確認しましょう。
内覧をする際以外にも、朝・昼・晩や、平日・休日などシチュエーションを変えて現地を訪れてみるのもおすすめです。
思わぬ懸念点が見つかるかもしれません。
その3 引き渡し希望時期
引き渡し時期は今住んでいる方の転居スケジュールなどが影響するため、基本的には買主で決めることはできません。
ですから、いつ入居したいか希望がある場合は、内覧のタイミングで不動産仲介会社を通して確認しましょう。
ただし、場合によっては多少でしたら買主から引き渡し時期の調整希望を申し出ることもできます。
引き渡し時期が合わないからと言ってすぐに諦めるのではなく、一度仲介会社を通して交渉してみましょう。
一般的には、契約成立から引き渡しまで事務手続きや引越し準備で1.5〜3ヶ月かかる点も把握しておいてください。
その4 交通アクセス
ご家族に通勤・通学している方がいる場合は、目的地までの交通アクセスについても確認しておきましょう。
住んでいる方に聞くべきなのは、駅やバス停までのアクセスです。
不動産情報に記載されている「駅から◯分」などのデータは、「不動産の公正競争規約」によって単純な距離から算出することが定められているため、実際にかかる時間とは異なる場合もあります。
特に、ラッシュ時の混み具合や最短ルートなど、住んでみないと分からないことを聞いてみてください。
その住宅でどんな生活をするのかのイメージが湧きます。
その5 リフォーム・リノベーションの履歴
事例を見る:Case143「光あふれ、風に寄り添うワンルーム」
築年数が15年を超える中古住宅ですと、どこかしらリフォーム・リノベーションをしているはずです。
住んでいる人に直接聞く必要はありませんが、不動産仲介会社を通して今までどこにどのような工事をしたか、確認しておきましょう。
築年数が古くてもきちんとメンテナンスされている住宅は資産価値が高いですし、購入後も長く住み続けられます。
逆に、あまりお手入れされていない住宅ですと、見た目がきれいでも、購入後に大掛かりなリノベーションが必要だったり、構造躯体や設備配管・電気配線などが劣化していることも否めません。
その6 ご近所関係
売主や売主側の不動産仲介会社は物件を売却したいため、ご近所のネガティブな情報を教えてくれることは少ないかもしれません。
しかし、購入後気持ち良く住み続けるためにも、可能な限りどのような方が周りに住んでいるかを聞いておきましょう。
お子さんやペットの有無などが事前に分かれば、住み始めてからどのようなご近所関係が築けるのかをイメージする手助けになります。
情報が得られない場合でも、隣近所のお庭や家の前を見てみると、その方の“人となり”や生活スタイルを知るヒントになるはずです。
その7 過去の災害状況・避難場所
地震や台風が起きた際の被災状況についても聞いてみてください。
根掘り葉掘り聞くと売主に不信感を抱かせてしまうため、世間話のような雰囲気で、床下・床上浸水はあったのか、地震の揺れ具合はどのような程度だったかなどをさりげなく尋ねるのがポイントです。
不動産仲介業者を通して聞くと、よりスムーズに情報を得られます。
また、指定緊急避難場所がどこなのか、そこまでどのように行くのが最適なのかも合わせて確認してください。
どうしてもこれらの情報を教えてもらえない場合は、管轄の役所に行くと過去の被災状況が確認できます。
その8 隣地境界線
昔に宅地化した土地や、今まで建て替えをした土地、持ち主が何度か変わっている土地の中には、隣地との境界線がはっきりしていないことがあります。
また、きちんとした書面を交わさずに土地の一部を貸し借りして、その上に建築物があるというケースもゼロではありません。
ですから、内覧をする際に隣地境界線についても必ず確認しましょう。
日本の法律では、境界線を決める明確な定義がないため、最悪の場合隣地の所有者と裁判にまで発展する可能性もあります。
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その9 私道権利状況
私道に面した中古住宅の購入を検討する場合は、その私道の権利についても確認してください。
通常は、私道に面した宅地所有者で、権利を分配しますが、古い住宅ですとその権利状況が曖昧になっていたり譲渡されていたりする可能性もあるからです。
(引用:共有私道の保存・管理等に関する事例研究会 |複数の者が所有する私道の工事 において必要な所有者の同意に関する 研究報告書 ~所有者不明私道への対応ガイドライン~ )
その10 ゴミ集積場の位置
中古住宅を購入する際にチェックを忘れがちなのが、ゴミ集積所の位置です。
場合によっては、購入を予定している家の前にあるかもしれません。
設置基準は自治体によって多少異なりますが、以下の条件に当てはまっていれば、集積所が設置される可能性があります。
- ●既存公道に面している
- ●収集作業車(積載量が 2 トンのものに)の通行又は転回が容易にできる
- ●ゴミ集積所を設けても美観を損ねない
- ●隣接する土地や住宅所有者、その近隣の住民に了解を得ている
つまり、中古住宅の前所有者が了解していれば、住宅の目の前がゴミ集積所になっている可能性があるということです。
気になる方は、購入前に事前に確認しておきましょう。
内覧をする際に目視で確認してもいいですし、それが難しければ場所を売主に聞いてみてください。
その11 町内会・自治会
町内会や自治会は、市町村内の地域ごとに設置されており、住民が自発的に組織・運営します。
最近は、ご近所関係が希薄になったり共働き世帯が増えて役員の確保が難しかったりするなどの理由で、町内会・自治会がないところも多いです。
しかし、まだまだ各地域に置かれており、災害時の住民連携などの観点からも、その重要性が再認識されています。
町内会・自治会があっても加盟しないという選択肢もありますが、気持ち良くご近所付き合いをするためには、積極的に活動に参加した方が良いでしょう。
会費の支払いや地域の清掃活動などをしたくないという方は、詳細について内覧をする際に聞いてみることをおすすめします。
その12 保育園・幼稚園・学校
お子さんがいるご家庭、もしくは近い将来お子さんが生まれる可能性のあるご家庭ですと、保育園や幼稚園、小中学校についても情報を収集しておきましょう。
待機児童の数や、学校の位置はインターネットなどでも簡単に調べられますが、リアルな評判はその地域に住んでいる人でないと分かりません。
また、小・中学校に通うお子さんがいる場合は、通学経路についても聞いてみるといいでしょう。
その13 近隣施設
快適で充実した生活を送るためには、日々の買い物をするスーパーマーケットや商店街、公園、娯楽施設、病院、図書館など様々な近隣施設の存在は欠かせません。
郊外であれば車移動で大抵の施設に行けますが、23区内などの都心部では、徒歩や自転車移動が主な方も多いでしょう。
ですから、売主に普段どこに行っているのか、おすすめの施設があるのかなどを聞いてみてください。
その住宅での生活を、よりリアリティを持って想像できます。
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内覧をする際にはポイントを絞って内装・設備もチェック
内覧をする際には、家の全体的なコンディションや周辺環境などを俯瞰して見ることも重要ですが、設備機器や内装などのディテールをチェックすることも重要です。
ただし、内覧は短時間で行わなくてはいけませんし、まだ人が住んでいれば生活空間へ踏み込んで細かく確認することもできません。
まずは、ポイントを絞って大切なところから見てみましょう。
〈チェックポイント〉 | |
部屋の広さ感 | 家族構成やライフスタイルに合っているか 必要な家具は置けそうか |
内装 | 壁・床・天井の仕上げは理想に近いか 雨漏りや結露・カビの跡はないか |
収納量 | 十分な収納量はあるか 収納しやすいか 現時点での荷物が収まるかどうか |
日当たり・風通し |
必要な場所に日が当たるか |
設備機器 | 高さや大きさなどが使いやすいか コンセントの位置・数量は適切か |
外部空間 | 洗濯物をベランダなどに干せるかどうか 玄関などに危険な段差はないか 駐車・駐輪スペースは十分かどうか 車が出し入れしやすいか |
その他 | 住民が喫煙者の場合、汚れや臭いがついていないか ペットがいる場合、汚れ・キズや臭いがついていないか |
2020年4月に施行された改正民法によって、中古住宅の売買においての「契約不適合責任」が定められました。
これによって、売主は把握している不具合について契約書類に記載し、万が一後から見つかった場合は是正や補償することが義務付けられました。
つまり、設備機器の深刻な不具合などの詳細については、内覧をする際にチェックする必要はありません。
(参考:民法562条)
中古住宅の“内覧”を成功させるためにはマナーが大切
「大切なお金を使って中古住宅を買うのだから、できるだけ多くの情報を内覧で得たい」そう考えるのは当然のことです。
しかし、中古住宅の売買は、売主と買主の合意があって初めて成り立ちます。
そのため、きちんと節度やマナーを意識して、売主の心象よく内覧をしなくてはいけません。
内覧をする際には、以下のマナーを守ってお互い気持ち良く商談を進められるようにしましょう。
- ●住民の方の立ち会いがない時に、勝手に部屋に踏み入らない
- ●家具などに触らない・動かさない
- ●できるだけ少数(2〜3人まで)で行き、お子さんを連れて行かない
- ●その場もしくはすぐ近所で内覧の感想を口にしない
- ●売主に無駄な気を遣わせないように、手土産は持って行かない
- ●勝手に写真撮影をせず、どうしても必要な場合は事前確認を取る
- ●トイレは極力借りない
- ●大声で話さない
- ●直接価格に関する質問はしない
- ●競合物件について話題に出さない
大切なのは、「住民の方に貴重な時間を割いてもらう」「プライベート空間を見せてもらう」という謙虚な気持ちを忘れないということ!
売主が複数からオファーを受けていれば、内覧の心象次第で物件を売ってくれなくなるかもしれません。
特に条件のいい物件ですと、選択権は買主ではなく売主にある可能性もあります。
そのため、必ずマナーを守り、できるだけ売主に好印象を持ってもらうことはとても重要です。
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中古住宅の内覧は、何かと緊張するものです。
「あれもこれも聞かなければ」と思って挑んでも、なかなか思うように聞けないことも少なくありません。
そこでポイントとなるのが、不動産仲介会社選びです。
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中古住宅を購入する際、どうしてもできるだけ多くの情報を内覧をする際に得たいですが、あまり欲張ってしまうと売主への心象もよくありませんし、話がまとまりません。
内覧を気持ち良く成功させるためには、事前に聞くべきポイントや見るべきポイントをリストアップしておき、住んでいる人の負担にならないように配慮しましょう。
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