公開日:2022-08-30 更新日:2024-12-19
築50年の中古リノベーションの失敗例と対策|リノベして何年住める?
築50年の中古マンション・戸建てをリノベーションすることは十分に可能です。
築年数が古くても「管理体制が整っている」「必要な補強工事がおこなわれている」「長年に渡って修繕計画がされている」中古物件なら、これから先も安心して暮らすことができるでしょう。
しかし安さだけを重視して中古物件を選んだり、リスクを把握せずリノベーション計画を立てたりすると、失敗する可能性が高くなります。
この記事では、築50年前後の中古マンション・戸建てリノベーションで失敗を防ぐポイントをご紹介します。
・築50年の中古マンション・戸建てのリノベーションで注意すべき点を伝えします。
・築年数約50年のマンション・戸建てリノベーションでよくある失敗例もチェックしましょう。
目次
築50年の中古住宅をリノベーションするメリット
施工事例:築年数51年のマンションをリノベーション│詳しく見てみる
中古住宅を購入してリノベーションすると、新築マンションや注文住宅よりも費用が抑えられるのが大きなメリット。
また希望のエリアに新築マンションの空きがなくても住めること、自由に間取り変更ができるといったメリットもあります。
さらに築50年前後のマンション・戸建てリノベーションでは、次のようなメリットも期待できます。
- リノベーションする中古住宅の購入費用が安い
- 周辺環境が整った生活ができる
それぞれ詳しくお伝えします。
リノベーションする中古住宅の購入費用が安い
築年数が長いほど中古マンション・戸建ての購入価格は安くなるので、50年前後の中古住宅は新築の半額程度で購入できることも難しくありません。
ベースとなる中古住宅を安く購入することで、リノベーションに予算をまわせるので、理想の家づくりが叶いやすくなります。
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周辺環境が整った生活ができる
築50年の中古マンションや戸建ては、生活しやすい環境が整っているケースが多いのもメリットです。
50年前は日本の経済が飛躍的に拡大した時期なので、交通の便や治安、商業施設や病院などが充実した立地が期待できるでしょう。
築50年戸建てリノベーションの失敗例
築50年前後の戸建てリノベーションでよくある失敗例を覚えておくと、物件探しやプランづくりで役に立ちます。
後半で対策も解説しますので、まずは代表的な失敗例をチェックしてみましょう。
耐震性不足で補強費用が発生・・・
築50年の戸建て住宅は建築基準法改正以前の「旧耐震基準」で建てられているため、耐震性不足でリノベ費用が増加するのはよくある失敗例です。
旧耐震基準の家は、大きな地震で破損するリスクや倒壊の可能性が高くなります。
耐震補強工事は100~300万円前後かかるケースが多く、予測していないと予算オーバーになる可能性があります。
雨漏りやシロアリ被害が発覚・・・
築年数が古い戸建て住宅は、外壁屋根の劣化による雨漏り、土台の腐食やシロアリ被害が隠れている可能性があります。
これらのトラブルを見逃して表面だけリノベーションしてしまうと、後でやり直しになるケースも。
リノベーション前に気づいたとしても、余計な補修費用が掛かってしまいます。
断熱性不足で暑い&寒い!
昔の戸建て住宅は壁や床下の断熱材が入っていないことも多く、そのままリノベーションしてしまうと失敗になる可能性が高いです。
断熱性が低い家は外気の影響を受けやすく、夏場は暑く、冬は寒く快適に過ごせません。
冷暖房効率も良くないため、ムダな光熱費の原因にもなります。
間取り変更できない
中古戸建ての構造によっては、理想の間取りに変更できず失敗するケースも。
例えば建物全体で耐震性を確保するツーバイフォー工法の家は、壁の位置を変更できないことがあります。
また木造軸組み工法の場合でも、「筋交い」「通し柱」など耐震性を確保するための構造は動かせないことが多いです。
間取り変更できるかどうかは見た目だけで判断できないため、リノベーション失敗の原因になる可能性が高いです。
築50年マンションリノベーションの失敗例
築50年のマンションリノベーションでよくある失敗例もチェックしておきましょう。
積立修繕金や管理費が高い!
マンションは積立修繕金・管理費を住民から集め、日々の管理や外壁塗装などのメンテナンスをおこないます。
築50年前後のマンションはメンテナンスすべき箇所が増えてくるため、積立修繕金や管理費が思ったより高いケースが多いです。
耐震基準のマンションは大規模な耐震改修が必要になることも、積立修繕金が高くなる原因のひとつ。
リノベーションが終わって引っ越してから失敗に気づくケースが多く、注意すべきポイントです。
間取り変更できない
鉄筋コンクリート造のマンションも、構造や配管の状況によって間取り変更できないケースがあります。
マンションは「壁式構造」「ラーメン構造」の2種類があり、壁式構造は間取り変更に制限がかかるケースが多いです。
壁位置やキッチンの移動ができないと、理想の間取りをつくれないため失敗する可能性が高いです。
配管が水漏れした
古いマンションで配管交換されていない場合、リノベーションによって既存部分から水漏れするケースがあります。
例えばキッチン交換で配管の位置を変更した際、振動やたわみが伝わって既存配管が緩むことがあるのです。
リノベーション後に床下や壁裏で水漏れするケースもあるため、注意すべき失敗パターンです。
築50年のリノベーションに失敗しないためのポイント
施工事例:築年数48年のマンションをリノベーション│詳しく見てみる
築50年のリノベーションは、費用を抑えながら理想の部屋づくりができることと、利便性のいい立地で生活ができるというメリットがある一方で、築年数の古さから発生するデメリットもあります。
失敗パターンに陥らないように、戸建て・マンションに共通する取り組み方のポイントを一つずつ見ていきましょう。
購入前に耐震性を確認しておく
築50年前後の中古物件を検討する際は、必ず建物の耐震性を確認しましょう。
前述したように、戸建て・マンションどちらも旧耐震基準で建てられているので、現在の耐震基準を満たしていない可能性があります。
中古物件購入後に耐震補強工事が必要なことが発覚すると、リノベーション費用が増加します。
旧耐震基準で建てられた中古物件でも、耐震調査を行ったうえで補強工事が済んでいる場合や、新耐震基準を満たしていると結果が出ている場合であれば問題ありません。
中古マンションの場合は耐震調査や補強工事の履歴から、現在の耐震基準をクリアしているか確認しましょう。
中古戸建ての場合は建築知識のある人物とチェックし、必要であれば耐震診断も実施してください。
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理想のリノベーションが可能なのか確認しておく
築50年の戸建て・マンションどちらも、購入前に間取り変更できるか確認しましょう。
マンションの場合は建物の構造や管理規約をチェックしたり、過去に間取り変更の事例があるか聞いてみたりするのがおすすめです。
戸建ての場合は図面を取り寄せて、実際にリノベーションを担当する施工会社に相談するのが確実です。
一般の方が間取り変更できるか判断するのはかなり難しいため、必ず建築知識を持ったプロに相談してください。
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配管の交換を行う
築50年の中古住宅は配管も劣化しているため、リノベーションと一緒に交換しましょう。
リノベーションをした後に配管のトラブルが発生すると、壁や床を解体してやり直す必要があります。
壁や床を壊して修復するための費用がかかるだけでなく、工事期間中の生活に制限が出るなど手間もかかります。
リノベーションと同時に配管交換すれば、費用や工事期間の削減につながります。
とはいえ配管の寿命は使われている素材によって異なるので、全ての配管が同じタイミングで劣化・破損するわけではありません。
またすでに配管交換済みの中古戸建て・マンションなら、そのままリノベーションしても問題ないでしょう。
販売会社や管理会社に過去のメンテナンス履歴を確認してみてください。
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気密性や断熱性を高める
築年数の古い中古戸建て・マンションは気密性や断熱性が低い可能性があるため、リノベーションでしっかり対策しましょう。
気密性や断熱性が低いと室内の環境が悪くなり、快適な生活を送ることができない可能性が高いです。
- 夏は暑く冬は寒い
- 結露がたまりやすいのでカビの原因になる
- 湿気がたまりやすいのでダニが発生しやすい
室内環境を整えるためにエアコンや除湿機、空気清浄機などを稼働させる必要があり、電気代が高くなることも考えられます。
戸建て・マンションの断熱性や気密性を上げるには、壁の内側に断熱材を入れたり、気密性の高いサッシに取り換えたりする必要があります。
また室内の断熱性や気密性を上げると防音性も高まるので、周囲の騒音による生活の負担軽減効果も期待できます。
室内からの音が外に漏れにくくもなるので、お子さんの大きな声やテレビの音が隣に響くなどの心配はないでしょう。
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断熱リフォームを“失敗”と感じる理由は?マンション・戸建ての失敗例を踏まえた対策
築50年の家はリノベして何年住める?
築年数が古い中古住宅をリノベーションする場合、何年住めるのか寿命が気になる方も多いようです。
戸建て・マンションそれぞれ掘り下げて考えてみましょう。
築50年の戸建てはリノベして何年住める?
築50年の戸建ては、リノベーションと同時にしっかり補修・補強もすれば暮らせる期間の限界はありません。
木造住宅の柱や梁は、雨漏りによる腐食・シロアリ被害などが無ければ100年以上使えると言われています。
寿命が短いのは外壁屋根や水回り設備などで、30年前後がメンテナンス時期の部分が多いです。
屋根や外壁の塗装・張り替え、水回り設備の交換などしっかりメンテナンスすれば、あと20~30年暮らすのは難しくないでしょう。
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築50年のマンションはリノベして何年住める?
築50年のマンションは、建物の物理的な寿命より管理体制が重要になります。
鉄筋コンクリート造の耐用年数は100年以上と言われています。
※参照:国土交通省
住民から修繕費が集まり適切な維持管理ができるマンションなら、あと30~50年暮らすのは難しくないでしょう。
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まとめ
施工事例:築47年のマンションをリノベーション│詳しく見てみる
リノベーションで築50年前後の中古住宅を選ぶのは、耐久性などの不安があるかもしれません。
しかしリーズナブルな価格や住環境の充実などメリットもあるため、一つの選択肢として考えてみる価値はあるでしょう。
耐震性や雨漏りといった築古物件ならではのデメリットも、事前に把握しておけば十分対策可能です。
信頼できる施工会社を見つけて相談するのが、築50年リノベーション成功の近道です。
私たちSHUKEN Reは、中古物件探しからリノベーションまでワンストップ体制でサポートする専門店です。
リノベーションのプロが一緒に物件を探しますので、築年数の古い戸建て・マンションでも失敗リスクを抑えられます。
予算立てやローンの組み方などのご相談もお受けしているので、お気軽にお問い合わせください。