公開日:2025-03-31
社宅をリノベーションで賃貸化するメリットとは?費用相場や満室経営のポイントも解説
近年、従業員が利用しなくなり空室が目立つ社宅を、リノベーションで賃貸アパート・マンションに変えて運用するケースが増えています。
空室率が高くなった社宅は維持管理コストだけがかかり、従業員の福利厚生にもつながりません。
活用されていない社宅を賃貸物件へリノベーションすることで、空室率の改善や家賃収入アップなど、さまざまなメリットが生まれるため、取り組む企業が増えているのです。
この記事では、社宅をリノベーションで賃貸化するメリットや費用相場、入居率や収益性が高い物件づくりのポイントなどを詳しく解説します。
・社宅をリノベーションで賃貸化して収益を得ることで、社員の福利厚生をほかの方法で充実させる、売却するなど選択肢が広がります。
・ただ内外装や設備を新しくするだけでなく、賃貸ニーズに合わせた間取りやアイデアを取り入れるのが収益性が高い賃貸物件づくりのポイントです。
・社宅を賃貸アパートやマンションにリノベーションする際の費用相場を解説します。
■社宅⇒賃貸のリノベーションが増えている理由
ここ数年、大企業から中小企業まで、古くなった社宅をリノベーションして賃貸物件につくりかえるケースが増えています。
社宅は重要な福利厚生の1つではありますが、入居率が低下した状態では管理費用の負担が大きくなり、社有社宅として保有し続けるメリットが低下します。
ライフスタイルの多様化や働き方の変化などを背景に、社宅を利用する従業員が少なくなり、廃止に至るケースも少なくありません。
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築年数が経ち維持管理コストが負担になっていたり、空室が目立ったりしている社宅はそのままだと売却が難しく、経営を圧迫する原因になる可能性もあります。
そこで、社宅をリノベーションによって賃貸アパートやマンションなどの収益物件につくり変えて活用するケースが増えているのです。
■社宅リノベーションで賃貸化するメリット
古くなり空室が増えた社宅をリノベーションして賃貸物件にすることで、次のようにさまざまなメリットが生まれます。
空室率を改善できる
従業員向けの社宅をリノベーションで一般的な賃貸アパートやマンションにすることで、入居者を広く募って空室率改善の手段が増えるのは大きなメリットと言えます。
社有社宅の場合は自社の従業員しか利用できないため、リノベーションで対策をしても空室率を大きく改善するのは難しいです。
一方、リノベーションで集客力が高い賃貸アパートやマンションにつくり変えれば、入居率を高めることも可能です。
家賃収入がアップ
社宅をリノベーションで賃貸物件にすることで、賃料設定を見直し家賃収入アップを狙えるのもメリットの1つです。
福利厚生の一環として従業員に貸し出す社宅は、一般的な家賃相場より賃料を低めに設定するのが一般的です。
社宅の賃料は企業によってさまざまですが、一般的な家賃相場の半額以下に設定されることが多いため、収益としては期待できません。
リノベーションでしっかり空室対策すれば、周辺の家賃相場に近い賃料を設定できるため、収益性が高いアパートやマンションをつくれます。
収益で福利厚生を充実させられる
社宅リノベーションで収益性の高い賃貸物件をつくれば、その収益で従業員の福利厚生を充実させることも可能です。
最近は通勤手当や住宅補助といった昔ながらの福利厚生だけでなく、ジムやマッサージなどの健康補助、サブスクリプションの費用手当など、ユニークな制度を取り入れる企業も増えています。
就職や転職の際に福利厚生をチェックする方も増えているため、社宅を賃貸にリノベーションして生まれた収益を活用することで、従業員の確保につながる可能性もあります。
売却しやすい
社宅を賃貸にリノベーションして家賃収入を得るだけでなく、物件自体を売却しやすくなるのもメリットの1つ。
築年数が古く内外装や設備が劣化している社宅は売却が難しく、再利用のために多額の費用がかかるため売却益もあまり期待できません。
しかし、リノベーションで収益性が高い賃貸物件につくり変えれば、投資物件として検討されやすくなり、入居率が高い状態ならオーナーチェンジ物件として売却益アップも期待できます。
■社宅リノベーションで満室賃貸物件をつくるポイント
社宅をリノベーションして賃貸化するメリットはさまざまですが、ただ内外装や設備を新しくすれば良いわけではありません。
賃貸物件として入居率や賃料設定を高めるためには、入居者にとって魅力的な間取りや設備などをととのえる必要があります。
社宅をリノベーションして、収益性が高い賃貸アパートやマンションにつくり変えるためのポイントを押さえておきましょう。
まずは賃貸需要をマーケティング
社宅を賃貸物件にリノベーションする前に、まずは周辺エリアをチェックしてどんな賃貸需要があるのかしっかりマーケティングしましょう。
地域内の競合物件をチェックすれば、単身者・ファミリーなどどんな家族構成が多いのか、家賃相場がどれくらいなのかなどが分かります。
また、各省庁の統計データをまとめて検索できるe-Stat、マップ上で統計情報を表示できるjSTAT MAPなどを活用するのも効果的です。
周辺エリアの人口密度や年齢層、学校や企業の場所などを統計データでチェックすることで、賃貸需要の把握に役立ちます。
マーケティングによってターゲット層を明確にすることで、ニーズにマッチした収益性の高い賃貸物件をつくりやすくなります。
入居者に合わせた間取りづくり
マーケティングによって周辺エリアの賃貸ニーズが明確になったら、入居者に合わせた間取りプランをつくりましょう。
例えば、大学や専門学校が近くにあり、若い単身者のニーズが多い場合、ワンルームなどコンパクトな間取りで賃料を抑えた方が高い入居率が期待できます。
逆に、通勤の利便性が高くファミリー層が期待できるエリアなら、部屋数が多く広いLDKの間取りがマッチする可能性が高いです。
入居者の属性や家族構成によって適切な間取りは変わるため、リノベーションでニーズにマッチするプランを考えてみましょう。
トレンドの設備を取り入れる
宅配ボックスや対面キッチンなど、賃貸物件探しで注目度が高いトレンドの設備をリノベーションプランに取り入れることも大切です。
昔ながらの独立キッチンや3点ユニットバスなど、古い水回り設備はただ新しくしただけだと入居者から敬遠される傾向があります。
例えば3点ユニットバスのままだと、賃貸ポータルサイトなどで「バス・トイレ別」の条件で検索したときにはじかれてしまい、入居率に影響します。
間取り変更も含めたリノベーションで、現代のライフスタイルに合う魅力的な物件をつくることが大切です。
また、モニター付きインターホンやゴミ置き場など、定番の設備を網羅することも重要です。
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断熱性能を高める
リノベーションで入居率や収益性が高い賃貸物件をつくるためには、断熱性能を高めるのも重要なポイントです。
2025年4月からすべての新築住宅に断熱等級4以上の適合が義務付けられ、賃貸アパートやマンションも対象となります。
今後は高い断熱性能の賃貸住宅が普及し一般化することが予想されるため、見た目や設備だけリノベーションしても競合物件に埋もれてしまう可能性が考えられます。
社宅から賃貸物件への一棟リノベーション時なら、内装をはがして断熱材を入れたり、ペアガラス化したりといった断熱改修も可能です。
■社宅⇒賃貸リノベーションの費用相場は?
社宅を賃貸アパートやマンションにリノベーションする場合、費用相場も気になるところです。
各部屋に水回りがある一般的な間取りの社宅なら、リノベーション費用は普通の住宅とそれほど変わりません。
専有部分のリノベーション費用相場は、1㎡あたり15~20万円が目安です。
仮に50㎡の部屋をリノベーションする場合、750~1,000万円が相場になるということですね。
ただし、社宅一棟まるごとリノベーションで賃貸化する場合は、複数の部屋を同時進行で施工できるため、戸数によってはコストダウンできる可能性もあります。
こちらのコラムで一棟リノベーションの費用相場を解説しています。
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■まとめ
空室が目立ち管理コストが負担になっている社宅は、リノベーションで賃貸アパートやマンションとして運用するのも1つの選択肢です。
リノベーションで空室率を改善し家賃収入をアップすれば、社宅以外の福利厚生を充実させて従業員のエンゲージメント向上にもつながります。
ただし、ただリノベーションすれば入居率が高くなるわけではないため、ターゲットやコンセプトを明確にして、魅力的な賃貸物件をつくることが大切です。
アパートやマンションなどの集合住宅のリノベーション実績が豊富な施工会社に相談し、適切なアドバイスや提案を受けましょう。
SHUKEN Reは、多くの住宅改修で培ったノウハウを活かし、社宅から賃貸物件へのリノベーションをお手伝いします。
経験豊富なスタッフがお話をお伺いしますので、ぜひお気軽にご相談ください。