公開日:2024-02-21 更新日:2024-07-04
長屋のおしゃれなリノベーション事例|長屋暮らしのメリットや費用相場も
この記事では、長屋をリノベーションしたい方に向けて、おしゃれな実例や費用相場を解説します。
相続した長屋をお持ちの方や、長屋を購入しておしゃれなマイホームをつくりたい方に役立つ情報を分かりやすくお届けします。
長屋暮らしのメリットや魅力、耐震性や断熱性などリノベーション時にチェックすべきポイントも詳しく掘り下げますので、ぜひお役立てください。
・90㎡の長屋リノベーションの費用相場は900~1,980万円です。
・耐震性、断熱性、防音性、メンテナンス履歴など、長屋リノベーションで注意すべきポイントを覚えておきましょう。
■長屋とはどんな間取り?
長屋とは共同住宅の一種で、複数の住戸が隣同士で連棟になっている建物のことを指します。
建物自体は戸建て住宅に近いですが、隣の家同士の壁がつながっている点が大きな違いです。
しかし、シェアハウスなどとは違い、お部屋や玄関は独立しているので、一般的な戸建てと同じように暮らすことが可能です。
長屋は江戸時代から続く伝統的な建築様式ですが、最近は洋風で2階建ての「テラスハウス」と呼ばれるタイプも増えています。
古くから残る長屋をおしゃれにリノベーションして、店舗やマイホームとして活用するケースも増えています。
戸建て・マンションどちらにもない特徴やメリットがあるので、オリジナリティのあるマイホームを求める方はぜひ長屋リノベーションを検討してみてください。
■長屋暮らしの魅力とメリット
長屋での暮らしには、戸建て・マンションどちらにもない魅力やメリットがあります。
人気エリアでも物件を見つけやすい
長屋は東京・大阪などの大都市圏に多く見られ、利便性が高い好立地の物件を見つけやすいのが大きなメリット。
人気が高く物件が見つかりにくいエリアや、古くから続くおしゃれな街でも、長屋なら理想の暮らしを実現できるかもしれません。
そもそも長屋は地価が高いエリアで土地を有効活用するためにつくられているケースが多く、好立地な物件を見つけやすいのです。
複数の住戸が連なる長屋は、戸建てより土地を有効活用でき、マンションやアパートのような共同住宅より規制が少ないため建てられるエリアが広いです。
住みたいエリアで戸建てやマンションが見つからないときは、長屋まで選択肢を広げてみると良いかもしれません。
物件価格や維持費を抑えやすい
長屋は構造的に建築コストを抑えやすく、中古物件の価格やメンテナンスにかかる維持費を抑えやすいのも魅力的なポイント。
マンションのような共用部分が無く、隣の家と構造を共有するため建築コストを抑えやすいのが長屋の特徴です。
販売価格もリーズナブルな傾向があり、戸建てやマンションのハードルが高い都市部でも、長屋なら予算内で購入できる物件が見つかるかもしれません。
また、外壁の面積が少ないので塗装メンテナンス時の費用も一般的な戸建てより抑えやすく、マンションのような積立修繕金の負担もありません。
マンションより専有部分が広くのびのび暮らせる
長屋はマンションより専有部分が広い物件が多く、ライフスタイルに合わせてのびのび暮らしやすいのも特徴です。
地価が高い都市部では戸建てのハードルが高く、マンションが主な選択肢になります。
しかし、前述したように長屋なら都市部でもちょうど良い価格帯の物件を見つけやすく、マンションより広い専有部分を確保できる可能性が高いです。
戸建ては予算的に厳しいけど、マンションだとちょっと狭い・・・。そんなときは長屋暮らしを検討してみるのも良いですね。
■長屋の間取りリノベーション事例ビフォーアフター
長屋をおしゃれに間取りリノベーションしたビフォーアフター事例をご紹介します。
間取り図のビフォーアフターや内装の写真を見て、どんなマイホームをつくれるのか雰囲気をつかんでみましょう。
事例①
長屋のリノベーション事例を見る:Case28「異国感漂うテラスハウスリノベ」
築36年、延床面積79㎡の中古テラスハウスを購入し、おしゃれにリノベーションしたビフォーアフター事例です。
長屋のリノベーション事例を見る:Case28「異国感漂うテラスハウスリノベ」
リビングは元々の和室をつなげて、L字型の窓からたっぷり自然光が入る開放的な間取りに。
長屋の昔ながらの間取りも、ちょっとした変更で現代のライフスタイルにマッチさせることができます。
長屋のリノベーション事例を見る:Case28「異国感漂うテラスハウスリノベ」
キッチンは壁付けレイアウトを変更せず、レトロ感のあるコーディネートで長屋ならではの雰囲気もしっかり活かしています。
事例②
AFTER
長屋のリノベーション事例を見る:Case157「Nordic Style」
地価の高い東京都で、築45年、延床面積96㎡の2階建てテラスハウスを購入してリノベーション。
長屋のリノベーション事例を見る:Case157「Nordic Style」
各部屋が独立している長屋の間取りを、キッチンを中心にした現代的で開放感のあるLDKにリノベーション。
長屋のリノベーション事例を見る:Case157「Nordic Style」
リビングに隣接するワークスペースは、在宅ワークの際間仕切りで個室化できるようになっています。
長屋のリノベーション事例を見る:Case157「Nordic Style」
2階は天井裏のデッドスペースを活かし、収納スペースや遊び場など多目的に活躍するロフトを造作。
■長屋リノベーションで確認すべき注意点
実際に長屋をリノベーションするときは、次のようなポイントをしっかり確認しましょう。
長屋を相続した方、これから購入する方どちらにも共通する内容ですので、リノベーション計画の前に必ずチェックしてください。
耐震性
築年数が古い長屋をリノベーションする場合、建物の耐震性を確認し、必要に応じて耐震補強を検討しましょう。
連棟構造の長屋は地震に強いと言われることもありますが、築年数が古いと現行の耐震基準に適合していないケースもあるので要注意。
- 旧耐震基準:震度5程度の地震で倒壊しない耐震性
- 新耐震基準:震度6~7程度の地震で倒壊しない耐震性
1981年5月31以前に建築確認申請を受けた長屋は、旧耐震基準で建てられている可能性があります。
旧耐震基準が大地震で必ず倒壊するわけではありませんが、長く暮らすなら耐震補強でリスクを下げる必要があるでしょう。
耐震性の重要性や耐震補強工事については、こちらのコラムもごらんください。
〈関連コラム〉
戸建の“耐震補強”リノベーションはここがポイント!費用から方法まで解説
断熱性
昔に建てられた長屋は断熱性が低いケースも多く、省エネ性や快適性に影響するため必ず確認すべきポイントです。
古い長屋は外壁や床に断熱材が入っていないことも珍しくなく、そのまま暮らすと暑さや底冷えを感じることも。
リノベーションと一緒に断熱材の追加や窓の交換なども検討し、快適で省エネ性の高い長屋をつくりましょう。
リノベーションで断熱性を高める方法はこちらのコラムで詳しく解説しています。
〈関連コラム〉
リノベーションで断熱性・気密性を高める!メリットから方法・費用目安まで解説
防音性
隣の家と壁を共有する長屋やテラスハウスは、防音性の確認と対策も重要です。
古い長屋だと、簡易的な石膏ボードの壁だけで隣の家と隣接しているケースもあり、生活音が聞こえてストレスになる可能性があります。
また、屋根裏が隣の家とつながっていて、2階の音が聞こえやすいケースもあります。
防音性を高める方法や対策については、こちらのコラムをごらんください。
〈関連コラム〉
防音対策とは遮音&吸音&防振|壁が薄い家、マンションなどにおすすめの対策を紹介
メンテナンス履歴
長屋のリノベーションを検討する際は、水回り設備の交換や外壁塗装などのメンテナンス履歴も要チェックです。
適切にメンテナンスされていない長屋は状態が悪く、余計なリノベーション費用がかかる可能性があります。
中古の長屋を検討するときは、前の持ち主にどのようなメンテナンスをしていたか質問してみましょう。
相続した長屋をリノベーションする場合も、なるべくご両親や親族にメンテナンス状況を確認してみてください。
これから中古の長屋を購入してリノベーションする方は、施工会社と一緒に物件を探すと、重要なポイントをチェックしてもらえるのでおすすめです。
施工会社と一緒に物件を探すワンストップリノベーションについては、こちらも参考にどうぞ。
■長屋リノベーションの費用相場
長屋リノベーションの基本的な工事内容や費用相場は、一般的な戸建住宅に近いです。
戸建住宅の内装・水回りのフルリノベーションは、1㎡あたり10~22万円が相場です。
〈関連コラム〉
リノベーション費用の相場は?プロが教える業者選びと費用を抑えるコツを徹底解説!
仮に延床面積90㎡の長屋をリノベーションする場合、900~1,980万円が相場になります。
金額に幅があるのは、建物の状態や工事内容によって変動するためです。
例えば、耐震性や断熱性に問題のない長屋なら、1,000万円前後でリノベーションできる可能性が高いでしょう。
〈関連コラム〉
【予算1,000万円以内】一戸建てリノベーション実例9選を紹介
しかし、壁や床に断熱材を入れたり、耐震補強をしたりすると、当然予算も多めにかかります。
特に、築年数が古い長屋は、建物の状態によってリノベーション費用が変動しやすいので要注意。
リノベーション実績が多く建築知識が豊富な施工会社に相談し、早めに正確な見積もりをしてもらうのがおすすめです。
■まとめ
長屋暮らしには戸建て・マンションどちらにもない魅力やメリットがあり、リーズナブルな傾向があるためリノベーションのベースにも向いています。
予算内でおしゃれなマイホームをつくりたい方、オリジナリティのある家に住みたい方は、ぜひ長屋リノベーションを検討してみてください。
ただし、長屋には耐震性や断熱性など注意すべきポイントもあるので、建築知識が豊富で実績のある施工会社に相談しましょう。
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