公開日:2024-02-18 更新日:2024-07-04
マンション最上階に住むメリット・デメリットと対策|間取りリノベーション事例も紹介
マンションの最上階は眺望や日当たりなどの条件が良く、プレミアム感もあるため人気物件になるケースが多いです。
しかし、実際に暮らしている人の声や災害時のニュースなどを見ると、最上階に住むデメリットも気になるところです。
今回はマンション最上階に住むメリット・デメリットを比較し、対策も併せて解説します。
実際にマンションの最上階をおしゃれに間取りリノベーションした事例も紹介しますので、マイホームのイメージづくりにもお役立てください。
・最上階は販売価格が高い傾向があり、断熱性の低さやエレベーター待ちなどが気になるという意見も多いです。
・中古のマンション最上階をリノベーションする方法なら、多くのデメリットに対策できます。
■マンション最上階に住むメリット
マンション最上階の暮らしには、次のようにさまざまなメリットがあります。
プライバシー性が高い
マンションの最上階は地上や周囲の建物からの視線が届きにくく、プライバシー性が高いのが大きなメリットです。
マンションでも低層階だと、向かいの建物や通りの通行人からの視線が気になり、カーテンを開けられないケースも少なくありません。
周囲の視線を気にせずのびのび暮らせるのは、高層階ならではのメリットと言えるでしょう。
眺望が良い
高層マンションの最上階は視界を遮る建物が少ないため、窓からの眺望が良いのも魅力的なポイント。
前述したようにカーテンを開けやすいため、見晴らしの良い景色をいつでも楽しむことができます。
マンション向きや窓の方角によっては、朝日や夕日など美しい景色を毎日眺められるケースも。
日当たりが良い
ある程度高さのあるマンションの最上階は、日当たりが良く将来悪化するリスクが少ないのもメリットです。
開発が激しい都市部のマンションでは、購入した後に大きな建物がつくられて日当たりが悪化するケースも珍しくありません。
しかし、高層マンションの最上階なら、さらに高い建物ができて日当たりが悪化するリスクは少ないでしょう。
室内の開放感が高い
マンション最上階はほかのフロアより天井高をアップしている物件が多く、リビングや居室の開放感が高いのも意外なメリットです。
また、リノベーションで天井の下地を撤去することで、さらに開放感を高めるテクニックを使えるケースも多いです。
〈関連コラム〉
スケルトン天井でマンションをグッとおしゃれに♪東京・千葉のリノベーション実例
上の階からの生活音や騒音が少なく静か
マンション暮らしでトラブルになることが多い上の階から響く足音や生活音がないのも、最上階ならではのメリットと言えるでしょう。
高層階なら車の走行音や街の環境音も聞こえにくく、静かな生活を送れる可能性が高いです。
防犯性が高い
階数が高いマンションの最上階は、低層階よりオートロックやカメラなどで防犯性が高められていることが多いのもメリットの1つ。
警察庁がまとめたデータによると、令和4年度の侵入強盗の発生件数は、3階建て以下17.6%、4階建て以上9.3%と高層階の方が少なくなっています。
最上階だからといって全くリスクがないわけではありませんが、凶悪な犯罪に巻き込まれる可能性が低いのは大きなメリットですね。
参照元:警察庁 住まいる防犯110番
虫の侵入リスクが少ない
高層階マンションの最上階は、蚊やハエをはじめとする虫の侵入リスクが少ないのも大きなメリットです。
一般的な地域に生息している虫が自力で侵入できるのは、マンションの3階程度の高さが限界と言われています。
最上階で高さがあるほど、ベランダの洗濯物に虫がついたり、窓から不快害虫が侵入したりするリスクは少なくなるのです。
荷物や人について虫が入ってくる可能性もゼロではありませんが、見かける機会が少なくなるのはうれしいポイントですね。
資産価値が高い
マンション最上階は、ここまでご紹介したようなメリットがあるため需要が多く、資産価値が高いのも特徴です。
将来住み替えすることになった場合、最上階なら買手を見つけやすく売却益も期待できます。
■マンション最上階に住むデメリット
マンションの最上階での暮らしには、メリットだけでなく注意すべきデメリットもあります。
後悔しないように事前にしっかり把握し、対策も踏まえて検討しましょう。
冷房が効きにくく暑い
マンション最上階は構造的に断熱性が低いケースが多く、冷暖房効率が悪く暑さを感じやすいのがデメリット。
マンションの中間階層は、上下左右のお部屋が断熱層として機能するため、外気の影響を受けにくく冷房が効きやすいです。
一方最上階は、上の階がなく屋上の太陽光の影響を受けるため、夏は室内がジワッと熱くなり冷房が効きにくくなることがあります。
最近のマンションは天井に断熱材を入れて対策しているケースもありますが、築年数が古い中古物件を検討するときは構造や暑さ対策の確認が必要です。
地震や火災発生時のリスクが高い
マンションは高層階になるほど地震の揺れを感じやすく、避難に時間がかるのも注意すべきデメリットです。
高層マンションの最上階は揺れが大きくなりやすいため、家具が倒れてケガをしないように備える必要があります。
地震や火災発生時はエレベーターが停止する可能性が高いため、非常階段や避難はしごなどの避難経路を確認しておくことも大切です。
エレベーター待ちが不便
マンションは高層階になるほどエレベーターが来るまでの時間が長くなり、途中で止まることも多いため不便に感じるケースもあります。
対策としては、階数や戸数に対してエレベーターの設置台数が多い物件を選ぶのがおすすめです。
また、1~10階用、10~20階用など、階層ごとにエレベーターが分かれているマンションを選ぶのも効果的。
屋上からの侵入窃盗リスクがある
低層マンションの最上階に住む場合、屋上から侵入されるリスクもあるので要注意です。
マンション自体のセキュリティがしっかりしていても、玄関ではなく窓から侵入されると意味がありません。
対策としては、簡単に屋上に入れない構造のマンションを選んだり、防犯性の高い窓ガラスに交換したりするのが効果的です。
タワーマンションの最上階は音が気になるケースもある
数十階建てのタワーマンションの最上階は、低層階とは別の音が気になるケースもあるため注意が必要です。
例えば、高層階は周囲に遮る建物がないため、飛行機や緊急車両のサイレンなど遠くの音が聞こえてしまうケースもあります。
また、タワーマンションの高層階は軽量にする必要があるため石膏ボードなど乾式壁が採用されていることが多く、鉄筋コンクリート造の低層マンションより隣の音が気になる可能性も。
物件選びの段階で、構造や防音性までチェックする必要があるでしょう。
販売価格が高い
マンション最上階は資産価値が高い分、販売価格も高く購入費用の負担が大きいのもデメリットと言えます。
特に、タワーマンションの最上階はプレミア価格が付いていて、市場相場より高額で販売されているケースが多いです。
新築マンションの最上階はハードルが高いため、お手頃価格の中古マンションを上手に選んでリノベーションするのがおすすめです。
■マンション最上階のデメリット対策はリノベーションがおすすめ
マンション最上階のデメリットは物件選びでの対策も重要ですが、中古物件をリノベーションするのもおすすめです。
新築マンションの最上階は購入価格が大きなハードルになりますが、築20~25年前後のお買い得物件を上手に選んでリノベーションすれば負担を軽減できる可能性が高いです。
中古マンションの狙い目築年数やリノベーション費用相場はこちらのコラムで解説しています。
〈関連コラム〉
中古マンションを買うなら築何年が狙い目?リノベーション前提の物件選び
リノベーション費用の相場は?プロが教える業者選びと費用を抑えるコツを徹底解説!
また、フルリノベーションなら断熱性や防音性なども対策できますし、スケルトン天井で開放感を高めるなど最上階ならではの住まいづくりも可能です。
次の章で、実際にマンション最上階をおしゃれにリノベーションした事例をチェックしてみましょう。
■マンション最上階の間取りリノベーション事例
SHUKEN Reが手掛けた、マンション最上階の間取りリノベーション事例を2件ご紹介します。
写真下のリンク先の詳細ページに間取り図や全体の写真もありますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
マンション最上階のリノベーション事例を見る:Case161「BOOKSHELF」
天井高にこだわってマンション最上階を選び、開放感あふれるLDKにリノベーションした事例です。
マンション最上階のリノベーション事例を見る:Case161「BOOKSHELF」
壁一面の本棚も、高い天井の最上階ならではのアイデア。
マンション最上階のリノベーション事例を見る:Case156「Memories&Future」
天井の下地を撤去して屋根形状を活かし、おしゃれで開放的なLDKに。マンションとは思えない素敵な空間に仕上がっています。
■まとめ
マンションの最上階はメリットいっぱいですが、注意すべきデメリットもあります。
良いところだけを見て選ぶと後悔する可能性もありますので、デメリットと対策もしっかり覚えておきましょう。
中古マンションの最上階とリノベーションはとても相性が良いので、ぜひ検討してみてください。
SHUKEN Reは東京・神奈川・千葉の首都圏エリアで、物件探しからリノベーション計画までワンストップ体制でサポートする専門店です。
リノベーション向きのマンション最上階探しもお手伝いできますので、ぜひお気軽にご相談ください。