公開日:2024-02-12 更新日:2024-07-04
窓断熱リフォーム補助金|リノベに使える補助額シミュレーション・注意点も解説
この記事では、2024年の窓断熱リフォームに使える補助金の種類や対象工事、補助額について分かりやすくまとめます。
ガラス交換・内窓設置・外窓交換などどんな工事が対象になるのか、いくら補助金を受け取れるのか分かるような構成です。
また、交付申請の締め切りや手続時の注意点なども解説しますので、ぜひスムーズなリフォーム計画にお役立てください。
※本記事は2024年1月時点の情報をもとに作成しています。最新の状況については、お気軽にお問い合わせください。
・フルリノベーションなら子育てエコホーム支援事業、窓断熱リフォームのみなら先進的窓リノベ2024事業を活用するのがおすすめです。
・ガラス交換、内窓設置、外窓交換のメリット・デメリットを把握して、ご自宅に合う窓断熱リフォームを選べるようにしましょう。
■窓断熱リフォームに使える補助金の種類
2024年の窓断熱リフォームに使える補助金は、大きく分けると次の3種類です。
- 先進的窓リノベ2024事業
- 子育てエコホーム支援事業
- 自治体の補助金
1つずつ内容を詳しくチェックしていきましょう。
先進的窓リノベ2024事業
画像引用元:先進的窓リノベ2024事業公式サイト
先進的窓リノベ2024事業は、窓の開口部の断熱リフォームを対象とした国の補助金制度です。
補助対象 | 開口部(窓)の断熱改修(リフォーム)の工事発注者 |
補助額の上限 | 200万円/戸 |
対象工事 | ガラス交換 内窓設置 外窓交換 ドア交換(条件あり) |
交付申請期間 | 2024年3月中下旬~予算上限に達するまで
(遅くとも2024年12月31日まで) |
先進的窓リノベ2024事業は、窓一か所ごとに補助額が決められていて、合計金額が支給される仕組みです。
補助額の上限は一戸あたり200万円と大きく、リフォーム・リノベーションと一緒に窓の断熱改修をお得にするチャンスです。
一戸建て・マンションなど住宅の窓断熱リフォームの工事金額が5万円なら原則的に対象になるため、どのお住まいでも利用しやすいのもうれしいポイント。
窓断熱リフォームを検討するときに、積極的に活用したいメインの補助金制度です。
子育てエコホーム支援事業
画像引用元:子育てエコホーム支援事業公式サイト
子育てエコホーム支援事業は新築・リフォーム両方対象となる補助金制度で、窓断熱を含む省エネリフォーム、子育て支援などが対象となります。
補助対象 | 開口部(窓)の断熱改修(リフォーム)の工事発注者 |
補助額の上限 | 30~60万円/戸
※世帯構成や中古住宅購入の有無で変化 |
対象工事 | ①開口部の断熱改修 ②外壁、屋根・天井又は床の断熱改修 ③エコ住宅設備の設置 ④子育て対応改修 ⑤防災性向上改修 ⑥バリアフリー改修 ⑦空気清浄機能・換気機能付きエアコンの設置 ⑧リフォーム瑕疵保険等への加入 ※①~③の工事いずれかが必須 |
交付申請期間 | 2024年3月中下旬~予算上限に達するまで (遅くとも2024年12月31日まで) |
窓断熱リフォームのほかにもさまざまな工事が対象となるため、中古住宅や実家などをフルリノベーションするときに活用したい補助金です。
ただし、窓断熱リフォームの補助額は前述した先進的窓リノベ2024事業より少なめなので、窓だけで考えるならそちらを使った方がお得になります。
国の補助金なので、同じ窓に対して補助金を2重に受けることはできませんが、別のリフォーム工事で併用することは可能です。
自治体の補助金
窓断熱リフォームをするお住まいの自治体によっては、独自の補助金制度を用意しているケースもあります。
東京都の窓断熱リフォーム補助金の例を見てみましょう。
補助対象 | ①都内に住宅を所有する個人・法人及び管理組合
②上記①と共同で申請するリース事業者 |
補助額の上限 | 高断熱窓:100万円/戸 高断熱ドア:16万円/戸 断熱材:24万円/戸 ※国の補助金を併用する場合、減額になるケースあり |
対象工事 | 高断熱窓 高断熱ドア 断熱材 |
交付申請期間 | 令和5年5月29日から公社が定める日まで (予定)令和9年度まで |
出典:(令和5年度) 既存住宅における省エネ改修促進事業(高断熱窓・ドア・断熱材)
窓断熱リフォームの補助額は、工事費と製品代の1/3で、上限は1戸あたり100万円です。
1つ以上の部屋の窓をすべて断熱改修することが要件なため少しハードルは高めですが、補助額が大きいので活用するメリットがありますね。
前述した先進的窓リノベ2024事業、子育てエコホーム支援事業など国の補助金を使う場合は上限が減額されますが、併用可能なのでうまく活用すれば費用負担を抑えられます。
ほかにも、都道府県や市町村独自の補助金が用意されていることもあるので、お住まいの地域ごとに確認してみましょう。
■窓断熱リフォームの種類と特徴
補助金対象となる窓断熱リフォームは大きく分けると3種類あり、それぞれ断熱効果や工事方法が異なります。
窓断熱リフォームの補助額を確認する前に、基本的な種類と特徴を覚えておきましょう。
ガラス交換
画像引用元:先進的窓リノベ2024事業
既存のサッシ枠はそのままで、ガラスだけ断熱性能が高い製品に交換する方法です。
今のお住まいにシングルガラスが使われている場合、ペアガラスやトリプルガラスに交換することで断熱効果を得ることができます。
ガラス交換はほかの窓断熱リフォームと比べて工事期間が短く、作業自体は1日で完了するケースも多いです。
一戸建てはもちろん、マンションでも採り入れやすい窓断熱リフォームです。
ただし、金属のサッシ枠はそのままなので、冬の朝などにガラス以外の部分が結露することもあります。
より高い断熱効果や結露対策を求めるなら、内窓設置や外窓交換も検討した方が良いかもしれません。
内窓設置
画像引用元:先進的窓リノベ2024事業
今の窓はそのままで、内側に新しい窓を設置して空気層をつくり、断熱効果を得る方法です。
2つの窓の間にできる空気層が厚いため、ガラス交換より大きな断熱効果が期待できるのが内窓設置のメリット。
室内側の窓枠に設置するため、一戸建て・マンションどちらでも採り入れやすいです。
ただし、窓の開閉動作が2倍になるので、よく開け閉めする場所は不便に感じることがあるかもしれません。
外窓交換
画像引用元:先進的窓リノベ2024事業
既存の窓を一度撤去して、断熱性能が高い窓に丸ごと交換する方法です。
ガラス交換より高い断熱効果が期待でき、古いサッシ枠も丸ごときれいになるのが外窓交換のメリット。
ただし、外壁の一部を解体して窓を交換するはつり工法、解体せず交換できるカバー工法があり、建物の状況に合わせて選べます。
ただし、マンションの窓は共用部分に含まれることが多く、外窓交換できない可能性が高いです。
築年数が古めの一戸建ては、外窓交換するメリットが大きいでしょう。
■窓断熱リフォームの補助額シミュレーション
補助金を活用して窓断熱リフォームする場合、どれくらいの補助額になるのか例を挙げてシミュレーションしてみましょう。
全国共通で補助額が大きい先進的窓リノベ2024事業を使い、一般的なLDKの窓を一式リフォームした場合の補助額をシミュレーションしてみます。
戸建て・マンションどちらでも採り入れやすい、ガラス交換と内窓設置について、同じ条件でどれくらい補助額が変わるのか見てみましょう。
実際の補助額は窓の断熱性能によって4段階に分けられていますが、今回は金額の範囲で表記します。
工事内容ごとの詳しい補助額は、先進的窓リノベ2024事業の公式サイトでご確認ください。
ガラス交換の補助額16.8~31万円
先進的窓リノベ2024事業のガラス交換はサイズごとに1枚あたりの補助額が決められており、合計金額が支給されます。
窓のサイズ | 補助額 |
リビングの掃き出し窓×2か所
1800mm×1800mm |
大:3~5.5万円/1枚
12~22万円(4枚分) |
ダイニングの引き違い窓×1か所
1200mm×1800mm |
中:1.9~3.4万円/1枚
3.8~6.8万円(2枚分) |
キッチンの上げ下げ窓
300mm×1200mm |
小:0.5~1.1万円/1枚
1~2.2万円(2枚分) |
合計 | 16.8~31万円 |
上記のようなLDKの窓ガラスを丸ごと交換した場合、補助額の合計は16.8~31万円となります。
内窓設置の補助額22.2~47.2万円
内窓設置は1か所ごとに補助額が決められていて、合計金額が支給されます。
窓のサイズ | 補助額 |
リビングの掃き出し窓×2か所
1800mm×1800mm |
大:5.2~11.2万円/1か所
10.4~22.4万円(2か所分) |
ダイニングの引き違い窓×1か所
1200mm×1800mm |
中:3.6~7.6万円/1か所
7.2~15.2万円(2か所分) |
キッチンの上げ下げ窓
300mm×1200mm |
小:2.3~4.8万円/1か所
4.6~9.6万円(2か所分) |
合計 | 22.2~47.2万円 |
内窓設置は同じサイズのガラス交換より補助額が大きくなり、今回のシミュレーションでは22.2~47.2万円となりました。
■窓断熱リフォーム補助金申請時の注意点
国や自治体の補助金制度は予算が決められていて、申し込みが上限に達すると早期締め切りされてしまうことがあるので要注意。
最近は窓断熱リフォームや補助金の注目度が高いため、申し込みが殺到するとすぐに締め切られてしまう可能性があります。
補助金の申請は工事請負契約書を交わした後になることが多いため、動き出しが遅いと受け取れなくなってしまうかもしれません。
補助金を活用してリフォームする際は、なるべく早めに見積もりや交付申請を進めるようにしましょう。
■まとめ
窓断熱リフォームは補助額が大きく、費用負担を抑えてマイホームの断熱性を高めることができます。
特に、築年数が経っているお住まいは、窓断熱リフォームによる節約効果が大きいので、積極的に検討してみてください。
私たちSHUKEN Reは、リノベーション専門店として補助金活用もしっかりサポートいたします。
おしゃれなデザインや間取りづくりはもちろん、窓断熱リフォームも含めて暮らしやすいマイホームづくりをご提案しています。
今お住まいのご自宅、購入予定の中古住宅どちらもご相談可能です。ぜひお気軽にお声がけください。