公開日:2020-10-23 更新日:2024-07-04
理想の間取りをかなえる造作キッチン|システムキッチンとの違い
オリジナルのオーダープランが作れる造作キッチンはとってもおしゃれですが、価格や作り込みのハードルが高いと感じる方も少なくないようです。
最近は一般的なシステムキッチンにもオーダープランがあり、どちらを選ぶべきかさらに難しいですよね。
今回は造作キッチンの特徴にスポットを当てて、他のキッチンとの違いなどを細かくチェックしていきましょう。
実際に造作キッチンで作ったおしゃれなリノベーション事例もご紹介しますので、デザインや機能面の参考にしてください♪
目次
■ 造作キッチンとは
簡単に言うと、扉材やカウンターなど一つひとつの部材をオーダーメイドで選んでつくるのが造作キッチンです。
しかし、最近はメーカー製造のシステムキッチンもある程度セレクトの自由度があるため、具体的な違いがわかりにくくなっています。
まずはキッチン作りで選べるほかの選択肢と造作キッチンを比較しながら、どんな物なのか特徴をつかみましょう。
・キッチンの種類
一般的なリフォームやリノベーションでは主に、ブロックキッチン・システムキッチン・造作キッチンの3つの選択肢があります。
①ブロックキッチン
ブロックキッチンはコンロ・シンク・ワークトップがそれぞれ独立したキャビネットになっていて、つなぎ目があるのが特徴です。
基本的に既製品を置くだけの設置なので材料費と施工費を安く抑えられるため、賃貸住宅などでは主流の方式です。
老朽化したときに部分交換が簡単な点もメリットですが、機能や清掃性はあまり高くないので、持ち家のリフォームやリノベーションでは少数派といえるでしょう。
オールステンレスのブロックキッチンで、本格的な調理場のような仕様に仕上げるなど特殊なケースもあります。
②システムキッチン
コンロからシンクまで天板が一つなぎになっているシステムキッチンは、価格と機能のバランスが良く一般住宅で主流の方式です。
メーカーのカタログから仕様を選ぶのが基本ですが、製品ラインナップが多く便利なオプション装備もたくさん用意されています。
どのメーカーも複数のグレードを用意して扉のカラーや設備を選べるようにしているため、低価格帯からハイエンドクラスまで値段も幅広いです。
カウンター幅をオーダーで作成できる商品もありますが、細かくカスタマイズすると当然価格も高くなります。
③造作キッチン
すべての材料を1から選んでつくる造作キッチンは、最も設計自由度が高いオーダーメイド方式。
造作キッチン用に用意されている扉材やカウンターを組み合わせるほか、キャビネットや扉自体を大工さんの手造りで作り上げることも可能です。
キャビネットの大きさや高さなど細かい部分まで1cm刻みでカスタマイズできるため、既製品の使い勝手に満足できない方も理想のキッチンをつくれるのが特徴。
「オーダーキッチンは高い」というイメージがありますが、材料のチョイスや構造を工夫すれば、ある程度価格を調整することもできます。
世界に一つだけのオリジナルデザインを作りたい方や、お料理好きで使い勝手にこだわりたい方におすすめのキッチン方式です。
■ 造作キッチンのメリット
づついて、造作キッチンならではの魅力やメリットについてご紹介します。
・さまざまな設置状況に対応できる
サイズが決まっている既製品と比べて自由な設計が可能な造作キッチンは、さまざまな状況に対応できるのがメリット。
例えば配管の移動に制限があるマンションでは、サイズが決まっている既製品だと元通りの寸法に収まらないケースがよくあります。
造作キッチンなら細かいカスタマイズで配管をかわし、イメージした通りの寸法で使いやすく設置することが可能です。
・使い勝手が良くお料理を楽しめる
ミリ単位で自由に寸法を調整できる造作キッチンは、お料理のスタイルや使う器具にあわせて効率良く仕上げることができます。
システムキッチンも人間工学を研究してつくられていますが、たくさんの人を対象にしているため「ちょっと足りない」と感じることは少なくありません。
オーダーしたお洋服が体にピッタリなじむように、使う人に合わせてカスタマイズした造作キッチンは負担が少なくお料理をより楽しむことができます。
お料理が趣味の方や、子育て世代でたくさんの食事を用意する方は、造作キッチンで毎日のお料理を楽しむメリットも大きいといえるでしょう。
・素材を統一できる
キッチンの扉やカウンターの材料を自由に選べる造作キッチンは、お部屋全体で素材を統一して高級感を演出できるのが大きなメリット。
一つなぎのLDKでオープンキッチンレイアウトの場合、フローリングや建具などと扉の木目を合わせると、全体の統一感で上品な雰囲気に。
キッチンの扉材を塗装仕上げにして、お部屋の出入り口や収納扉などと統一してあげるのもとってもおしゃれです。
造作キッチン自体の意匠性だけでなく、お部屋全体の統一感でさらにおしゃれに仕上げられるのはひそかな魅力ポイントですね。
■ 造作キッチンのデメリットと対策
魅力とメリットいっぱいの造作キッチンですが、注意すべきポイントもあります。
知らずに選んでしまうと後悔につながりますので、デメリットをしっかり把握して対策しましょう。
・実物がチェックできない
世界に一つだけのオリジナルデザインが作れる一方、実際にでき上るまで実物チェックができないのは造作キッチンのデメリットと言えます。
システムキッチンはメーカーショールームで似た仕様の実物がチェックできますが、1からつくる造作キッチンは高さや使い勝手がチェックできません。
【対策】⇒なるべく詳細にシミュレーションする
実物チェックは難しいですが、似た寸法の造作キッチンなどを活用してなるべくリアルに使い勝手やデザインをシミュレーションしましょう。
扉の面材やワークトップは、カットサンプルを取り寄せることで、実際の色味や質感をチェックできます。
少し時間と手間がかかりますが、なるべく手抜きせずシミュレーションしてイメージ違いや後悔を防ぎましょう。
・納期に時間がかかる
既存パーツを組み合わせるシステムキッチンやブロックキッチンと比べて、一から組み上げる造作キッチンは完成までに時間がかかります。
細かくオーダーするほど製作期間がかかり、発注から着工までの期間も伸びる傾向があります。
また、システムキッチンと比べて選ぶべきポイントが多く、打ち合わせ期間も長くかかることが多いです。
【対策】⇒製作期間を見据えたリノベ計画を立てる
キッチンのこだわりがあるなら、リノベーションの検討を始める際にあらかじめ造作キッチンの製作期間を見越して計画を立てましょう。
造作キッチンに対応できるよう余裕があるスケジュールを組んでおけば、仮住まいやキッチンの片付けなども慌てずに済みますね。
プランを考える中でシステムキッチンを選ぶことになっても、完成予定が早まるのは問題ありません。
中古物件を購入してリノベーションをする場合など、完成希望日が決まっている方は、特に早い段階で計画を立てるのがおすすめです。
・価格が高くなる
「造作キッチンは高い」というイメージをお持ちの方は多いと思います。
工場で大量生産する既製品と比べて、手作りの造作キッチンは一台当たりの製作コストが高いのは確かです。
選べる素材の自由度が高いため、ついグレードが高い物を選んでしまい価格が高くなりやすいのも注意ポイント。
【対策】⇒最初に予算を決める
仕様によって価格が大きく変動する造作キッチンは、最初にある程度の予算を決めることで予算オーバーを防ぎやすくなります。
初めてのリノベーションでは予算の目安を建てるのは難しいと思いますが、理想のイメージやお料理のスタイルなどをお伺いしながら一緒に予算を考えていきましょう。
いきなりお金の話をするのは抵抗があるという方も少なくありませんが、最初にある程度の予算を決めると私たち施工店もスムーズにご提案ができます。
予算の目安が分かっていれば、お客様も早い段階で資金計画を立てるなど準備をすることも可能です。
結果的にスムーズなリノベーションの進行にもつながり、早く理想の住まいが完成しますよ♪
・設計力が求められる
どのメーカーを選んでもある程度使いやすいシステムキッチンと違い、1から設計する造作キッチンはプランナーの設計力が使い勝手に大きく影響します。
お料理スタイルに合わせた設計ができないと、かえって使いにくくなってしまう危険性もあります。
【対策】⇒造作キッチンの実績がある施工店を選ぶ
造作キッチンづくりの失敗を防ぐために、必ず施工実績のある施工店を選んでください。
どんなにリノベーションの経験があっても、システムキッチンを設置するのと造作キッチンを1から設計するのは大きな違いがあります。
プロ目線のアドバイスで使いやすいキッチンに仕上げられるよう、私たち施工店の実績と設計力もしっかりチェックしてくださいね。
SHUKEN Reはたくさんの造作キッチンづくりをお手伝いした経験をもとに、使いやすいプランをご提案します。
■ おしゃれな造作キッチンリノベ実例
続いて、実際にリノベーションでつくったおしゃれな造作キッチンの実例をチェックしていきましょう。
・実例①
事例を見る:Case26「suumo×cookpadから生まれた理想のキッチン」
オーダープランならではの細かなカスタマイズで、何通りもの使い方と表情を見せる便利でおしゃれなキッチンです。
事例を見る:Case26「suumo×cookpadから生まれた理想のキッチン」
中央の立ち上がり壁にはコンセントやスイッチ類をまとめ、調理器具やレシピをチェックできるタブレット置き場も。
事例を見る:Case26「suumo×cookpadから生まれた理想のキッチン」
必要なアイテムがパッと手に取れる位置にあり、リビング側からは隠してごちゃごちゃした印象を無くしています。
事例を見る:Case26「suumo×cookpadから生まれた理想のキッチン」
パステルカラーのおしゃれなキャビネットは、ワゴンやお子さん用の踏み台など使い方に合わせて細かくカスタマイズ。
広いワークスペースを確保して動線も2パターン取れるため、家族みんなで楽しくお料理することもできますね。
・実例②
ダークグレーのスタイリッシュなアイランドキッチンは、ワークトップとシンクをホワイトでまとめたおしゃれな仕上がり。
カラーや素材まで細かくこだわれるのが、造作キッチンならではの魅力ポイントですね。
キャビネットは一部オープンにして、お鍋などすぐ使う物をサッと取り出せるようになっています。
・実例③
事例を見る:Case22「出来る人のガス+IH両方搭載キッチン!」
ガスコンロ仕様のシステムキッチンと、IHを備えた造作キッチンを組み合わせたこだわりレイアウトです。
普段使いに便利なお掃除しやすいIHと、土鍋などにも対応できるガスコンロを使い分けられるため、お料理好きの方も大満足♪
事例を見る:Case22「出来る人のガス+IH両方搭載キッチン!」
IH側の造作キッチンはカウンター下にたっぷり収納を作り、使い勝手の面でもキッチンの利便性向上につながっています。
■ 対面or壁付けをしっかり考えよう
造作キッチンは既存製品にはないデザイン・レイアウトの自由度が最大の魅力。
レイアウトを考える際は、まず壁付け・対面それぞれの特徴やメリットを比べて決めるのがおすすめです。
①:壁付けキッチン
壁付けキッチンは古臭いイメージがあるかもしれませんが、実はリビングから良く見えるのでおしゃれに仕上げやすいのが特徴♪
お料理に集中しやすく、省スペースで設置できるのもうれしいポイントです。
壁付けキッチンの詳しいメリットは、こちらのコラムも参考にしてみてください。
②:対面キッチン
最近の主流となっている対面キッチンですが、実はフラット・造作壁など作り方のバリエーションは豊富です。
I型・ペニンシュラ・アイランドなどいろいろなレイアウトと相性が良いので、オリジナルデザインもつくりやすいです。
対面キッチンの種類や作り方は、こちらのコラムもチェックしてみてください。
■ 快適なキッチン環境づくりも大切
おしゃれで使いやすいキッチン設備の設計も大切ですが、快適なお料理のためにはキッチン全体の環境づくりも重要です。
エアコンから遠いことが多いキッチン、暑い夏に汗だくでお料理したり、寒い冬の底冷えで足が冷たくなったりしたことはありませんか?
快適なキッチン環境を整えるためには、LDK全体の窓の断熱性能アップが有効です。
暑さ寒さは窓ガラスを通して室内に侵入してくるため、窓の断熱性がアップすればお部屋全体の冷暖房が良く効いて過ごしやすい室温を保てます。
窓断熱といえばペアガラスが一般的ですが、さらに断熱効果の高い二重窓の設置もおすすめ。
既存の窓の内側に新しい窓をつけるだけの簡単工事で、ペアガラスより厚い空気層を作って高い断熱効果が期待できます。
LDK全体の断熱性能が大幅にアップするので、暑い夏も寒い冬も1年中快適にキッチン作業をこなせます♪
冷暖房効率アップで光熱費の節約にもつながるため、地球環境保護の面でも大きく役立ちます。
キッチンリノベーションを検討するなら、ぜひ一緒に考えてみてくださいね。
■ まとめ:世界に一つだけの造作キッチンで理想のお料理空間♪
既製品のシステムキッチンでは作れないオリジナリティと使い勝手が造作キッチンの魅力。
お料理にこだわりたい方は、自由なキッチン作りにぜひ取り組んでみてください。
私たちSHUKEN Reは、お客様のご要望に合わせたオーダープランのリノベーションを得意としています。
デザインや設備など、どんなご要望も私たちスタッフにお話いただければ、イメージづくりをお手伝いさせていただきます。
東京の世田谷と千葉の浦安には、造作キッチンのデザインも体感いただけるショップもご用意しています。
興味のある方は、ぜひ遊びに来てくださいね♪