公開日:2022-06-02  更新日:2023-04-06

【本好きの人必見】“書庫”はマンションでも作れる|リノベーションで実現する本に囲まれた暮らし

 

本好きの人なら一度は憧れる“書庫”。自宅に好きな本がたくさん並ぶ姿を見たいという人は多いでしょう。

 

既成品の本棚を置くのも一つの方法ですが、やはりスッキリ見せるには造作の本棚がおすすめです。

 

ただし、ポイントを押さえないと使いづらく本にもダメージを与えてしまうことになりかねません。

 

そこで今回は、ご自宅に「書庫」を作るときのポイントについて詳しく解説します。

 

当社の施工事例も合わせて紹介しますので、本好きの方やマイホームのリノベーションをご検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

 

■ “書庫”を作るときの7つのポイント

 

収納カウンターをおしゃれに魅せるアクセントクロス設計

 

「書庫」とは、一般的には本をしまっておくための部屋、建物を指しますが、住宅においては本棚を設置するスペース全てを「書庫」と呼ぶ場合もあります。

 

図書館の設計などを専門にする設計士がいるほど、本を収納するスペースを作るには押さえなくてはいけないポイントがいくつもあります。

 

ここでは、その中でも特に重要な7つのポイントを紹介します。

 

 

その① 個室にこだわらない

 

スペースの限られた戸建住宅やマンションの場合、何も個室にこだわる必要はありません。

 

また、一箇所に集める必要もなく、あちこちのデッドスペースに本棚を設置するなど、住まい全体を書庫にしてしまうのもおすすめです。

 

エリアごとに、「絵本」「趣味の本」「写真集や画集など飾りたい本」と分けて収納するのも良いでしょう。

 

 

その② 本の保管に適した環境に

 

本の保管場所はどこでもいいという訳ではありません。

 

本棚の計画をする際には、下記の点に注意しましょう。

 

  • ●直射日光が当たらないか
  • ●その部屋が暑くなりすぎないか
  • ●湿気がこもっていないか

 

まず、紙は紫外線に特に弱く、紙の原料となる木材に含まれているリグニンが黄色く変色したり、古書などに使われる酸性紙や印刷に使われるインクも直射日光が当たると瞬く間に風化してしまいます。

 

あまり知られていませんが、本は温度差や湿度差が大きい場所でもダメージを受けてしまいます。

 

図書館設計をする際には、本を長期間保管する閉架スペースを室温16〜22℃・湿度40〜60%に保つ工夫がなされます。

 

住宅の場合、この温湿度を常にキープすることは難しいですが、できるだけ通年中適温に保てるような環境にしましょう。

 

また、特に湿度が高い梅雨時期には、カビにも注意しなくてはいけません。

 

 

その③ 圧迫感を軽減する工夫を

 

床から天井まで続く本棚は本好きにはたまらず圧巻な光景ですが、日々の生活に溶け込む圧迫感を感じさせない本棚にするためには、いくつかのポイントがあります。

 

  • ●背板のない本棚にして、視線をさりげなく通す
  • ●間仕切り壁を兼ねた本棚にする
  • ●壁面収納にする場合は、ユニットの大きさに大小をつけるなど、飾り棚の要素も持たせてメリハリをつける

 

これらをプランに取り入れることで、重々しくならずにインテリアデザインにもうまく溶け込みます。

 

 

その④ 十分な耐久性・収納力のある本棚

 

本は皆さんが思っている以上に重いため、本棚を作る際にもそれなりの耐荷重力が必要です。

 

市販の簡易的なラックですと、重さにしっかり耐えられるだけの性能を持っていない物もあるため、十分注意してください。

 

そこでおすすめなのが造作家具。

 

収納する本の量に合わせて補強することもできますし、フレキシブルに使えるように可動棚にすることも簡単です。

 

また、既成家具だとうまく収まらずデッドスペースができてしまうような間取りでも、造作家具なら無駄なくスペースを活用できます。

 

デザインのディテールにもこだわれるので、“見せる”書庫を作りたい場合にもおすすめです。

 

 

その⑤ 湿度を緩やかに調節できる24時間換気

 

先ほど「温度と湿度の管理がポイント」とお話ししましたが、カビや害虫の発生を抑えるためには換気も欠かせません。

 

「それなら窓の開け閉めで十分なのでは?」と思うかもしれませんが、本は急激な湿度と温度の変化に弱く、劣化スピードを早めてしまいます。

 

引用元:独立行政法人国立文化財機構 東京文化財研究所保存修復科学センター|第24回保存フォーラム 「持続可能な環境管理ー図書館・文書館の資料を中心にー」 書庫・収蔵庫の温度湿度管理

 

そのため、24時間換気システムで常に少しずつ換気できるようにしておきましょう。

 

理想的な換気回数の目安は、個室の書庫の場合で4〜6回程度とされています。

 

引用元:三菱電機|必要換気量の求め方

 

 

その⑥ 棚の奥行きや収容力にこだわる

 

一般的に、本棚の収容力は以下のように求めることができます。

 

【本棚の収容力(冊/㎡)= 段数 × 一段に並べられる冊数 × 利用率】

 

これを踏まえてどのくらいの本を収納したいかを確認して、本棚のプランを立てましょう。

 

また、その際には本のサイズも知っておかなくてはいけません。

 

文庫判(A6判) H=148mm W=105mm
新書判 H≒ 170mm W≒110mm
B6判 H=182mm W=128mm
A5判 H=210mm W=148mm
B5判 H=257mm W=182mm
A4判 H=297mm  W=210mm

 

ちなみに、本がうまく取り出せなくなる一番の原因が2列収納してしまう点です。

 

既製品の棚では奥行きがありすぎて、ついつい2列収納しがちですが、これでは見た目がスッキリしないだけではなくほとんど読まなくなる本が出てきてしまいます。

 

文庫や新書を収納するだけなら、棚板の奥行きは12〜15cmあれば十分です。

 

書類ファイルや画集などの大判の本を収納する際には、本棚の下部に必要な場所を確保してください。

 

 

その⑦ 本棚の耐震性を確保する

 

本を大量に収める本棚ですと、地震の影響を大きく受けてしまいます。

 

例えば、背の高い本棚はしっかり固定しないと転倒してしまいますし、背の低いものは横にスライド移動してしまいます。

 

どちらにしても本が棚から雪崩れのように落ちて、怪我の原因になったり避難経路の妨害になりかねません。

 

背の高い本棚を単独で置く場合は床や天井にしっかりと固定して本棚間を連結させ、壁に取り付ける場合は、壁に下地補強をした上で、しっかりと本棚を固定させましょう。

 

 

■ マンションなら本の重さで床がたわむ心配なし・戸建住宅の場合は要注意!

 

 

建築基準法施行令第85条では、住宅の居室について床の積載荷重は1800N /㎡にするように定められています。

 

つまり、これだけの荷重が床の一部にかかっても倒壊しないということです。

 

ですが、木造住宅の場合は倒壊しないものの床がたわむ可能性は十分あるため、一箇所に本を集中して収納することは危険と言えます。

 

マンションの場合はコンクリート加荷重が分散されるため、そのリスクは少ないですが、床コンクリートスラブの上に木造で床組みをしている場合は、木造住宅と同様の現象は避けられません。

 

床がたわんでダメージを受けてしまわぬよう、本棚をまとまった場所に設置する場合は、うまく荷重が逃げるような配置にすることがポイントです。

 

 

■ 施工事例|書庫や本棚のある部屋

 

私たちSHUKEN Reでは、本好きの方にピッタリの書庫や作り付け本棚を取り入れた事例を数多く手がけてきました。

 

そこで、ここでは特に特徴的な事例を4つ紹介します。

 

 

CASE① デッドスペースになりがちな場所も本棚に

 

 

こちらは、階段ホールの一角に本棚を設置した事例です。

 

直射日光が当たらないように窓を背にして棚が設置されていたり、階段上のデッドスペースになる部分もDVDラックとしてうまく活用しています。

 

 

このように、少しのデッドスペースでもうまく利用して収納量を増やせば、より多くの本のある生活が送れます。

 

また、インテリアデザインの観点からも本などが整然と棚に並べられている姿はとても素敵です。

 

事例を見る:Case067「家中に詰め込んだ好きのかたち」

 

 

CASE② 作り付け本棚でスッキリおしゃれに収納

 

 

こちらはリビングの一角に設けられた書斎に、造作本棚を設置した事例です。

 

書斎周りは本などの資料だけではなく、文書ファイルやプリンターなどを収めなくてはいけません。

 

また、一人こもって趣味の本を楽しみたい人にとっては、十分な収納力も必要です。

 

こちらのように作業テーブルと一体になった本棚は見た目がスッキリするだけではなく、とても機能的でおすすめです。

 

事例を見る:Case133「WORK & LIFE」

 

 

CASE③ 床から天井まで続く本棚はまるで海外の本屋さん

 

主役級のリビング壁一面収納がおしゃれ~じぶん価値の家

 

リビングの一面に本棚を作った事例です。

 

一見、圧迫感が気になりそうですが、白を基調としテレビなどを合わせて収納することで、スッキリとするだけではなく部屋が暗い雰囲気になるのを防いでいます。

 

装丁が美しい本を並べれば、本自体がインテリアアイテムとして華やかな印象も醸し出してくれるでしょう。

 

「本を見せたい」「いつでもすぐに本を手に取ってくつろぎたい」そんな方は、リビングに大胆な本棚を作ってみるのもおすすめです。

 

事例を見る:Case112「じぶん価値の家」

 

 

CASE④ まさに本好きの人にぴったりの部屋

 

 

こちらは、玄関を入って正面に伸びるまっすぐな廊下に、まるで本屋さんのような本棚が設置されています。

 

ご家族全員の本を一箇所にまとめることで、お互いがお互いの本を読みあえるまさに“貸切図書館”の出来上がりです。

 

 

さらに、こちらの事例はシューズインクローゼット・ファミリークローゼットに皆さんの持ち物をまとめて収納しているため、片付けがしやすいだけではなく、各居室は最低限の機能だけを設けてミニマルにプランニングできます。

 

事例を見る:Case093「収納☆大充実」

 

 

■ まとめ:書庫・本棚を作るなら使いやすさと環境を整える

 

本が好きな人ですと、どうしても年々本が溜まっていき、その収納に困ってしまうでしょう。

 

「家が本でぐちゃぐちゃ」にならないためにも、使いやすく収納力のある書庫や本棚を作ることがポイントです。

 

また、大事な本が痛まないための環境づくりも欠かせません。

 

本に囲まれた理想の暮らしを実現したい方は、ぜひわたしたちSHUKEN Reへお気軽にご相談ください。

 

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