中古住宅を買う際の注意点とポイント|“買ってはいけない”物件の見分け方
「中古住宅の購入を検討しているが、どんな物件を選べば良いか分からない」
「気になる物件を見つけたが、購入後に後悔しないか心配」
そんな方のために、“買ってはいけない”中古住宅の特徴を紹介します。
買う前にじっくり検討した方がいい物件のポイントについてもお話ししますので、これからマイホーム計画を始める方は、ぜひ参考にしてください。
・売りに出される中古住宅の物件数が増えていますが、購入を後悔しないためには「買ってはいけない」「買う前により慎重な検討が必要な」物件を知っておくことが重要です。
・物件探しから建築的知識のある不動産会社に相談すると、気が付きにくい不具合や物件の本質を見極められます。
・中古住宅の物件探しから資金計画、リノベーションの設計施工、アフターメンテナンスまでフルサポートできるhowzlifeの「ワンストップリノベーション」なら、安心してマイホーム購入を実現できます。
Contents
“買ってはいけない”中古住宅の特徴
これまで“新築志向”が強かった日本においても、近年は中古住宅を買う方が増えています。
東日本だけでも2022年に新規登録された中古住宅は「50,811戸」、そのうち「13,446戸」が売買契約成立まで至っています。(参考:公益財団法人東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2022年))
人気の高いエリアほど選択肢が少ないため、その中からご自身の条件に合う物件を選ぶことはそう簡単ではありません。
そのため、中古住宅を買う際は、以下の点を特に重点的に気を付けてチェックしてください。
「災害リスクが高い」
住宅の間取りや築年数などを検討する前に、まずは土地の特性をチェックしましょう。
床上・床下浸水のリスクが高いエリアは避けてください。
国土交通省が運営している「重ねるハザードマップ」では、住所を入力すると災害リスクの高さを地図上で簡単に確認できます。
(引用:国土交通省|重ねるハザードマップ)
気になる中古住宅が「土砂災害特別警戒区域」「津波災害警戒区域」に該当している場合は、役所で過去の自然災害履歴を確認するのがおすすめです。
自治体が公表している「液状化マップ」も、地盤の状態を確認する上で参考になります。
「隣地境界線が曖昧」
通常、土地の境界線には永続的に残る境界標を設置して誰でも明確に分かるようにしてあります。
しかし、所有者が古くから持っている土地は、境界線が曖昧になっているケースもゼロではありません。
また、以前の所有者間で土地を貸し借りし、その上に塀や建築物が建っている可能性もあるのです。
そのため、隣地境界線が明確で、建築物がお互いに越境していないことを必ず確認してください。
お互いの建造物の一部が隣地に入っている土地は、隣地所有者と法的に話がまとまらない限り、避けた方が良いでしょう。
「接道している私道の所有関係が曖昧」
土地によっては、接道している道路が“私道のみ”の可能性もあります。
その場合は、その私道の権利関係を必ず確認してください。
一つの私道に複数の土地が面している場合は、民法に則って「共同所有権」が設定されているはず。
しかし、それが曖昧ですと後でトラブルになる可能性も考えられます。(参考:法務省|民法改正と「共有私道ガイドライン」の改訂について)
共同所有型私道には、使用や管理に関するルールが設けられているケースが大半なので、購入前に不動産会社を通して、内容を必ずチェックしてください。
周囲に空き家や管理が行き届いていない家が多い
いくらその他の条件が良くても、周囲に空き家や管理が行き届いていない住宅が多い場合は、買うのを踏みとどまった方がいいかもしれません。
なぜなら、周囲から不審火が発生したり、樹木の倒壊その他の影響を受けたりするリスクが高いからです。
また、空き家が多いということは、地域としての魅力や利便性も疑問視されます。
周囲の空き家が気になる場合は、なぜ空き家が多いのかを十分リサーチしましょう。
一時的な要因であれば、購入しても問題ないかもしれません。
建築基準法に違反もしくは不適合である
無理な増築や接道義務を果たしていない住宅は購入をおすすめできません。
「建蔽率・容積率・斜線規制の違反」は、行政によって指導を受ければ、建て替えなどの大掛かりな是正工事をしなくていけない可能性もあるのです。
また、古い住宅ですと「接道義務違反」をしているケースもあります。
都市内で建築物を建築する場合、日常の社会経済活動や災害時の避難、日照・採光・通風といった建築物の環境を確保するために、建築物の敷地と道路の関係が重要。
建築物の敷地は、原則として4m以上の幅員の道路に2m以上接していなければならない。
(引用:国土交通省|建築基準法制度概要集)
この接道義務が建築基準法によって定められたのは1950年のことですが、当時建てられた住宅を建て替えずリノベーションを繰り返して現存している住宅も少なからずあります。
接道義務違反している住宅は、建て替える時に現行の建築基準法に適さないため、建て替えできません。
再建築不可物件の相場は、通常の30〜50%程度と極端にリーズナブルですが、将来的な売却も難しく、住宅ローンも通りにくいため、購入は避けることをおすすめします。
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買う前にじっくり検討すべき”中古住宅の特徴
「買ってはいけない」というほどではないものの、購入を検討する際、十分検討した方が良い中古住宅もあります。
これらは、購入者のライフスタイルによっては欠点がそれほどデメリットでなかったり、リノベーションなど費用をかければ解決できる可能性があります。
ご予算やご要望に合うかどうか、不動産会社とじっくり検討してください。
交通利便性が良くない
中古住宅の場合はマンションのように「駅から徒歩10分以内」の物件は多くありません。
しかし、資産価値の観点を考えると、徒歩15分以内、もしくはバス停が近い物件がおすすめです。
ただし、車に乗る生活が中心であれば、駅から近いよりも幹線道路などへのアクセスが良い方がいいかもしれません。
また、ペットを飼っているご家庭でしたら、人や車の交通量が少なく、公園や緑道が近い方が散歩しやすいですよね。
このように、物件の立地条件を確認する場合は、将来売却する可能性があるかや、どの家でどのような生活を送りたいのかをご家族でイメージすることが重要です。
地盤沈下によって家が傾いている
液状化などによる地盤沈下によって家が傾いている場合は、購入を慎重に検討しましょう。
なぜなら、埋立地など軟弱地盤である可能性が高いからです。
ただし、費用をかければ上に家が建っている状態でも地盤改良や住宅修繕をすることはできます。
「どうしても買いたいが家が傾いている」という場合は、その補正工事にかかる費用を購入前に見積もってもらいましょう。
費用対効果を見てから、購入を決めることをおすすめします。
結露・雨漏り・シロアリ被害の形跡がある
室内に結露跡や雨漏り跡、カビを確認できたり、一階の床が激しく軋んでいたりするような場合、購入を即決するのは危険です。
なぜなら、見えない構造体部分に致命的な劣化が見られる可能性が高いからです。
このような場合には、ホームインスペクションによって細部までプロにチェックしてもらいましょう。
劣化度合いによっては、フルリノベーションによって改善できる可能性もあります。
最近では、中古住宅の断熱リノベーションをする方も増えています。
1981年以前に建てられ耐震補強されていない
1981年以前に建てられた住宅は「旧耐震基準建物」であり、現行の建築基準法で定められている耐震性能と比べると、性能が劣ります。
国も、耐震性の低いストック住宅(既存住宅)に対して、耐震化を進めていますが、2018年時点で総戸建住宅のうち、約20%は「耐震性が不十分」であるのが現状です。
ただし、旧耐震基準の中古住宅全てが「買ってはいけない」という訳ではありません。
これまでに適切な耐震改修がされている可能性もありますので、購入前にリノベーション履歴を確認しましょう。
定期借地権がついている
定期借地権付きの中古住宅は、土地の費用がかからないため、価格がリーズナブルです。
定期借地権付持家の供給は1993年から始まり、2008年までに「35,826戸」もの借地権付き住宅が建てられています。(参考:国土交通省|全国定期借地権付住宅の供給実態調査 )
ただし、土地購入費用がかからない代わりに、購入時の保証金や、住み始めてからの地代が必要です。
また、借地権期間が満了したら、建物を解体し更地にして返却する契約になっている可能性もあります。
そのため、借地権がついている場合は、契約条件を十分確認しましょう。
販売されている中古住宅の平均築年数は「20年超」|リノベーション前提の計画を
ここ20年の間に、市場へ出回る中古住宅の築年数は明らかに上がっています。
(出所:公益財団法人東日本不動産流通機構|首都圏不動産流通市場の動向(2012年)・首都圏不動産流通市場の動向(2022年)に基づき弊社作成)
屋根・外壁のメンテナンス周期は10〜15年、住宅設備機器の寿命は15年前後、内装材に至っては10年も経てばキズ・汚れや劣化が目立つため、売りに出されている中古住宅の多くは、何かしらのリノベーションが必要です。
また、戸建住宅に対する耐震基準や断熱基準は年々高まっているため、築20年も経てば、新築住宅と比べて住宅性能が劣る点は否めません。
そのため、中古住宅を購入する場合は、「リノベーション前提」の物件選びが重要です。
立地条件や不動産価値の観点からだけではなく、リノベーションに適した物件を提案してくれる会社を選びましょう。
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「物件に欠陥がないか心配」「どこまでリノベーションで生まれ変わるのか想像できない」「トータルの予算がどのくらいになるか不安」そんな方も多いでしょう。
不安の理由は、物件探しの段階で住まいの状態をしっかりと見極めることが難しいからです。
“買ってはいけない”中古住宅を選んでしまわないためには、物件探しの段階から建築知識・リノベーション知識が豊富な会社にサポートしてもらいましょう。
一般の方が見ただけでは気づきにくい欠陥や劣化も見つけてもらえますし、どれほどの費用でどこまでのリノベーションができるのかを早い段階で把握できます。
私たち“howzlife”では、中古物件探しからリノベーションまでを、専門スタッフがお手伝いする“ワンストップリノベ”サービスをご用意しています。
中古住宅を購入してリノベする流れを解説|ワンストップの魅力とは
まとめ:“買ってはいけない”中古住宅を見極めるにはプロのサポートが必須
中古住宅を探す際は、その物件の欠点が「解決できるものかそうでないものか」を見極めましょう。
リノベーションを改善できるデメリットであれば、その他の条件によっては購入してもいいかもしれません。
一方、購入者ではどうしようもないデメリットがある住宅は、その他の条件が良くても購入すると後悔してしまうでしょう。
中古住宅の購入を失敗したくない方は、リノベーション知識に長けた不動産会社へ相談してください。
自社で物件探しからリノベーションの設計施工まで全て行っている会社ですと、トータルであなたのマイホーム計画をサポートできます。
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