売れない中古住宅は“値下げ”すべき?タイミングとポイントについて解説
今のお住まいを売りに出すことを検討している方にとって、いくらで売却できるかはとても重要ですよね。
ただし、実際に思うような価格で売れないことも想定しておかなくてはいけません。
場合によっては、売出価格から値下げせざるを得ない可能性もあります。
そこで、今回は中古住宅の“値下げ”について、「いつ・どのくらい」するのかについてや、値下げしなくても済む可能性を高めるためのポイントを紹介します。
お持ちの不動産をスムーズに売却したい方は、是非参考にしてください。
・中古住宅の新規登録時価格と成約時価格には平均で10%以上の差があることからも、多くの場合で値下げをしていることが分かります。
・売却がうまく進まない場合は、値下げと併せてリノベーションを検討することも重要です。
・howzlifeでは、中古物件のリノベーションや、買取サービス「ホームパス」をご用意しています。
Contents
中古住宅売り出し時の価格はどうやって決まる?
まず、中古住宅の売出価格がどのように設定されるかについて見てみましょう。
多くの場合は、近々で取引された似た条件(広さ・築年数・最寄駅からの距離などの立地条件・構造種別など)の物件と比較し、価格を決めます。
不動産仲介業者は、出来るだけ多くの類似事例の情報を集め、そこから分かる相場に以下の“補正”を行い、少しでも売主にとって好条件で取引できるように努めます。
競売物件やその他の理由で売り急いでいる場合など、売主の事情に合わせてより買主の目に留まるような価格設定を行います。
近くに商業施設の計画が持ち上がるなど、不動産の価値を高める要因があれば、価格を相場より引き上げる場合もあります。
地域特性や築年数などの条件に当てはまらない要因、例えば前面道路の種類や、土地形状・方角、地盤の強さ(地盤改良の有無)、日当たり、法律上の建築的な規制の有無などの細かい項目について、不利・有利なことがある場合は価格に反映させる場合があります。
土地は経年劣化しないのに対して、住宅そのものは劣化すると法律で定義づけられているからです。
減価償却資産の「耐用年数」とは、通常の維持補修を加える場合にその減価償却資産の本来の用途用法により通常予定される効果をあげることができる年数、すなわち通常の効用持続年数のことをいい、その年数は「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」(昭和40年大蔵省令第15号)により定められています。
(引用:東京都主税局)
木造住宅は法定耐用年数が、「22年」と定められており、一般的には築20〜25年を超えると、価格は大幅に下落してしまいます。
つまり、中古住宅の価格は築年数によって大きく異なるということです。
(引用:公益財団法人 東日本不動産流通機構)
中古不動産の価格を決める際、売主がいくらで売却したいかというよりも、世間の相場に合わせて設定することが取引を成立させるために重要となります。
価格の値下げはどうしてするの?適切なタイミングは?
不動産仲介業者主導のもと、中古住宅の売出価格を設定するのですが、残念ながら値下げしないと売却できないケースも少なくありません。
なぜなら、不動産売買取引において指値交渉、いわゆる値下げ交渉はごく一般的なことだからです。
ただし、買主からの交渉を全て受ける必要はありません。
値下げを求める根拠を不動産仲介業者と精査して、妥当かどうかを検討する必要があります。
交渉の際に、理由として挙げられるのは以下のような点です。
- ・端数切り(一般的には価格の下二桁まで)
- ・買主が購入を即決するという安心感
- ・買主が既に住宅ローンの仮審査を通過しているという安心感
- ・残置物をそのままで引き渡しができるという手軽感
- ・引き渡し時期を売主の要望に合わせるという利便性
ただし、買主からの値下げ要望がない場合でも、価格を下げなくてはいけない場合があります。
築年数が30年を超える住宅の場合は、成約率が30%にも満たないというデータもあるため、ある程度の値下げを覚悟しておく必要があるでしょう。
(引用:公益財団法人 東日本不動産流通機構)
値下げが必要となるケースは、なかなか買主からのオファーがなく、商談が思うように進まない場合です。
売りに出した中古住宅を値下げするタイミングは、一般的に売り出してから3ヶ月経った頃。
売り出してから成約するまで、戸建住宅ですと半年以上かかる場合もありますが、3ヶ月もの間、内覧・内見などの問い合わせがほとんどないとなると、「買主にとって魅力的ではない」ことを意味します。
物件検索サイトなどでも表示順位が下がり、買主の目に止まりにくくなるだけではなく、「何か問題があるのでは」と勘繰られてしまうリスクも高まるでしょう。
そうなると、余計買い手がつきにくくなるため、ある程度の期限を決めて、それを超えていたら潔く値下げすることが重要です。
中古住宅の売買取引において、決して買主が有利という訳ではありません。
そのため、根拠のない値下げを要求される場合や、買う意思が示されていない状態での価格交渉に全て応じる必要はありません。
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値下げはどのくらいすればいい?
値下げは、買主から求められる場合と、売主の都合で自主的に行う場合がありますが、では一体どのくらい価格を下げればよいのでしょうか。
ここで参考となるのが、公益財団法人 東日本不動産流通機構の不動産流通市場動向データです。
調査結果を見てみると、中古住宅の新規登録価格と実際に成約した価格には差があります。
新規登録時の平均価格(万円) | 成約時の平均価格(万円) | |
築0〜5年 | 5,564 | 4,821(新規登録時比▲14%) |
築6〜10年 | 5,358 | 4,653(新規登録時比▲15%) |
築11〜15年 | 5,327 | 4,436(新規登録時比▲17%) |
築16〜20年 | 4,987 | 4,024(新規登録時比▲20%) |
築21〜25年 | 4,637 | 3,955(新規登録時比▲15%) |
築26〜30年 | 4,195 | 3,333(新規登録時比▲21%) |
築31年〜 | 3,005 | 2,345(新規登録時比▲22%) |
このデータからも分かる通り、商談がなかなか進まず売れない場合は、最低でも15%程度、買主へのインパクトを与えたい場合は20%程度値引くのがおすすめです。
ただし、全ての中古住宅にこれほどまでの値引きが必要とも限りません。
5,100万円の物件を、4,980万円に値下げすると「4,000万円台」などの条件検索にヒットして、一気に問い合わせが増える可能性もあります。
そのため、中古住宅の価格を値下げする際には、必ず不動産取引のプロである不動産仲介業者のアドバイスを参考にしましょう。
値下げを回避する鍵は“リノベーション”
中古物件を売り出す際に、値下げをしないで済む最も有効な方法は、「買主がほしくなる物件にすること」。
つまり、買主が物件を探している際に、「気になる」「欲しい」と思わせることが肝心なのです。
そのために、リノベーションで家の性能やデザイン性を高めることを検討してみてください。
中古住宅の場合、新規登録時に設定した金額と成約時の金額を比較すると、平均10%以上、築30年を超えると20%もの差が開いてしまいます。
売れ残りを避けるために大きく値下げするのも作戦のうちの一つですが、その分リノベーション費用に充てて、買主の目を引く家にすることもおすすめです。
私たち“howzlife”は、不動産的知見と建築的知見の両方を持ったリノベーション専門会社です。
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お持ちの中古物件売却をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。
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中古住宅の売却は、多くの方にとって人生初の出来事なはずです。
「一体どうやって進めればいいか分からない」と不安に感じている方も多いでしょう。
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まとめ:中古住宅の値下げをする前にリノベーションも検討しましょう
中古住宅を売却する際に、併せて検討しなくてはいけないのが値下げです。
買主が購入を前向きに検討している場合の値下げだけではなく、なかなか問い合わせが来ずにやむを得ず値下げをしなくてはいけない場合もあります。
価格を下げる場合は、必ず不動産仲介業者の見解を聞いてみましょう。
「少しでも好条件で売却したい」という方は、値下げと併せてリノベーションもぜひご検討ください。
値引かなくても、買主の興味を惹きつけられるかもしれません。
「初めての売却だから、うまくいくか不安」という方もご安心を!
“howzlife”が、今まで培った知識と経験を踏まえて、リノベーションを前提とした物件探しをお手伝いさせていただきます。
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