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INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

ひとり時々ふたり

 

 

この日訪ねたのは、近くに大きな公園があり、都心なのにどこかゆったりした空気感に包まれたエリアのW様邸。W様もこの街の雰囲気が気に入り、数年前から近隣の賃貸物件に暮らしていたそうです。

 

ホテルのような空間が目の前に!

 

30代になって資産形成を意識するようになり、こちらのマンションの一室を購入してリノベーションをおこなったW様。現在、W様は単身でお住まいですが、この日は、京都に暮らすパートナー様が滞在中でした。

 

1~2カ月に一度、お互いの住まいを行き来しているそうで、リノベの際にパートナー様の意見を反映した部分もあるとか。

 

 

さっそくお部屋に案内していただくと、目の前にキッチン、ダイニング、リビング、寝室が一体になった大空間が登場!

 

遊びに来たご友人には「ホテルみたい~」と好評だそうで、まさにラグジュアリーホテルの一室のようなスタイリッシュな空間が広がっていました。

 

LDK+寝室の「オープンスペース」誕生

 

都内のIT企業にお勤めのW様。希望のエリア内でこちらの物件を見つけたのは、コロナウイルスの影響で完全在宅勤務となったタイミング。

 

それまで暮らしていた賃貸物件は現在の1/3の広さだったそうで、「自宅で過ごす時間が長くなるので、一日の大半を過ごす空間をできるだけ広くとりたい」と、このLDK+寝室の「オープンスペース」のプランが誕生しました。

 

 

「個室は小さくてもいいので、メインのスペースを広く快適にというのは、彼の影響が大きいかもしれません」とW様。

 

パートナー様はカナダのご出身で、日本で建築を学び、京都で京町家に関するお仕事をされているそう。住まい全体に採用したチークの床材もパートナー様がすすめたもので、W様も赤味を帯びた色がとても気に入っているとか。

 

 

ここで、オープンスペースの梁にご注目! ダイニングテーブル上部とベッド&ソファの上部に白い梁が通っていますが、リノベ工事で天井板を抜いたところ、この梁の厚みがバラバラだったそう。

 

「私は図面やパースで見ても『?』という感じだったのですが(笑)、プランナーさんがこの厚みを揃える工事を提案してくれたんです。

 

完成後に改めて見ると、2つの梁の厚みがそろっていて、さらに出入り口とオープンクローゼットの開口部分の高さともそろっていて、とてもきれい。写真に撮るとさらにそれがよく分かり、さすが!と思いました」。

 

当社のプランナーと意気投合

 

W様は家づくり&リノベのポータルサイトで当社のことを知り、コンタクトをとってくださいました。

 

他に2社、検討していたリノベ会社があったそうですが、「ファーストプランがすごくいいなと思ったのと、担当のプランナーさんのキャラクターがツボで(笑)」とW様。

 

実はW様、ご自身の希望をまとめた“プレゼン資料”を持参で最初の打ち合わせに臨んでくださったのですが、「担当のプランナーさんがそれを一読したあとで、『ご希望は把握しましたが、ある程度自分の好きにつくらせてもらいます。そうしないとWさんの期待値を越えられないので』というようなことをおっしゃったんですよね。私、結構、そういう感じがきらいじゃないんです(笑)」。

 

ツンデレな感じ(!?)が、かえってW様にはよかったようで安心しました~。

 

 

ベッドの横のクローゼットは扉なしのオープンタイプ。「これもプランナーさんからの提案だったんです。私の好みや持ち物の量を考慮して、思いもよらない形の提案をいろいろしてもらえたことも新鮮でうれしかったです」とW様。

 

ちなみに、W様の手持ちのお洋服はここにかかっているものだけだとか! お父様のお仕事の都合で子どものころから引っ越しが多かったそうで、「物にあまり執着がないのかも……。遊びに来た友人にもびっくりされます」。

 

テレビも数年前から置いていないそうで、映画などはプロジェクターで楽しんでいるとか。白い壁や、下ろすとフラットになるシェードをスクリーン代わりにしているそうです。

 

そうそう、塗装で仕上げた白い壁もW様のこだわりです。「ビニールクロスがあまり好きではない」というW様は、パリやニースに旅行に行った時に、民泊サービスの「エアビー」で泊まった一般のお宅などからもインスピレーションを受けて、塗装の壁を希望されました。

 

 

こちらは、オープンスペースの出入り口近くに設けたクローゼットです。ここも扉は省いてオープンに。

 

ゲストのコートをかけたり、一度着た服の一時置き場にしたりと、とても重宝しているそう。防災グッズ入りのリュックと「ルンバ」の定位置にもなっています。

 

石材の造作テーブルが映えるキッチンスペース

 

ここからは、オープンスペースの一角にあるキッチン&ダイニングスペースを見せていただきましょう。

 

 

もとはクローズドキッチンでしたが、壁を撤去してオープンに。「TOTO」のシステムキッチンを壁付けに設置しています。当初は対面式も検討したそうですが、空間を広く使えて、「掃除をする場所も減らせるので」と現在の形に。ニッチ風の飾り棚の裏側部分にはパントリーも設けました。

 

 

壁付けキッチンにしたことでダイニングスペースに余裕ができ、造作のダイニングテーブルも実現できました。テーブル天板はサイルストーンという石材が使われています。

 

「床の個性が強いので木材だとちょっと違うかなと思っていて、いい提案をしていただきました。傷がつきにくく、お手入れも普通に水拭きするだけでOKなのでラクですよ」とW様。

 

 

もともと持ち物が少なく、すっきり暮らしていらっしゃるW様。「吊り戸棚はいらない」と最初からお話いただき、上部は照明のカバー板のみのシンプルな形にまとめました。冷蔵庫は奥のパントリーにおさめているので、さらにすっきり!

 

 

パントリーにはキッチン家電やお茶のセットなども置いています。パートナー様の京都のご自宅にW様が滞在されることもあり、お茶は京都の「一保堂茶舗」などで購入しているそう。東京と京都の2拠点生活、素敵ですね~。

 

 

ビルトインのガスオーブンはパートナー様からのリクエストで導入。W様いわく、「ときどき、サーモンやチキンをドーン!という感じのオーブン料理をつくってくれます(笑)」。

 

ゴミ箱を置いている場所は、当初はワインセラー置き場のつもりで設けたもので、ゴミ箱はパントリーに置いていたそう。

 

ご入居後しばらく住んでみて、頻繁に使うゴミ箱がキッチン内にあるほうが便利かもと、ゴミ箱とワインセラーの置き場所を交換したそうです。

 

ゴミ箱はこのスペースに合わせて新調。よくぞ、ここまでぴったりサイズのものを見つけられましたね!

 

 

ワインセラーから今日のワインを選ぶパートナー様。滞在中はどんなふうに過ごしているんですか?とお尋ねすると、「おいしいものを食べている、かな」。近所においしいお店がたくさんあるので、テイクアウトしてここでW様と一緒に楽しむことが多いとか。

 

仲睦まじいおふたりに目を奪われて見逃してしまうところでしたが、テーブル天板が接する壁に、スリット状のニッチを発見! 筆記用具やティッシュなどのちょっとしたものを置けて、テーブルの上を広く使えるのがいいですね。

 

唯一の個室はリモートワークに重宝!

 

見どころいっぱいだったオープンスペース。それ以外の場所も気になります。

 

 

こちらは、キッチン横の個室の出入り口です。現在はワークスペースとして使っていて、もしかしたら将来、子ども部屋になるかもしれないとのこと。

 

「彼が滞在しているときに、別々に過ごしていても気配が伝わるように、出入り口にガラス扉を採用しました」とW様。

 

 

「空間を遮断しないように」という思いもあって選んだというガラス扉。確かに、扉の向こうのオープンスペースとの一体感がありますね!

 

東京と京都のお互いの住まいを行き来するのはすっかり“日常”となっているので、滞在中もいつもどおり仕事をするというおふたり。

 

こちらではワークスペースとダイニングに分かれることが多く、リモート会議なども気兼ねなくできます。

 

さりげなく「和」の雰囲気をもたせた玄関

 

最近は玄関にシューズクローゼットをつくりたい!というご要望をよく聞くのですが、W様邸では、既存のシューズクローゼットを撤去して、シンプルな棚のみに。

 

 

なんと、靴も今出ているものがすべてだとか。あれもこれも…ではなく、必要な靴や好みの靴をちゃんと把握されているのが伝わります。

 

オープンスペースへとつながる開口部は、玄関正面と右手の合計2つ。ぐるっと回遊できる間取りが採用されています。「プランナーさんからの提案で、玄関正面の開口部の上部をゲートのような形にしてもらったのですが、ここもお気に入りポイントです」。

 

 

玄関のたたき部分は、京町家の土間のような雰囲気を意識したとか。パートナー様は、お仕事で京町家にかかわっているだけでなく、京町家を改造したお住まいに暮らしています。

 

2軒を行き来することで、機能的でモダンな都会の暮らしと、アナログな和の古い住まいでの暮らしの両方を楽しんでいるのが、なんともユニークで楽しそう♪

 

 

玄関横にはトイレがあります。玄関の既存のシューズクローゼットを撤去したことでこちらの幅を少し広げることができ、ゆったりした空間になりました。

 

床は、「汚れが目立たず、掃除もしやすい素材」というご希望に合わせて、サイザル麻のようなテクスチャー入りのシートを採用しています。

 

洗面室は「2人仕様」を意識して

 

洗面室も、床にトイレと同じシートを採用。洗面台は造作のダイニングテーブルとおそろいのサイルストーン製です。

 

 

ダークカラーを生かしたホテルライクな空間に思わずうっとり。パートナー様の滞在時を考慮して、ふたりで同時に使える洗面室が希望だったとか。

 

 

「2ボウルの洗面台はコストがかかり、掃除の手間も増えるので、大きめのボウルを選んで水栓を2つにしてもらいました」とW様。

 

朝、洗面室で“渋滞”が起こるというご家庭でも参考にしてもらえそうなプランです。

 

 

今日は「ふだんはひとり暮らし。ときどきふたり暮らし」のW様邸を訪ねました。

 

ひとりのときも、ふたりのときも、「リノベをしたおかげで毎日の暮らしが充実しています」とW様。リノベを機に食洗機や「ルンバ」を導入したことで、家事の負担軽減が叶ったこともうれしいポイントだったとか。

 

パートナー様からも、「工事前のこの部屋は天井が低くて圧迫感もあったので心配しましたが、開放的な空間に生まれ変わったことがうれしいです。

 

とても暮らしやすくて、不便と感じる部分がひとつもありません」とうれしいお言葉をいただきました。

 

「リモートワーク」や「2拠点居住」という言葉がすっかりおなじみになった昨今。それらをさらりと実践されているW様とパートナー様に、新しいカップルの暮らしを見た思いです!

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター志賀朝子