公開日:2024-06-09 更新日:2024-12-13
リノベーション用中古マンションの後悔しない選び方・探し方|築年数・価格・専有部・共用部・不動産会社
東京都内の新築マンション平均価格が年々上昇しているというニュースがメディアで取り上げられている中、リノベーションを前提に中古マンションを探す方が増えています。
しかし、中古マンションといっても築年数や価格は様々で、共用部と専有部の状況も物件によって異なります。
そのため、どんな物件を選べば後悔しないか分からないと不安な方も多いはずです。
そこで、今回は「リノベーション用中古マンション」について、築年数・価格・専有部・共用部・不動産会社それぞれの選び方・探し方で気を付けるポイントを紹介します。
中古マンションの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
・リノベーション前提で中古マンションを選ぶ際は、築年数・価格・専有部・共用部・不動産会社選びそれぞれのポイントを押さえておくことが重要です。
・リノベーション用中古マンションを買う際は、物件購入価格とリノベーション価格を踏まえて予算組みしましょう。
・中古マンションを購入する場合は、物件購入から資金計画、リノベーションまで一社に相談できて、購入前にトータルコストが分かるワンストップリノベーションサービスがおすすめです。
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目次
新築マンションよりも中古マンションを購入する方が増加中
中古マンションのリノベーション・リフォーム事例を見る:Case91「気ままな一人暮らし」
マンション購入を検討している方の中で、新築マンションから探し始める方もいらっしゃるでしょう。
ところが、全国で販売された新築分譲マンションの平均価格は、7年間連続(2017〜2023年)で上昇しており、首都圏(東京・千葉・神奈川・埼玉)に限定すると、平均価格は「8,101万円(前年比+28.8%)」と過去最高を記録しました。(参考:NHK|新築マンション去年の平均価格5911万円 7年連続で過去最高更新)
そこで、注目されているのが「中古マンション」です。
国土交通省公表の最新情報によると、全国でおよそ80万戸のマンションが空室であり、2023年には首都圏だけでも「196,490件(前年比+15.3%)」の中古マンションが市場へ売り出されました。
中古マンション価格も新規マンションの価格上昇に引き上げられて値上がり傾向にありますが、首都圏の新築マンション平均価格が「8,101万円」なのに対して、中古マンション(新規登録物件)の平均価格は「4,132万円(72.86万円/㎡)」と大幅にリーズナブルです。
そのため、成約件数は順調に増え続けています。
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「中古マンションを購入したいが、古いマンションは買ってから後悔しないか心配」という方も多いでしょう。
確かに、中古マンションは新築マンションよりも劣化が進んでいる可能性は否定できません。
ただし、それが改修予定もしくは直せる劣化であれば、物件をリーズナブルな価格で購入する価値がありますよね。
そこで、まず重要なチェックポイントとなるのが「築年数」です。
築年数によってマンションの性能は大きく異なり、購入してから何年住めるかが変わります。
では、築年数ごとの特徴を見てみましょう。
【築0〜5年】
“築浅物件”と呼ばれることもあり、希少なため、市場に出るとすぐに売れてしまいます。
内装や設備機器の劣化がまだほとんどないため、簡単なクリーニングや部分的なリノベーションをするだけで住み始められます。
ただし、新築マンションと価格差はあまりなく、物件数が少ないことから間取りや立地のレパートリーは限られます。
【築6〜15年】
内装が汚れたりキズがついたりしている物件は多いですが、新築マンション価格との価格差が開き始めます。
築10年を超える物件は、水回り(キッチン・トイレ・浴室・洗面)の設備機器や給湯器などを取り替える時期に差し掛かっているため、これらのリノベーション費用がかかります。
【築16〜25年】
新築時から一度もリノベーションされていない場合は、電気配線・給排水管など見えない部分の劣化も想定されるため、フルリノベーションを踏まえた改修を検討する必要があります。
しかし、まだまだ共用部も含め、寿命を迎えるまでかなりの年数があるため、専有部をリノベーションすれば、その後20〜30年住み続けることも決して難しくありません。
【築26〜35年】
築30年近い中古マンションは、専有部のフルリノベーションに加えて、窓サッシなどの断熱リノベーションも必要な可能性があります。(既に大規模修繕工事で完了済みの物件を除く)
【築36年〜】
1981年5月以前に建築確認を受けたマンション(2024年時点で築43年以上)は、旧耐震基準建物であり、耐震性能が現行の建築基準法を満たしていない可能性があります。(既に耐震改修済みの物件を除く)
また、物件によっては既に建て替え計画が持ち上がっている可能性もあります。
ただし、最近の傾向として築60年程度までは改修を続けて建て替えずにいる物件も多く、計画が持ち上がっていても実際に建て替えが実行されるまで10年程度かかるのが通常です。(参考:国土交通省|老朽化マンションの建替え等の現状について)
建て替える予定はなくても、空室率が高く管理費・修繕積立金が十分回収できていない物件もあるため、事前の確認が欠かせません。
このように、中古マンションは築年数によって必要なリノベーション工事の範囲が異なり、購入してから住み続けられる年数も変わります。
また、価格も築年数と比例して下がるため、その物件に「どのくらい住み続けたいのか」を念頭において、ターゲットとする築年数を決めましょう。
中古マンションは築年数が経つほど、専有部はもちろん、共用部の劣化箇所も増えてきます。
それに伴って改修費用や修繕積立金が高くなるため、物件購入とリノベーションにかかる費用のトータルを踏まえて、築年数をチェックしましょう。
間取り変更も希望する方におすすめなのは「築15〜30年」程度の物件です。
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リノベーション用中古マンションは、物件価格とリノベーション費用の両方を踏まえて物件を選ぶことがポイントです。
なぜなら、いくら価格を抑えるために築年数の経っている物件を買っても、リノベーション費用が予想以上にかかれば、あまりコスト面でメリットにならないからです。
ここで参考となるのが、中古マンション価格と築年数の関係性です。
(築年数) | (首都圏の販売価格) | (㎡単価) |
新築 | 8,101万円 | 124.3万円 |
※各種データを基に弊社にて算出
(築年数) | (首都圏の成約価格) | (㎡単価) |
〜築5年 | 6,638万円 | 105.21万円 |
築6〜10年 | 6,193万円 | 93.76万円 |
築11〜15年 | 5,543万円 | 79.86万円 |
築16〜20年 | 5,250万円 | 74.01万円 |
築21〜25年 | 4,290万円 | 61.91万円 |
築26〜30年 | 2,832万円 | 44.57万円 |
築31年〜 | 2,193万円 | 38.98万円 |
(参考:公益財団法人東日本不動産流通機構|中古マンション成約物件、築30年超の比率が3割超える)
首都圏で中古マンションをフルリノベーションする場合の価格は、「15〜20万円/㎡」が相場です。
そのため、中古マンション物件価格とリノベーション費用を合わせても新築マンション購入よりも大幅にコストを抑えたい方におすすめなのが、「築21年以降」の物件です。
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「中古マンションで購入価格を抑えて、その分、理想的な間取り・デザインのマイホームを手に入れたい」という方は、専有部分の広さや現時点での間取り以外も細かくチェックしましょう。
- ・間取り変更できる構造か
(古い壁式構造のマンションだと、間仕切壁も構造体となっていて解体・撤去できない) - ・水回りを移動できる構造か
(古いマンションだと排水管が下階の天井裏にあって移動できない) - ・これまでにどこをリノベーションしているか
(新築時のままの部分は残っているか) - ・採光や通風が十分か
(日中の在宅時間が長い方は特に重要) - ・隣近所の生活音は気にならないか
(在宅率の高い夕方以降に内覧してチェック) - ・電気容量は十分か
(物件によっては契約できる電気容量上限が少なく設定されている場合も) - ・光ケーブルやケーブルテレビ配線を利用してインターネットが使えるか
(個人では引き込みできない)
中古マンションを探していると、内覧時に見た内装のきれいさに惑わされてしまいがちですが、リノベーションに適した物件かどうかは見た目だけで分からない点も多いので注意しましょう。
そして、上記のチェックポイントは、管理組合にて保管されている新築時の図面を確認したり、内覧で現地を訪れたりしなければ分かりません。
そのため、不動産情報として掲載されている基礎情報だけで物件を選ばず、必ず時間をかけて不動産会社と密なやり取りをしましょう。
本命の物件は、内覧時だけではなく、複数回に分けて共用部や近所を見て回るのがおすすめです。
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マンションの資産価値や寿命に大きく影響を与えるのが「共用部」です。
共用部の管理状況によって、劣化の進行度や見た目、快適性が大きく左右されます。
リノベーション用中古マンションを選ぶ際は、以下のチェックポイントを必ず確認しましょう。
【大規模修繕工事について】
- ・新築時からこれまでの間に「12〜15年間隔」で大規模修繕工事が実施されているか
- ・築30年を超えるマンションの場合は、過去に耐震改修や断熱改修が行われているか
- ・今後の大規模修繕計画が立てられていて、修繕積立金はそれに沿って回収されているか
- ・過去の大規模修繕計画において、金融機関からの借入金を利用していないか
(管理組合として返済が残っていないか)
【管理状況について】
- ・エントランスやホール、共用廊下、ゴミ置き場、自転車置き場などがきちんと清掃されているか
- ・管理費や修繕積立金の金額は月々の支払いに無理のない範囲か
- ・管理費や修繕積立金が全区分所有者から正しく回収されているか、未払いの人が多くないか
- ・オートロック、防犯カメラなどが正常に稼働しているか
- ・管理人の滞在時間や業務内容に満足できるか
【管理規約について】
- ・リノベーションに関する規約内容が理想のプラン実現の妨げにならないか
(水回り移動や間取り変更の禁止、床材の制限、工事可能時間の制限など) - ・ペットに関する規約内容に納得できるか
(飼育可能頭数や種別、共用部へ連れ出す場合の決まりなど)
【管理サービスについて】
- ・宅配ボックスの数は世帯数と合っているか
(総戸数の30〜40%あるのが一般的) - ・自転車置き場や駐車場は全室へ均等に与えられるか、それとも抽選か
- ・自転車置き場や駐車場は高すぎないか
- ・ゴミ出しルールがきちんと整備されているか
- ・その他、ペットの足洗い場やパーティールームなどの設備やサービスがあるか
これらのポイントは、不動産物件情報を見ただけでは分からないことが多く、不動産会社を通して管理会社へ問い合わせなくてはいけません。
全ての物件についてこれらの情報を入手しようとすると、かなり時間がかかってしまうため、いくつか候補の物件を絞った段階で詳しい情報を問い合わせるのがおすすめです。
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リノベーション用中古マンションの選び方・探し方【不動産会社】
中古マンションのリノベーション・リフォーム事例を見る:Case143「光あふれ、風に寄り添うワンルーム」
リノベーション用中古マンションは、売主が個人でその間を不動産会社に仲介してもらうのが最も多いパターンです。
不動産会社を選ぶ際にもチェックポイントがありますので、ぜひ押さえておいてください。
- ・マンションを購入したいエリアでの仲介実績が多いか、そのエリアに詳しいか
- ・リノベーションを前提としておすすめ物件を提案してくれるか
- ・リノベーションの設計施工まで併せて相談できるか
リノベーション用中古マンションを選ぶ際は、物件購入費用とリノベーション費用の総額が予算におさまるかどうかがとても重要なポイントになります。
そこでおすすめなのが、物件探しから住宅ローンなどの資金計画、リノベーションの設計施工まで一社に相談できるワンストップリノベーションサービスです。
SHUKEN Reのワンストップリノベーションは、物件が決まる前からリノベーションのプラン相談を進められるため、リノベーションに適した物件を選べて、トータルコストを把握しやすい点が魅力です。
また、建築知識を踏まえ、一般の方では分かりにくい不具合を見つけられます。
1998年からの20年以上にわたり8,000件超のリノベーション実績を踏まえ、ご満足いただけるマイホーム計画や将来の売却まで、長きに渡りサポートできる点が私たちの強みです。
まとめ:リノベーション用中古マンション探しは知識・経験が豊富な会社へ相談を
リノベーション用中古マンションを購入する場合、新築マンションよりもチェックすべきポイントが多く、物件価格だけではなくリノベーション価格まで予算へ組み込む必要があります。
また、購入する物件の築年数が古いと、間取り変更や内装リノベーションなどのデザイン的な工事だけではなく、断熱リノベーションや電気配線・給排水管などの改修にコストがかかるケースは珍しくありません。
そこでおすすめなのが、物件探しから資金計画、リノベーションまでまとめて相談できるワンストップリノベーションです。
オンラインでの無料相談も承っておりますので、「後悔のない中古マンション購入やリノベーションを実現したい」という方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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