公開日:2025-09-03
洗面台の高さ・収納・照明…後悔しない洗面台設計のポイントとは?
洗面台は、朝の身支度・帰宅後の手洗い・夜のスキンケアなど、1日を通して何度も使う生活の要となる場所です。
にもかかわらず、「なんとなく一般的なメーカー品」を選んでしまうと、「なんとなく使いづらい」「洗練されたデザインでなく、思っていたような機能性もなかった」といった事態にもなりかねません。
洗面台を選ぶ際は、「高さ」「収納」「照明」の3点に配慮するのがおすすめです。
■【高さ】洗面台の高さは身長に合わせて決める
洗面台の高さが噛み合っていないと、前かがみで腰に負担がかかったり水はねが気になったり、毎日のちょっとしたストレスが積み重なります。
迷ったときは身長に合わせて高さを決めて、使いやすいバランスを意識しましょう。
ここでは、身長別の目安や高さ選びのポイントについて解説します。
身長別|洗面台の高さ目安一覧表
理想的な洗面台の高さは、「身長÷2+5cm」を基準に計算しましょう。
身長(cm) | 洗面台の理想的な高さ(cm) |
---|---|
150cm | 約80cm |
155cm | 約82.5cm |
160cm | 約85cm |
165cm | 約87.5cm |
170cm | 約90cm |
175cm | 約92.5cm |
180cm | 約95cm |
この表を目安に、ご家庭に合った洗面台の高さを検討してみてください。
一般的な洗面台の高さは85cmまたは90cm
日本国内で一般的な洗面台の高さは、85cmと90cmです。
従来の住宅では85cmが多く採用されてきましたが、最近は高身長の人が増えていることや前かがみにならずに使える快適さから、90cmを選ぶ家庭も増えています。
「家族の体格がバラバラ」など身長だけで一律に決めにくいときは、一般的な高さにすることを検討してみましょう。
どちらが正解というわけではなく、使う人の身長や使用シーンに合わせて選ぶことが大切です。
■【収納】洗面台の収納は収納力重視で決める
洗面台周辺には、メイク用品・ドライヤー・石鹸・洗剤など多数のアイテムを収納します。
収納スペースが不足すると洗面所が散らかりやすくなり、掃除や身支度の効率も下がるので注意しましょう。
ここでは、おしゃれさと両立させる収納の強化方法を紹介します。
収納タイプの違い
洗面台では、以下いずれかの収納タイプで設計することが多いです。
収納タイプ | 特徴 | メリット |
---|---|---|
引き出し収納 | 引き出して使う収納 | 物が見やすく取り出しやすい |
キャビネット収納 | 扉を開けて中に収納 | 大きな物も収納できる |
鏡裏収納 | 洗面鏡の裏にある収納 | デッドスペースを活用 |
オープン棚 | 扉や引き出しのない棚 | すぐに物を取り出せる |
収納ボックス・仕切り | 小物整理用のケースや仕切り | 整理しやすく散らかり防止 |
自分の収納したいものや使い方に合ったタイプを選び、「取り出しやすく整理整頓しやすい」洗面台にしていきましょう。
収納が自分の理想に合っていると、使った物を都度片付けるのも苦になりません。
使い勝手が良く、デザイン性も高い洗面台にするには、施工会社に依頼して家具のように造作すれば理想の洗面台にすることも可能です。
限られているスペースで収納力を上げるコツ
限られた洗面スペースをすっきりと見せながら収納力も確保するには、ちょっとした工夫が効果的です。
・壁面やミラー裏など、目に入りにくい部分を活用して収納量をプラス
・引き出しやキャビネットは仕切りやボックスで整えて、出し入れしやすく
・フックやマグネットで、毎日使う小物を手の届く場所にスマートに配置
・扉の裏面を利用してポケット収納を追加
・定期的な見直しで、不要なものを減らし、いつも心地よい状態に
後から追加できる可動棚やデザイン性の高い収納アイテムを取り入れれば、季節や暮らしの変化に合わせたアレンジも可能です。
インテリアに溶け込む収納計画で、コンパクトな空間でも美しく整った洗面所を実現できます。
デザイン重視にしたり飽きたらすぐに入れ替えたりすることもでき、フレキシブルな選択となります。
■【照明】洗面台の照明はおしゃれ&明るさで決める
洗面台まわりの照明は、「見た目の印象を左右するおしゃれさ」と「毎日の身支度を快適にする適切な明るさ」を両立させることがポイントです。
照明が暗すぎるとメイクやヒゲ剃りに影響が出るだけでなく、顔に影ができて清潔感にも欠けて見えるので注意しましょう。
一方、照明器具のデザインによっては洗面スペース全体の雰囲気をグッと高めることも可能です。
ここでは、照明のタイプ別に説く特徴を解説していきます。
照明タイプの違い
洗面台の照明を選ぶ際に重要なのが「色温度」です。
色温度は光の色味を示し、主に昼白色(約5,000〜6,500K)と電球色(約2,700〜3,000K)の2種類が使われます。
照明の種類 | 特徴 | メリット |
---|---|---|
昼白色 | 太陽光に近い明るい白色の光 | メイクや身だしなみに適し、視認性が高い |
電球色 | 暖かみのあるオレンジ色の光 | リラックス効果があり、落ち着いた雰囲気 |
調光・朝食機能付き電球 | 明るさを自由に調整可能 | シーンに応じて最適な明るさに変えられる |
近年は調光・朝食機能付き電球も増えており、シーンに応じて使い分けられるようになりました。
迷ったときは、メイクや身だしなみをチェックするときに使いやすい昼白色の電球を検討しましょう。
顔色や肌の色が正確に見えるため、洗面台では人気の色味となっています。
取り付け位置の違い
洗面台の照明は、取り付ける位置によって明るさの見え方が大きく変わります。
毎日の身支度がより快適になるよう、以下の位置を検討してみましょう。
取り付け位置 | 特徴 | メリット |
---|---|---|
上部(鏡の上) | 洗面鏡の上に横長に設置することが多い | 広範囲を均一に照らしやすい |
左右(鏡の両側) | 鏡の左右に設置し、顔に影ができにくい配置する | メイクや髭剃り時の影が少なく自然に見える |
鏡一体型 | ミラーキャビネットに照明が組み込まれている | すっきりした見た目で掃除がしやすい |
天井(ダウンライト等) | 天井から全体を照らすタイプ | シンプルで空間全体の明るさを確保できる |
洗面所の広さや使用目的、インテリアの好みに合わせて最適な配置を選びましょう。
空間の印象にも影響するので、多くのタイプをシミュレーションしてみるのがおすすめです。
■洗面台の高さ・収納・照明に関するQ&A
最後に、洗面台の高さ・収納・照明に関するよくある質問にまとめてお答えします。
Q:洗面台の収納スペースが足りない場合、どうすればいいですか?
A:収納が足りない場合、収納棚やボックスを活用するのが効果的です。
引き出しやキャビネット、鏡裏収納などを上手に使い、細かいアイテムは仕切りや収納ボックスで整理してみましょう。
収納棚を高く設置することで縦のスペースも有効活用できます。
Q:洗面台のおしゃれな収納アイテムはありますか?
A:洗面台まわりをおしゃれに見せる収納アイテムは、機能性だけでなくデザインとの調和が大切です。
例えば、
・天然木やアイアン素材のオープンシェルフ:温かみや質感をプラスしながら、タオルやアメニティをショップのようにディスプレイできます。
・陶器やガラス製のキャニスター: 綿棒やコットンなどの細かいアイテムも、置くだけで上質な雰囲気に。
・真鍮やステンレスのトレイ:ハンドソープや香りアイテムをまとめることで、生活感を抑えられます。
・バスケットや布製ボックス: 隠す収納として便利。色や素材を統一すると空間がぐっと引き締まります。
また、SHUKEN Reでは洗面台と一体化した造作収納や、既製品を組み合わせたプランニングも可能です。
サイズ・素材・色を空間に合わせて設計することで、見せる収納と隠す収納のバランスを取りながら、日常がちょっと特別に感じられる洗面スペースが実現します。
Q:洗面台の高さに迷ったらどうするべきですか?
A:一般的な高さで85cm または 90cm を検討してみましょう。
誰でも使いやすいオーソドックスな高さなので、家族が増えたときや来客時にも便利です。
Q:洗面台の照明が暗いと不便でしょうか?
A:洗面台周辺は身だしなみを整える場所なので、明るい照明が好まれる傾向にあります。
迷ったときは明るめの照明、または明るさを調整できる照明にするのが無難です。
もちろん、こだわりがあるときはあえて暗めの照明にすることも可能です。
■まとめ
洗面台の設計は、毎日の使い勝手に大きく影響します。
高さ・収納・照明など細かな部分も事前にシミュレーションしておくことで、後悔することのない空間づくりを実現しましょう。
毎日使う場所だからこそデザインと快適性にこだわり、お気に入りの場所にしていくことがポイントです。
SHUKEN Reは、これまで多数の洗面台・水回りのリノベーションをお手伝いした実績をもとに、デザイン性の高いリフォームプランをご提案いたします。
ぜひお気軽にご相談ください。