公開日:2025-07-16
マンションは天井を高くするリフォームができる?費用相場やスケルトン天井の実例も紹介
「中古マンションを購入したけれど、天井の低さがどうしても気になる…」そんなお悩みを抱える方におすすめなのが、「天井を高くするリフォーム」です。
天井の高さを変えるだけで、部屋が広く明るく感じられるようになり、理想の空間に近づけます。
しかし、「マンションでも本当に天井を高くできるの?」と不安に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、マンションの天井を高くする方法や費用相場、注意点について詳しく解説します。
人気のスケルトン天井の実例もご紹介しますので、リノベーションを検討中の方はぜひ参考にしてくださいね♪
- ・天井を高くすることで、開放感や採光性がアップし、快適でおしゃれな住まいが実現します。
- ・スケルトン天井や塗装、クロス仕上げなど、仕上げ方によって部屋の雰囲気を自由に演出できます。
- ・SHUKEN Reが手がけた実例をもとに、天井リフォームで叶えたおしゃれな空間づくりを紹介しています。
目次
■マンションは天井を高くするリフォームができる?
事例を見る:Case185「Surprising Idea」
マンションでも天井を高くするリフォームは可能ですが、すべての物件ができるわけではありません。
具体的にどのようなケースであれば天井を高くできるのか、詳しくご紹介します。
天井を高くできるのは「二重天井」
マンションの天井構造は、大きく「二重天井」と「直天井(スケルトン天井)」の2種類に分かれます。
このうち天井を高くできるのは「二重天井」の物件です。
二重天井は、建物の構造体の下に仕上げ用の天井板を設置し、その間に配線や配管を通すための空間(天井裏)を設けた構造です。
天井裏の高さは一般的に30~40センチ程度あり、この仕上げ天井を撤去することで、約10センチほど天井を高くできます。
一方、直天井(スケルトン天井)は構造体に直接クロスや塗装を施した天井で、配線や配管がむき出しになっているか、最小限の仕上げのみ施されている状態です。
すでに空間の上限まで使用しているため、これ以上天井を上げられません。
そのため、天井を高くできるのは「二重天井」となります。
二重天井の見分け方と注意点
天井が二重天井か判断する方法は2つあります。
- ・天井を軽く叩いてみる
- ・ダウンライトの有無を確認する
天井を軽く叩いてみて、空洞のような響く音がすれば、二重天井である可能性が高いと考えられます。
一方で、詰まったような重い音がする場合は、直天井(スケルトン天井)であるケースが多いです。
また、ダウンライトが設置されている天井は埋め込みスペースが必要になるため、二重天井である可能性が高まります。
ただし、たとえ二重天井だと判断できても、大きく天井高を上げられるとは限りません。
天井裏の配管や断熱材の位置によっては、想定よりも確保できる高さが限られる場合もあります。
梁をあらわしにする方法
マンションで天井を高くしたいときに検討されるのが、天井裏の梁をあえて見せる「梁あらわし仕上げ」です。
本来は隠されていた構造材をデザインの一部として活用することで、空間に奥行きや個性を持たせられます。
梁の高さや太さによって印象が変わるため、仕上げ方や塗装の有無なども合わせて検討するのがおすすめです。
床を下げる方法
天井を高くする代わりに「床を下げる」方法を取るケースもあります。
とくに一部のエリアのみ高さを変えたい場合や、構造的に天井を高くできない場合に有効です。
ただし、排水経路や建物構造への影響を受けやすいため、設計段階での綿密な確認が欠かせません。
事前の調査と専門家のアドバイスを踏まえて判断することが大切です。
〈関連コラム〉
剥き出しの天井でおしゃれに!リノベーションのポイントと注意点
スケルトン天井でマンションをグッとおしゃれに♪東京・千葉のリノベーション実例
おしゃれに天井を飾るインテリア演出|自由な空間を楽しむワンランク上のリノベ実例
■天井を高くするリフォームの費用相場
天井を高くするリフォームの費用は、工事の内容や部屋の広さによって幅があります。
一般的なマンションで天井の仕上げ材を撤去し、高さを上げるだけの工事であれば、約15万円〜35万円が目安です。
シンプルに仕上げ材を撤去するだけであれば、約6万円〜9万円程度に収まるケースもあります。
ただし、「スケルトン天井」にする場合は、断熱性能の低下に注意が必要です。
とくに最上階では、断熱材を追加する工事が求められるケースも見られます。
また、吹き抜けのような構造変更をともなう大規模なリフォームでは、100万円〜250万円程度まで費用が跳ね上がることもあります。
実際の費用は、天井裏の配管や断熱材の状況、構造の違いによっても大きく変動するため、事前にしっかりと調査・見積もりを行うことが重要です。
■天井の仕上げ方法と仕上がりの違い
天井を高くしたあとの仕上げ方によって、空間の印象は大きく変わります。
ここでは主な3つの方法についてご紹介します。
スケルトン天井で素材感を活かす
構造体をあえて見せる「スケルトン天井」は、最も多く採用されている人気の仕上げ方法です。
コンクリートの質感やざらつきがそのまま表れるので、無骨で洗練された印象を与えます。
経年による色のムラや欠けも味として楽しめるため、インダストリアルやヴィンテージスタイルのインテリアと相性が抜群です。
塗装で統一感のある空間に仕上げる
コンクリートの質感は残しつつ、空間を少し整えたい場合は塗装仕上げが適しています。
白やグレーなどのカラーで塗ることで、印象がやわらかくなり、家具や照明とのコーディネートもしやすくなります。
空間全体のバランスを取りたいときにおすすめの方法です。
クロスでナチュラルに仕上げる
天井の高さに余裕がある場合は、新しく下地を設けてクロスで仕上げることも可能です。
配線や配管を隠せるため、すっきりとした印象になり、従来の住まいと変わらない落ち着いた空間がつくれます。
リノベーション感を控えめにしたい方や、明るく清潔感のある部屋を好む方におすすめです。
■天井を高くするメリット
天井を高くすると、インテリアの自由度や実用性の面でも魅力があります。
ここでは代表的な4つのメリットを紹介します。
開放感のあるリビングや空間になる
天井を高くする最大のメリットは、空間が広く感じられることです。
頭上の圧迫感がなくなることで、実際の床面積以上に部屋が広く見え、心地よい開放感が生まれます。
とくにリビングなど人が集まる空間で効果的です。
部屋の印象を大きく変えられる
天井の高さを変えることで、部屋全体の印象が大きく変わります。
たとえば、構造体を見せたスケルトン天井は、無骨でスタイリッシュな雰囲気を演出でき、クロス仕上げにすれば上品で落ち着いた空間になります。
素材や仕上げ方次第で個性を加えられるのが魅力です。
縦の空間を有効活用できる
天井が高くなると壁の面積が増えるため、高さを活かした収納やインテリアの選択肢が増えます。
本棚や壁面収納、大型のアート作品なども設置しやすくなり、空間を立体的に活用できるのが魅力です。
吹き抜けで採光や通気性がよくなる
吹き抜けによって天井が高くなると、窓から入る自然光がより広い範囲に届くようになります。
日中の明るさが増すだけでなく、空気の流れも生まれやすくなるため、湿気やにおいがこもりにくい快適な室内環境につながります。
■天井を高くするデメリットや注意点
天井を高くすると得られるメリットは多いものの、注意すべきポイントもあります。
リフォーム後に後悔しないためにも、あらかじめデメリットを理解しておくことが大切です。
上階の音が聞こえやすくなる
天井裏の仕上げを撤去してスケルトン天井にすると、上階の音が聞こえやすくなるというデメリットがあります。
これは、天井裏にあった空気層や遮音材がなくなるためです。
さらに、自分の生活音も上階に響きやすくなることがあります。
使用できる照明が限られる
天井裏がなくなることで、ダウンライトなど埋め込み型の照明が設置できなくなります。
照明の位置変更も難しくなるため、天井高のリフォームと合わせて照明計画を練ることが重要です。
断熱性が下がり冷暖房効率が悪くなる
天井裏の空気層は断熱効果も担っているため、スケルトン天井にすることで冷暖房効率が悪くなることがあります。
とくに最上階では外気の影響を受けやすく、夏場は室内が暑くなりがちです。
断熱材を追加する、窓の断熱性能を高めるといった工夫をすることで、快適性を保てるようになります。
■開放感とおしゃれを両立!スケルトン天井のリフォーム実例
無骨さと開放感を兼ね備えたスケルトン天井は、リノベーションで人気の仕上げ方です。
ここでは、SHUKEN Reが手がけたスケルトン天井の実例をご紹介します。
白でまとめた空間に映えるスケルトン天井
事例を見る:Case185「Surprising Idea」
白を基調とした空間に、あらわしの天井がモダンなアクセントを添えています。
段差の多かった床をフラットに整えつつ、天井高を確保するためにスケルトン仕上げを採用しました。
築30年以上の躯体が持つ味わいが活きた、開放感と美しさを兼ね備えた住まいに仕上がっています。
無骨さと実用性を両立したスケルトン天井の住まい
以前より低かった天井を躯体あらわしにすることで、高さを確保しながら無骨な雰囲気を演出しました。
窓際には黒のハンガーパイプを設置し、室内干しスペースとして使うほか、植物を吊るすことも考えられています。
住まいへのこだわりが随所に感じられる仕上がりです。
クラシカルな腰壁と無骨な天井が調和する住まい
モールディングの腰壁やヘリンボーンの床が映える室内に、躯体あらわしの天井がほどよい抜け感をプラスしています。
デザイン性の高い照明とのバランスが美しく、クラシックとモダンが調和した上質な雰囲気に仕上がっています。
古材とヴィンテージが映えるインダストリアルな空間
事例を見る:Case165「INDUSTRIAL+PLANTS」
天井と壁は解体後に状態を確認し、あえて仕上げず素材感を活かしたデザインに仕上げています。
無機質な印象の躯体あらわし天井と古材のフローリングが、空間に重厚感と味わいを与えました。
ソファや大ぶりのヴィンテージ照明が調和し、洗練されたインダストリアルスタイルを演出しています。
〈関連コラム〉
スケルトン天井でマンションをグッとおしゃれに♪東京・千葉のリノベーション実例
おしゃれに天井を飾るインテリア演出|自由な空間を楽しむワンランク上のリノベ実例
住む人を魅了する「天井の板張り」|リノベーション実例を紹介
■天井を高くするリフォームに関するQ&A
最後に、天井を高くするリフォームに関してよくいただく質問を、SHUKEN Reが解説します。
リフォームを検討する際の参考にしてください。
工期はどれぐらいかかる?
工事の規模や内容によって変わりますが、天井板を撤去するリフォームの場合は3~5日程度かかるケースが多いです。
吹き抜けをつくるなど、大規模なリノベーションの場合は1ヵ月ほどかかることがあります。
リフォーム費用の目安は?
天井の仕上げ材を撤去し、高さを上げるだけのリフォームであれば、約15万円〜35万円です。
吹き抜けのような大規模なリフォームでは100万円~250万円程度まで費用が上がることもあります。
どのような照明を選べばいい?
スケルトン天井にリフォームした場合は、ダウンライトのような埋め込み式の照明は基本的に使えません。
そのため、シーリングライトやペンダントライト、ライティングレールを使ったスポットライトなどがおすすめです。
空間に高さが生まれる分、照明のデザインにもこだわると、よりおしゃれな仕上がりになります。
DIYで天井を高くできる?
天井のクロス貼り替えや塗装のような簡単なリフォームはDIYでも可能です。
しかし、天井裏には配線や配管が通っているため、専門的な知識が必要になります。
安全面や仕上がりを考えると、プロに依頼するのが安心です。
スケルトン天井はほこりが溜まりやすい?
スケルトン天井は配管や梁がむき出しになるため、ほこりが溜まりやすくなります。
そのため、定期的な掃除やメンテナンスが必要です。
〈関連コラム〉
剥き出しの天井でおしゃれに!リノベーションのポイントと注意点
スケルトン天井でマンションをグッとおしゃれに♪東京・千葉のリノベーション実例
おしゃれに天井を飾るインテリア演出|自由な空間を楽しむワンランク上のリノベ実例
■まとめ:天井を高くするリフォームで理想の空間を実現
天井を高くするリフォームは、開放感のある住まいやおしゃれな空間づくりを叶えるために有効な方法です。
部屋が広く感じられるだけでなく、光や風の通りもよくなり、インテリアの幅も広がります。
一方で、音や断熱性、照明選びなど注意すべきポイントもあるため、メリットとデメリットの両方を把握したうえで、自分のライフスタイルに合った空間を考えることが大切です。
空間設計は住まい全体での統一感が重要です。部分的にリフォーム・リノベーションをすると、どうしても改装した部分と既存の内装の質感に段差が生じてしまいます。
「中古マンションの天井が低くて気になる」「天井の高さで空間の印象を変えたい」とお考えの方は、スケルトン天井のリノベーション実績が豊富な SHUKEN Re にぜひご相談ください。
SHUKEN Reは、東京・千葉・神奈川でのご自宅や実家のリノベーションから中古物件探しまでワンストップでサポートしています。
約20年間に8,000件を超えるマンション・戸建のリノベーション実績をもとに、あなたにぴったりのプランをご提案いたします。
浦安本店・世田谷店・青山店にショールームを併設しています。「完成見学会」「セミナー」「相談会」などのイベントも随時開催していますので、最寄りの店舗にお気軽にご相談ください。