公開日:2024-03-17 更新日:2024-07-08
マンションのお風呂リフォーム費用相場|狭い浴室を広くする方法、サウナ設置や追い焚き追加はできる?補助金情報も紹介
このコラムでは、マンションのお風呂リフォームの種類と費用相場、補助金について解説します。
- ・古いマンションの狭いユニットバスを広くしたい
- ・リフォームでお風呂の位置を変えたい
- ・自宅用サウナを設置したい
- ・追い焚き機能を付けたい
- ・バリアフリー化したい
このようにお悩みの方は参考にしてくださいね。
・マンションのお風呂リフォームの費用相場は約60~200万円です。
・高効率給湯器への交換やバリアフリー化を実施する場合は国や自治体の補助金が利用できる場合もあります。
・浴室を広くする、移動する、自宅用サウナを設置するなどの大掛かりなリフォームは、お部屋全体のフルリノベーションや間取り変更リフォームと同時検討するのがおすすめです。
目次
■マンションのお風呂は何年でリフォームする?
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case177「Full Life」
お風呂は、マンション、戸建てにかかわらず15年〜20年を目安にリフォームすることが推奨されています。
不具合がなければ、築30年以上のお風呂でも使い続けられる場合もありますが、浴槽や床、壁の劣化が目立つ場合はリフォームを検討する時期と言えるでしょう。
また、古いマンションは浴室の断熱性が低い場合も多く、冬に洗い場と浴槽の温度差でヒートショック事故のリスクも高まります。
劣化以外でも、次のような場合はお風呂のリフォームを検討するのがおすすめです。
- ・冬の浴室(洗い場)が寒い
- ・床が滑りやすい、浴槽がまたぎづらいなど不便な点がある
- ・浴室を広くしたい、サウナのような設備を追加したい
また、給湯器の交換サイクルも15~20年が目安となりますので、お風呂リフォームの際に交換すれば手間やコストを抑えられます。
■マンションのお風呂のリフォーム費用相場
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case64「「ホテルライクな新築風」をあえて、リノベで叶える贅沢」
ユニットバスの交換や、在来工法からユニットバスへの交換を含めたマンションのお風呂リフォーム費用相場は約50〜200万円になります。
在来工法は、浴槽の交換以外に、床、壁、天井のタイルや左官などの一般的な内装工事も必要です。
ユニットバスの交換は製品の組み立てと据え付けの工事になるため、在来工法よりもコストは少なめになります。
〈マンションのお風呂リフォーム費用相場〉
リフォーム内容 | 費用相場 | 工事期間の目安 |
ユニットバスからユニットバスへの交換 | 約50~120万円前後 | 5日前後 |
在来浴室からユニットバスへの交換 | 約100~150万円前後 | 1週間前後 |
在来工法での浴室リフォーム | 約50~200万円前後 | 1週間前後 |
いずれの方法も、ユニットバスや内装・設備のグレードによって費用は前後しますので、目安として参考にしてください。
次に、マンションのお風呂リフォームでよくある要望と、それぞれのリフォーム方法・費用相場を解説します。
■マンションのお風呂を広くする、大きくするリフォーム方法・費用
マンションのお風呂を広くするリフォーム方法は大きく分けて2種類あります。
- ①浴槽を広くする
- ②浴室を広くする
1つずつリフォーム方法と費用相場を解説していきますね。
①浴槽を広くするリフォーム
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case175「Floating」
・ユニットバスのタイプを変更する
浴室の広さは変えずに、主に浴槽のサイズを広げる方法です。
ユニットバスの種類によっては、最新のものに変えるだけで、浴室や浴槽が一回り広くなるケースもあります。
ユニットバスのタイプを変更するリフォームの費用相場は約60~200万円です。
・在来工法からユニットバスに変更する
現在の浴室が在来工法の場合は、ユニットバスに変更することで、これまでよりも浴室や浴槽を広くできる場合があります。
また、浴槽の向きを変えるなどの工夫で浴槽の奥行きも長くできるケースも。
在来工法からユニットバスに変更するリフォームの費用相場は約120~200万円です。
②浴室を広げるリフォーム
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case89「都心リゾート」
・間取り変更で浴室を広くする
間取り変更リフォームで浴室自体を広くする方法は以下のようなものがあります。
- ・脱衣所の間仕切り壁を移動して浴室を広げる
- ・浴室を移動して広くする
ただし、変更後の間取りによっては洗面脱衣所が狭くなるなど使い勝手が悪くなる可能性もあります。
浴室を広げる、移動するなど中~大規模のリフォームは、住宅のフルリノベーション時に行うのがおすすめです。
間取り変更で浴室を広くするリフォームの費用相場は約80~250万円です。
※浴室の広さやユニットバスのグレード、オプションによって費用は変わってきますのであくまで目安として参考にしてください。
■マンションに自宅用サウナを設置する方法・費用
近年、人気が高まっている「家庭用サウナ」をマンションに設置する場合の費用相場を紹介します。
家庭用サウナは大きく分けるとビルトイン(リフォーム)型、屋内据置型、屋外設置型の3つの種類があります。
それぞれの特徴と費用相場は以下のようになっています。
タイプ | 特徴 | 費用相場 |
ビルトイン(リフォーム)型 | リフォームやリノベーションでサウナを組み込む方法。間取り変更で動線や使い勝手の良いサウナ空間が作れる。 本体価格に加えて工事費用がかかる。 |
200万円~ |
屋内設置型 | 屋内にボックス型のサウナを設置する方法。 スペースがあれば内装工事なしで設置できる。 |
・ドライサウナ:100万円~ ・遠赤外線サウナ:30万円~ |
屋外設置型 | 一戸建ての庭やマンションのベランダなどにサウナを設置する方法。 材質やタイプなどによって価格が変わってくる。 |
・テントサウナ:20万円~ ・バレルサウナ:100万円~ ・ログサウナ:150万円~ |
自宅でサウナを思いっきり楽しめる「ととのい空間」を作るなら、水風呂や外気浴の動線も考慮した水回り全体のリフォームがおすすめです。
SHUKEN Reでは、マンションや一戸建てで本格的なサウナが楽しみたい方へ、オリジナル家庭用サウナ「SAUNAGE」をご用意しています。
マンションや戸建てリノベーションのノウハウを活かし、設置する物件に合わせて最適な設置方法をご提案します。
〈関連コラム〉
自宅用サウナのつくり方8選!お風呂・ベランダ・庭・室内の費用相場
■マンションのお風呂をバリアフリー化する方法・費用
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case167「Quality of Life」
浴室のバリアフリー化は、部分的なリフォームから、浴室全体のリフォームまでさまざまな方法があります。
それぞれのリフォーム費用相場は以下の通りです。
〈部分的なバリアフリー化リフォーム〉
リフォーム内容 | 費用相場 |
扉を引き戸・折り戸にする | 約8~15万円 |
出入り口の段差を少なくする | 約5~10万円 |
出入りしやすい浴槽に交換(ユニットバスの浴槽のみ交換の場合) | 約20~30万円 |
滑りにくい床にする | 約5~20万円 |
手すりを設置する | 約1.5~2.5万円/本 |
ヒートショック対策(浴室暖房設置) | 約10~20万円 |
シャワーキャリー(入浴用車椅子)の設置 | 約6~40万円 |
バスリフトの設置 | 約30~170万円 |
緊急用ブザーの設置 | 約5,000円 |
〈全体的なリフォーム〉
リフォーム内容 | 費用相場 |
ユニットバスの交換 | 約60万円~200万円 |
お風呂のバリアフリー化リフォームは、介護保険制度など国や自治体の補助金が利用できる場合があります。
詳しくはマンションのお風呂リフォームで使える補助金の章で解説します。
■マンションのお風呂を追い焚きに変更する方法・費用
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case180「Maisonnette」
マンションのお風呂を追い焚き機能付きに変更できる?
築15年以上のマンションでは、追い焚き機能が付いていないケースも多くあります。
マンションのリフォームやリノベーションで現在のお風呂に追い焚き機能を追加できるかどうかは、マンションの管理規約や構造の確認が必要です。
〈追い焚きを付ける場合のマンションのチェックポイント〉
- ・給湯器を追い焚きタイプに変更可能か
- ・追い焚き用の新規配管ができる構造か
また、マンションの構造によって、そもそもユニットバスが変更できない、配管のために躯体に穴開けができないなどさまざまなケースがありますので、リフォーム会社による現地調査が必須です。
同じマンション内でお風呂を追い焚き機能付きにリフォームした前例があるかどうかもチェックしておきましょう。
追い焚き機能を付けるリフォーム費用相場
マンションのお風呂で追い焚き機能の追加が可能だった場合のリフォームの費用相場は以下の通りです。
リフォーム内容 | 費用相場 |
給湯専用給湯器を追い焚き機能付きの給湯器にする | 約20〜40万円(給湯器本体+工事費) |
追い焚き用の配管工事 | 約30万〜60万円 |
給湯器や配管、浴槽など、すでにある設備を利用できるかどうかで費用は大きく変わってくる点も留意ください。
追い焚きを付けるタイミングはフルリノベ時がおすすめ
古いマンションのお風呂に追い焚きを付ける場合、大規模な配管工事が必要になるケースもあります。
配管を通すには浴室以外の床を一度はがす必要もあるため、追い焚き機能を追加する場合は、浴室全体のリフォーム時や、お部屋全体のフルリノベーションのタイミングに合わせて実施するのがおすすめです。
■マンションのお風呂リフォームで使える補助金
マンションのお風呂リフォームでは、高効率給湯器の設置や浴室のバリアフリー化など、要件を満たせば補助金を利用できるケースがあります。
【国】介護保険の住宅改修費支給
介護保険の要支援・要介護の認定を受けている方が、手すり取り付けや段差解消など浴室をバリアフリー化する場合に利用できる補助金です。
支給限度額は原則として工事費の9割、最大18万円で、所得に応じて変わります。
(参考)福祉用具・住宅改修|厚生労働省(1介護保険における福祉用具、住宅改修)
【国】給湯省エネ2024事業
要件を満たした高効率給湯器を設置する場合に設置できる補助金です。給湯器の種類によって以下のように補助額が決められています。
設置する給湯器 | 補助額(基本額) |
ヒートポンプ給湯機(エコキュート)の設置 | 8万円/台 |
電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯機(ハイブリッド給湯機)の設置 | 10万円/台 |
家庭用燃料電池(エネファーム)の設置 | 18万円/台 |
※マンションのような共同住宅は補助上限1台まで。
※それぞれの給湯器で、さらに高い性能要件を満たす場合は最大5万円加算されます。
(参考)給湯省エネ2024事業【公式】
【国】子育てエコホーム支援事業
高断熱浴槽への交換や浴室をバリアフリー化する場合に利用できる補助金です。
ただし、バリアフリー化リフォームへの補助金は一定の省エネリフォームの実施が必須条件になります。
〈エコ住宅設備の設置〉
対象工事内容 | 補助額 |
高断熱浴槽の設置 | 3万円/戸 |
高効率給湯器の設置 | 3万円/戸 |
〈バリアフリー改修〉
対象工事内容 | 補助額 |
手すりの設置 | 5,000円/戸 |
段差解消 | 7,000円/戸 |
※高効率給湯器への補助金は、子育てエコホーム支援事業と給湯省エネ2024事業の要件を両方満たす場合はより補助額が大きい方が優先して適用され、同時受給はできません。
【自治体】各自治体の補助金制度
国の補助金の他に、東京都や区の補助事業や助成金を活用する方法もあります。
東京都内のお風呂リフォームに使える補助金制度の一例を紹介します。
・熱と電気の有効利用促進事業(東京都)
高効率給湯器(エコキュート等)の設置にかかる費用に対する補助事業です。
給湯器を対象のものに交換すれば機器費、工事費の1/3、上限額22万円が助成されます。
※2024年2月時点の情報では、令和6年3月29日(金)17時までに事前申込で令和5年度の補助金適用。最新情報はクールネット東京のHPでご確認ください。
(参考)クール・ネット東京 :東京都地球温暖化防止活動推進センター | 「令和5年度 熱と電気の有効利用促進事業 災害にも強く健康にも資する断熱・太陽光住宅普及拡大事業」
・省エネルギー改修等助成制度(千代田区)
住宅やマンション共用部、事業所ビル等で省エネルギー機器等への改修を行う際に、費用の一部を助成する制度です。
マンション等の住宅では要件を満たす高効率給湯器を設置すると補助が出ます。
助成項目 | 助成内容(税抜き) |
燃料電池システム(エネファーム) | 対象経費の20パーセント |
高効率ガス給湯器(潜熱回収型) | 1台あたり3万円 |
※他の助成項目と合わせて上限125万円
(参考)千代田区ホームページ – 令和5年度千代田区省エネルギー改修等助成制度
※本記事は2024年2月時点の情報をもとに作成しています。補助金の内容や受付状況は変更になる可能性がありますので、最新の情報については各補助金のHPを参照してください。
国の補助金は原則として併用はできません。
自治体の補助金が国と併用できるかは自治体ごとに異なりますので事前に確認しましょう。
地方公共団体の補助制度は、以下のサイトで検索できますので活用してください。
(参考)住宅リフォーム支援制度検索サイト(住宅リフォーム推進協議会ホームページ)
〈関連コラム〉
■マンションのお風呂リフォーム事例
マンションのお風呂をおしゃれで快適にリフォームした事例を紹介します。
築年数の古いマンションのお風呂も、フルリノベーションによる間取り変更で、ライフスタイルに合わせた使い勝手の良いバスルームに生まれ変わっていますので参考にしてくださいね。
実例①水回りを使いやすく間取り変更&おしゃれにリフォーム!
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case146「MIX Style」
築28年の中古マンションの水回りの間取りリフォーム事例です。独立した洗面脱衣所とトイレをゆとりある1つの空間にまとめ、浴室も広げることで浴槽の奥行きもアップしました。
当初は在来工法のタイル張りを希望していらっしゃいましたが、マンションの場合費用が高額になることから、タイルを用いたユニットバスを採用しました。
洗面脱衣所&トイレもクラシカルなタイル張りで揃えて統一感を出し、シンプルなのに高級感がある素敵なサニタリー空間を演出しました。
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実例②間取り変更で窓を付けた明るくホテルライクなバスルーム
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case140「ホテルライク×家事ラク」
こちらのリフォーム事例は、間取りの真ん中にあった浴室を壁際に移動することで、お施主様のこだわりだった「開放的な窓のあるお風呂」を実現しました。
窓があることで換気もしやすく快適になったそうです。
さらに、浴室と洗面脱衣所の間のドアをガラス張りにしたことで、自然光や風が洗面脱衣所まで入るように。
間取りを一新するフルリノベーションだからこそ実現できた、暗いジメジメした雰囲気とは無縁のサニタリー空間になりました。
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実例③築40年以上のマンションのお風呂をハイクラスなホテル風空間に
マンションのお風呂リフォーム事例を見る:Case156「Memories&Future」
一人暮らしのお施主様のライフスタイルに合わせて、お風呂の位置は変えずに、リビング側から入れるようにリフォームした事例です。
ガラス張りのモダンなデザインと大胆なレイアウトが、まるでハイクラスなホテルのよう!
浴槽はリラックス効果のあるジャグジーが付いていて、運動後にこのお風呂で汗を流すことが日々の楽しみになっているそうです。
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実例④高級感あるユニットバスでワンランク上のサニタリー空間に
ハイグレード仕様のユニットバスを採用したマンションのお風呂リフォーム事例です。
内装は石材調のタイルを使い洗面所とトータルコーディネート。段違いのミラーや間接照明など高級感あるデザイン性も追求しました。
ユニットバスはオーバーヘッドシャワーや首から肩を温められる「肩湯」機能付きで、ワンランク上の癒しのバスタイムを楽しめます。
〈関連コラム〉
おしゃれな浴室のリフォーム事例11選|ユニットバスと在来工法のお風呂を紹介
■まとめ
マンションのお風呂リフォームは、ユニットバスの交換や在来工法などの方法があり、約60~200万円が費用相場になります。
お風呂のリフォームで高効率給湯器への交換やバリアフリー化を実施する場合は国や自治体の補助金が利用できる場合もあるので上手に活用することで費用負担を抑えられます。
浴室を広くする、サウナ設備を設置する、古いマンションで追い焚き機能を付けるなどの場合は大掛かりなリフォームになることも多いため、お部屋全体のフルリノベーションや間取り変更リフォームと同時検討するのがおすすめです。
SHUKEN Reは、東京・神奈川・千葉エリアで多くのリフォーム・リノベーションをお手伝いしてきた専門店です。
経験豊富なスタッフが、リフォーム全般はもちろん補助金活用についてもサポートしますので、お気軽にご相談ください。