公開日:2022-04-03 更新日:2024-07-04
イメージ通りのお部屋にしたい人必見、インテリアデザインの種類や特徴・事例を徹底解説
あなたが理想のマイホームづくりをする際に、どのような点を重視しますか?
機能性や快適性はもちろん重要ですが、デザイン性をこだわる方も少なくないでしょう。
最近、様々な住宅情報誌や関連サイトで素敵なインテリアデザインの写真を目にする機会も多いので、「こんな部屋にしたい」とイメージを膨らませる方も多いかもしれません。
しかし、それぞれのデザインの特性を知らないで取り入れて、後悔してしまう場合も…。
そこで、今回は人気のインテリアデザインについて、特徴やポイントをそれぞれ解説します。
トレンドを押さえた施工事例も紹介しますので、おしゃれな住まいに憧れている方や、これからリノベーションを検討する方は、ぜひ参考にしてください。
目次
■ そもそも「インテリアデザイン」とは?まずは歴史から知ろう
「インテリアデザイン」とは、ずばり「内装デザイン」という意味です。
これについては、なんとなくイメージできる方も多いでしょう。
しかし、その歴史や現在に至る背景については知らない方も多いはずです。
実は、「インテリアデザイン」という概念の歴史は浅く、1880年にイギリスの詩人(兼デザイナー・思想家)であるウィリアム・モリスが始めた「アーツ・アンド・クラフツ運動」が発端です。
その頃、イギリスでは産業革命に伴って急速に経済成長をしたことで、住宅の建設ラッシュが起こっており、質の低い家や家具が多く出回っていました。
そんな現状を打破するために、ウィリアム・モリスは、熟練した職人が丁寧に作り上げたものの価値を再認識する必要があると主張しました。
そして、住まいの居心地の良さと美しさは密接に関係しており、生活と芸術は切っても切り離せないという考えを世に広めたのです。
その後、19世紀以降もウィリアム・モリスの作った思想は根強く続き、アール・ヌーボーやアール・デコなどのデザインテイストが生まれ、現在ではさらに多くのスタイルが確立しています。
最新のデザインやトレンドを知る一つの方法が、ミラノサローネ(ミラノサローネ国際家具見本市)です。
毎年、世界中のデザイナーや建築家が出展します。
■ 根強い人気のインテリアデザイン
インテリアデザインは、主に下の4つのポイントで分類できます。
- ●シンプル
- ●デコラティブ(装飾的)
- ●明るい
- ●落ち着いている
そこで、日本で特に人気のインテリアデザインをこの4つのポイントで分類してみましょう。
冬になると極端に日照時間が短くなる北欧において、少しでも室内を明るく華やかにするべく生まれたデザインです。白を貴重として、壁紙やカーテンなどに植物モチーフや明るめのグレイッシュカラーを取り入れるのが特徴で、機能性がありつつもどこか癒される雰囲気があります。
日本古来から伝わる和風テイストを現代的にシンプルにしたインテリアデザインで、和室だけではなく洋室にも取り入れられます。木目をあちこちに配置し、全体的な色調も彩度や明度は抑えめの落ち着いた雰囲気が特徴的です。
デザインの中でも初期に生まれたテイストで、「現代的」という意味から連想されるように、家具に金属やガラスが積極的に取り入れられます。色調は無彩色だけではなく、アクセントとして原色(ビビットカラー)を取り入れるのが特徴です。
20世紀初頭にアメリカで生まれたデザインで、それまでは木製が中心だった家具にFRPを取り入れるなどして三次元的な曲線が取り入れられました。装飾美よりも機能美が強調されるため、シンプル好きな方からも人気が高いです。
ミニマルスタイルは、今や生活様式だけではなくデザインのトレンドにもなりつつあります。「飾らない」「無駄がない」デザインが特徴で、上質のものを最小限取り入れるため、飽きにくくシンプル志向の方から注目されています。
アイアン+ウッド・金属配管など、どこか昔の工場を彷彿させるような工業的な雰囲気が特徴です。人気のブルックリンスタイルもインダストリアルデザインの一種です。無骨な印象の中にも、大人っぽい落ち着きも感じられるため、さりげなくヴィンテージ感を出したい方におすすめです。
若い年齢層の方から根強い人気があります。インダストリアルデザインよりもより装飾的なイメージで、さらにアメリカンヴィンテージではポップ感を、ヨーロピアンヴィンテージでは高級感がプラスされます。
シャビーシックとも呼ばれるテイストで、古めかしい雰囲気が特徴です。暗めの色調が多いヴィンテージデザインとは異なり、白やアイボリーなどの明るい色が基調となります。フレンチの雰囲気も強いため、女性からの人気が高いです。
定番のナチュラルデザインは、明るめの木目と明るい色が基調となります。木のぬくもりを感じられる優しく温かみのある雰囲気があるため、老若男女から人気が高いです。
敢えて家具のデザインを揃えずに、ラフに構成するデザインのことで、さりげないスタイリッシュさを強調できます。観葉植物との相性も良く、生活用品を収納しすぎないオープン棚などの“見せる収納”を取り入れるため、作り込みすぎずフレキシブルに空間を活用できます。
厳選したシックな家具を置くことで、高級感を演出できるデザインです。ところどころに直線を取り入れ、すっきりと清潔感がありながらもラグジュアリー感のある印象で、最近トレンドの「ホテルライクインテリア」は幅広い年代から注目されています。
■ 2つ以上のデザインを合わせた“ミックススタイル”も人気
「あまり主張が強すぎると飽きそうで心配」「わざとらしくなるデザインには抵抗がある」…、インテリアデザインを考える時にこのように考える方もいるでしょう。
そんな方には、“ミックススタイル”もおすすめです。
- ●ナチュラル+モダン
- ●インダストリアル+カジュアル
- ●北欧+シンプル
- ●和風+モダン
- ●アーバン+モダン …
最近は、それぞれの特徴をうまく混ぜ合わせたスタイルが人気で、高級家具を買わなくても、市販の家具を上手く組み合わせたり、敢えて時代を感じるようなヴィンテージ塗装を施したりなど、コストをかけなくてもおしゃれなお部屋は作れます。
大事なのは、あまりデザインに縛られずに、居心地のいい空間を作ることです。
ストイックになりすぎず、柔軟な気持ちでデザインを楽しみましょう。
関連コラム:北欧ナチュラルな家のインテリア|リビング、キッチン、などの事例とポイントを紹介
■ インテリアデザインが特徴的な事例5選
私たちSHUKEN Reでは、今まで数多くのインテリアデザインを取り入れた事例を手がけてきました。
その中でも特徴的な事例を5つ紹介します。
ぜひ、デザインの参考にしてください。
事例① 北欧×ナチュラル
こちらは、無垢のフローリング材とグレイッシュブルーのアクセントウォールが特徴的な事例です。
アクセントウォールは、デザインの要素となるだけではなく、空間を引き締め、メリハリを生み出します。
シンプルでありながらも、落ち着きもあり、大人も子供もリラックスできる空間に仕上っています。
インテリアのアクセントにもなっているオープン棚は、棚受け金具にもこだわり、洗練さを追求しました。
棚に置く食器などもインテリアアイテムの一部として活躍しています。
事例② モダン×カジュアル
こちらは、ご夫婦がお住まいのお部屋です。
無駄な要素を省く代わりに、オーダーで造作したクールなステンレスキッチンや、名作家具など、一つ一つにこだわりの感じられるアイテムが揃っています。
シンプルながらも節の目立つ無垢フローリング材が無骨感を演出し、おしゃれさをプラスしています。
一見、オフホワイトのシンプルな壁に見えますが、ダークブラウンの窓枠やドア枠が、フォーカスポントとなってアクセントとしての役割を果たしてくれています。
事例③ ヴィンテージ×カジュアル
天井はコンクリート躯体をそのまま生かし、アクセントとしてダークブルーの壁やレンガ仕上げの壁を配置するという、なんともヴィンテージ感漂う事例です。
床は特徴的なヘリンボーン貼りにして、個性をアピールしています。
観葉植物を置いてアメリカ東海岸の雰囲気もプラス。
遊び心のあるヴィンテージデザインの中にも、落ち着いた雰囲気が感じられる“大人デザイン”です。
事例④ ミニマル×インダストリアル
インダストリアルデザインやヴィンテージデザインは少々空間が暗くなるケースが多いですが、こちらは白を基調として窓から入る日の光を存分に生かした明るい部屋に仕上がっています。
排気ダクト配管や照明の配管などが露出しているものの、キッチンや家具をシルバーでまとめることで、とてもすっきりとした印象です。
玄関などは白+モルタルでまとめ、無機質ながらも落ち着きのある趣です。
ドアや床に木目を取り入れることで、寒々しい雰囲気にならず温かみすら感じられます。
敢えて作り込まないことで、経年変化を楽しめる家になりました。
事例⑤ 和風×アーバン
空間を緩やかにつなぐ格子や、柔らかい光を取り入れる障子は、和風建築ならではの魅力です。
こちらの事例では、それら和風デザインの魅力と、すっきり高級感のある洋風デザインを上手くミックスしています。
ダークブラウンを基調としているため、落ち着きもあり、リラックスできる空間に仕上がりました。
和室の天井は、敢えて昔ながらの板張りを残し「大正モダン」を感じさせる懐かしさがあります。
壁は調湿機能のある珪藻土を用いているので、ビニールクロスとは違う高級感のある質感です。
事例を見る:Case013「大正モダン・和室でくつろぎ夫婦円満」
■ まとめ:インテリアデザインを知ってイメージを膨らませましょう
せっかくリノベーションするなら、お気に入りのデザインでおしゃれなお部屋にしたいですよね。
そのためには、たくさんの事例を見ることも大切ですが、それぞれのデザインの特徴を知ることで、より本格的なインテリアに仕上がります。
今回紹介しました各種デザインを比較して、ぜひイメージにあるインテリアを作り上げましょう。
千葉県浦安の本店と東京世田谷のリノベショップのほか、オンラインでも相談を受け付けています。
お家づくりが大好きなスタッフがお話を伺いますので、どんな疑問やご要望もお気軽にご相談ください。お待ちしております♪
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