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"SHUKEN Re"

ONESTOP'S CASE

Downtown Kitchen Studio

エリア東京都台東区
物件種別マンション
築年数18年
広さ70.0㎡
施工期間2か月
物件費用非公開
リノベ費用800万円(キッチン・収納除く)
家族構成ご夫婦+お嬢さん
Downtown Kitchen Studio 施工前
Downtown Kitchen Studio 施工後

キッチンスタジオが、わが家のキッチン!・Downtown Kitchen Studio

◆笑顔いっぱいの、おいしいわが家。

今回訪れたのは、江戸時代から繁華街として栄えてきたエリアにあるY様邸。そして、そのリノベーションにはちょっとしたワケあり。それも素敵なワケありです。この家の住人M・Yさんは食メディアの編集長。自宅をキッチンスタジオとしても活用するために大胆なリノベーションを計画しました。使用するキッチンはすでにIKEAのものと決まっていました。

つまり、howzlifeに課せられたミッションはIKEAのシステムキッチンありきでY邸をグランドデザインすること。すでに購入されていた中古マンションに仕事用のキッチンスタジオを創設しつつ、そのほかをプライベートな居住空間とする。このミッション遂行のパートナーにどうしてhowzlifeが選ばれたのかを聞きました。

「もともとhowzlifeのカフェは前から気になっていたんです。偶然、元同僚とhowzlifeが旧知の間柄ということで紹介してもらいました。過去の事例を見て、自分達がやりたいテイストと合うと思ったので、お願いすることにしたんです」

M・Yさんは現在、夫のKさんと愛娘Aちゃんの3人暮らし。今回のリノベで叶えたかった希望のひとつが「家族みんなでごはんをつくるためのリノベにしたい」ということ。

オフィシャルな空間とプライベート空間が共存する空間づくりの過程で、家族の希望をどう実現していったのでしょうか。

◆理想のイメージは「きれいめインダストリアル」

「依頼時に全体のコンセプトとしてまず伝えたのは、きれいめインダストリアル。黒と白のモノトーンを基調にステンレスやウッド素材を「きれいめ」に設えたいとオーダーしました。それ以外は基本、howzlifeにおまかせでしたね。私達の好みをよく理解してくださり、『これはどうでしょう』と提案してくれる素材や形を見て、その都度『あ、いいですね』と。ほとんどがその繰り返しでした。最終段階で迷った結果、変更をお願いした例外を除いては」

リノベ予算を650万円から800万円への上行修正されたようですが、リノベのプロセスでどんな心境の変化があったのでしょう。早速、自慢のキッチンスタジオから一緒に見ていきましょう。

◆キッチン&ダイニング

解放感溢れるオープンスペース。そこでひと際、存在感を放っているIKEAのシステムキッチン。現在、ここで月4~5本の撮影が行われているそうです。三方向から自然光が入り、長時間の撮影に耐えられるため「撮れ高、いいね!」と社内でも褒められる、自慢のキッチンスタジオです。

撮影が終われば、即自宅に早変わり。この融通のよさを享受しつつも、スタジオ業務も兼任しているM・Yさん。オフィシャルとプライベートを行き来する生活は何かと気苦労もあるのではと思いきや、なんだかんだで「休日も人を招いてホームパーティしている」ことが多いそう。その週末のホームパーティで重宝しているのが可動式テーブル。ナラの天板に塗装した造作です。「友人がみな、褒めてくれますね」

主張しすぎないウオールナット合わせの配色を選択し、「きれいめインダストリアル」な仕上がりに。「せーの!」の掛け声とともにみんなでテーブルをドッキングさせる楽しさもあり、大人数のパーティでも大活躍。この可動式テーブルは家族が食事をする場所であり、撮影時の材料置き場でもあり、Mさんが原稿を書いたり、ちょっとした事務作業をしたり。用途に合わせて変幻自在。

Y家を訪れるみなさんが、上を見上げながら、よくこう言うそうです。

「それにしても、良く収まったなあ。複雑な天井だよね」と。それもそのはず。

このレンジフードから伸びたダクト。それは、それはデザイナー泣かせの代物でした。

いってみればIKEAから提供されたシステムキッチンは「備え付けの什器」です。間取りに合わせて臨機応変に寸法を変えることはできません。担当デザイナーの南部さんは多くを語らず「天井計画は大変でした」と静かに微笑むだけでしたが、設計図を睨みつつの辻褄合わせは、まるでパズルのピースをひとつひとつ探るがごとくの合わせ技だったとか。

躯体表しの天井はインダストリアルの代表選手ですが、Yさん夫妻のこだわりポイントは「きれいめ」。実はモルタルで塗装するかどうか、ふたりで天井を見上げながら、ずいぶん迷ったそうです。最終的に塗装することを選んだ結果、予算オーバーになってしまったものの、やっぱりモルタルで塗装して「正解でした」。

◎ほかの部位も含めて、全文公開はこちら!「Downtown Kitchen Studio|キッチンスタジオが、わが家のキッチン!」

◆リノベーションを終えて 

「これからリノベをする方に何かアドバイスできるとすれば、それは自分達が日頃、よく目にする場所で迷いがあったら、そこは妥協しないこと。今回、躯体表しの天井を塗装するかどうか迷いましたが、モルタルで塗って正解でした。それからリノベの最終段階で既存のインターホンがどうも気になって。隠し箱を追加で作ってもらったのですが、これは傑作でした。

後悔があるとすれば、やっぱり床暖房にすればよかったという点。気密性が高いといわれるマンションですが、三方に窓があると意外と寒い。目につく場所ばかりに意識が向いて、こればかりは盲点でした」(Kさん)

「リノベしてから、カフェでちょっとお茶したり、なんとなく外食したり、が減りました。おうちのごはんがいちばんおいしいよね、って。今回のリノベに点数をつけるとしたら200点。もう大満足ですね」(Mさん)

(◎写真 花井智子 ◎ライター 砂塚美穂)

◉パートナーDATA

デザイン howzlife

実施設計・施工 SHUKEN Re