中古住宅の物件探しで気をつけること|注意点をプロが徹底解説
中古住宅を探すときに、次のように迷われている方もいるのではないでしょうか。
・どんな点に気をつけて物件を探せばいいの?
・リノベーションをする場合はどんな中古物件がおすすめ?
中古物件は「一点物」ですので注意すべき点はさまざまで、手続きもわかりにくいですよね。
特にリノベ前提の場合は、物件をチェックする際のポイントが異なります。
今回は、中古住宅の物件探しの際に気をつけることや、リノベーション前提の中古住宅を探すときの注意点を徹底解説します。
・物件探しを始める前に中古住宅に対する要望をまとめて優先順位をつけておくと、物件探しがしやすくなります。
・中古住宅を探す際の注意点を理解して実践することで、住んでからの後悔を減らすことができるでしょう。
・中古物件探しからリノベーションの設計・施工まで相談できる「ワンストップリノベーション」の会社に依頼し、トータル的な資金計画や提案をしてもらうことをおすすめします。
Contents
■物件探しの前に中古住宅の要望をまとめよう
物件を探している間に考えがブレていかないように、まずは中古住宅の要望をまとめましょう。
要望を書き出した上で優先度をつけておけば、自分に合った物件を見つけやすいです。
考えるべき項目を紹介します。
理想の暮らし方
まずは、理想とする暮らし方を考えてみましょう。
- ・家族とゆっくり家で過ごしたい
- ・家事や育児を楽にしたい
- ・趣味の時間を大切にしたい
- ・仕事や遊びに出かけやすい環境が良い
このように暮らしに対する考え方は人それぞれですよね。
どのような生活を送りたいかによって、住まいにかける費用や物件の広さなどは大きく異なります。
また、日当たりを重要視するなら建物の向きなども大切なポイントです。
将来のライフプランも考えながら、自分にとっての理想の暮らしや欲しい空間をイメージしてみてくださいね。
希望のエリア
住みたいエリアを絞ることで、物件探しがしやすくなります。
市区町村だけでなく、通勤・通学などで利用する駅やバス停も考慮してエリアの範囲を考えましょう。
また、スーパーや病院などへの距離なども考慮することをおすすめします。
閑静なエリアや賑やかなエリアなど、周辺環境に対する要望も考えておくと、不動産会社にイメージを伝えやすいです。
予算
中古住宅購入にかけられる予算をあらかじめ確認しておきましょう。
住宅ローンを利用する場合は準備できる現金に加えて、無理なく支払える月々の返済額を検討しておくことも大切です。
ファイナンシャルプランナーによる資金相談なども活用しながら、適切な予算組みを行ってください。
物件のタイプ
中古住宅には「マンション」と「戸建て」の二種類があります。
<マンションのメリット・デメリット>
- ・同条件なら戸建てよりも物件価格を抑えられるケースが多い
- ・セキュリティの設備が整っている
- ・毎月管理費や修繕費を支払えば、メンテナンスなどで大きな出費がない
- ・プライバシーや隣家の音が気になる
<戸建てのメリット・デメリット>
- ・マンションと比べて面積が広い物件が多い
- ・庭や駐車場があるため屋外スペースも活用できる
- ・都心部では物件情報が少ない
- ・修繕費などを計画的に貯蓄する必要がある
エリアによって戸建てとマンションの物件数は大きく異なるため、見つけやすさなども考慮しながら自分に合った物件タイプを考えましょう。
リノベーションの有無
中古住宅購入後にリノベーションを行う方も多いと思います。
リノベーションをするなら、工事がしやすい物件選びを行わなければなりません。
また、物件購入費とリノベーション費のバランスが取れた資金計画を立てることも重要なポイント。
物件を探す段階から、リノベーションの有無や程度は必ず検討しておきましょう。
築年数
どのくらいの築年数の中古住宅を購入するかの検討も必要です。
なぜなら、築年数によって建物の状況や物件価格は大きく変わるからです。
築年数が経った物件の方が価格は抑えられますが、建物が劣化している可能性は高まります。
昭和56年以前に建てられた建物は、現在の新耐震基準になる前の基準で建てられています。
そのため、耐震面で不安があったり住宅ローンの借入が難しくなったりするため注意が必要です。
ただし、購入後にリノベーションを計画している場合は、合わせて耐震改修工事を行うことで対応できますので、築年数にそこまでこだわらなくても良いでしょう。
■中古住宅の物件探しをする際に気をつけること
事例を見る:Case20「howzlife NEXT STYLE」
中古住宅の物件探しで注意したいポイントを紹介します。
①周辺環境や利便性は良いか
希望エリアの中古住宅を内覧して気に入ったとしても、周辺環境や利便性が良くないと住みやすさは半減します。
内覧に行ったときは、周辺の様子や駅やバス停までの距離などもチェックしましょう。
子育て世代の家庭は、通学路や近くの公園の雰囲気なども見ておくと安心です。
②家族に適した広さか
何人で暮らすのかによって、必要な物件の広さはことなります。
リフォームやリノベーションを行えば部屋数は変更することはできますので、間取りよりも広さを重視しましょう。
ちなみにマンションの場合、1~2人暮らしなら50~60㎡前後、3~5人で暮らすなら70~100㎡くらいの物件だと、ゆとりのある広さを確保できます。
③住宅ローンが借入できる物件か
住宅ローンを活用して中古住宅を購入するなら、借入の適用要件に合った物件なのかを判断しましょう。
築年数の古い中古住宅は担保評価が下がるため、希望する借入額に満たないケースもあります。
また、昭和56年以前に建てられた住宅や新耐震基準に満たない住宅は、借入の対象外になることも。
住宅ローンを借りてこれらの住宅を購入する場合は、耐震診断や工事を行って基準を満たした住宅に改修することが必要なので、注意しましょう。
④築年数を考慮して建物の状態をチェックできているか
築年数によって建物のチェックするポイントは異なります。
築2~3年の中古住宅の場合は構造上の不具合は起こりにくいため、汚れ・キズのチェックや窓や扉の建て付けの確認などを行いましょう。
対して、築10年を超える建物の場合、メンテナンスを行っていないとシロアリ被害や湿気による腐食によって構造体が劣化しているケースもあります。
構造体の劣化は目で見ただけでは分かりにくいケースもありますが、劣化が進んでいると床がフカフカしたり玄関框などを叩くと乾いた空洞音がする場合があります。
一緒に内覧してもらう不動産会社にチェックしてもらって状況を確認してみましょう。
中古住宅購入後にそのまま住む場合は、汚れや劣化が気になる建物を購入することはおすすめしません。
しかし、リノベーションを行う場合は、築浅物件の汚れや建て付けの悪さ、築古物件の構造体や設備の劣化などは対応できるため問題ないケースも多いです。
購入前にリノベーション会社にも物件を見てもらい、適切な工事内容を検討しましょう。
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⑤耐震性は問題ないか
建物の安全性において、耐震性能は非常に大切なポイントです。
地震などの災害で大きな被害を受けてしまっては、中古住宅を購入した意味がなくなってしまいます。
中古住宅の耐震性を確認し、不安がある場合は購入前にホームインスペクション(住宅診断)を利用しても良いでしょう。
また、耐震リフォームの計画なども同時に進め、安心して住める環境を整えてくださいね。
⑥希望の時期に引き渡しが受けられるか
購入する中古住宅が希望の時期に引き渡されるかを事前に確認しましょう。
居住中やリノベーション中の物件などは、引き渡しまでの期間が長めに設定されていることもあります。
引き渡しが遅れてしまうと、引越しのタイミングをずらさなければなりません。
また、引き渡し後にリフォームやリノベーションを計画している場合、スケジュールを再調整する必要もあるため注意が必要です。
⑦保証や保険の内容はどうか
中古住宅に付帯されている保証や保険の内容も忘れずに確認しましょう。
新築住宅と比べて中古住宅は保証が手薄なケースが多く、築年数が古い物件は保証がないケースも。
反対に、事業者が既存住宅瑕疵担保責任保険に加入していて、入居後数年間は保証が適用になる物件もあります。
契約前に保証や保険の内容をチェックし、納得した上で購入へ進んでください。
⑧ハザードマップの確認は行ったか
建物の損傷に大きく関係するのが、地震や川の氾濫などの災害ですよね。
気に入った物件が見つかったら、必ずハザードマップの確認を行いましょう。
川の近いエリアでは浸水の深さの目安などが表記されているため、マンションの階数を選ぶ際などにも役立ちます。
また、ネットで調べると地盤の強さなどを検索できるサイトもあります。
詳細な物件エリアを確定する際の参考にしてみてくださいね。
⑨共用部の使い勝手は良いか(マンションの場合)
マンションの場合は、自分達が住む部屋だけでなく共用部の使い勝手をチェックすることも大切です。
確認すべき箇所の例を紹介します。
- ・ゴミ置き場は使いやすく、清掃が行き届いているか
- ・オートロックなどのセキュリティ面は充実しているか
- ・ポストに鍵はかけられるか
- ・宅配ボックスが付いているか
- ・廊下や階段の清潔感(私物が置いていないか)
- ・エレベーターの有無
また、掲示板に書かれた内容などをチェックすると、トラブルの有無などもわかります。
駐輪場や駐車場を利用する予定の場合は、空き情報などもチェックしておきましょう。
⑩再建築不可物件ではないか(戸建ての場合)
戸建ての場合は、再建築不可物件ではないかを確認しておくと安心です。
再建築不可物件:建築基準法違反などによって新たな建物が建て替えられない物件のこと
築年数が古い家だと、現在の建築基準法に適していない可能性があります。
すると、建築確認申請の許認可が下りず、建物を建て替えることができません。
物件購入時は建て替えの予定がなくても、将来建て替えや売りに出す可能性もありますよね。
再建築不可物件だと、不利になってしまいますので避けておくことをおすすめします。
⑪内覧して気に入ることができたか
不動産会社から気になる物件を紹介してもらったら、必ず内覧をしましょう。
実際に見ると狭く感じたり、建物の劣化や傷みが気になることもあります。
内覧したら候補から外れたというケースも少なくありません。
実際に見て気に入った物件を新たな住まいとして選んでくださいね。
■リノベーションする中古住宅を探すときの注意点
中古住宅を購入後にリノベーションを計画している方も多いでしょう。
リノベーションを前提とした物件探しで気をつけることを紹介します。
①どのような構造を採用しているか
間取り変更を伴うリノベーションを計画している場合は、構造のチェックも大切です。
マンションの場合は、鉄筋コンクリート造が採用されているケースが多いです。
鉄筋コンクリート造は2種類の構造に分かれます。
- ・ラーメン構造:太い柱と梁で建物の枠を構成するため、間取り変更を行いやすい
- ・壁式構造:耐力壁と呼ばれるコンクリートの壁を囲んで構成するため、間取り変更を行いにくい
間取りの自由度を優先したいなら、ラーメン構造のマンションを検討しましょう。
また、木造住宅の場合は「軸組工法」と「2×4工法」に分かれています。
2×4は壁式構造なので、軸組工法のほうが間取り変更しやすいです。
②管理規約によるリノベーションの制限が厳しくないか
マンションによっては、リノベーションに対して厳しい管理規約を定めていることがあります。
具体的には次のような内容です。
- ・水回りの設備の移動禁止
- ・配管の交換禁止
- ・使用する床材の指定
- ・指定業者以外の出入り禁止
間取り変更を予定していても、水回りの移動ができないと希望の間取りが採用できなくなってしまいます。
ルールはマンションによって異なるため、事前に確認してください。
また、管理規定には記載されていなくても、工事中の住民への配慮は必ず行ってくださいね。
③希望のリノベーション内容が実現できる資金計画か
中古住宅を購入後にリノベーションをするなら、より詳細な資金計画を立てることが大切です。
物件購入費にお金をかけすぎてしまうと、リノベーションに満足いく費用がかけられないことも。
物件探しの段階からリノベーションの計画を行い、トータル的な資金計画を立てましょう。
④空き家の期間が長くなかったか
空き家の期間がどのくらいあったのかも確認してください。
なぜなら、人が住んでいない期間が長いと空気の入れ替えができずに湿気が溜まり、結露している可能性があるからです。
結露によってカビが発生したり建材が劣化したりすると、必要のなかったリノベーションまで行わなければなりません。
また、人が住んでいない建物は劣化のスピードも加速します。
空室になっていた期間や退去理由なども検討時に確認すると良いでしょう。
■リノベーション向けの中古住宅探しなら「ワンストップリノベーション」がおすすめ
リノベーション向けの中古住宅探しをするなら、物件探しとリノベーションの設計・施工まで一貫して行ってくれる「ワンストップリノベーションサービス」の利用をおすすめします。
リノベーション内容を熟知した会社に物件探しも依頼することで、次のようなメリットがあります。
- ・自分達のリノベーションの要望に合った物件を見つけてくれる
- ・リノベーションしやすい構造や間取りの物件を提案してくれる
- ・物件購入とリノベーションのトータル的な資金計画を立ててくれる
- ・物件購入からリノベーション工事までがスムーズに進む
ぜひワンストップリノベーションを利用して、お気に入りの暮らしやすいオンリーワンの住まいを手に入れてくださいね。
■まとめ:気をつけること理解して自分に合った中古住宅を探そう
中古住宅の購入は、物件探しや内覧までに気をつけてチェックするポイントがたくさんあります。
ポイントを理解した上で物件探しを行うことで、自分に合った中古住宅を判断しやすくなるでしょう。
また、中古住宅を購入後にリノベーションをするなら、さらに注意する項目は多くなります。
ワンストップリノベーションの会社にサポートしてもらいながら、後悔のない物件選びとリノベーションを行ってくださいね。
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