専用使用権とは
【専用使用権(せんようしようけん)】
1. 概要
「専用使用権」とは、分譲マンションにおいて、「共用部分」の一部ではあるものの、特定の住戸の所有者(居住者)だけが独占的に使用できる権利のことです。
所有権(専有部分)とは異なり、あくまで「使用する権利」が認められている場所を指します。
<主な例>
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バルコニー(ベランダ)
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玄関ポーチ
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1階住戸の専用庭(テラス)
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ルーフバルコニー(最上階住戸など)
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特定の区画が割り当てられた駐車場や駐輪場
2. リノベーションとの関係と注意点
専用使用権が設定された場所は、リノベーションを計画する上で最も注意が必要なエリアの一つです。
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管理規約による厳格な制限 「どの程度まで使用できるか」は、マンションごとの「管理規約」で厳格に定められています。
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・禁止事項(例): 床材をコンクリートや固定式のタイルに変更する、サンルームや物置などの構造物を設置する、壁に穴を開ける、など。
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・許可事項(例): 簡易なウッドデッキパネルや人工芝を「敷くだけ」で設置する、植木鉢やテーブルセットを置く、など。
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避難経路としての役割 特にバルコニーやポーチは、火災などの非常時に隣戸へ避難するための避難経路を兼ねていることがほとんどです。避難の妨げになるような物を置くことは消防法でも禁じられています。
3. 費用の負担と管理
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日常の管理: 日々の清掃や簡単な維持管理(例:排水溝の掃除)は、その専用使用権を持つ所有者が行うのが一般的です。
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大規模修繕: 防水工事や大規模な補修など、建物全体に関わる修繕は、管理組合が計画的に行い、費用も管理組合(修繕積立金)から支出されます。
4. 関連語
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共用部分(きょうようぶぶん) 専用使用権が設定される場所は、すべて「共用部分」に含まれます。
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専有部分(せんゆうぶぶん) 所有者が所有権を持ち、原則としてリノベーションが可能な空間。
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