Coastal
この記事の見所ポイント
- ブルーグレーを基調にマリンリゾートのようなインテリアを実現。
- LDKをできるだけ広くして、框扉のデザインが気に入ったキッチンを主役に。
- リビングにシンプルなワークデスクを造作して親子でシェア。
- キッチンと洗面室を直結させ、WICも近くに配置して、家事動線・生活動線を短縮。
- 出窓だったスペースを読書ヌックに造り替え、くつろぎの場として活用。
落ち着いた色合いのブルーの壁とキッチン、サンドカラーのフローリング——まるで海辺のコテージのようなリラクシーな空気感が漂うSさまの新居。ご夫婦ともにブルーがお好きで、海を感じる開放的な空間にしたいと思い、コースタルなインテリアをテーマにリノベーションを計画されました。
「以前の賃貸マンションの居心地が良すぎて、なかなか住み替えのきっかけがなかったのですが、いずれは持ち家があったほうがいいかも、という話はしていて。買うなら娘の小学校入学前がいいタイミングかなと思い、探し始めたんです」
当初は新築マンションを探されたそうですが、希望の広さと間取りの物件に出会えず、中古リノベにシフト。お友達がリノベ済み中古マンションを購入したこともきっかけのひとつだったそう。
「中古なら選択肢がずっと広がりますし、自分たち好みの住まいができるのかなと。それで最初は仲介とリノベがセットになった不動産会社を選んだのですが、なんだかデザインがピンと来なくて、決まりかけていた物件を諦めて探し直すことにしたんです」
リノベ会社選びの大切さに気付き、物件探しをいったん中断されたおふたり。リノベ会社を探す中でSHUKEN Reを知り、その後、理想の中古マンションに出会われたタイミングでご相談くださいました。
「店舗が近くて、事例を見ても素敵なデザインが多かったのがきっかけでしたが、お話してみると提案内容のレベルが高くてびっくり。私たちの要望にプラスαで応えてくれて、こんなこともできますよ、という親身なアドバイスに惹かれました」
打ち合わせにはデザインボードを持参して、プランナーとイメージを共有。そこには当初から大きなアイランドキッチンとブルーのイメージカラーが盛り込まれていました。
ブルー×框扉のキッチンにひと目惚れ

「LDKはとにかく広く」と希望されていたおふたりは、バルコニー側の2室をワンルームにまとめ、ゆったりとした空間に大きなアイランドキッチンを配置しました。
ダイニングの家具と照明は以前からお使いのもの。チェアとベンチは「MOMO Natural」の製品で、オーバルテーブルはいずれラウンド型に買い替える予定だそう。
アクセントクロスとキッチンはくすみカラーのブルーグレー。「この『クリナップ』のキッチンは、框組の扉と色の組み合わせがかわいくて、ひと目惚れしました。実物の展示を見るために、『クリナップ』のショールームだけで5カ所も巡ったくらいです(笑)」と奥さま。
ご主人も「『クリナップ』のキッチンは内部までステンレスなのがいいですよね。普通だとプラスチックの部分もステンレスなので、耐久性が高いのが気に入りました」

扉のカラーは「ブルードゥパリ」、框扉は「ブロカント」というシリーズです。フレンチテイストのナチュラルなデザインで、くすみカラーのブルーグレーが空間にやさしく馴染んでいます。
壁面には奥行の異なる2種類のオープンシェルフを設け、パントリーとして活用されています。

毎日のお料理はご主人がキッチンに立たれることが多いため、カウンターはご主人の身長に合わせて高めの90cmに設定。カウンターとカップボードの間にも十分なゆとりがあり、おふたりで同時に立ってもスムーズに作業できるのが快適だそう。
「アイランドキッチンは左右から入れる2WAYなのも便利ですね。回遊できるキッチンは、結局どちらか一方の通路しか使わなくなるという話も聞いていましたが、実際には両方の通路を同じくらい使っています」

壁のアクセントクロスは「サンゲツ」。こちらをブルーにするために、カップボードは「Panasonic ラクシーナ」のしっくいホワイトを選択されました。調理家電もホワイトで統一したことで、美しいカラーリングが引き立ちます。「あとは冷蔵庫ですね。買い替えのときに、キッチンに合う色を選べたらと思っています」

カウンターのリビング側にはハイスツールを2脚。軽いお食事やおやつタイム、バータイムに活用されているそう。
「友人家族が遊びに来ることも多くて、2〜3家族、子どもを合わせると7〜8人くらい集まることもあります。そのときはカウンターに料理を並べて、みんなで自由に取れるようにしています」
こんな何気ないエピソードからも、おふたりのオープンでフレンドリーなお人柄が伝わってきます。
リビングには親子共有のワークスペースを

明るい色合いが魅力のフローリングは「朝日ウッドテック」の「ドライオーク」。無垢材の風合いにも惹かれつつ、お手入れのしやすさも考慮して突き板タイプを選択され、冬場に備えて床暖房も採用。

リビングの一角には奥さまの在宅ワークとお子さまの宿題のためにデスクカウンターを造作しました。素材はタモ集成材、奥行きはモニターを置けるよう60cmに指定しました。

「昼間はひとりで仕事に集中して、夕方に娘が帰ってくると、横並びで仕事をしながら宿題を見てあげられるのがいいですね。折り紙をしたり、絵を描いたりすることもあって、親子で一緒に過ごせるのが気に入っています」
洗面室・キッチン・WICをまとめて家事ラクに


キッチンには洗面室を直結させました。引き戸を開けておけばスムーズにアクセスでき、「東リ」の大理石柄のフロアタイルがつながっていることで、見た目にも一体感が感じられます。
「この動線は家族全員が毎日使っています。朝起きるとここで顔を洗って、そのままキッチンに移動できるのがすごく便利なんですよね」

洗面台や浴室の位置は大きく変えず、洗面室の面積をやや広げて収納を充実させました。タオルや下着類は収納ケースですべてここにまとめているそう。

落ち着いたグレージュの洗面化粧台は「TOTO」の「オクターブ」。カウンターとボウルが一体型、水栓の周囲に水が溜まらないなど、掃除がラクなことが決め手になりました。ミラーの下にスマホを置ける棚がついているのもポイントです。

「LIXIL」のユニットバスにはネイビーのアクセントウォールを。浴室内のパーツは最低限にして、マグネットタイプのバス用品で掃除のしやすさを徹底しています。
「細かいことですが、このバスを選んだ理由は、シャワーの位置を調節しやすかったからなんです。バーに沿ってスライドさせて好きな高さで止めるのですが、それがやりやすいのがこのタイプで。前に使っていて便利だったので、同じタイプを探しました」

洗面室を出てリビングに入ると、すぐに現れるのがファミリークローゼット。この位置関係も家事動線のショートカットに大きく貢献しています。

「洗濯物を浴室乾燥機で乾かしたら、ハンガーごとここに運んで掛けるだけ。家族全員の衣類がまとまっているから、収納動線が短くてシンプルなんですよ」
お仕事やレジャーをアクティブに楽しまれているSさまにとって、家事ラクはリノベの大切なテーマだったそう。この水回り&収納計画で、その願いが形になりました。

洗面室のお隣のトイレは、ダイニングと同様にマリンリゾートのイメージ。「ルノン」のブルーの壁紙にゆらぐような光が広がり、水の中にいるような不思議な感覚を楽しめます。
照明は「オーデリック」の「ウォーター」という製品で、ガラスシェードの凹凸が独特のゆらめきを生み出しているのだそう。
腰壁部分のクロスは「サンゲツ」でセレクト。「ここは海辺のウッドデッキのイメージで選びました。トイレは遊びにきた友達にも好評で、みんな驚いてくれます。トイレはお客さまも必ず使う場所なので、インテリアにこだわって正解でした」
リビング以外にも心地いい居場所を

お子さまのお部屋で目を惹くのは、淡い花柄のアクセントウォール。天井には蓄光タイプの星柄クロスを採用し、暗くすると星が浮かび上がる、遊び心のある空間です。

「壁紙は『サンゲツ』で娘が自分で選びました。親からすると花柄は意外でしたが、本人は気に入っているみたい。理由を聞いたら『いい匂いがしそうだから』と言っていました(笑)」
室内はベッドとデスクがちょうど入る広さ。現在はリビングのワークスペースで勉強していますが、将来的にはデスクやベッドを置く予定だそうです。

玄関ホールに面したリーディングヌックも、親子ともに大好きなスペースに。実はSさまのお宅にお邪魔すると、真っ先に目に入るのがこのヌックなんです。

「リノベ前は置物を飾るような出窓だったのですが、何かいい使い道はないかなと模索して、思いついたのがヌック。奥行きをちょっと広げて、ベンチとアーチ壁をつけてもらいました」
本に囲まれ、特注したクッションに座ってくつろげるヌックは、第二のリビングのような癒しの居場所。冬は陽射しの中で日向ぼっこも楽しめます。

アーチ壁とレトロな照明で、インテリアとしての見応えも十分。照明はまぶしくないようにフロストガラスのタイプを選ぶなど、本の読みやすさにもこだわりました。

玄関収納は「Panasonic コンポリア」。砂を思わせるベージュのフロアタイルは「東リ」。キャンプがご趣味のひとつというSさまは、広い土間収納も検討されましたが、寝室にキャンプギア専用の収納スペースを設けたうえで、玄関ホールはシンプルにまとめました。

現在は寝室に3人分のマットを敷き、親子で使う就寝スペースとしていますが、いずれはベッドを導入する予定だそう。コンセントをベッドの高さに配置するなど、抜かりなく将来の準備をされています。
わが家が一番!としみじみ思える住まいに

キャンプや旅行など、アクティブなライフスタイルを満喫されているSさま一家。外で過ごす時間が多いからこそ、家では心地よく過ごせることを大切にされています。
「家に帰ってくると、やっぱりここが一番心地いいんですよね。インテリアが好みなのはもちろんですが、収納がたっぷりあって片づくのも理想的で。私が片づけ好きというのもありますが、雑多なものが目に入らないほうが落ち着くんですよ。
水回りの掃除もラクだし、頑張らなくても整った暮らしができるのが、この家のいいところかもしれません」と奥さま。
お料理好きのご主人にとっては、やはりキッチンがベストポジションだそう。「アイランドキッチンは結婚当初からふたりの憧れでしたが、やっぱり広いリビングを見渡しながら料理するのは気持ちいいですね。自分に合った高さや広さなのでストレスがないせいか、気がつけばずっとキッチンにいます。特に週末にのんびりお酒を飲みながらおつまみを作る時間が最高です!」
お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。
取材・文/ライター後藤由里子
撮影/カメラマン清永洋



