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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

MIX Style


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真っ赤な両開きドアが印象的なこちらは、30代のFさまが単身で暮らすお住まい。奥にどんな光景が広がっているか、ワクワクしてしまいますよね♪

 

遊びに来たご友人たちに、「玄関広っ!」と驚かれるのがお約束。廊下や隣接する部屋の収納だったスペースを取り込んで、希望どおりのゆとりのある空間になりました。赤いドアが映えるように、その他の建具や内装材を白と黒にしぼっているのがさすが!

 

期待がふくらんだところで、さっそく中を案内していただきましょう~!

 

 

赤いドアを開けると、とびきりおしゃれで広々としたLDKが登場! まるで海外のアパートメントの一室にワープしてきた気分です。

 

思わず「海外で暮らしたことがあるのですか?」とうかがってしまいましたが、答えは「NO」。Fさまいわく、「もともとファッションが好きで、その延長でインテリアも食器も好きなんです。好きなものを集めたらこうなりました」

 

 

キッチンは、料理がお好きなFさまのこだわりが詰まったスペース。ピンタレストなどで見つけた理想のイメージをベースに、素材や設備を一つ一つ吟味して選んでいったそうです。「壁に使った“ゆらゆらしたタイル”もイメージ通り。友人にもほめられるし、自分自身でもいちばん気に入っているポイントです」

 

左手のカウンターにすっぽりはまっている、ヴィンテージのチェストもかわいいですよね♪ 当初はこのチェストのようなデザインでキッチンを造作する希望があったそうですが、コストがふくらむことから現在の形に落ち着いたそう。

 

 

東京都にあるFさま邸。同じエリアの賃貸マンションに暮らしていたころからゆるく物件購入を考えていたものの、真剣に検討するようになったのはコロナ禍がきっかけだったとか。

 

「以前の住まいにはきちんと椅子に座って仕事ができるスペースがなくて、腰が痛くなってしまったんです(笑)。あとは年齢的なことですかね。自分と同年代の知人には、家族を持って家を建てた人もいて。私は単身ですが、ある程度自立できているので、そろそろ住まいを購入しようかなと思ったんです」

 

 

本格的に物件探しをスタートして、5軒ほど内見したところで出会った現在の物件。

 

「以前の住まいがまったく光の入らない部屋だったので、日当たりのよさに感動したんです。ちょうど冬だったのですが、部屋の中が暖かくて。80㎡弱ある広さや、リノベでいろいろやりたいことがあったので、リノベ済み物件でなかったことも決め手になりました」

 

ところがその後、想定外の出来事が! マンションの管理規約で、床をフローリングに変更できないことが判明したのです。「購入前にわかったのですが、床はフローリングをイメージしていたので、かなり悩みました」

 

 

最終的には、カーペットでもいいと気持ちを切り替えて物件購入に踏み切ったFさま。かえってリラックス感のある落ち着いた空間になった気がするのはスタッフだけでしょうか?

 

 

控えめな色のカーペットを選んだおかげで、以前の住まいから愛用している家具やヴィンテージラグが映える空間になりました。カーペット選びは迷いに迷って、山のようなサンプルの中から、見た目と質感がナチュラルなものを選んだそう。

 

玄関で目がクギづけになった赤いドアは、「自分の持ち物に赤が多かったのでこの色にしました」とFさま。ほかではなかなか見ない色なので、これからリノベに取り組むかたに、ぜひ参考にしていただけたらと思います!

 

 

造り付けのオープン棚には、ご実家で飼っていたペットの写真や“1軍”の本がディスプレイのようにゆったり並んでいました。ここへ引っ越してくるときに、“2軍”の本は処分してきたそうなので、ゆとりがあってとてもすっきり。

 

家具やラグなどとバッティングしないように、オープン棚は空間になじむデザインにして存在感を抑えたのがポイントです。

 

 

キッチンの対面側は、こんな素敵なソファスペースです♪ 窓辺の植物はこちらに引っ越してから購入したもので、日当たりがいいのですくすく成長中だとか。

 

白いリネンのカーテンは吊り元の位置を悩んだそうですが、天井ギリギリにして大正解! 実際より天井が高く感じられ、明るくのびやかな空間になりました。

 

 

紆余曲折を経て当社にコンタクト

 

当社のグループ会社であるhowzlifeとリノベに取り組んだFさまですが、実は当初、別のリノベ会社とやりとりを進めていたとか。購入する物件の目星がついたことで、その会社におおよその工事費を尋ねたところ、かなり高額だったそう。

 

間取りや採用する内装材などの調整でコストを落とすことができないかも尋ねてみましたが、「最低でもこれくらいかかる」と相談に乗ってくれそうな気配がなく、Fさまは改めて依頼するリノベ会社を探し直すことにしたそうです。

 

 

webサイトの施工事例などを見て、Fさまが次にコンタクトをとってくださったのが当社でした。「この先長く暮らす場所なので丁寧につくってもらいたくて、自社施工の会社というところにも魅力に感じました」(ありがとうございます!)

 

物件もリノベ会社も無事決まり、さまざまな契約手続きを経て当社のプランナーとともにプランニングをスタート。ちなみに「リノベでいちばん大変だったことは?」とうかがうと、「たくさんの契約書に何度も住所と名前を書かないとならなかったこと(笑)」とのこと。

 

それでも「銀行とのローン契約のときもhowzlifeのスタッフさんが親身にサポートしてくれて心強かったです」とおっしゃっていただきました。

 

 

「ひとり暮らしなので部屋数はいらない」というFさまのご希望に合わせて、もともとゆったりとしていた2LDKの間取りを、より開放感のある1LDKに。リノベでやりたいことは無数にあったそうですが、先ほど少しご紹介したキッチンは特にこだわったそうです。

 

 

特大サイズで造作したアイランドカウンターは、食器棚やダイニングテーブルを兼ねたつくり。Fさまは「明るい」や「かわいい」よりも、時を経た「渋さ」や「味わい」が好みとのことで、カウンターの塗装色は職人さんと相談しながら、ヴィンテージ風の色ムラを意識して仕上げました。

 

シンクをリビングに向けて配置したのもFさまのこだわりです。「料理は好きなのですが食器洗いがめんどうで……。やる気が起きるように、リビング側のテレビを見ながら食器洗いができるレイアウトにしました(笑)」

 

 

今後、ここにぴったりのチェアを探す予定だとか。インテリアセンス抜群のFさまが、どんなチェアを選ぶのか、興味津々です♪

 

ここまで、見どころいっぱいのLDKをご案内いただきました。続いて寝室と水回りも見せていただきましょう~!

 

 

LDKのほかに個室が1部屋あるFさま邸。既存の2部屋を一体にしたので広さがあり、こちらを寝室兼ワークスペースにしています。

 

洋服は市販のハンガーラックを使ってオープンに収納。海外の住まいにあるようなワードローブを造作で再現したいというご希望がありましたが、予算の都合で断念したとか。「夢」としてあたためておいていただき、5年後10年後に追加工事で叶えられるといいですよね。

 

 

反対に、高額ではあったものの希望通りの製品をえいっ!と採用したのが、寝室と玄関ホールを間仕切るウッドシャッターです。

 

「完全な個室にしてしまうより、LDKや玄関ホールとの一体感がある部屋にしたかった」とFさま。ドア+間仕切り壁ではなく、開け放しておくことも、閉めたままルーバーから光と風を取り込むこともできる木製建具を選んで希望を叶えました。

 

 

寝室の奥には、これからワークスペースとして整えていく予定の部屋が隣接しています。洋服を入れているガラスキャビネットと奥のデスクはヴィンテージの品。「古いものと新しいものが同居するミックススタイルのインテリアが好き」とうかがい、スタッフは大いに納得してしまいました。

 

ところで、右手に見えるスカイブルーのドアも気になりますよね。

 

 

ドアの奥は、海外のプチホテルのようなサニタリースペースでした! 構造上の制約から寝室からアクセスする間取りになりましたが、「使い勝手はめちゃくちゃいいです。朝起きてすぐに歯磨きをしに行けるので(笑)」とFさま。

 

「海外のホテル風」というコンセプトにしたことで、洗面脱衣室とトイレを分けなくてもいいのでは?という思いが生まれ、居住空間のような広いスペースになりました。

 

 

こちらは、腰壁を設けてさりげなく個室感を演出したトイレコーナー。ニッチのへこみ部分にも、周囲と壁と同じタイルをあしらっているのがユニークですね。

 

壁と床に用いたタイルは、かわいらしくなりすぎないよう意識して選んだとか。モノトーンでまとめてあるので、とても洗練された雰囲気です。

 

 

浴室は当初、造作(在来工法)でつくるタイル張りのものを希望していたとか。マンションの場合、工事が大変で費用も高額になることから、タイルを用いたユニットバスを採用しました。シンプルなのに高級感があって素敵ですよね。

 

「ユニットバスは和光製作所のスピリチュアルモードというブランドのものなのですが、実物を見られるショールームが京都にしかなくて、ユニットバスだけは唯一、実物を見ずに決めました」とFさま。

 

……と、ということは、そのほかのものはすべて実物を確認されたのですね!?  それはなかなかできないこと。Fさまのリノベにかけるこだわりや熱意の一端がうかがえました。

 

 

自分の「好き」にとことんこだわって

 

ここまで、Fさまのこだわりがいっぱい詰まったお住まいを見せていただきました。おじゃましたのはご入居からまだ3カ月というタイミングでしたが、「とても気に入っています。今のところ、失敗した~!という部分はないかな。特にLDKが気に入っていて、ここで毎日快適に過ごしています」とのこと(よかった!)。

 

 

せっかくなので、ここ数年、当社にもお問い合わせが増えている女性の単身リノベについて、Fさまに“先輩”としてアドバイスをいただきました。

 

「購入する物件については、耐震性や売却しやすい立地条件かどうかなど、建物全体の情報もさまざまチェックしたほうがいいと思います。私はふだん仕事が忙しいこともあって、管理組合の役員がどれくらいの頻度で自分に回ってきそうかも調べました(笑)」

 

「リノベのプランについては、予算の許す限り“自分の好き”にこだわるのがいいんじゃないかな。毎日帰る場所を落ち着ける場所にするために、できるだけ妥協はしないほうがいいと思います」

 

 

Fさま、ご経験者ならではのアドバイスをありがとうございました!

 

ヴィンテージ家具やクラシカルなデザインのパーツを投入して、古いものと新しいものが同居するミックススタイルの住空間を完成させたFさま。浴室やワードローブなど、当初の希望を実現できなかった部分もあったといいますが、最終的に落ち着いた代替プランにもFさまの「好き」がそこはかとなく感じられました。

 

「予算の許す限り“自分の好き”にこだわる」――それがリノベ成功のいちばんの秘訣かもしれませんね!

 

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター志賀朝子

撮影/カメラマン清永洋