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"SHUKEN Re"

INTERVIEW
お客様インタビュー|リノベのその後

設計のプロのお宅拝見!

リノベのプロがみずからの住まいのリノベを手がけたとしたら、ぜひ見てみたいと思いませんか? 今回訪ねたのは、SHUKEN Reで15年もの間プランナーとして活躍してくれたHさんのご自宅。

 

家庭の事情で現在は別の会社にお勤めですが、転職にあたりプランナーとして最後に手がけたのが今回ご紹介するご自宅です。プロならではの発想やインテリアセンスがたっぷり詰め込まれたお住まいを、さっそく見せていただきましょう~!

 

 

LDKに一歩足を踏み入れると、こんな素敵な空間がスタッフを迎えてくれました。「以前はゴリゴリのアンティークっぽい感じ(笑)が好みだったのですが、最近はもう少しシュッとした、“ナチュラルなんだけどほっこりしすぎない感じ”が好きで、そこに少しだけヴィンテージのテイストを加えたスタイルをめざしました」

 

まさに、Hさんのめざした世界観が表現されていますよね。白いソファは「アルモニア」、ダイニングテーブルは「シャークアタック」、麦わら帽子のような個性的なランプシェードはネットショップ作成サービスの「BASE」経由で個人のかたから購入したものだとか。

 

 

 

カーテンレールはもともと天井ぎわについていたことから、ぜひそのまま活用したいと思ったそう。コットン100%のギャザーカーテンを選んだのは、ナチュラルにもクラシックにもなり過ぎないちょうどいい雰囲気にするため。Hさんのセンスが光っていますよね!

 

内見1軒目で即決!

 

Hさんはご主人と3歳の娘さんとの3人暮らし。以前は世田谷区の賃貸マンションに暮らしていましたが、子育てや現在のフルリモートの仕事を考慮して住環境を整えたいと考えたそう。帰宅が深夜になるご主人の通勤の利便性から、町田市内の中古マンションを購入することにしました。

 

購入を決めたこちらの物件は、じつは1軒目に内見した物件だったとか。全部屋に窓がある角部屋で、前オーナーさんが入居中の物件(=販売前の設備交換や内装リフォームの費用が物件価格に上乗せされていない物件)だったことが決め手になりました。

 

「お仕事で手がけた物件は予算が十分にあるケースも多かったのですが、自分たちの場合はそうも言っていられません(笑)。この物件なら間取りを大きく変更しなくても暮らしやすい家になりそうと思えたことが大きかったですね。その分、内装材で個性を出そうと考えました」とHさん。

 

 

プランニングでは「売却しやすいことも」も考慮したというHさん。「4LDKだった間取りをリノベで2LDK+WICにして、2つある個室の1部屋は娘と私の寝室、もう1部屋は夫の寝室にしているんです。娘が自分の部屋を欲しがる年齢になったら、ここを売却して住み替えることも視野に入れています」

 

その時その時の家族の形に合わせて住み替えていく軽やかな発想は、住まいのプロならではですね。このお宅ならすぐに売れそうな気がします~♪

 

 

こちらはLDKの一角にあるHさんのワークスペース。アーチの意匠が素敵な扉は、空間のポイントになるようにとHさんがデザインしたこだわりの品です。「お客様からは予算の関係で却下されがちなものを採用しました(笑)」

 

 

広々使えるL字形の造作カウンターと仕事中に窓からの景色が眺められる配置は、自宅で仕事をする人にとって憧れそのものではないでしょうか~!? 「以前の住まいではダイニングテーブルで仕事をしていたので、食事のたびにパソコンを片づけるのが意外と手間だったんです」

 

ワークスペースはオンライン会議にも対応

 

専用のスペースができて、フルリモートだという転職先のお仕事もサクサクこなせますね!「当初は寝室内にワークスペースを設けることも検討したのですが、仕事と並行してご飯を炊いたり洗濯をしたりするのに、ここだと動線がよかったんです。LDKが少し狭くなってしまうけれど、スペースをもらっちゃいました」

 

 

家族の在宅中にオンライン会議をするときは、「閉めるよ~」と声をかけて扉をパタン。長年一緒に仕事をしてきて気心の知れた現場監督さんには、「扉、いらないんじゃない?」と言われてしまったそうですが、「これが大事なの!」と反論(?)したHさんに、取材スタッフも賛同します!

 

 

セミクローズド型だったキッチンは、位置を変えずにオープンに。マンション設備としてディスポーザーがついていたこと、以前の住まいで開き戸式のキッチンが使いにくかったことから、ディスポーザー対応で引き出し式という条件をクリアするシステムキッチンを選んだそうです。

 

背面側に置いたブラウンのキャビネットは、Hさんが独身時代から愛用している大のお気に入り。背面側はこの家具ありきで設計したそうで、ぴったり美しく収まっていますね。アクセントとして採用したレッドシダーの天井材とも相性ばっちりです!

 

 

予算削減や将来の売却しやすさを考慮して、間取りは大きく変更せずに内装材で個性を出したとおっしゃっていたHさん。そのいい例がキッチンの腰壁かもしれません。

 

この部分を板(こちらはタモ材だそう)で仕上げているお宅、あまり見かけませんよね。「ほかのお宅ではあまりやらないことを結構この家でやっているかも(笑)」とHさん。元プランナーさんのご自宅、見どころありすぎです!

 

 

こちらはLDKの出入り口。ガラスの引き戸や鏡の効果で広々感じられます。キッチン横に設けた造り付け収納の扉に籐が使われているのもユニーク。ここはパントリーとして活用しているそうで、内部を目隠ししつつ通気性を確保できます。

 

 

Hさんの手にかかると、インターフォン用のニッチもこんなにおしゃれ! へこませた部分にはリブボードという素材を使ったそうです。「ピンを刺せるので写真やメモなどを留めておくとかわいいかなと、左側を空けておきました」。なるほど~!

 

プロならではのアイディアが詰まったHさん宅。ここからはLDK以外のスペースをご案内いただきます。

 

 

こちらはHさんと娘さんの寝室です。女子2人の部屋なので、やさしいベージュのクロスを選んだそう。床はサイザル麻のタイルカーペット。

 

「プランナー時代からできるだけ本物の素材を使いたいという思いがあって、サイザル麻を採用しました。ロールだと高い素材なのですが、タイルだと低コスト。汚してしまったときなどに1枚単位で取り替えられるのもメリットです」

 

ベッドの足元側には、大工さんの造作によるカウンターがありました。上部にポールもあり、この場所がアイロンがけに重宝しているそう。

 

 

そしてこのカウンターには、電子ピアノが隠れていました~! インテリアに溶け込む定位置が欲しくて、電子ピアノのために設けたカウンターだったそう。サッと天板ごと引き出せるのがいいですね♪

 

 

こちらは既存の個室を生かして設けたWICです。大きな窓があるので風通しがよさそうですよね。以前の賃貸の住まいは、夫婦ふたり暮らしの時代に契約した物件で、お子さん関係のものが収納に収まりきらないことがストレスだったそう。

 

WICはどうしても欲しかったスペースで、個室の数は減ってしまいましたが、その分家じゅうがすっきり。床は寝室と同じサイザル麻のタイルカーペット、壁はウィリアム・モリスの壁紙と、内装材にもHさんのこだわりが感じられます。

 

 

洗面室は大人っぽさのある洗練空間。「広くはないので、洗濯かごを置けるように足元部分が空いたフロートデザインにしました」

 

このお宅の造作部分はすべてHさん自身がデザインしたもの。プランナーさんがご自宅のリノベを手がけると、ご自分の好みや欲しい機能をダイレクトに反映できるわけですね!

 

 

洗面ボウルと水栓はコーラー社のものを採用。デコラティブな感じが好みだそうで、海外のモダンクラシックなホテルのようです♡

建物の構造上タンクレストイレが採用できなかったため、トイレは手洗いなしのタンク式のものに。手洗いを別に設けたのは、お子さんのトイレトレーニングを考慮してのことだそう。確かに手洗い一体型のタンク式トイレだと、お子さんが小さいうちはうまく手が洗えないかもしれません。

 

きっかけは実用面でも、グレージュの手洗いボウルやナチュラルな木のカウンターが素敵なインテリアになっていますよね。1面だけ採用したタイルの壁も素敵。「夫がよく消し忘れるので、照明は人感センサー式にしました」

 

 

玄関は片側にシューズボックスを設置して、反対側の壁面にはちょっとした物が置ける棚板をプラス。水たまりみたいな!?ミラーがおしゃれなアクセントになっています。

 

こちらの玄関をはじめLDKやワークスペースなどの壁は、パルプなどの自然素材が使われたエコフリースというクロスが使われています。塗り壁のような質感が気に入ったとか。

 

リノベで家事ラクも実現!

 

取材にうかがったのはご入居から4カ月ほど経過したタイミング。ご自身で設計した住まいの住み心地はいかがでしょう?

 

「収納スペースが増えてどこに何を収めるかが定まったことで、物があちこちに散らからないようになったことがうれしいですね。洗濯乾燥機を置いている洗面室とWICが近いので、乾燥し終えた衣類を戻すのがとてもラクです。夫の部屋とWICを逆にすることも考えたのですが、この間取りで正解でした(笑)」

 

 

「悩みに悩んで…というより、わりと直感で設計した」というHさん。暮らしながら「よし! イメージしたとおり!」と、みずから合格点を出すこともしばしばだとか。

 

全面的にHさんにリノベプランをゆだねていたご主人も、自分の部屋ができたことや、キッチンや浴室が広くなったことに満足している様子です。

 

 

Hさんにいちばん気に入っているところをうかがうと、「やっぱりワークスペースかな~」というお答えが。「ちょっと狭いかなと思っていたのですが、出窓の奥行を利用してデスク天板を設置したことが省スペースにつながりました」

 

デスクが高めになった分、ワークスペースだけ床高を上げましたが、少し高いところからLDKを見渡せることも気に入っているそうです。

 

 

SHUKEN Reの「リノベのその後」史上初となる、プランナーのご自宅訪問はいかがだったでしょうか? “きれいめヴィンテージ”というコンセプトどおりの洗練された住空間に、スタッフも目がハートになってしまいました。

 

これまでたくさんのお宅のリノベを手がけてきた経験による、内装材のチョイスもさすがのひと言。Hさんのこれまでのキャリアの集大成と言えるお住まいで、これからまた新たなステージに進んでいただきたいです。Hさん、これまで本当にありがとうございました!

 

お忙しい中、取材・撮影にご協力いただき、ありがとうございました。

 

取材・文/ライター志賀朝子