公開日:2021-11-27 更新日:2024-12-18
中古マンションがフルスケルトンリノベーションでおしゃれに変身|基礎知識から事例まで紹介
マンションのリノベーションと言っても、設備機器の交換や内装工事などの部分的リノベーションから、専有部分を全て解体して作りかえる全面リノベーションまでそのレベルは様々です。その中でもおすすめなのが、躯体以外の全てを解体撤去して行う「フルスケルトンリノベーション」。マンション共有部に該当する部分だけを残して、あとは全て作りかえます。ですから、まるで新築マンションのようなお部屋に生まれ変わらせることができます。
そこで、今回は「フルスケルトンリノベーション」についてメリット・デメリットや、物件選び、当社の施工事例を紹介します。新築マンション購入と中古マンションのリノベーションのどちらにしようか検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
〈コラムのポイント〉
- ・フルスケルトンにすれば物件の寿命が延びる可能性があります。
- ・新築分譲マンションと比べてデザインや間取りの幅が広がります。
- ・フルオーダーなので、細部のデザインや素材にとことんこだわれます。
目次
フルスケルトンリノベーションとは?メリット・デメリットを紹介
「フルスケルトンリノベーション」とは、躯体以外の全てを撤去して行うリノベーションのことです。共有部となるコンクリートスラブなどの構造体や外周の壁、給排水管の取り込み部分だけを残して、あとは全て撤去します。ですから、リノベーション後はまるで新築のようなお部屋に仕上がるので、近年はリノベーションの主流と言えるでしょう。
では、具体的なメリット・デメリットを紹介します。
メリット
主なメリットは下の7つです。
- 内装が新築マンションと同様にきれいになる。
- 気づきにくい見えない部分の不具合を発見・是正できる。
- 専有部内の配管や配線が一新でき、物件の寿命が延びる。
- 間取りを大きく変更できたり、天井高を高くできる。
- 断熱材をプラスして、断熱性能を高められる。
- 新築マンションと比べると、低予算で理想のマイホームが手に入れられる。
- フルオーダーなので、新築マンションよりもデザインにこだわれる。
中古マンションは断熱性や配管・配線の老朽化が心配ですが、フルスケルトンリノベーションならそれらの問題も解決できます。また、古いマンションで時代や生活スタイルと合わない間取りであっても、大きく変更することも可能です。
デメリット
メリットの多いフルスケルトンリノベーションですが、決断する前に知っておいてほしい注意点もあります。
- 物件を購入してから着工するため、すぐには引っ越せない。
- 部分リノベーション(設備機器の交換や内装工事のみ)と比べると、騒音や振動が出る
- マンションの規約によっては、工事内容や仕様に制限がある場合もある。
新築マンションの場合は引渡し後すぐに引っ越しができますが、中古マンションを購入してフルスケルトンリノベーションをする場合はそうもいきません。また、ある程度の工期が必要となるため、既にお持ちのマンションをリノベーションする場合は、仮住まいや荷物用コンテナを用意する必要があります。
そして、専有部のほぼ全てを解体撤去するので、どんなに気をつけていても騒音や振動、埃が出てしまいます。引越し後にご近所の方と揉めないためにも、徹底した近隣挨拶は欠かせません。
最後のポイントが、マンション規約の確認です。物件によっては工事内容や仕様が制限されているため、プランの決定後に管理組合へ審査をしてもらうと、工事の許可が下りない可能性もあります。ですから、フルスケルトンリノベーションをする際は、スケジュールに余裕を持ち、マンション規約を確認した上で間取りや仕様を決めましょう。
「スケルトンインフィル」との違いは?
フルスケルトンリノベーションを検討していると合わせて出てくるキーワードが「スケルトンインフィル」です。スケルトン(構造体・躯体)とインフィル(間仕切り壁や内装、設備機器など)を切り分けた施工方法で、それぞれを切り分けて考えることでライフスタイルに合わせて将来的に間取りや内装を変えやすくなります。マンションは共有部にあたる躯体には手をつけられないため、「マンションのフルスケルトンリノベーション≒スケルトンインフィル」と言っても間違いありません。ですから、フルスケルトンリノベーションを検討する場合は「スケルトンインフィル」というキーワードで調べてみるのもおすすめです。
フルスケルトンリノベーションに適した物件選び
物件選びの際に立地や価格をまず見る方は多いでしょう。しかし、これだけの要素で選んでしまうと、購入してから後悔してしまうかもしれません。物件選びの際には下の3点を必ずチェックしてください。
- ・築年数は、20〜40年頃が理想的。
- ・大規模修繕が定期的に行われているか。管理組合が稼働しているか。
- ・規約で工事内容が制限されていないか。
まず、中古マンションは築25年前後に価格が底値になります。ですから、お得な価格で立地の良い物件を見つけたい場合は、まず築年数をチェックしましょう。ただし、それ以上古い物件がお勧めできないという訳ではありません。昭和56年(1981年)以降に建設された物件であれば、耐震性能が現状の規定に沿っているため構造上の心配は少ないです。
「比較的新しくて予算に合うマンションだったら問題ない!」という考えも正解ではありません。マンションの寿命を決めるのは、大規模修繕工事がきちんと行われているかというポイントだからです。築10年以降の物件を購入する際は、外壁や屋上防水など外部の改修工事がきちんと実施されているか確認しましょう。また、管理組合が稼働しているかもきちんとメンテナンスされているかを見極めるポイントです。
〈関連コラム〉
下のコラムではマンションリノベーションのメリット・デメリットについて詳しくお話ししています。ぜひ合わせてご覧ください。
【東京】マンションリノベーションのメリットデメリット|物件選びの注意点
フルスケルトンリノベーションの事例3選
私たちSHUKEN Reでは、たくさんのフルスケルトンリノベーションを手がけてきました。ここではそのほんの一部を紹介します。
Life with My Home
こちらは築20年のマンションをフルスケルトンリノベーションしたケースです。暗くて狭かったキッチンをLDに面したオープンキッチンにし、天井高を高くするために敢えて配管ダクトや配線を表しのままにしています。
また、躯体のコンクリートをところどころ見せることで、デッドスペースを極力減らしてクールでおしゃれなインテリアデザインも醸し出してくれます。
躯体コンクリート、配管ダクト、ヴィンテージ感のあるアイテム、バランスよく配置されたインテリアグリーン…インダストリアルな雰囲気がありつつもナチュラルで優しいお部屋に仕上がりました。
Smart & Simple
築46年の物件が、フルスケルトンリノベーションでシンプルでおしゃれなお部屋に生まれ変わりました。白やライトグレーを基調としていて、フローリングも明るめの色を採用し、古さを全く感じさせない明るいインテリアにまとまっています。
キッチン脇には、ご夫婦共通の趣味である陶芸の作品をたっぷり置けるパントリーを配置。さらに、玄関土間は自転車を置けるように広げるなど、分譲マンションでは実現できないオリジナリティが満載です。
寝室はリラクゼーション効果もあるブルーのカーペットを採用。LDKなど開かれた空間と、寝室というプライベートな空間のメリハリに、施主様のセンスが光っています。
howzlife NEXT STYLE
元々は2LDKで間仕切り壁によって細かく空間が仕切られていましたが、フルスケルトンリノベーションで広々と開放的なスペースを作りました。無駄な間仕切りがなく、天井も躯体をそのままペイントしているため、陽の光が多く差し込んで日中なら照明器具を付ける必要はありません。
区切られた寝室空間の間仕切りにも明かり取りのための大きな開口を設けることで、コンパクトなスペースでも閉塞感を感じません。また、窓枠やドア枠を敢えてつけないことで、シンプルで洗練されたイメージに仕上げました。
このように、素材や細かい納まりにもこだわれるリノベーションの魅力を存分に盛り込めば、あなたの理想のマイホームがきっと実現します。新築にはない良さをぜひフルスケルトンリンベーションで実感してください。
東京でマンションのフルスケルトンリノベーションを始めるなら…
新築分譲マンションや中古マンションそのままでは、誰しも気になってしまう部分やライフスタイルに合わない部分があるはずです。フルスケルトンリノベーションなら、そのままでは見えない部分の不具合を是正できるだけではなく、専有部分をお好みに合わせて大きく変身させられます。
私たちSHUKEN Reのワンストップリノベーションでは、物件選びから間取りプランのご提案までワンストップでお手伝いできます。ですから、フルスケルトンリノベーションにぴったりの物件を見つけて、スピーディに設計施工に繋げられるのが強みです。また、相談会や見学会など様々なイベント、リノベーションに関するWEBでの無料相談を随時実施しております。「どんなデザインにしたいか分からない」「マイホームを持ちたいけど何からしていいか分からない」そんな方は、ぜひお気軽にご相談ください。