公開日:2023-05-11 更新日:2024-12-19
居住中の中古住宅を購入|引き渡しまでの流れや見学時のポイント、注意点を解説
中古住宅を探していると、「居住中」という表記を目にしたことがある方も多いでしょう。
居住中とは、言葉の通り「まだ家に住んでいる人がいる」という状態です。
居住中の物件は、空き家の物件と比べてどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、居住中の中古物件が引き渡されるまでの流れや見学時のポイントを紹介します。
購入時に注意すべきことも解説しますので、参考にしてみてくださいね。
・居住中の中古住宅でも必ず内覧をして、建物の状態を把握してから契約することが大切です。
・居住者の事情によって引き渡しが延期になる可能性があるため、契約時に退去日や延期時の対応などを確認しましょう。
・中古物件探しからリノベーションの設計・施工まで相談できる「ワンストップリノベーション」の会社に依頼し、内覧に立ち会ってもらうことをおすすめします。
目次
■居住中なのに中古住宅が売り出されている理由
なぜ、まだ住んでいるのに住まいを売り出すのでしょうか。
考えられる理由を紹介します。
住宅ローンの支払いが残っている
まだ住宅ローンの支払いが残っている場合、売却資金を返済に充てるケースが多いです。
退去後もずっと売れ残ってしまったら、新居の居住費と住宅ローンを二重で支払わなければならないため、売却が確定するまでは引越しをしないという方もいます。
今住んでいる家の売却資金で新たな家を購入する
中古住宅の売却資金で新たな家の購入を予定しているケースもあります。
住まいを売ってから新居を購入する方法は「売り先行」と呼ばれ、売却資金が確定してから物件を購入できる点がメリットです。
物件を買ってから売却する「買い先行」よりも資金面でのリスクが軽減できるため、居住中のまま売りに出す方も少なくありません。
まだ引越し先が見つかっていない
建物を売ることは決まっているが、良い新居が見つからないため引越せないという理由です。
引越し先が決まれば、居住者は契約や引き渡しの前に退去するケースもあります。
早い時期から購入を検討してもらうことができるから
売り手にとって1番困ることが、買い手がなかなか見つからないことです。
住宅ローンが残っていなかったとしても、引越してしまえば手入れも大変になりますし、固定資産税なども二重に支払わなければなりません。
住みながら売りに出すことで早い時期から購入を検討してもらえるため、売り手側のデメリットを減らすことができます。
■居住中の中古住宅を購入するときの流れ
基本的に、居住中でも空き家でも中古住宅を購入するときの流れは同じです。
- ①物件資料から気になる中古住宅を探す
- ②中古住宅を見学する
- ③物件を気に入ったら売主へ申し込みをする
- ④住宅ローンを借りる場合は事前審査を行う
- ⑤重要事項説明を受けて契約をする
- ⑥住宅ローンの本審査・契約を行う
- ⑦建物代金を決済して引き渡し
居住中と空き家の中古住宅で異なる点は、「②中古住宅を見学する」の際に居住者と会うか会わないかです。
居住中の物件は、家具や家電が置かれた生活感のある家を見ることになります。
中古住宅購入後にリフォームやリノベーションを行うなら、引き渡しまでに打合せを進めておきましょう。
詳しい流れはこちらのコラムをチェックしてみてくださいね。
■居住中の中古住宅を見学するときのポイント
中古住宅に人が住んでいても、内覧は必ずしてください。
家の中を見学しないと建物の傷みなどに気付かず、購入後に後悔する可能性があるからです。
居住中の中古住宅を見学するときのポイントを解説します。
住んでいる人がいても遠慮せず見学する
居住者がいる物件でも、遠慮せず見学することが大切です。
すべての部屋を見ないと建物の状態や劣化具合などを確認することができません。
クローゼットの中や水回りなどのプライベートな空間も、居住者の了解を得て確認させていただくのがおすすめです。
居住者も早く売れた方が嬉しいため、細かな部分まで見ても大丈夫というスタンスの方が多いです。
気を遣って中途半端に内覧し、後悔することが無いようにしましょう。
配管や窓の建て付けなどの細かな部分までチェックを
内覧をするときは何となく全体を見るだけでなく、細かな部分もチェックしてください。
水を出して配管を見ることで、水漏れなどをしていないかを確認することができます。
空き家の場合は水や電気などのライフラインが止まっていることもあるため、水漏れの確認ができるのは居住中物件のメリットです。
また、窓や戸を開け閉めすることで、建物のゆがみなどに気付くこともあります。
一戸建ての場合は、基礎や外壁のひび割れなども重要なチェックポイントなので、忘れずに見てみてくださいね。
住人への配慮を忘れずに
遠慮せず見学すべきとお伝えしましたが、もちろん住人への配慮は忘れずに行いましょう。
プライベートな空間を見るときは声をかける、ものに勝手に触れたり動かしたりしないなど、当たり前のことですが忘れてはいけません。
失礼な人や家を大切にしてくれなさそうな人には、売りたくないと感じる売主もいます。
お互い気持ちよく売買できるように、相手を気遣った行動を心掛けてくださいね。
居住者と積極的にコミュニケーションを取る
せっかく居住者と会うことができるので、住まいのことなどをたくさん質問してみましょう。
どのような使われ方をしてきたか、住み心地や近隣の状況などを知ることで、プラスになる情報を得られるかもしれません。
見ただけではわからなかった不具合のある箇所を教えてくれる可能性もあります。
引越しの具体的なスケジュールを直接聞いてみても良いでしょう。
引き渡しまでに空き家になったら再度内見する
引き渡しまでの期間に居住者が引越したなら、空き家になった状態を再確認することをおすすめします。
なぜなら、家具などで隠れていた空間をチェックすることができるからです。
居住中の見学では気付かなかったキズや汚れ、雨漏りのシミなどが見つかる可能性があります。
また、リフォームやリノベーションを予定している場合、空き家の方が正しい寸法などがわかるため、より詳細な計画を立てやすいです。
居住者が退去したらもう1度見学したい旨を、あらかじめ不動産屋などに伝えておいてくださいね。
■居住中の中古住宅を購入するときの注意点
居住中の中古住宅を購入するときの注意点を解説します。
現状有姿での引き渡しになる
居住中や空き家に関わらず、中古住宅は現状有姿での引き渡しになるケースがほとんどです。
現状有姿とは、現状のまま引き渡されるという意味です。
買主は、見学をして汚れやキズがあることを了承した上で契約をしたという認識になります。
居住者が退去した後の中古住宅を見て気になる箇所があっても、契約解除ができないケースが多いため理解しておきましょう。
引き渡しの時期が先延ばしになることも
居住中の中古住宅を購入するときに気を付けたいのが引き渡しの時期です。
あらかじめ予定日を聞いていたとしても、買い手側の都合により引き渡しの時期が先延ばしになる可能性があります。
引き渡しが延期になると、家賃を多く支払わなければなりません。
また、リノベーションを行う場合は工程が遅れてしまい、引越しのタイミングも遅れてしまいます。
契約書に引き渡しの時期が明記されているかを確認し、引き渡しが延期になった場合の対応なども確認してから契約を行ってくださいね。
■居住中の中古住宅を買うならリノベーションを前提に
居住中の中古住宅を買うなら、リノベーションを前提にすることをおすすめします。
理由は次の2つです。
- ・居住者の退去後に何らかの汚れや不具合がわかるケースが多いから
- ・リノベーション会社のスタッフに内覧を同行してもらえるから
詳しく解説します。
居住者の退去後に何らかの汚れや不具合がわかるケースが多いから
居住中の内覧のときには気づかなかったが、退去後に見たら汚れや不具合などを発見したというケースは多いです。
購入後にそのまま住む予定だと物件の購入費用しか用意していない方も多く、急なリフォームなどに対応できないこともあります。
対して、初めからリノベーションをする予定で購入すれば、多少の汚れやキズがあっても気になりません。
不具合が発覚したときにも、リノベーション工事の一部として補修や修繕を行うことができます。
あらかじめリノベーションすることを想定して、万が一の事態に備えた予算組みを行いましょう。
リノベーション会社のスタッフに内覧を同行してもらえる
リノベーションを計画しているなら、中古住宅の見学時にリノベーション会社のスタッフに同行してもらうことができます。
中古住宅の内覧には売り手が契約した不動産屋が同行するケースが一般的です。そのため売り手側に寄り添った話をすることも少なくありません。
対して、リノベーション会社に同行してもらうと、「中古住宅の状態はどうか」や「リノベーション向けの物件かどうか」などを客観視して判断してくれます。
さらにおすすめなのが、「ワンストップリノベーションサービス」を行っているリノベーション会社に依頼をすることです。
ワンストップリノベーションなら、物件探しからリノベーションまで一貫して1つの会社が対応してくれます。
リノベーションの要望に合った物件をプロの目で選別してくれるため、理想の中古住宅に出会いやすいです。
中古住宅を購入してリノベーションするなら、ワンストップリノベーションを利用してみてくださいね。
■まとめ:居住中の中古住宅は引き渡しまでの期間と見学がポイント
居住中と空き家の中古住宅の大きな違いは、引き渡しの期間が延びるリスクがある点です。
事前にしっかりと取り決めができていれば問題ありませんが、契約内容があいまいだとトラブルになりやすいので注意しましょう。
また、居住中の見学は気を遣って遠慮しがちですが、できるだけ現状を正確に把握するのがポイントです。
しっかりとチェックしても不具合などを見落としやすい居住中の中古物件は、リノベーションを前提として契約することがおすすめ。
ワンストップリノベーションを利用して、リノベーション会社のスタッフに要望に合った物件を探してもらってくださいね。
“SHUKEN Re”では、今まで培った知識と経験を踏まえて、リノベーションしやすい中古物件探しのお手伝いをさせていただきます。
オンラインでの無料相談も承っておりますので、「中古住宅を購入してリノベーションしたい」「居住中の中古物件の購入も検討したい」という方は、どうぞお気軽にご相談くださいね。